2008.06.19 (Thu)
問責決議案で福田内閣は総辞職するべき
今月11日に民主党が社民、国民新両党と共同で、福田首相に対する問責決議案を参院に提出し、可決された。首相問責決議案の理由要旨は下記の通り。
47ニュース 共同通信 (2008/06/11)より
首相問責決議案 理由要旨
福田康夫首相の問責決議案の理由要旨は次の通り。
一、「平成のうばすて山」とさえ呼ばれる後期高齢者医療制度を廃止すべきだとの声は日本中に満ちているが、首相は拒否している。参院で可決し、衆院に送付した廃止法案も、与党の数の暴力で審議できない状況だ。
一、4月のガソリン値下げは明るいニュースだったが、首相は与党政治家、官僚の利益を優先し、原油高から国民生活を守れとの声を無視した。見逃すことのできない失政だ。
一、ガソリン暫定税率の復活法案について、参院で結論が出ないうちに政府、与党は憲法規定を乱用し、衆院で再可決した。直近の民意を反映している参院に対し、これ以上の侮辱はない。首相の問責決議案を提出しなければ、参院の権威をおとしめることになる。
一、自民党は参院選で「宙に浮いた年金記録5000万件の解決」を公約したが、期限の3月末までに解決されたのは1割に満たない。この公約違反は問責決議に値する。
一、内閣支持率は20%を割り、首相はもはや国民に見放されている。
一、即刻、内閣総辞職か、衆院解散・総選挙で国民の信を問うか、いずれかを選ぶべきだ。
私としては、死刑制度維持に積極的であるという面でも問責したいのだけど、そんなこと言ったら、死刑賛成派から石を投げられそうだから、やめておく。日本の政治史上初の首相問責決議の可決だったが、法的拘束力がないということで、自民党福田内閣はこれを無視し、翌日衆議院で内閣新任決議が可決された。goo-needsさんがこれをパロディで笑わせてくれた。↓Extensionがjpgとなっているのに実際はbmpファイルのためブログ上に表示できないので、リンクをクリックしないと写真は見られないようだ。
■ 自民党「暮らしに安心」=>やらせ信任に安心
http://www.geocities.jp/goo_needs/fkd.jpg
すでに支持率が20%前後であるということは、国民のほぼ80%が支持していないということになり、上の問責理由要旨に書かれている通り、国民から見放されている状態だ。それにもかかわらず、権力の座にしがみついている福田総理はみっともない。なぜここまで国民に見放されてしまったのか考えたことがあるのだろうか。つい最近*1弾劾決議案を出されたブッシュと同じで国民を不幸にしたからだ。
*1. ブッシュの弾劾決議案については『天木直人のブログ』 「ブッシュ大統領弾劾決議の動きを報じない日本のメディア」がわかりやすい。
正確には、福田政権になってから国民が不幸になったということではないが、長年続いた自民党政権の中で特に*2小泉政権が推奨した新自由主義政策によって大企業ばかりを重視した経済政策や日本よりも米国のための経済政策などによって広がった格差を福田内閣は放置しただけでなく、小泉時代に提案された後期高齢者医療制度を可決したり、時代遅れで理不尽なガソリン税を維持したり、年金問題をうやむやのままにしたりして悪化させている。民主党並びに国民は、その責任をとれと言っているのだ。
*2. 改革という名のもとに小泉が広げた格差については、『天木直人のブログ』 「格差社会の根源がここにある」をご参考まで。
少し前の時事通信のアンケートでも同じような結果が出ていたが、Yahoo!によるアンケートでも80%以上の回答者が「衆議院を解散すべき」、または、「内閣総辞職すべき」と答えている。
首相問責決議案可決で福田首相のとるべき道は?
民主、社民、国民新の3党が提出した福田首相に対する問責決議案が可決されました。問責決議案に法的拘束力はないものの、可決されたのは史上初のこと。福田首相は内閣総辞職や衆議院の解散をすべきと思いますか?
(実施期間:2008年6月11日~2008年6月21日)
もちろん、マスコミは、政府の圧力で、問責決議案に関しては肯定的なことは書けないだろう。しかし、だからと言って、国民までが民主党の問責決議案を疑問視していると考えるのは稚拙であり、数々のアンケートによって、国民が野党3党によって提出された福田首相の問責決議案を支持し、衆議院の解散や福田内閣総辞職を求めていることは火を見るよりも明らかである。それなのに、衆議院の数の力だけで、いまの内閣を継続させている与党の態度が問題なのだ。
ペテン師小泉に乗せられて前回の衆議院選挙で自民党に投票してしまった国民も多いと思う。その時に小泉に騙されてしまった国民も今では自民党票を投じるなどという愚かなことをしたと心から反省していることだろう。その国民にもう一度チャンスを与えるためにも、今、衆議院を解散させることは重要なことだと思う。そして、これまでさんざんデタラメな言動を重ねてきた福田内閣閣僚も総辞職するべきだと思う。
政府寄りのマスコミの誘導にのって、民主党が問責決議案を提出したことに難癖をつける人々が左派の中にもいるのは、実に嘆かわしいことだと思う。民主党は、国民の生活を真から考えて行動を起こしたのだ。国民は国会議事堂の前に集結して、首相問責を支持するデモを起こすくらいでないといけない。国民が強く解散、総選挙を求めれば、福田内閣は必ず総辞職する。福田総理には、自分の能力の限界をわきまえ、国民のために福田内閣総辞職することを求める。ほとんどの国民に見放されているにもかかわらず、それでも権力の椅子にしがみつくようなまねだけはして欲しくない。
ねじれも悪いことばかりではない、と分かったのは収穫だ。閉会中も、内外の情勢は深刻の度を増そう。例えば財政。処方箋(せん)は福祉の切り下げか、消費税の引き上げか。どちらでも、格差社会は底から水に没する。原油や穀物相場は天井知らず。
必需品の値上がりはほんの序曲で、お金を積んでも食糧が手に入らない悪夢が、自給率4割の日本を襲いかねない。年金管理や高齢者医療のあり様を見るにつけ、政治への悲観が頭をもたげる。それでも、ねじれのエネルギーと時の流れに希望を託したい。過渡期は、混沌(こんとん)にも刷新にも進みうる。政界再編をガラガラポンという。
小さな出入りや数合わせで、永田町はのべつガラガラ音を立てているが、ついぞ肝心のポンがない。体制が一新しない。本物のリーダーが出ない。そろそろ特大のポンで、内憂(ないゆう)と外患(がいかん)を迎え撃ちたい(08年06月12日付『朝日新聞』-「天声人語」)。
関連記事:
『反戦な家づくり』 問責決議についての世論調査 (2008/06/16)
明月さんが問責決議に関するアンケート調査を作ってくださいました。ご協力お願いします。
参考記事:
『憲法用語解説』 問責決議案
問責決議(ウィキペディア)
問責を受けた福田内閣は総辞職するべきと思ったら、今日もランキングの応援よろしくお願いします。

にほんブログ村 政治ブログ 現在 1 位

BlogPeopleランキング
「政治」部門 現在 1 位

FC2政治ランキング 現在 1 位
『民主党 - トラックバック・ピープル』
http://member.blogpeople.net/tback/09160
『自エンド - トラックバック・ピープル』
http://member.blogpeople.net/tback/09077
ブログ村トラコミュ『自エンド』
http://politics.blogmura.com/rpc/trackback/85445
にトラックバックしています。
- 関連記事
-
- メディア・コントロールの闇 (2008/06/21)
- 首相問責決議案:国民の力で福田内閣総辞職、衆議院解散総選挙へ (2008/06/20)
- 問責決議案で福田内閣は総辞職するべき (2008/06/19)
- 宮崎勤死刑囚の処刑は見せしめのため? (2008/06/18)
- 反貧困キャンペーンのお知らせ (2008/06/14)
YAHOOのは知りませんでした。ダブってしまいましたね。
でも、できる限りの手段をつかって、辛抱強く解散の風をおこしていくしかないです。がんばりましょう。
1.共同通信社の統計だけで論じることの問題
2.政治の結果責任を負わないという姿勢(負わなくてもいいという憲政の批判)
3.小泉政権以後、幾度もあったやり直しのチャンスを逸してきていながらも、「もう一度という」言う開き直り
4.民意が全てであるという民主主義の歪んだ正当化
5.メディアが政府の恣意性の支配下であるという立証責任も負わない言動
以下の5点は、矯正しなければならないと思う。
以上の5点を精査して記事にしたものをTBさせてもらった。
福田総理を支持しないという意味では同じであろうとも、その論理があまりにも身勝手すぎるとしか感想を抱けない。
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
カナダde日本語「問責決議案で福田内閣は総辞職するべき」を問う