2008.03.27 (Thu)
映画『靖国 YASUKUNI 』を見に行こうよ

映画『靖国 YASUKUNI』にでてくる靖国神社
少し前に自民党の稲田朋美衆議院議員が映画『靖国 YASUKUNI』に規制をかけようと提案した。
自民党の有志でつくる「伝統と創造の会」(稲田朋美会長)と「平和靖国議連」(今津寛会長)が都内で意見交換会を開き、映画の内容や助成金が支出された経緯をめぐって激しい質疑応答が交わされた。政府が大半を出資する文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」の芸術文化振興基金から七百五十万円の助成金が靖国神社を題材にした中国人の李纓(Li Ying)監督のドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」に支出されているのだが、それに右翼自民党員が不満を持ったためだ。
映画は4月12日から都内と大阪の計5館で公開予定だったが、実際には東京の3カ所のみで放映されるのみのようだ。昨年12月にマスコミ向け試写があったわりには、この映画については全く話題になっていない。映画の中で南京事件の写真が使われていることなどから、週刊新潮(2007年12月20日号)や神社新報社などが「反日的」「反靖國プロパガンダ映画」「偏ったメッセージがある」などと批判しているそうだが、反日で偏っているのはどっちだよと思わず叫びたくなった。日本の歴史を直視できない日本政府自民党右翼は、慰安婦の強制と同じく、南京大虐殺はなかったことにしたいから、南京で何が起こったのかをストレートに語るこういった映画は完全に無視するつもりだろう。
尚、この映画は、ベルリン映画祭で絶賛の評価を得ており、香港映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞している。

稲田朋美(49)
それでは、稲田朋美がなぜ、この映画に反対したのか稲田朋美が「伝統と創造の会」会員に送った映画試写会や意見交換会のお知らせを読んでみよう。
伝統と創造の会 会長通信 No33
平成20年2月26日
会員各位
会長 稲田朋美
会員のみなさま おひさしぶりです。
昨年は、参議院選の大敗、安倍総理の突然の辞任、福田政権誕生とさまざまな出来事がおきました。みなさまも日々次の選挙にむけて、地元で頑張っておられることと存じます。私も大変厳しい状況ですが、一歩一歩地元後援会組織を立ち上げて、あせらず、諦めず、前向きに取り組んでいます。
さて、今日は、3月12日に伝創会で上映会を予定しています映画『靖国』についてご説明します。この映画は中国人監督により作られた映画で、靖国神社をテーマにしたものですが、なかに「靖国刀」をクローズアップして、「百人斬り」の新聞記事や真偽不明の南京事件の写真を使って、反日映画になっているようです。
問題はこの映画に対して、文科省所管の日本芸術文化振興会から「記録映画」として助成金750万円が交付されていることです。
私事で恐縮ですが、平成17年8月15日、靖国神社で私を執拗にカメラで追っている中国の映画監督がいました。ちょうど「百人斬り訴訟」の一審判決の直前であり、そのことについてコメントがほしいということでしたが、断りました。この日、靖国神社内で開催された国民集会で私は決議文を読んだのですが、その様子が映画のなかででてくるようです。
週刊新潮でも神社新報でもこの助成金の交付が妥当であったのかという問題提起がされており、伝創会でもこの問題をとりあげることにしました。
3月12日は、映画を見たあとで文化庁の担当者と意見交換をする予定にしておりますので、どうか多くの会員のみなさまの参加を期待しています。
(後略)
稲田朋美のはちゃめちゃぶりに関しては、稲田の天敵、kojitaken氏の下記の記事が詳しい(笑)。
テロを肯定する女・稲田朋美が今度は映画を検閲しようとした
そして、映画を検閲しようとした今回の件も、いかにも稲田らしいというほかない。稲田は衆議院福井1区選出の議員だそうだが、次の総選挙では稲田を落とすべく、福井1区の有権者には良識を求めたいし、野党には強力な対立候補を立ててもらいたい。
靖国参拝に酔いしれていた元総理小泉が、靖国を参拝して右翼から罵声を浴びせられる貴重な動画を私の親愛なるピンクの美女ビジョ宇宙戦士きっこタンに教えていただいた(笑)。私はてっきり小泉って右翼から好かれていると思ったんだけど、中道や左翼からだけでなく、右翼からも嫌われていたんだね~。
最後に、『靖国 Yasukuni』オフィシャルHPでこの映画への著名人コメント(盗作作家も一人まぎれ込んでいるようだが・・・・汗)が紹介されているので、興味のある方は、ご一読をオススメする。(ブログ記事が長すぎてしまったので、転載部分は削除した。)
著名人コメント
これだけすばらしいコメントをもらっている上に、ベルリン映画祭でも大絶賛を受けたにんもかかわらず、映画館の上映情報 - 靖国 YASUKUNIを見てみると、全国でも映画が上映されるのは、東京だけで、それも、外人の多い銀座、渋谷、六本木のみってどういうこと?すでに4月から上映予定だった新宿バルト9では上映拒否されてしまっている。その理由は、「問題が起きると、映画館が入居するビルのテナントに迷惑を掛ける可能性もあり、総合的に判断した。」ということだ。なんかプリンスホテルの言い訳と似たような言い訳してるんだけど、やはり問題って右翼の宣伝カーが来て混乱を招くこと?もしそうだとしたら、日本は右翼のやり放題になっちゃうよ。
プレミアなどでこの映画を見た方がいらっしゃったら、この映画を見た感想をこのコメント欄に書いていただけたらと思う。そして私もこの春に日本に帰国することがあったら、プチ怖そうな映画だけど、是非、見てみたいと思う。『靖国 YASUKUNI』は世界中で上映されるので、かなり話題になるだろう。知らないのは日本人だけということになるかもしれない(笑)。
映画を見る前に、ちょっと予告編だけでも見てみようか。
靖国 YASUKUNI Trailer
参考記事:
『戦争を語り継ごうブログ』映画「靖国 YASUKUNI」
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記事のリンクをありがとうございました♪
KY さん、
もともとこの映画は全国のほとんどの映画館で上映される予定でしたが、結局数カ所でしか上映されなくなりました。上映箇所が予定より増えたとは何を根拠におっしゃられているのですか。ネットのニュースや新聞でも「言論弾圧」と書かれているし、右翼が恫喝して言論の自由を奪ったという真実が「言論弾圧」でないとおっしゃられるとは、実際に起こっている現実が理解できないということでしょうか。情けないですね。
このあたりも参考にどうぞ
前編・映画「靖国」上映中止と参院内閣委での有村議員の質問
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/529429/
問題は助成金の妥当性です。芸術文化振興基金助成金交付の基本方針では、「商業的、宗教的、または政治的な宣伝意図を有しないもの」「政治的、宗教的宣伝意図を有するものは除く」となっています。そしてこの映画の主要キャストである3人のうち2人が、菅原龍憲さん、高金素梅さんという方です。この二人は靖国神社を相手取って訴訟を起こしています。もう一人の刈谷直治さんはこの映画のキャストになることを知りませんでした。現在も了承していません。
映画は上映されて当然だとはおもいますが、事実はいろいろ調べないと。左右両派とも偏った意見になりがちですから。
一体今回の騒ぎの何処が「言論弾圧」なの?むしろ上映箇所は予定より増えたし。まさか「話題づくり」のためにわざと(一端)上映中止にしたのでは?
どこぞのシナチスみたいに全く人の眼に触れなくなった、と言うわけではあるまいし。
そういえば10年前に「プライド」という映画があったけど、それに対するサヨク、もとい「特亜ウヨサポーター」はどういう態度をとったっけ?また映画じゃないけど「つくる会」の歴史教科書を採択するな、と脅迫まがいの阻止運動があったことはもう「なかったこと」になるのかな?「歴史の事実を直視できなくなった日本人」とは笑わせてくれます。今まで便所の落書きに飛びついて「日本=悪玉論」を展開してきた人たちに言われる筋合いはありませんねw。
それにイデオロギー抜きでもこの映画は肖像権侵害とか、そうと区的に問題ありそうですが・・・
私のページ「明日も晴れ」
フォーラム(ひろば)の映画『靖国|YASUKUNI』に
ページをリンクさせて頂きました。
ありがとうございました。
そうですよね。Allgreenさんのベルリン映画祭の情報はとても参考になりました。ここにもドイツと日本の差が出てますよね。なぜ、素直に自国の過去を認めないのか。いつまでも、偽りの歴史を国民に認識させて喜んでいるのか、私には、とても理解に苦しむものがあります。
kojitaken さん、
早い時期に、この映画のいきさつを教えていただいて、ありがとうございました。kojitaken さんから聞かなければ、全く知らないとこでした。
それにしても、稲田朋美が右翼ブログではものすごくもちあげられているのには、本当に驚くべきものがあります。保守勢力の強い地方では、当然なのかもしれませんが、いつまでも古い思想にしばられていては、全く進歩が望めません。地方の衰退はそういったところからも来ているのでしょう。
くまがわ直貴さん、
この映画は、中国と日本が協力して作られた作品です。中国側からだけの視点で作られたわけではありません。Kojitakenさんのコメントにもあるように、試写会で見た自民党タカ派仲間の島村衆院議員でさえ、「自虐的な歴史観に観客を無理やり引っ張り込むものではなかった」と言っているのです。どうしてこれが、プロパガンダなのでしょうか。石原慎太郎が監督した「俺は君のためにこそ死にに行く」の方がよっぽどプロパガンダでしょう。
>もう一つ、「靖国神社」=「日本軍国主義」の連想以外全く出て来ない人は、残念ながら思考停止状態。
ということですが、その理由を教えていただけませんか。
yamamotoさん、
ご指摘ありがとうございました。私がこの記事を書いたときには、何度もこの映画のタイトル『靖国 Yasukuni』でグーグル検索しても出てきませんでした。でも、今朝起きて、こうして、今調べてみたら、出てきましたので、文中のグーグル八分の部分は削除させていただきました。不思議ですね~。
それをしなければ「ドキュメンタリー」ではない。
「プロパガンダ」です。
もう一つ、「靖国神社」=「日本軍国主義」の連想以外全く出て来ない人は、残念ながら思考停止状態。
リンクしていただいた記事にも書きましたが、この映画は、試写会で見た自民党タカ派仲間の島村衆院議員でさえ、「自虐的な歴史観に観客を無理やり引っ張り込むものではなかった」と言っていて、靖国肯定派からも否定派からも評価される映画なのだろうと思いますが、それさえも怪しげな右翼週刊誌の記事に煽られて弾圧しようとする稲田朋美は、表現の自由を侵すことに病的な喜びを見出しているに違いありません。もし万一、福井一区の有権者がこんなやつを次も当選させるようなら、福井を日本から切り離したほうがよさそうです。
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面白いインタビュー記事のご紹介ありがとうございました。この記事は読んだ事がありませんでした。さっそく前半を読ませていただきましたが、単に自民党の有村治子議員が自分の思想や価値観を感情的に尾山眞之助文化部長にぶつけているとしかとらえようがありませんでした。まさに政治家という立場を利用した言論の自由の弾圧でしょう。
中に信憑性がない南京の写真を映画の中で見せるのがいけないと暴言を吐いていますが、信憑性があるかないかを証明せずにそういったたわけたことを言うのはかなり問題があると思います。右翼の恫喝と同じ種類の言葉の暴力を感じました。
この映画は真実を知ってもらいたいだけであり、「政治的、宗教的宣伝意図」は全くありません。だから、文化庁でも芸術文化振興基金助成金を交付したわけです。
自分の思想が偏っている人が見ると、この映画が「政治的、宗教的宣伝意図」があるように見えるのでしょう。