2008.02.03 (Sun)
2008 米国大統領選:スーパー・チューズデーって何がそんなにスーパーなの?
今週の火曜日は米国大統領選のクライマックスとも言われているSuper Tuesday(スーパーチューズデー)だ。 この日は全米20州以上で同時に予備選挙が集中する日となり、これまでの予備選挙や党員集会で勝ち残ってきた大統領候補者がさらに絞り込まれる日として全米の注目を集めている。
『The star.com』のRoad to the White House: What's so Super about Tuesday?や
ウィキペディアのSuper Tuesday (英語)
によると、この日の投票率を高めるために、これまでさまざまな呼び名が使われたようだ。「ツナミ・チューズデー(津波火曜日)」、「スーパー・デューパー・チューズデー」、「メガ・チューズデー」、「メガ・ギガ・チューズデー」など大げさなネーミングが使われたこともあった。これらのネーミングの中でも、「Tsunami (津波)」が大統領選の投票率を促進させるために使われたというのは、意外だった。今では「Tsunami」はすっかり英語として使われているが、やはり、米国人にとっては「Tsunami」と言う言葉は発音しにくい言葉なのだろうと思うし、やはり天災ということでネガティブな意味合いも含まれるところが最近では使われなくなった理由だろうか。「スーパー・デューパー・チューズデー(Super duper Tuesday)」の「Duper」の意味は、辞書に載っていないので、少しだけ説明させていただくと、その意味は、「duplex」, 「duet」などの単語からも連想できるように「2倍」で、つまり、「Super Duper」は、「スーパーの2倍」という意味になる。「Super Duper Tuesday」は、「スーパー・スーパー・チューズデー」つまり、「もの凄い火曜日」って意味かな?(笑)「Dupe デュープ」には騙すという意味もあるけど、「Duper デューパー」とは全く別の意味だ。こんな感じでこれまでいろいろな形容詞の呼び名がつけられた火曜日だけど、現在公式に使われているのは「Super Tuesday スーパー・チューズデー」が一番一般的だ。
今週の火曜日、つまり、2月5日のスーパー・チューズデーを目前にして、米国大統領選の候補者はいよいよ絞り込まれてきた。フロリダ予備選で予想外の早期撤退を表明したのが、前NY市長のルディー・ジュリアーニだ。彼は全てをフロリダ予備選に賭けていたため、前半の予備選や党員集会への参加も控えていた。それにもかかわらず、フロリダ予備選でジュリアーニは惨敗し、翌日には大統領選からの撤退と同時にマケイン支持を表明した。
このフロリダ予備選の前後にジュリアーニのスーパー・チューズデーの撤退を予測し、ジョーク的に話題になったのが、「Good-by Rudy Tuesday」というローリングストーンズの曲の替え歌。YouTubeを探したけど、さすがに替え歌はアップされていなかったので、懐かしの"Good-by Ruby Tuesday”の動画でも見て、RubyをRudyに替えて歌ってみてごらん。笑えるよ。オリジナルのミック・ジャガーの声よりもロッド・スチュワートの声の方が耳に聞き心地がいいので、ロッドの歌で。
Rod Stewart - Ruby Tuesday
で、結局、この替え歌が予測したよりも早く(笑)、Super Tuesday直前に共和党のルディ・ジュリアーニとはお別れとなったのだが、この他にも、民主党のジョン・エドワーズがサウスカロライナでの3位という結果を受けて、撤退した。大統領選からはずれたジョン・エドワーズがヒラリーとオバマとどっちの支持を表明するのかとても興味があるが、もし、私が彼の立場だったら、大統領に就任した暁には、自分を副大統領としてくれると約束してくれる方を支持しするだろう。以前も書いたが、ヒラリーが大統領になった場合はオバマが副大統領になる可能性が強いが、オバマが大統領になった場合は、エドワーズが副大統領になる可能性もあるかもしれない。もちろん、ヒラリーが副大統領になりたいと言ったらなるのだろうけど・・・・。
jefferytv: CLINTON OBAMA DEBATE KODAK THEATRE part 1
1月31日にCNNがオスカーの授賞式会場として有名なハリウッドの「コダック・シアター」で民主党がヒラリーとオバマによる一対一のディベートを主催したときは、すごい盛り上がりを見せた。サウスカロライナやニューハンプシャーでお互いの政策の揚げ足を取って非難し合うような場面は全く見られず、その代わり、二人が聴衆の質問に答えながら仲良く議論を深めていき、批判は全て共和党の候補者に集中させ、共にとても印象よく終わった。

このヒラリーとオバマによるディベートでは、新聞記者の質問に答える形式で進められた場面もあり、女性記者の一人がヒラリーにした質問で面白いものがあった。
記者:「私たちが今変化を求め、この他にもさまざまな選択技がある中でどうして有権者は30年間もブッシュとクリントン政権という同じ家族に政権を委ねなくてはならないのでしょうか。」
この質問に対する天才ヒラリーの答え:「最初のブッシュ(親)政権の後に、私の夫ビル・クリントンが政権を握ってから、米国の経済や国民の生活はとても良い方向に変わって行きました。ビル・クリントンが最初のブッシュ(親)が残した混乱を片付けました。今度はもう一人のクリントン(ヒラリー)が2番目のブッシュ(息子)の後始末をするために必要なのです。」
ほほう~。なるほど。そのときの動画を見つけたので、ここに紹介する。
CNN CALIFORNIA DEMOCRATS DEBATE - ANOTHER CLINTON?
最後に歓喜に満ちた笑顔で抱き合うこの二人の討論を見て、民主党のディベートが恋愛映画に取って代わったとまで言われるほど、この二人はうまくいっているように見えた。もし、オスカーに政治部門があったとしたら、主演男優賞と主演女優賞は間違いなくこの二人が受賞し、助演男優賞はジョン・エドワーズが受賞したことだろうとその記事(下)は締めくくっていた。
Democratic debate turns into a love movie 民主党のディベートが恋愛映画に変わる時(英語)
その数日前に共和党のディベートも行われたのだが、今ひとつ盛り上がりに欠けた感がある。多分、聴衆の質問を取り入れなかったという理由もあるのだろうが、ミット・ロムニーが必死になってジョン・マケインを追い詰めようとして、二人で中傷しあう場面が目立ってしまい、後味の悪いものとなった。多分、広告費の違いで生じたディベート会場の設定の仕方のせいかもしれないが、民主党のディベートの方がずっとさまになっていたのは、民主党と共和党の両方のディベートを見た人なら誰もが感じたことだろう。
こうして、いよいよ民主党ではクリントン、オバマの一騎打ちが始まろうとしているし、共和党ではマケイン、ロムニー、ハッカビー、ポールの4候補者が残っているが、今の所マケインに有利な展開になっているので、マケインが最後までレースに残るのではないかと思うが、Super Tuesdayでは共和党候補者の中から一人か二人の脱落者が出るのではないかと思う。
そんなこんなで、今度のスーパー・チューズデーで誰が脱落者になるのか、とても楽しみな一日になりそう~。
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21億円余の宣伝費、最高記録か スーパーチューズデーで(CNN.co.jp)
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今週の火曜日、つまり、2月5日のスーパー・チューズデーを目前にして、米国大統領選の候補者はいよいよ絞り込まれてきた。フロリダ予備選で予想外の早期撤退を表明したのが、前NY市長のルディー・ジュリアーニだ。彼は全てをフロリダ予備選に賭けていたため、前半の予備選や党員集会への参加も控えていた。それにもかかわらず、フロリダ予備選でジュリアーニは惨敗し、翌日には大統領選からの撤退と同時にマケイン支持を表明した。
このフロリダ予備選の前後にジュリアーニのスーパー・チューズデーの撤退を予測し、ジョーク的に話題になったのが、「Good-by Rudy Tuesday」というローリングストーンズの曲の替え歌。YouTubeを探したけど、さすがに替え歌はアップされていなかったので、懐かしの"Good-by Ruby Tuesday”の動画でも見て、RubyをRudyに替えて歌ってみてごらん。笑えるよ。オリジナルのミック・ジャガーの声よりもロッド・スチュワートの声の方が耳に聞き心地がいいので、ロッドの歌で。
Rod Stewart - Ruby Tuesday
で、結局、この替え歌が予測したよりも早く(笑)、Super Tuesday直前に共和党のルディ・ジュリアーニとはお別れとなったのだが、この他にも、民主党のジョン・エドワーズがサウスカロライナでの3位という結果を受けて、撤退した。大統領選からはずれたジョン・エドワーズがヒラリーとオバマとどっちの支持を表明するのかとても興味があるが、もし、私が彼の立場だったら、大統領に就任した暁には、自分を副大統領としてくれると約束してくれる方を支持しするだろう。以前も書いたが、ヒラリーが大統領になった場合はオバマが副大統領になる可能性が強いが、オバマが大統領になった場合は、エドワーズが副大統領になる可能性もあるかもしれない。もちろん、ヒラリーが副大統領になりたいと言ったらなるのだろうけど・・・・。
jefferytv: CLINTON OBAMA DEBATE KODAK THEATRE part 1
1月31日にCNNがオスカーの授賞式会場として有名なハリウッドの「コダック・シアター」で民主党がヒラリーとオバマによる一対一のディベートを主催したときは、すごい盛り上がりを見せた。サウスカロライナやニューハンプシャーでお互いの政策の揚げ足を取って非難し合うような場面は全く見られず、その代わり、二人が聴衆の質問に答えながら仲良く議論を深めていき、批判は全て共和党の候補者に集中させ、共にとても印象よく終わった。

このヒラリーとオバマによるディベートでは、新聞記者の質問に答える形式で進められた場面もあり、女性記者の一人がヒラリーにした質問で面白いものがあった。
記者:「私たちが今変化を求め、この他にもさまざまな選択技がある中でどうして有権者は30年間もブッシュとクリントン政権という同じ家族に政権を委ねなくてはならないのでしょうか。」
この質問に対する天才ヒラリーの答え:「最初のブッシュ(親)政権の後に、私の夫ビル・クリントンが政権を握ってから、米国の経済や国民の生活はとても良い方向に変わって行きました。ビル・クリントンが最初のブッシュ(親)が残した混乱を片付けました。今度はもう一人のクリントン(ヒラリー)が2番目のブッシュ(息子)の後始末をするために必要なのです。」
ほほう~。なるほど。そのときの動画を見つけたので、ここに紹介する。
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Democratic debate turns into a love movie 民主党のディベートが恋愛映画に変わる時(英語)
その数日前に共和党のディベートも行われたのだが、今ひとつ盛り上がりに欠けた感がある。多分、聴衆の質問を取り入れなかったという理由もあるのだろうが、ミット・ロムニーが必死になってジョン・マケインを追い詰めようとして、二人で中傷しあう場面が目立ってしまい、後味の悪いものとなった。多分、広告費の違いで生じたディベート会場の設定の仕方のせいかもしれないが、民主党のディベートの方がずっとさまになっていたのは、民主党と共和党の両方のディベートを見た人なら誰もが感じたことだろう。
こうして、いよいよ民主党ではクリントン、オバマの一騎打ちが始まろうとしているし、共和党ではマケイン、ロムニー、ハッカビー、ポールの4候補者が残っているが、今の所マケインに有利な展開になっているので、マケインが最後までレースに残るのではないかと思うが、Super Tuesdayでは共和党候補者の中から一人か二人の脱落者が出るのではないかと思う。
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米大統領選と日本の関係この所米国では大統領選挙で盛り上がってますね。昨日から今日にかけて最大の山場だそうですが、米国ではもちろん盛り上がるのは分かりますが、なぜ日本でも大きなニュースで盛り上がってるんでし
2008/02/11(月) 15:46:40 | 簡単ニュース速報
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大学のAO入試の小論文のテーマがオバマとヒラリーだったようで、高校生がエラク関心もつようになってます。AO入試は失敗だったようですが、「アメリカの運命がオバマにかかってるな」とか・・・・(笑)
少しは地球のことも考えて欲しいよね。ビッグオンリーじゃなく・・・