2008.01.04 (Fri)
カナダ兵士のアフガニスタン派遣についてのカナダ人世論調査結果

1月1日のトロントスター紙には、道路脇の爆破で亡くなられた27歳のカナダ兵士の棺の写真が大きく載った。棺を抱えている兵士の表情を見ると今にも泣き出しそうな悲痛な面持ちをしているのに胸を打たれる。

Troop pullout favoured, poll finds(Toronto Star、January1、2008)*英語の原文は続きを読むへ
兵士のアフガンからの撤退が好ましいと世論調査が示す(1月1日 トロント・スターより)
53%のカナダ人は2009年の期限前にカナダ兵をアフガン戦争から帰国させたいと世論調査に答える。
リチャード・ブレナン(オタワ局)
アフガンで死亡したもう一人の兵士の棺が明日帰路に着くのを受けて、過半数のカナダ人はカナダ兵がアフガンからの早期撤退を望んでいる。
ケベックのヴァルカルティエに本部を置く第五部隊の隊員だったガナー・ジョナサン・ディオン(27)が先週の日曜日に道路脇にしかけられた爆弾によって死亡した。爆弾兵器によって死亡したカナダ兵は2001年以来74名となった。
12月19日と20日に実施されたアンガス・レイド・ストラテジーズによる1052名のカナダ人を対象にしたネット調査では、53%が2009年2月の期限前にカナダ兵を撤退させるべきだと答えている。61%がカナダ軍派遣期間を期限以降に延長するのに反対した。
ステファン・ハーパー首相が下院が承認すれば、カナダ軍の派遣を延長すると発表したが、60%の回答者はハーパーがアフガンでも最も危険なカンダハールでのカナダ軍の任務について十分な説明をしていないと答えた。
http://www.odyssei.com/images/maps/big/afghanistan.jpg
40カ国から4万1700名の兵士が参加するNATOのアフガンでのカナダの任務が重過ぎると答えた人は7月の58%から劇的に上がって72%に達した。
2500名に及ぶカナダ兵はアフガニスタンに派遣された全ての兵士の6%に満たないが、兵士の死亡率は10%となり、米国と英国に次いで第三位の高い死亡率を記録している。
この調査ではカナダの任務は47%が戦争に参加することで、28%が歴史的な平和を維持することと答えている。
(略)
カナダも世界平和のためにカナダ兵をアフガンの激戦区に派遣してきたが、これまでに74名の兵士を失っていることもあり、国民や野党の間からはなぜカナダがここまでNATOに協力しなくてはならないのかという疑問が上がっている。カナダ軍のアフガン派遣は来年の2月で期限が切れ、終焉を迎えようとしているが、できればその前に切り上げたいところだ。野党には国会でアフガンの任務を戦争参加からアフガンの平和維持とアフガン復興に変更するように強く訴えて欲しい。そうすれば、少なくともカナダ兵をこれ以上失うこともないだろう。
蛇足だが、9・11に関しては、細かいことは調査していないのでわからないが、海外諸国の政府の認識では、ツインタワーはテロによって崩壊したというのが一般的だ。でなければ、テログループであるアルカイダを撲滅するためにこれだけアフガンに何万という兵士を送らないだろう。一部のネットで広められているようにもしブッシュ政権やユダヤ系の武器商人らによる陰謀によってツイン・タワーが崩壊させられたとしたら、今頃ブッシュ大統領は逮捕されているだろうし、世界各国がアフガン戦争に協力しようとはしなかったであろう。
もちろん、カナダにも陰謀論を信じている人はいるが、私の周りの大学教授で陰謀論を信じている人はいまのところ見当たらない。まず、9・11のビデオは事件を実際に調査したわけではない学生によって作られているし、それをどこまで本気で信じるかというのは個人の勝手だが、この9・11のビデオを商売にしながら平和を訴えるということの矛盾は誰もが気づくべきだろうと思う。本当に陰謀論を信じる平和主義者だったら、商売など2の次で、無料でこのビデオを広めると思うからだ。平和主義の仮面をかぶった卑しい商売人を見抜く目だけはいつの世も失わないようにしたいと思う。
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53 per cent tell survey they want Canadian soldiers home from Afghanistan war before 2009 deadlineJan 01, 2008 04:30 AM
Richard Brennan
OTTAWA BUREAU
OTTAWA–With the body of another Canadian soldier killed in Afghanistan due to arrive home tomorrow, the majority of Canadians are calling for an early troop withdrawal from the war-torn country.
Gunner Jonathan Dion, 27, a member of the 5th Régiment d'Artillerie légère du Canada, based in Valcartier, Que., was killed by a roadside bomb Sunday, bringing Canada's armed forces death toll to 74 since 2001.
An online survey of 1,052 Canadians by Angus Reid Strategies, conducted Dec. 19 and 20, shows 53 per cent of those polled believe Canada's troops should be withdrawn before the February 2009 deadline. Sixty-one per cent reject any suggestions of extending the mission beyond the deadline.
While Prime Minister Stephen Harper has mused about extending the mission if the House of Commons is agreeable, the poll shows 60 per cent of those surveyed don't believe Harper has done a good job of explaining Canada's role in Kandahar.
"The federal government continues to face a challenge in courting Canadians," concludes the survey, which is considered accurate plus or minus 3.1 percentage points, 19 times out of 20.
Seventy-one per cent – up dramatically from 58 per cent in July – believe Canada is shouldering too much of the burden of the NATO Afghan mission, which involves nearly 40 countries and a total force of about 41,700 troops.
While Canadian troops – some 2,500 – amount to roughly 6 per cent of all soldiers in Afghanistan, they account for 10 per cent of the fatalities. Canada is now third on the list of fatalities, behind the United States and Britain.
Among those surveyed in the poll, 47 per cent regard Canada's role as a war mission, while only 28 per cent believe the country is playing its historic peacekeeping role.
An independent panel, led by former Liberal deputy prime minister John Manley, is looking into Canada's role in Afghanistan and is to report to Parliament. It has been charged with gathering information and recommending what Canada's role should be after 2009.
"The release of the Manley panel's conclusions could certainly change perceptions. If the panel emphasizes areas such as peacekeeping and nation building – and Canada's role is less focused on actual conflict – the entire rationale of the mission would change," said Angus Reid spokesperson Mario Canseco.
Support for early withdrawal from Afghanistan increased slightly this month from 49 per cent in July.
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とりわけ『小学生によって作られている』というのは、信じられナーイ!という感じです。
「平和を商売にしている」というのも目からウロコでした。
もし日本に憲法九条がなかったら?
間違えなく、アフガンに派兵、戦闘行為に参加。日本兵士にも死亡者が出ていたことでしょう。日本兵士がアフガン国民を殺していたことでしょう。
憲法九条を改悪してはならないということを年の初めに痛感させられます。
日本でも反原発で名を売った広瀬隆も、反原発ブームが過ぎたら、「赤い盾」と言う、フリーメイソンとユダヤの陰謀に関する、全く虚偽だらけの本を書いて売ってます。
真実と正義を追究する市民としてなら、売文ではなく、無料で市民運動に提供するべきです。
ユダヤの陰謀と言うのは使い古されたものですし、リチャード・コシミズの常温核融合爆弾論は、物理学の基礎知識の無さを自白したも同然のインチキです。
そんなインチキに金を払って、奴らの支持者になるなんて愚かです。
世界の歴史や政治の陰に陰謀が無いとは言いません。9.11の真相に関しても私にはわかりません。
しかし、今流布されている陰謀論の多くが、噴飯物の内容であることは、少し知識があれば十分わかることです。
思い込みの前に情報の取捨選択をする賢さが必要です。
また、9.11陰謀論で、反ブッシュ、反戦・平和勢力間で論争になるのは、ブッシュを利するだけです。
それこそ、虚偽を並べた陰謀論で、平和勢力を分断しようと言う、ブッシュ陣営の陰謀だ!と言う理屈だって作れます。
9.11の真相を知りたい人は、それを、同志に強制したり論争をするのではなく、アメリカではブッシュ政権を、日本では、ブッシュに盲従する自民党政権の自衛隊海外派兵に反対していくために連帯するべきです。
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カナダde反戦 (フランス版エル誌から) (不定期連載『海外の記事を読む』)
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