2007.11.26 (Mon)
オーストラリア総選挙のように日本でも与野党逆転で政権交代を

総選挙で勝利したKevin Rudd首相
一方、労働党の圧倒的勝利はオーストラリアの政権を10年以上支配したが、口先だけの政策に飽き飽きした国民の心理を読み取れなかった自由党(Liberal Party)ジョン・ハワード(John Howard)(68)による保守時代の屈辱的な終わりをもたらした。おまけに、ジョン・ハワードは、労働党から刺客として送られた公共放送ABCテレビの元人気女性キャスター、マキシン・マキュー(Maxine Mccue)に選挙区シドニー北部のベネロンで敗れ、議員生活に終止符を打った。

屈辱的な敗北を味わったJohn Howard前首相
こんなに大きなニュースなのに、大手の新聞ではあまり詳しい記事がなかったので、地方紙の記事を紹介したい。
【More・・・】
野党労働党が勝利 オーストラリア総選挙(11月24日 中国新聞)
【シドニー24日共同=五井憲子】オーストラリア総選挙は二十四日投開票され、イラクからの戦闘部隊撤収を公約とするケビン・ラッド党首(50)の最大野党、労働党が勝利宣言した。イラク戦争を支持しブッシュ米大統領の「最後の盟友」とされ、五期連続で政権維持を目指したジョン・ハワード首相(68)率いる保守連合(自由党と国民党)は敗北、十一年半ぶりに政権交代が実現する。
ラッド次期首相の下で、オーストラリアは来年半ばまでに、イラクとその周辺に駐留する部隊約千六百人のうち戦闘部隊約六百人を段階的に撤退させる見通し。米国のイラク戦略に影響を及ぼす可能性もある。
選挙では、下院(定数一五〇)の全議席と上院(同七六)の四十議席を改選。公共放送ABCによると、労働党は下院で過半数の七十八議席を獲得、保守連合は五十六議席にとどまる見通し。
労働党のギラード副党首は「労働党が政権づくりを担うことになる」と述べた。
イラク問題に加え、有権者の関心は経済や教育、地球温暖化問題などで、ラッド党首は選挙戦で「ハワード政権からは未来志向の政策は生まれない」と情報技術(IT)教育や環境政策の充実を訴えた。
最優先課題として京都議定書の批准を公約に掲げ、ブッシュ大統領と同様に国内産業への影響などを理由に批准を拒否したハワード首相との違いを明確にした。
一方、首相は財政黒字や雇用拡大など経済実績を強調、「労働組合に牛耳られた労働党が政権を取れば、今の好況は終わる」などと訴えた。
今回のオーストラリアの総選挙で保守連合が労働党に惨敗した主な原因は、「長期政権に対する国民の「飽き」に加え、米国との「近すぎる」関係も敗因となった」(毎日JP)と言われている。
又、それに加えて、総選挙を2日後に控えた22日、ジョン・ハワード首相が党首を務める自由党の党員が関与する不正選挙運動が発覚したことも大きく影響していると思われる。激戦区であったシドニー(Sydney)市内のリンゼー(Lindsay)で自由党は、野党・労働党(Australian Labor Party)とイスラム原理主義の爆弾事件犯人らとを不当に関連づける情報のビラを配布したということがオーストラリア警察および選挙監視団体によって報告されてた。
詳しくは、下記のニュースをどうぞ。
オーストラリア総選挙直前、不正選挙運動発覚でハワード首相窮地 (11月22日 AFP News)
オーストラリア人は、たった11年しか続いていない政権に「飽きた」ということで、政権を交代したが、「おしん」のように耐えることを美徳と考える日本人は50年以上も一つの政党が続いて、生活状況が悪化しても、いまだに耐えて耐えて耐え忍んでいる。なんとお人よしな人種なのだろうか。最近やっと、政権交代を唱えるブログがいくつかでてきたくらいだ。国会を見ても、野党によって出された国民の生活向上のための法案はことごとく却下され、与党はひたすら対米追随法案を通そうとしている。
オーストラリア人が「飽きた」と言っているのは、保守連合(自由党と国民党)の言っていることとやっていることが全く正反対だからだ。例えば、ハワード前首相のスローガンの一つに
"Working families in Australia have never been better off"
があった。日本語にすると、「オーストラリアで働く人々は、今以上良い状況だったことはなかった。」つまり、「オーストラリアの労働者にとっては今が最高」という意味だが、これが実際とは全く逆で、労働条件は最悪(働いても働いても楽にならない)、経済状況最悪(ローンの利率を上げないと約束したにもかかわらず、利率は上がる一方)、教育もすさんだ状態というのが現実のようだ。労働党がそれを批判した広告がYouTubeにあったので紹介しよう。
Really Mr Howard?ハワード首相、本当ですか?
Mr Howard didn't tell us about WorkChoices職の選択についてハワード首相は何も語らなかった
労働条件においては、日本もかなり厳しい状況で、『浪人の手記』では、「基地外の女王」というエントリーで自民党政権が長期にわたって続いたせいで生じた格差社会の歪について語り、基地外電波を炸裂(笑)させている。その中で紹介されている「基地外の愉快な仲間達の阿呆極まりない発言」を読むと、そのあまりもの暴言の数々に唖然としてしまうのだが、こんな奴らが自民党の政策を決めているんだから、今の日本の労働条件の悪化もうなずける。基地外電波浴したい人にはオススメの記事。
こうしてみると、保守党が政権を長期にわたって治めているところとか、対米追従しているところとか、経済が悪化しているところとか、最悪の労働条件のところなど、オーストラリアと日本はとても似ている。
オーストラリアだけではなく、世界中が対米追従路線を転換している今、野党に反対されているにもかかわらず、アメリカのために新テロ特措法をなんとか国会で成立させようとして無駄な時間を費やしたり、税金でわざと高く武器を買って、その見返りに元防衛庁長官や幹部が取引先の会社から接待されていたのを見過ごしていた政府・与党に日本国民はもっともっと危機感を持つべきだ。
日本もオーストラリアのように、国民による国民のための政治を取り戻すには、政権交代から始めよう!
参考記事:
Sweeping upset in Australian election(Toronto Star、Nov 24)(英語)
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Tags : オーストラリア総選挙 |
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>選挙違反とか、ここに書かれた以外にも、パインギャップの問題とかもだいぶ世間に知れ渡ってるみたいやし(HAARP、エシュロン等、オーストラリア国内が米国の軍事基地と化してしまい、イラク・パレスチナ等虐殺にも貢献してるなどとして、市民団体などが強行に査察した所逮捕された)、気象兵器による干ばつ化、遺伝子組み換え作物汚染、森林破壊等、国民が動きだしたってことみたいやね!
おお、さすがごいんきょさん。詳しいですね。国内が米国の軍事基地化しているところなんかも日本とそっくりですね。ぜひ、改めて時間のあるときに記事を書いていただけたらと思います。
玲奈ちゃん、
そうですか?クリーンヒットと呼んでいただいてありがとうございます。これはほんの一部で他にもたくさん似たようなCMがありました。民主党もこんな感じで国民に今の不満を語らせたCMなんか作ったらいいですね。
、
っていうか、たぶん多勢書く人居ると思うんでね。
選挙違反とか、ここに書かれた以外にも、パインギャップの問題とかもだいぶ世間に知れ渡ってるみたいやし(HAARP、エシュロン等、オーストラリア国内が米国の軍事基地と化してしまい、イラク・パレスチナ等虐殺にも貢献してるなどとして、市民団体などが強行に査察した所逮捕された)、気象兵器による干ばつ化、遺伝子組み換え作物汚染、森林破壊等、国民が動きだしたってことみたいやね!
日本にも、なんとか真実を伝えるメディアが現れてほしいもんです・・・
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