2007.03.18 (Sun)
AbEnd7000件達成と引き続き従軍慰安婦について
理由はいろいろと考えられるけれども、一つには、安倍内閣が次から次に面白いほど国民の反感をかうような失策や閣僚の汚職を繰り返しているということがあるだろう。又、都知事選が近く、石原への批判もかなり増えている。従軍慰安婦は強制ではなかったという言葉に代表される安倍の一連の暴言に対するつっこみも多い。私は今のところ従軍慰安婦問題についてブログで取り上げる機会が多いのだが、この件では「低気温のエクスタシーbyはなゆー」が本当に詳しい資料を数多く提供してくれており、とても参考になっている。はなゆーさんのAbEndへのTB数は目を見張るものがあり、AbEndのTB数アップにも貢献してくださっている。
しかし、慰安婦問題に関する記事に対して中には、下記のようなコメントもある。
件名 : 御説ごもっともと思いますが。
全くもって、ご意見に、異論をさしはさむつもりはありません。
しかし、一般の日本人の感性からすれば、それがたとえ下劣なものであっても、なかなかご意見に協調が得られるとは思えないのです。
日本では、今でも、売春防止法がありながら、事実上公然と売春行為が行われており、それが暴力団の資金源にもなっています。
ましてや、「赤線」、「公娼」が法的に認められていた旧日本において、買春行為、ましてや従軍慰安婦の問題で、共感を得るためには、高い倫理観を持つことが求められます。日本の現状で、それが達成できるとは考えがたいです。
正直、今イラクでアメリカ軍が行っている、略奪、暴行行為のほうが、はるかに悪質で犯罪的でしょう。
だから、日本軍の行為が許されるとは思いませんが、国民的合意を得るには、まだまだ難しいと思うのですが、いかがでしょうか?
はっきり言えば、日本人の男性に女性を性的商品としてみる感情が根強くある限り、反省などしないと思います。結論がなくてすいません。
「売春婦」「赤線」「公娼」と従軍慰安婦をいっしょくたにしないで欲しい。きっとこの方は従軍慰安婦を売春婦と同じように誤解しているのだと思う。又、「日本人の男性に女性を性的商品としてみる感情が根強くある限り、反省などしないと思います。」とは、ゾウリムシやカメムシもビックル一気飲みするくらいの発言だと思う。日本人男性は女性を性的商品としてみる感情が根強くあるって、自分がそうなのかもしれないが、全ての日本人男性をいっしょくたにしないで欲しい。
言っておくが、私は国民的合意や共感してもらうために一連の従軍慰安婦に関する記事を書いているのではない。ただ単に、限りなく真実に違い歴史的事実を追求し、2度とこのようなことが起きないように願いながら書いているのだ。日本軍が過去に犯した戦争犯罪を否定すれば、自分も罪を逃れられると思っているのかもしれないが、もしそれを許したら、日本は再び同じ過ちを犯すであろう。私だって、慰安婦なんていなかったらよかったと思っている。でも、真実を否定することによって何を学ぶというのだろうか。
たとえば、自分の祖父が殺人者だったとして、周りのみんなはそれを知っているのに、自分の家族だけ両親によって、事実を否定され、隠されていたとしたら、その殺人者の孫は幸せになれるのだろうか。家から一歩も外に出ず、自分の家だけに引き蘢っていれば問題ないのだろうか。いいや、違う。その両親は祖父が殺人者だったということを孫に伝え、孫が同じような過ちを2度と犯さないよう、又、祖父の罪の責任を感じて、それを償うために社会に貢献して行く事こそが、その孫が幸せになれる道ではないのではないだろうか。日本以外の世界中の国々が日本の過去を知っているのに、日本国内だけで、過去を捏造し、それを事実として国民に伝えたら、日本人は間違った歴史認識を持つ事になり、国外に出た時に国際社会でつまはじきにされるだろう。
又、間違った歴史認識を持っている人には、もっとよく調べてからものを言って欲しいのだ。はなゆーさんのとこで知った東京大学教授によるブログ『醍醐聰のブログ』の「ためにする強制の「広狭」論ーー「従軍慰安婦」問題をめぐる安倍首相の理性に耐えない言辞?ー」によると、慰安婦の徴集に次のような3つのタイプがあったそうだ。
(1994年に国連人権委員会によって「女性への暴力に関する問題に関する特別報告者」に任命されたスリランカの法律家クマラスワミ氏が1996年に提出したクマラスワミ最終報告書から)
1.すでに娼婦であった女性と少女からの自発的応募
2.料理屋や軍の料理人、洗濯婦と称して女性を騙すやり方
3.日本の支配下にあった国々での大規模な強制と奴隷狩に匹敵する暴力的連行
だから、慰安婦の全てが娼婦だったわけでは当然なく、特に海外で拉致された慰安婦にはその地域に住む一般家庭の女性が多かったようだ。
又これだけ私が従軍慰安婦にこだわるのも、kojitakenさんも下記に述べているように安倍の主張によって日本が国際社会から批判を浴び続けていることを強調したいからだ。日本国内でも支持率が暴落している安倍内閣が、国際社会からも批判を浴びる様子を見れば、日本国民は安倍内閣の危険さに気づき、目を覚ますかもしれないと思ったからである。国内の情報はいくらでも圧力で制限できるだろうが、海外からの情報は決して制限できないのだ。
ところで、「カナダde日本語」が論じている従軍慰安婦の件について触れておくと、この件は、日本国内では政権批判の材料としては、あまり「人気がなく」、政権の支持率を下げるためには「逆効果」であると指摘する向きがある。というのは、この問題は右翼的ジャーナリズムや文化人が特に宣伝に力を入れてきたせいもあって、問題の存在を否定する主張の方が大衆に受け入れられやすい傾向があるからだ。
しかし、最近、中国や韓国ばかりでなく、アメリカからこの問題について安倍晋三首相らが批判され始めたことに注意しなければならない。批判しているのは何もリベラル勢力ばかりではなく、共和党の議員や保守的なメディアまでもが安倍を批判し始めているのだ。それを受けてか、親米右派の評論家である竹村健一までもが、従軍慰安婦問題で「日本人は他の民族の人権には鈍感な民族だと思われないように、どの民族の人権も尊重する民族であることをわかってもらう必要がある」と指摘していることなどに注意してほしい(「kojitakenの日記」: 『竹村健一までもが安倍らに苦言を呈する従軍慰安婦問題』 参照)。この問題は、ヨーロッパにも飛び火しそうだとの報道もある。決して国内の「ネットウヨ」向けの軽薄な中韓蔑視パフォーマンスに迎合してはならない。たとえ不人気であっても、粘り強く訴え続けていかなければ、日本が国際社会で生きていけない事態を招きかねないと警告したい。日本人は、石原慎太郎のごとき「夜郎自大」であってはならないのである。
そんなわけで、長くなってしまったので、「安倍は元従軍慰安婦と対面するべき」という安倍への手紙の翻訳は次のブログに載せようと思う。
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