2006.12.18 (Mon)
防衛ミサイルが殺人ミサイルに豹変するとき
その前に、私はミリヲタを見下しているっていうコメントをもらったんだけど、どうしてそう思うのかなぁ?いつミリヲタを見下すような文を書いたっけ?ミリヲタさんたちは私の知らないことをよく知っている方たちなので、見下すどころか尊敬してるのにさ。
あと、私は日本は全く防衛をするべきではないとは一言も言っていない。もちろん、いざというときのために防衛はするべきだと考えているけれども、外交カードとして防衛費に5兆円もかけるのはどうかと言っているのだ。よくコメントを下さるエンプティさんによれば、自衛隊・防衛力は消火器や常備薬、予防接種のようなもので、いざというときの災害に備えるべきものだということだが、確かに、消火器や常備薬や予防接種みたいに安いものなら備えに憂いなしって感じで結局は使わずに終わってもぜんぜんなんとも思わないけど、毎年5兆円近くもかけて、全く意味のないものだったら、国民はやってられないよ。5兆円を納税者数の6000万人で割ると一人8万円もの税金を取られていることになる。それでも本当に防衛に役に立つんならいいのかもしれないけど、全く使えないようだから、やんなっちゃう。それでも大人しい日本国民は文句も言わずにせっせと働いて税金納めているんだから、涙がでてきちゃう。
例えば、前回書いたSM-3は9発のミサイルの他に発射台やイージス艦でそれに対応するためのシステム整備や改修費用に540億円もかかるわけなんだけど、何をするミサイルかっていうと、先日北朝鮮が打ち上げたと言われるテポドンのような弾道ミサイル、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を打ち落とすために長い時間かけて開発されたものだ。
『マガジン9条 教えて山田先生 短期集中軍事講座』の「ミサイル防衛システムはどこまで進んでいて、その効果はどれくらい期待できるの?SM3編」では、ミサイルの経路が動画でわかり易く説明されているし、その他の情報にもなぜ役に立たないか書かれている。では、その理由を挙げてみよう。
1.SM-3がICBMに命中する確率はたったの50%しかない。
2.弾道ミサイルを迎撃するには発射直後のスピードが出ていないブースト段階を狙うのが効果的だそうだが、これだと先制攻撃になってしまうのでできない。
3.そこで空中を水平飛行しているところを狙うのだが、SM-3の飛距離では弾道ミサイルに届かないという説と迎撃は可能という説に分れる。SM-3が届くのは、せいぜい高度300メートルくらいだから、北が米国向けに開発中のテポドン2は高度500メートルを飛ぶので、届かないという意見とSM-3は、高度500kmまで届き、日本向けに北朝鮮が配備しているとされるノドンの最高高度は約300kmと推定されているので、理論的には迎撃が可能という意見。どちらが本当なのだろうか。いくらなんでも大気圏外まで上がるのに、300メートルや500メートルということはないだろうとは思うけど・・・・。
4.弾道ミサイルは金属のオトリ弾を出したり、コースをジグザグに変える機能に加えて、ガスパーチョさんが教えてくださったブログ『Spike's Military Affair Review』によると、つい先頃ロシアで弾頭部分に加速用のエンジンがついたものが発明されたそうだ。極めて高速で落下するため、迎撃ミサイルで撃墜できないため、ますますその的中率は落ちるだろう。
5.ノドンクラスで言えば弾頭は約1~2メートルと小さいものなので、確実に撃ち落とすためには一発のノドンに対して何発ものSM3で迎撃しないとならない。それも、弾頭を破壊するには迎撃用のミサイルを直接ぶつける必要があるため、ピストルの弾丸をピストルの弾丸で撃つようなものだそうだ。
6.撃ち落とせなかった場合は落下時をPAC3で狙うのだが、地上に近いため、ICBMの弾頭に核や生物化学兵器が搭載されていれば、いくら空中で撃ち落としても被害は免れない。
日米ミサイル防衛共同開発は壮大なムダ (ゲンダイネット2006年11月21日)より
それなのに安倍政権はイケイケで、きのう(20日)は塩崎官房長官が「第三国の防衛のために用いられることはない」と定めた福田談話の見直しを口にした。軍事評論家の鍛冶俊樹氏はこう見ている。
「ブッシュ政権は中間選挙の敗北を受け、防衛費削減を余儀なくされている。MD開発も削減の対象なんです。日本に共同開発をもち掛けているのは、『削減分は日本がカネを出せ』ということでしょう。いま進めているMDのほか、さらに巨額の米国向けMDシステムの開発を裏で進めている可能性は高いと思います」
安倍はこんなムダ遣いを口約束してきた。国会でとことん聞くべきだ。
そうか、ミサイル防衛を実現させるために、安倍は、憲法を変えようとしているのか。そして、先制攻撃、敵基地攻撃、集団的自衛権を行使しようとしているわけか。つまり、安倍は寄生虫米国政府のために平和な日本や罪のない日本国民を犠牲にしようとしている売国奴の本性を丸出しにしているというわけだ。
さてさて、前置きはこの辺にして、さっそく本題に入ろうか。「SM-3は殺人ミサイルだ」という証拠。
上に述べたように、SM-3は防衛のためのミサイルと言われている割には、全く役に立たないのだ。そんな役に立たないものを540億円も出して無駄にできないだろう。そこで、戦争になったら、これを地上攻撃用に使おうとするだろう。だから、殺人ミサイルになるのだ。『マガジン9条 教えて山田先生 短期集中軍事講座』にも防衛のためのミサイルも簡単な改良によって地上攻撃用に使えると書いてある。
それから、藤岡惇教授(立命館大学)の論文「米国の宇宙と核の覇権と軍産複合体」にもあったとおり、このまま米国の宇宙軍事化が進んで、宇宙空間が核戦場となれば、放射能汚染が地上を襲い、癌で死ぬ人が激増するだろう。そうすれば、一見防衛のためのミサイルが結果的には癌を蔓延させる殺人ミサイルに変わってしまうというわけだ。今でも、核実験と癌の関連は政府によっては一切公開されていないが、被爆者が癌で亡くなる率は世界的に増えているそうだ。
防衛力の増強を支持する人には、自分の身にもふりかかる可能性の高い癌のリスクや、環境汚染など現実的なことについても深く考えて欲しい。又、「宇宙の軍事化」から「宇宙の兵器化」を企て、全世界を制覇しようとしている米国に一つの駒としてただ利用されるだけの日本はこのままでいいのだろうか。
最後に藤岡教授の論文から米国がいかに日本や東アジアをコントロールしようとしているかが書かれた部分を抜粋して終わる。
藤岡惇教授(立命館大学)の「米国の宇宙と核の覇権と軍産複合体」より
日本・東アジアへのインパクト
米国は、経済的なライバルに成長しつつある中国とAsean諸国とを危険視し、封じ込めようとしている。それに伴い、米軍は東アジア、とくに中国シフトを強めている。たとえばトライデント核ミサイル24基(1基あたり8個の核弾頭を積んでいるので、1隻から合計192個の核弾頭を敵地に打ち込むことができる)を搭載する戦略原子力潜水艦の配属先をみると、1997年には大西洋に10隻、太平洋に8隻が配置されていた。8年後の2005年になると、大西洋には5隻と配置数が半減したのにたいして、太平洋には9隻配置された。米軍の核戦略の重点は、明らかに大西洋から太平洋、特に東アジアにシフトしつつある。
2006とは、日本版のMD網づくりが本格化する年である。ペイトリオット3型ミサイル(PAC3)4個高射群がまもなく地上配備され、開発中の改良型スタンダード・ミサイル3(SM3)搭載のイージス駆遂艦4隻も2007年には横須賀と新潟に配備される予定だ。
TMD(戦域ミサイル防衛)をMDに統合したので、北朝鮮や中国が打ち上げるミサイルが、米国向けなのか日本向けなのかが分からなくなる。したがって日本の国外を標的とするミサイルも、自衛隊が迎撃するほかなくなってしまう。まさにMD参加をスプリングボードにして日米分時同盟の痛いかが完成するわけだ。MDとは、ブッシュ政権のもとで、宇宙への兵器配備を不可欠とする「宇宙の軍事化」の第2段階突入を前提とした計画に変質した。国民の命を北朝鮮のミサイルから守るものというよりも、中国・ロシアのミサイルの宇宙進出を阻止し、アメリカ軍の宇宙占領体制を維持し防衛するための「トロイの木馬」計画に変質したわけである。
と同時に北東アジア・中国から中央アジアを経て中東にいたる「不安定の弧」地帯をにらんだ米国の「宇宙覇権を背景とする地球規模攻撃」態勢の前線基地として、日本が組み込まれるところまで事態は来ている。日米安保条約の極東条項の空文化の機器が来ているだけでなく、宇宙開発事業団法の成立にさいして日本の国会が行った「宇宙開発を平和目的に限定する」とした国会決議(1969年5月)にも定職する事態になっている。
Note.
最後に私は全く軍事のことには素人なので、足りないところや、追加するべきところがあったら、コメント欄でお知らせ下さい。読者のみなさまは私よりずっと詳しい知識をお持ちだろうと思うので。そして、一つのブログが長いので間違いもよくある。そんな時は、誤りを指摘してくださった方には知らせるけど、これは、お金を払って読む出版物ではないし、趣味でやっている無料のブログなので、文中でいちいち「訂正しました」なんて書いていられないので、そのところ、宜しくね。
昨日のブログのコメント欄にも書いたけど、批判と誹謗・中傷の違いのわからない人がたくさんいるようです。誹謗・中傷というのは理由もなく感情的に個人攻撃をすることで、批判というのは、その人の発言、行動、書いた内容に対して違う意見を述べたり、間違っていると思われる場合は、自分が正しいと思う意見、どこが違うのか、何故違うのかなどを明瞭に理論的に表現することです。内容と全く関係ない宣伝、広告のためのコメントやTBも承認されません。

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というのは冗談です。
JSFさんへ、
嘘を吐いた人に嘘を吐いたと書いて、なんで誹謗中傷なのか理解できません。貴方の基準は不可解です。
だから、それが嘘だという証拠がない限り、誹謗・中傷になります。
そして、それは、コメントを書いた人がその証拠を示すべきだと思います。それができないのだったら、こちらとしては、承認しないまでです。
あと、神社の件ですが、承認しないTBやコメントについては、記事に関連のないTBやコメントは承認しないと言ったまでで、承認するTBやコメントについては、記事に関係のないものでも承認することもあるということです。コメントやTBの承認権はブログの管理人にあるので、それは、他人がとやかく言うことではないでしょう。
コメントが承認されなかったみなさまへ、
コメントたくさんいただいているのですが、同じ内容のものが前に書かれている場合やブログの記事の意味を取り違えている場合は承認しません。ですから、コメントする場合は記事や記事中のリンク、そして前に書かれたコメントを読んだ上でコメントして下さい。あと、自分と考えが違うということだけで、根拠もなく人の意見を否定するコメントも承認されません。
このところ、あまりにも2ちゃんねる系の意味のないコメントや同じ内容のコメントが何度も投稿されているので、これからは、書いた人のブログのURLが表示されるものだけ承認することにしました。つまり、ブログのない方のコメントは承認できないということになりますが、あしからず。ブログがあっても上記にあてはまる場合はもちろん承認しません。
嘘を吐いた人に嘘を吐いたと書いて、なんで誹謗中傷なのか理解できません。貴方の基準は不可解です。
>それが本当に嘘だというのなら、それを証明する公式サイトなどのリンクも追加願えますか
議員の名前をGoogleで検索すれば一発です。
逆にたんぽぽさんに主張の根拠を聞いてみたらどうですか?
さきほどは単純に平均を出しましたが,
給与所得者のうち,年収800万以下の方々が納めている所得税額は
給与所得者の所得税全体の46.8%にしかならないそうです.
http://www.nta.go.jp/category/toukei/tokei/menu/minkan/h17/pdf/1.pdf
の第19表
所得が多い人ほど所得税額が多くなるから当然といえます.
よって,年収800万以下の方のみを対象とすると,
(納税者の多くが給与所得者であるので,その他所得者も給与所得者と仮定します)
個人税負担(所得税と消費税)による防衛費:2.37兆円
年収800万以下の人が負担する防衛費:1.11兆円
年収800万以下の納税者比率は88.5%ですから,
労働者人口6700万人×88.5%=6000万人
よって年収800万以下の個人負担による防衛費は
1.11兆円÷6000万人=1.85万円
この計算は少しアラアラですので,もう少し精査してみましょう.
来年度予算の財務省原案では,一般会計予算は82兆9088億円,
うち,防衛費は4兆7983億円(全体の5.7%)
それでは,個人の負担している防衛費はどの程度でしょうか?
18年度予算で,税収の大部分を占める下記三税の収入は以下のとおりでした.
(↓財務省からのグラフが元ですが,元データが見つからないので)
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=329372&log=20061215
所得税:12.8兆円(三税合計の35.2%)
消費税:10.5兆円(三税合計の28.8%)
法人税:13.1兆円(三税合計の36.0%)
消費税は個人も法人も負担しています.
消費税の世帯負担は,世帯年収の2%程度という数字がありますので,
http://www.nli-research.co.jp/stp/nnet/nn060904.html
私の例を参考とすると,
年収660万×2%=13万円の消費税を世帯として支払っています.
所得税の世帯負担は31.0万円です.
よって,概ね所得税負担の40%程度を消費税として収めていると仮定します.
すると,個人負担消費税は,
法人税12.8兆円×40%=5.12兆円(三税合計の14.1%)
です.
よって,上記の税負担比率で防衛費4.79兆円が賄われているとすると
所得税による防衛費:1.69兆円
個人消費税による防衛費:0.68兆円
個人税負担による防衛費合計:2.37兆円
労働力人口を6700万人としますと
http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.htm
2.37兆円÷6700万人=3.5万円
自衛隊が存在するから,今のところ誰も攻めてこないんではないですか?
僕は中国は太平洋に出たがってる、それには日本は邪魔なのだと以前に書き込みましたよね?
一度「列島線」で検索してみてください。中国の拡張主義の一部を見る事ができると思います。
だれも攻めてこないのは、日本に防衛力があるから手を出せないのだ、と考える事はできませんか?
日本という国は立地的に極めて不安な場所にあります。ただそこに存在し続けるだけでも、コストが必要なのです。
1/5と言う額については、とても同意はできませんが、あくまで美爾依さんの「感覚」と言う事なので、特に何も言いません。
それで他国からの侵略,鉱物資源・漁業資源の略奪を心配しなくてよく,安心して日本での暮らしが営めるならば,妥当な金額だと思いますが,ミニーさんは高いと仰る.
それではどの程度の金額が妥当だとお考えでしょうか?根拠はいりません.どの程度の金額か感覚で結構ですので,教えてください.
人によってこの感覚は全く違うと思いますが、私としては、掛け捨て保険程度又はそれ以下の金額ならOKです。いくらなんでも、一年で8万円は払いたくないですね。10年間で80万ですよ。
誰も責めてこないこんなに平和な日本なんだし。
防衛費は今の1/5くらいが適当でしょう。それで足りなかったら、大企業から集めるべきです。
たんぽぽさんへのコメントがなぜ承認されなかったかですが、「嘘を吐く」という最後の一行が誹謗・中傷に当たります。その一行を除いた文をもう一度TBしていただければ、承認します。
それが本当に嘘だというのなら、それを証明する公式サイトなどのリンクも追加願えますか。
●宇宙空間からの放射線は今更あまり心配する必要はないと思います
おかげさまで、藤岡惇氏、野口邦和氏の大変ユニークな見解の論述を知ることができました。
ところで、両氏の論述
『米国の宇宙と核の覇権と軍産複合体』
『低線量放射線の影響=核兵器・核実験被害』
それぞれ「米国の宇宙の軍事利用について」「放射線の発生源による被害の差違」について論述してありましたが、どちらを読んでもSM-3が殺人兵器たる根拠である「宇宙空間が核戦場となれば、放射能汚染が地上を襲い、癌で死ぬ人が激増」の理由に言及している箇所がありませんでした。
私は軍事知識にはあまり自信ありませんが、理工系として少し。核ミサイルをSM-3が高度200km超(一般的に言えば宇宙空間)で迎撃したときに飛散する放射性物質ですが、科学的な常識で考えれば地上に深刻な影響が起きるとは考えづらいです。地球の大気はそのレベルの物体ならばいつでもガードしています。例えば隕石(これは立派な放射性物質です)。そもそも太陽は桁外れな規模の核融合爆発を起こして大量の放射線を地球に降り注いでいますが、地球の大気が大部分ガードしています。(それでもガードしきれなかった放射線(主に紫外線)は癌の原因となり得ますから、油断は大敵ですけれどね!)
そんなわけで、地上での核実験の影響はともかくとして、宇宙空間での話ならば野口邦和氏の話はほとんど関係ないのではないでしょうか。むしろ、爆発させるならば宇宙でやった方が二次被害すらほぼ考えずに済むので良いように思えます。
何より、放射線被害という観点ならば地上で爆発される方がよほど深刻だと思うのですが…。
そんなわけで、私にはSM-3が殺人兵器か防衛兵器かと聞かれたら、流石に"殺人"とするのは厳しいように感じました。
それに・・・。
あと、私は日本は全く防衛をするべきではないとは一言も言っていない。もちろん、いざというときのために防衛はするべきだと考えているけれども、外交カードとして防衛費に5兆円もかけるのはどうかと言っているのだ。
ここまでの認識を持っているのなら、防衛分野へのリソース配分が適正であるかどうか議論して詰めていけば良いのであって本来はここまで対立する必要もないと思うのですが、それが上手くいかないのはミニーさんの議論の進め方に問題があるのではないでしょうか。
批判的なコメントを付けている人たちも、単に軍事知識を開陳するだけではなく、ミニー氏の論理の合理性を問うた方が良いと思います。
おそらく彼女は政府の防衛政策に対して根本的な不信感を持っているが故にこういうエントリを作成しているのでしょうから(政府に不信感を抱くこと自体は何ら悪ではない)、その不信感を解すような意見を付けないと話がかみ合わないと思います。
「まあミリヲタにこんなこと言っても無駄なのは承知しているが・・・。」
などと バッチリ仰ってますが、まぁこの辺に噛み付くのも建設的では無いと思うのでこれ以上はやめときます。
で、ですね、以前にも増して我々の書き込みやKojii.net・オブイェークトなどに目を通してるか不安になってきました。
浦神氏や山田先生について、書き込みやオブイェクトなどで、参考にならないと述べているのに更に引用するとは・・・。
山田氏はF-1・F-2両支援戦闘機の性能を混同して、さらに独自の勘違いまで加味して読者に披露するほどの軍事オンチです。
これらの情報はそこらの雑誌やwebサイトにすらごく普通に転がってる水準のものです。プレステの1と2の区別が付いていないようなレベルです。
1 弾道弾の命中率を50%と言われている件についても根拠が示されていません。山田先生の意見は「当たるかも当たらないかもだから半々」という極めて乱暴な物です。
データなど関係なく、「100%でないなら50%」と言うのに等しく、この理屈で行くと、宝くじで一等をとる確立だって50%になってしまいます。
2 ブーストフェーズでの迎撃を先制攻撃だと言う意見ですが、コレは先制的に策源地攻撃を行うのと混同してるんじゃないでしょうか?
迎撃されるのは何かを狙って放たれた「弾」であり、弾道弾の発射要員すら傷つきません。
3 SM-3とノドンの到達高度についてですが、ノドンに相当する模擬弾頭を迎撃できたという実験結果があります。
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/okabe.cfm?i=20060705ci000ci&p=2
4 弾道弾の欺瞞行動についてはMDでも考慮されています。ジグザク落下についてはターミナルフェーズ以前の迎撃で対応できますし、デコイについてはシーカーの高性能化で対応します。
5 弾を弾で狙うという表現も良く見かけますね。実は弾で弾を打ち落とす事は可能です。
艦載兵器の20mmCIWSが飛来する砲弾を迎撃する事に成功しています。
6 PAC3での迎撃は危険という意見ですが、迎撃できずに人口密集地に着弾するよりは遥かにマシなのはお分かりですよね?
と言う訳で、SM-3が役に立たないと言う山田先生の意見を基にした美爾依さんの主張は、前提からして怪しくなってしまいます。
つまり何を以って、SM-3は役に立たない・無駄遣いだとするるのか、その根拠が根拠にならないのです。
ちなみに、オブイェクトさんのサイトで山田先生のこの主張について反論が加えられてますので、読んで見たほうがいいと思います。
なお、SM-3はどう頑張っても対地攻撃には使いものになりまえん。目標識別や飛行特性など、求められる要素が全く違うのです。
第一、SM-3は爆発しないので、地上目標に命中しても効果範囲が全く足りません。
これでは「調べてないけど、気に食わないから文句だけは言ってる」と告白しているような物です。
宇宙空間の核爆発についてですが、なぜ宇宙で核兵器が炸裂しまくるような状況を想像されたのでしょう?
核弾道弾がMDによって宇宙空間で迎撃されても爆発は発生しません。
アメリカが宇宙で核兵器を使う事を心配されてるにしても杞憂です。宇宙での核兵器というのはあまり実用的ではないのです。
敵味方の距離が地上よりも遥かに離れている上に、相手が宇宙放射線に備えて防護しているので核の特性が効果を持ちにくいのです。
当然大気がないので爆風も発生しませんし、直撃させるに等しい命中精度を求められます。直撃させられるのなら態々重い核弾頭を宇宙に上げるのは無駄です。
別に一発打たれたから一発で打ち落とさなきゃいけないというルールはどこにもないので,確率50%(私は高精度のほうだと思うが)なら,複数発打てばいいことです.
ちなみに,
×確立
○確率
こっそり直していただいて結構ですよ.
それで他国からの侵略,鉱物資源・漁業資源の略奪を心配しなくてよく,安心して日本での暮らしが営めるならば,妥当な金額だと思いますが,ミニーさんは高いと仰る.
それではどの程度の金額が妥当だとお考えでしょうか?根拠はいりません.どの程度の金額か感覚で結構ですので,教えてください.
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ではなぜ、私が投稿した、「たんぽぽ」さんの参議院選挙の件に関する発言の間違いを正したコメントを承認してくれないのですか?
一番に良いのは、北朝鮮のミサイル基地を叩き潰せる戦力を持つことだが、現在の自衛隊では無理であり、残念ながらその戦力増強にも多くの金と時間が必要であり、ミサイル防衛のためにひとまず一兆円を出す予定ではあるが、それと負けないくらいの予算をつける必要があるだろう。
そもそも私は銃口を向けている相手に話し合いを続けるべきとは思わないから、先制攻撃を否定しないが、一部の連中が先制攻撃が憲法に引っかかると騒ぐから、いまのようにミサイル防衛しか対応策がないわけであり。
私は巡航ミサイルやF15Eなどの対地攻撃機の増強を急務に図る方が現実的だと考えているよ
ターミナルフェーズに入ってから加速するものであって、ブーストフェーズ、ミッドコースフェーズで叩き落せば問題ありません。コースを変える妨害についても同様です。それにオトリ弾というのは恐らくチャフの事だと思いますがSM-3はINS(慣性航法装置)、GPS(全地球測位システム)と赤外線画像誘導なので全く持って無意味です。
費用の割には効果が薄いことを理解したほうが宜しいかと思います。
手っ取り早く国防力を高めたいのであれば、
核弾頭と弾道ミサイルを保有する方が良いですよ。
現状ではありえませんけどね。
>いざというときの災害・・・
意味合いこそ消火器や予防接種と同じですが国防は同質ではないですよね?国を奪われ、誇りや自由、挙句には命だって奪われるかもしれないということを考えたら安いんじゃないんですか?逆神殿の記事を見てMDを無意味だと仰ってるようですが、彼の意見は否定されつくしていますので・・・。それにMDだけに5兆円かけているわけでは有りませんし・・・。日本は人件費だって高いですし、装備も輸出販売できないので調達数が少なく大量生産できないので単価は高くなります。貴方はせっかくカナダに住んでいらっしゃるのだから、カナダの方々ともう少し国防というものに関して議論を交わしてみたらいかがでしょう?
>防衛力の増強を・・・
では、核や生物、化学兵器を搭載した弾道弾が命中したことについてのリスクは考えなくてもよろしいんでしょうか?コメントにも有るように宇宙からの放射線は大気等に遮られてほとんど届きませんし、それを考えたら目標に弾道弾が命中したほうがよっぽど危険ですよ?死の灰等は風に乗って拡散しますしね。
>殺人ミサイル・・・
随分と簡単に改修とか言ってくれますね・・・。確かにSM-3を艦対地ミサイル「SM-4」に改修する計画(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AB)は有りましたが核無搭載の弾道弾と同じようなもので命中率確保が困難であったため中止になりました。よってSM-3は殺人ミサイルになりえません。
>「宇宙の軍事化」から「宇宙の兵器化」・・・
もう聞き飽きましたが弾道弾もこれに当たるんじゃないんですか?何もアメリカに限った事ではないでしょう?ロシア、中国、北朝鮮etcいろんな国が弾道弾を装備して宇宙の軍事化していますよね?皆、世界制服を目指しているんですか?だったらそれに対抗するのは当然ですよね?
>米国に一つの駒・・・
だったら貴方は日米安保を破棄して日本単独防衛を支持するのですか?それこそ税金は跳ね上がりますよ?
前のコメントで書き忘れましたが命中率50%というのもどこから出てきたのか不思議ですね。丁半博打じゃないんですから・・・。どちらにせよ100%でなきゃ無意味と仰るならあらゆる兵器(というかあらゆる物)が無意味ですね。
先進国の軍隊(自衛隊も含む)←まどろっこしいなもっ
はどこも防衛費の一番多くは人件費です。
これは特に自衛隊では深刻だったりするのですが、だからと言って自衛官が日本で他業種と比べた場合、いい給料を貰っているわけではなくむしろ悪い!しかも居住環境とかも予算が回らない為、なかなか改善されていないのが現実です。
じゃあ、人を減らせばいいじゃないかと思われるかも知れませんが、現状では海、空はこれ以上削減は不可能ですし、海、空の場合、有事が近づいてから急に人員を増やすこともできません。
陸は陸で予備が絶望的に少ない現状でこれ以上削減したら、身動きが取れなくなります。
現状ではこれ以上人件費を減らすのは不可能です。
徴兵制にして、隊員の平均年齢、職業軍人の比率を下げれば可能ですが、それだったらみなさん8万ぐらいは安いものじゃないでしょうか?
そう言うわけで、絶対額はそんなに変わりません。
日本はGDPの1%未満で国の安全保障を自衛官に丸投げしているんですから、防衛費の額だけで目くじらを立てるのはどうかと思いますよ。
どこぞの頭の悪い大学教授ではないのですから、額ではなく、他国の軍事力と相対的に日本の防衛力を見てみてはいかがでしょうか?
長々と駄文を失礼しました。
弾道ミサイルの迎撃に関する疑念はごもっともだと思います。
ミサイルでミサイルを撃ち落す技術より、弾頭を複数化、ダミーを混ぜるなど撃ち落し難くする技術の方がはるかに簡単だからです。
ですがもし、効率的にミサイルを防ぐのであれば、原子力潜水艦に核とトマホークでも搭載し日本海に常時何隻か配備すれば少なくとも北、中、ロの核には脅えなくてもよくなりますし、アメリカの核の傘からも抜けれますが、そのようなことが可能だと思いますか?
正直、現状では夢物語です。
しかし、中、ロどころかちっぽけな北でさえ弾道ミサイルを保有する今、なんらこれらに対して対策しないのは国民の安全を第一に保障すべき国家として許されるのでしょうか?
また、日本が原潜と核を持つことに対してはアメリカさんの理解だ得られるとも思えません、悲しいですが、日本はアメリカに負け、体制を作り変えられ日米同盟を抜きに生き抜く事は不可能で、半島、中国と多少中が悪くなっても死にはしませんが、アメリカと中が悪くなったら最低です。
結局のところ、日本に残された防衛上の選択肢はアメリカの核の傘に入りながら、それとてあくまで他人の傘である以上は自前で保険をかけるしかなくて、その保険がミサイル防衛なんですよ。
正直、ミサイル防衛なんて金食い虫で、そのせいでその他の装備が削られている知ってますか?
もし、あなた方を含むような方々が、ミサイル防衛に疑問の声を上げ、有事の際は国民を守る為にミサイル基地に対する先制攻撃を認めてくれたらどれだけありがたいことか?
ちなみに、中、韓、ロはもし日本ときな臭くなった場合、躊躇うことなく先制攻撃してくるでしょう。
カナダは良いですよね、現状で国防に関する憂いも無くて、汚い事は隣の国がやってくれますし。
>だから、殺人ミサイルになるのだ。
わざわざ対空ミサイルを対地用に改造するよりも、トマホーク巡航ミサイルを買った方が安いし早いし確実です。しかもトマホークの運用にはイージスシステムが要らないのですから。
>『マガジン9条 教えて山田先生 短期集中軍事講座』にも
>防衛のためのミサイルも簡単な改良によって地上攻撃用に使えると書いてある。
いいえ、そんな事は書いてありません。山田先生の所は「対艦ミサイルは改造して対地用に転用できる」と書いてあるだけです。対艦ミサイルも対地ミサイルも攻撃用ですよ。
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1166513505/
神社本庁の役員会が十二月七日に開かれ、平成十九年度一般会計予算大綱などが協議
されたほか、本庁業務検討委員会が提出した第一号報告書、京都府内の神社に関して公正
証書原本不実記載罪で刑事告発したことが報告された。
(中略)
★ 本庁が刑事告発
報告事項では、京都舞鶴市内の神社において、宮司を強迫の上、代表役員変更登記が
行われた事件が発生したことから、神社本庁が刑事告発したことの説明があった。
府神社庁の調査によれば、被告発人は「同神社の土地を買い取ったので、神社を潰す」
などと言って宮司を強迫。被告発人らが総代会を開き、韓国人三人を新役人に選任している。
脱税を目的とした神社乗っ取りと見られ、十一月二十二日には、同神社の社務所・石鳥居が撤去されたことが確認されている。
ソース(神社新報・画像):http://www.vipper.net/vip146262.jpg
神社新報社
http://www.jinja.co.jp/
神社本庁
http://www.jinjahoncho.or.jp/
噴飯ものの意見ですね。
二次大戦後、日本が一応は平和だったのは米国の力があったからこそでしょう。
美爾依さんを始め、防衛費を問題視する方々が居て、それが一定の世論となって防衛費のブレーキになっているようにも思います。
コメント欄でも触れられていましたが、国防を他国に頼らぬスイスのような体制にするのはこれはこれで大変なことで、防衛省、国防費問題や教育基本法問題とは比較にならない大反対が起こって、今の日本では実際には無理でしょう。
現在、侵略や戦争が起きる可能性がある問題はエネルギー問題、食糧問題でしょうから、世界中がこの問題を解決するために軍事費をつぎ込み科学の力で解決出来ると良いのでしょうが、仮にこれが解決してもまた争いの種はきっと出来るのでしょうね。
東京タワーより低い高度までしか上がらないはずがないでしょうっ!趣味でやってるからといって,少しは調べてみてはどうですか?
http://www.tokyotower.co.jp/333/07_secret/index.html
一つだけ……。
「逆神」神浦氏のコメントですが、オブイェークトで
既に散々欠陥が指摘されております。
(現在SeeSaaがメンテ中でアドレスが分からず、リンクは貼れませんが)
マガジン九条も同様……ってか、少しはKojii.netや
オブイェークトさんのところの記事、読みました?
なんというかなぁ……。
とりあえず、この点について論を深めたいなら、毛嫌いせずに
まず上記の2サイトにきっちり目を通すことをお奨めします。
んな深く掘らなくても、直近3ヶ月分ぐらいでも十分
勉強になりますから。
JAXAサイトより
宇宙には宇宙放射線と呼ばれる放射線が存在します。地表では地球の厚い大気や地球の磁場に遮られているため、宇宙からの放射線はほとんど地表まで到達しませんが、宇宙空間では宇宙放射線を十分に遮るものがないため、地表より多い量の宇宙放射線が飛び交っています。
http://iss.sfo.jaxa.jp/med/index.html
恐らく
・宇宙空間での戦争で放射能被爆の危険があることにしよう
・そのためには宇宙空間が米国によって軍事化されているなどの論文があった方が説得力があるから探してみよう
のように、お考えになったのでしょうが、自分の結論ありきでむりやり話をこじつけようているから、本末転倒ですよ。
ついでに言うならば、自衛隊の装備が意味を持たない事こそ国民にとって幸福なことではないのですか?自衛隊の装備が意味を持つのは有事……すなわち災害、あるいは戦争の時でしょう。
それに『いざと言うとき』になってから兵器を購入する、と言うのは愚の骨頂でしょう、昔のソ連よろしく小銃持たせて『ウラー!』ってなワケにはいきません。
現在の兵器は複雑化しています、教育にだって費用がかかるのです。
だからこそ『備える』べきなのです。
SM-3についてですが……
1.別に単発で撃つわけではありません。
3.弾道弾が水平飛行しているのは(と言えるのかどうかすら疑問ですが)弧の頂点のみです。
巡航ミサイルと混同しているものと見られます。
5.スタンダードではなく、パトリオットの話になりますが……PAC2はVT信管という、対照が近くに来た場合爆発するミサイルでありましたが、命中はしたが破壊が出来なかったという事があり、今の接触信管に切り替わりました、この辺の事情を知らないのでしょう。
6.核や生物兵器が破壊できずに炸裂した場合のリスクは、無視ですか?
あとは、空対空ミサイルであるスタンダードを対地攻撃に改良するには新たにソフトウェアを開発し、ハードウェアも改良する必要性があります。
それに、アメリカは一度このプランを立てたもののキャンセルしています、移動目標への命中が特に期待できなかったからです。
恐ろしい非論理力ですね.
まず本題に入る前に
>趣味でやっている無料のブログなので、文中でいちいち「訂正しました」なんて書いていられないので、そのところ、宜しくね。
私の「修正したなら,そのことを明記するべき」というコメントにご回答頂いたのだと思いますが,なぜその私のコメントを承認いただけないのか,理解に苦しみます.
また「趣味」であれば間違ったことを書いて,後でこっそり訂正しても許されるということですね?ちょっと無責任すぎはしませんか?
>そこで、戦争になったら、これを地上攻撃用に使おうとするだろう。だから、殺人ミサイルになるのだ。
すごい想像力ですね,感服しました.よほど頑張って調べてこのこじつけを考え出したのだと思います.とても楽しかったです.ご苦労様でした.
他もツッコミどころ満載なので,新たなコメントが殺到すると思いますので,今日はここまで.
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