2012.03.27 (Tue)
小沢問題・消費税増税・原発問題の背後にあるもの by平野貞夫『日本一新の会』代表
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
通巻第102号・2012/3/29
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顧問:戸田邦司
発行:平野貞夫
編集:大島楯臣
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☆本号は無限拡散希望につき、転載許諾を必要としませんので、 ブログ・メルマガをお持ちの方は、拡散をよろしくお願い申し 上げます。
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<メルマガ・日本一新・通巻第102号>
◎「日本一新運動」の原点―102
日本一新の会・代表 平野 貞夫
○小沢問題・消費税増税・原発問題などの背後にあるもの
3月23日(金)に池袋豊島公会堂で開かれた『小沢政治裁判を終わらせよ!』と題するシンポジウムに出席した。冷たい雨の降る金曜日にもかかわらず約400人もの市民が参加してくれた。
植草一秀氏(評論家)の基調報告、石川知裕衆議院議員、森ゆうこ参議院議員、二見伸明元衆議院議員、三井環氏(市民連帯の会代表・元検事)の発言に続いて、私が「判決を前にして、われわれはどう行動するか」とのテーマで発言した。
冒頭で、3月19日(月)の最終弁論で、小沢氏が精魂込めて発言した「私への捜査は、民主党への政権交代を阻止し、挫折させるために検察が政治に介入したもので、議会民主政治において許されるべきことではない」を紹介した。そして、3年間にわたった「小沢陸山会問題」は、検察の捜査や司法の劣化などと関連しながら、政治の背後にあるものや、その深層部を検証しなけれけならないと主張した。
それは、消費税増税の強行や原発放射能問題などの背景にある「マネーゲーム・ファシズム」の存在である。
(消費税増税問題―国民の生命を削る!)
豊島公会堂の帰りに、国民の声出版委員会から『国民の声 消費税増税問題について私もひとこと』という冊子をいただいた。帰宅してページをめくると、『貧困者の命を削る消費税増税』という、神奈川県に住む花上直之さん(78歳)の声が私の心を刺した。要点を紹介しよう。
『夫婦二人で、1ヶ月12万1940円で生活しているとする。家賃、医療費別。消費税率5%で5806円掛かるので、実質は11万6133円で暮らしている。これが消費税率10%となれば、消費税1万1085円で、実質は11万854円で暮らすことになる。まさに、貧困者の命を削る消費税増税である。貧困者の使う1万円と、富裕層の使う1万円ではまったく意味が違う。使う額が問題ではなく、使える額が問題なのだ。この際、民主党は、前回総選挙において国民に約束した「国民の生活が第一」の原点に立ち帰ることを強く求める。』
この花上さんの指摘は重大である。現在、わが国では生活保護家庭は約200万世帯、年収200万円以下の人が1千3百万人といわれている。
さらに、消費税増税の負担に耐えきれず経営困難に陥る零細・中小企業は数え切れない。花上さんの主張のように、生活必需品も無差別に、10%の消費税増税で「命を削る日本人」の数は、恐らく4千万人を軽く超えると私は推測する。
日本人の約3分に1に当たる人々に、命を削る思いをさせる消費税増税を、「任期中はやりません」と政権公約して政権交代した民主党の野田首相は、「命を懸けて」今国会で成立させると宣言した。議会民主政治を冒涜し、嘘と捏造の消費税増税である。国際的にみても、生活必需品ごと10%の消費税を、長期不況とデフレが続く最悪の経済状態で、しかも、大震災の被災者が救済されないままで実施しようとしている。民主党内での反対論も強くなっているとはいえ、議論を聞いていると、まだ本質論を突いていない。
これらの手口は「小沢陸山会問題」の捜査・裁判とそっくりである。それは消費税増税には財務官僚が、小沢陸山会問題には司法官僚が推進・突破役を担っているということも同じである。さらに、増税で政府広報費を得ようとする巨大メディアが、その背景で大きな影響力を行使している。これも共通していることだ。
(原発・放射能問題―国民の生命・健康が第一!)
福島原発事故で存立に苦しむ東京電力の電気料金値上げは、社会問題、政治問題になっている。東京電力の無能さと経産省の無責任さに原因があるが、その根本は稼働・停止中の「原子力発電」をどうするかだ。原発推進論・反原発論等々いろいろある。押さえるべきは、放射能発生を宿命とする原発は、大震災・大津波が多発する日本では、可能な限り早急に廃止すべきである。環境や健康に害の少ないエネルギーの開発により、経済の活性化を図らなければならない。
最大の問題は、あの未曽有の原発災害、しかも人災ともいわれる問題について、東電及び野田内閣・関係閣僚、さらに原子力村の御用学者と、それにつらなる財界守旧派が、反省も展望も持たずに事態を放置していることだ。狙いは従前の原発既得権を維持するためである。そのために、国民の生命や、健康に係る重要な情報を隠蔽している可能性すらある。なんと、十分な検証もないまま関西電力の大飯原発再稼働を、政治判断で決定しようとしている。大事なことが狂っているとしか言えない。
原発事故・東電問題は、電力関係官僚が中心になって、民主党政権で小沢氏を排除した政治家どもが、はやくも「シロアリ」となって東電利権を漁っているらしい。大震災・原発事故発生時から始まった菅政権の情報隠匿は、国際社会から厳しく批判された。これらの問題も「小沢問題」と構造的に酷似している。原子力に関係してきた官僚・御用学者・財界が既得権を死守しようとすることに、巨大メディアが情報コントロールで荷担し、私利私欲の政治家どもが絡むという構造だ。この輩にとって小沢一郎の政界での存在が邪魔になるわけだ。
(今も存在する「小沢排除」の悲劇)
先月、谷垣自民党総裁に近く、小沢ファンでもある国会議員に、気乗りはしなかったが求められて会食した。その時の話だが「自民党がもっとも恐れているのは小沢さんが復活して、民主党でも、あるいは新党でも、彼の手で総選挙を仕切られると自民党は敗北する」とのこと。選挙に対する小沢氏への恐怖心で、自民党は凝固しているのだ。
【More・・・】
谷垣総裁が3月24日(土)の日本テレビ「ウェークアップ!プラス」で、「小沢一郎という政治家は「政党を潰したりつくったりする悪い奴だ」という趣旨の発言をした。また、先の党首討論で野田首相に「小沢を切れば消費税増税に協力する」とも発言し、『「小沢切り」覚悟求める 谷垣氏』(26日・毎日新聞)などの見出しが続いている。半世紀の間、数多くの国会議員を、裏表から観察してきたが、此の期に及んでさえ、財務省にマインドコントロールされるようでは「谷垣は政治家として終わりだ」と率直に感じた。
政治家にとって政党は活動の道具であり、国家と国民のために必要ならば潰すことも、あるいはつくることもある。何時まで機能不全の自民党に拘るのか。ましてや、「小沢を切れ」とは、人格破壊発言であり、政界からの「排除」行為である。
小沢氏の立場は「政治捜査」から「政治裁判」となるかのどうかの判決を待つ身だ。野党第一党の党首が「悪い奴」とばかり、人気番組で発言すればどんな影響が出るか、こんなこともわからなければ弁護士も失格だ。意図的であるならば『外ゲバ』だ。東大法学部同級生で、「内ゲバ」の仙谷由人民主党衆議院議員と同根・同質といえる。
議会民主政治とは、思想信条が異なっても排除することは絶対に許されない。英国には、「殺したいほど憎い奴でも、議会での活動権は生命を懸けて護ってやる」という格言がある。
わが国の国会議員で、この精神を知っている人間は何人いるだろうか。日本では弁護士政治家が政権や政党の指導者や実力者になると、ロクなことがないようだ。東大法学部では議会民主政治の政治の理念や精神を教えていないようだ。否、なまじ知っていると司法試験に合格しないのだろう。これが戦後のわが国のエリート教育だ。
「小沢陸山会問題」「消費税増税問題」「原発・放射能問題」の背景にあるのは、巨大メディアと官僚が共謀し、国会を巻き込んで、マネーゲーム資本主義で、私利私欲を求める新しいファシズムであるといえる。
「自立と共生社会」をめざし、「議会民主政治」を定着させ、「国民の生活が第一」の政治を行うために、「貧困者の命を削る」消費税増税に反対する政治家・小沢一郎を、ここに至っても排除しようとする悲しい国に未来はない。
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☆☆☆☆ 事務局からの提案 ☆☆☆☆
今号書き出しの「平野講演」は、http://bit.ly/H48I4U で録画配信されている。平野代表が老体にむち打ち絶叫しているのは、原点―101の主題である「香川問題」(民事法情報センター)の解明を国会の責任でやって欲しいこと。その為には「皆さんの手で、国会議員にその声を届けて欲しい」である。この件に関し、会員諸兄から「事務局で音頭をとれ」と尻を蹴飛ばされているのだが、今号の配信前作業と、配信が終わり次第に大阪へ飛ばねばならない。そんなことから「音頭取り」は帰参次第に「腐り始めた脳味噌」を絞る。その間、様々な提案を留守中の事務局宛に頂戴したい。そのまとめを、週末の臨時号から始め、次第によっては連日であっても情報交換の臨時号を目論んでいる。一例として、http://bit.ly/H3keQE にその解説もあることから、こんな意見を集約・文書化して、会員それぞれが地元の、あるいはご関係の民主党国会議員あてに送る文案を提示したい。
日本一新の会は上記の活動に加え、平野代表の下知により1)3月28日(水)「The Symposium in Naniwa 検察・司法、 マスコミを改革せよ!」( http://amba.to/GUda4h )2)4月20日(金)「STOP!権力の暴走」・国民大集会 (実行委員長・平野貞夫 http://bit.ly/GTswNz )にも全力を傾注することになる。年度末・始めでご多忙の向きもあるとは思うが、残された時間の中で最大の効果を発揮するため、すべての会員諸氏のご助力を乞いたい。
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事務局雑話
何度も書いたが、事務局は「静かに判決を待つ」という立場を採らない。何故なら、元厚労省局長・村木厚子さんが無罪判決を勝ち取った後どういう立場にいるか、それを知れば自明である。確かに、村木さんは天下晴れて無罪となった。加えて拘留に伴う国家補償も手にした。(それは福祉施設に寄付されたが・・)だがしかし、雇用均等・児童家庭局長として働いていた元の場所には戻れず、内閣官房副長官補付内閣審議官という、よく分からないポジションにいる。これは、彼女にとって不幸というのみならず、厚労省局長として彼女の職責に多大な期待を寄せていた人たちから見れば、償いようのない損失である。同じく、ことは小沢さんだけではなく「嫌疑」さえ存在しないのに一審有罪を受けた3人の元秘書も同じである。この損失は村木事件とは比較にならない、甚大な国家の、否、私たち国民の逸失利益である。もう一度声を大にして言う。『民主党国会議員よ!、時計の針を平成21年3月3日まで巻き戻せ。それができなければ、次の総選挙、若しくは参議院選挙であなた方の席は間違いなく滅失する』と。

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とにかく大企業に戻し税で利益を上げさせ、そこから不退転の覚悟で政治生命をかけて自分のメタボな私腹へキックバックさせるというのが野田拝金痴豚の大(詐)欺であり、ほかに理由があるとすれば親玉詐欺師米軍の命令だな。
そんなことより菅内閣と霞が関官僚全員とNHK記者クラブマスゴミを全員逮捕してしまえば、全員総入れ替えして簡単に行政改革ができる。
・・・・・・・・・・
「日本政府とマスゴミ放射能棄民テロ罪有罪」
東電と菅内閣閣僚全員と霞ヶ関全省庁官僚全員とNHK記者クラブマスゴミ全員を放射能棄民テロ実行犯としてまとめて告発逮捕起訴有罪にできる重要証拠映像を「誰も通らない裏道」さまが提示してくださいました。
2012/03/27
「削除されまくり?元東電社員の話を当ブログでも掲載※追加修正あり!」
>>http://fusenmei.cocolog-nifty.com/top/2012/03/ex-te.html
(抜粋転載開始)
内容は元東電社員だった方の話である。
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Ex-TEPCO Engineer Reveals the Truths : "TEPCO Is... 投稿者 tokyobrowntabby
>>http://www.dailymotion.com/video/xpooq4_ex-tepco-engineer-reveals-the-truths-tepco-is-a-terrible-company-4-29-2011_news
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以下は書き起こし。
短くお話ししますと、僕は福島原発、第一原発から15キロ真西に住んでました。標高は550ぐらいあったんで、津波は全く問題なく、家も束石方式の基礎の古い家に住んでたんで、平屋の、で、屋根も軽くて、ちょうど本震が来たときは薪の仕事をしとって、で、一服しようかなと思って、3時前だけど、まあ、いっかなと思って、ココアを、薪ストーブに火入れて、ココア飲んで、で、たまたま午前中にデジタル放送のテレビの難聴区域だったんで、光ファイバーみたいなのを大熊町が引いてくれて、その工事が終わって、で、別にテレビとか、全然見たくないんだけど、子供とかがいるんで、テレビ見れるようにしたんですけど、で、ぱっとテレビつけたら、どーんと緊急地震速報が出て、で、これだと思って、すぐ外出て、で、ココア持ってたんだけど、薪割り台のとこに置いて、で、2分、3分弱ですか、本震があって、その間、山がもう、ごーってずっとうなってて。で、ココア、ほとんどこぼれました。そのぐらい。でも、立ってられて、別に這いつくばって腰抜けるようなほどでもなくて、薪ストーブにちょうど火入れたばっかりだったんですけど、中の煙突がちょっと外れたぐらいで、ひっくり返りもせず、何の被害もなかったです。
で、次の日、爆発したんですね、1号機が。その爆発までは、僕はもう、地震、津波、炉心溶融というのはもう予測してたんで、で、嫁はちょっと離れたとこに、たまたまちょっといたんで、迎えに来てくれて、土曜日、で、常葉町っていう35キロのところに嫁の実家があったんで、そこに逃げて、で、2日ほどして、まあ、子供もまだ小学校2年生の女の子なんで、もうちょっと逃げようかって話になって、さらに嫁の親戚筋をたどって、栃木県の那須、70キロぐらいですね。まで逃げて、で、そこに3週間ぐらいいたんですかね。で、高知県の県庁が県営住宅の無料開放を宣言してもらったんで、もともとナカムラのほうに、朋輩がおったんで、僕、サーフィンやるんですけど、サーフィンブラザーズがいて、県営住宅あれば、余計行きやすいかなと思って、4月の頭にこっちまで逃げてきました。
実際、じゃあ、放射線、どのぐらい浴びたのかなってぱっと計算したんですけど、20ミリシーベルトありました。放射線量率って単位時間当たりのマイクロシーベルトとか、ミリシーベルトで表示されてますけど、僕は一応、原子力、学校合わせると20年いて、国の日本原子力研究所ってとこで大学の原子炉工学コースのさらに短時間濃縮コースみたいのを半年ぐらいトレーニングを受けた人間なんで、ちょっとした線量率の計算とか、あと、どのぐらい積算で浴びるのかって簡単な計算方法はもう自分でできるんで、で、こっち来て、落ち着いて、計算したら20ミリシーベルトを大体浴びてて。
結局、具合悪くなりました。はっきり言うと。栃木の那須に逃げて、すぐ、だから、4日目ぐらいからもう鼻水、どろどろの鼻水が出て、で、鼻血もとまんなくて、のども痛い。これが低線量障害ってやつなんですね。
だから、実際、100ミリまで行かなくても、恒常的に常に浴びてれば、何らかの障害というのは出てきて、で、国も政府も、当然、原子力安全委員会も、東電も、全く問題ないって言い方してますけど、全く問題あります。というのが1つ、僕の生の証言です。
一応、今日あんまりコピーしてこなかったんですけども、単位時間当たりの線量率をどうやって積算にするのかという計算式を書いたメモ、すごい汚い字なんですけど、書いてきたんで、欲しい方はどうぞ持ってってください。
で、0.24マイクロシーベルトパーアワーって書いてありますよね、新聞に。1時間当たり0.24マイクロ、それを1年間ずっと浴び続けると、2ミリシーベルト、1年間当たり浴びるんです。
ICRPって国際放射線防護委員会が勧告してるのは、一般公衆の被曝線量限度ってのは1ミリシーベルト、わかりますか。その20倍をたった1カ月もたたない3週間ぐらいで浴びちゃったんです、僕は。
で、僕はもう今年47歳なんで、そんなにもう細胞分裂もしてないからいいんですけれども、子供、子供はもう細胞分裂、活発で、自分の原本のDNAをコピーして体でっかくしてるわけですから、壊れたDNAをコピーすることによって発がん率ってのは高まりますんで、まあ、子供もすぐこっちまで避難させたっていういきさつなんですけれども、そんな、ちょっと生々しい感じの話になっちゃんですけど。
で、もう1つ言わせてもらうと、僕は10年前に東電やめたんですね。で、何でやめたかって皆さん、聞いてくるんだけど、理由はね、ほんとに簡単なこと。もう、うそ、偽りの会社、ひどい会社。で、偉くなれるのは東大の原子力出てきた人間、技術系だったら、もしくは東大の法学部出てきた人間が社長とかになりますから。
で、もう、そういうエリート官僚主義の最先端行ってるとこなんですね。最先端っていうのかどうかわかんないんだけども。
で、うそばっかついてて、例えば、あるものが壊れましたと、このハンドルが壊れました、壊れた理由は、例えばこうやって日に出しといて、紫外線で劣化して壊れたっていうのが普通の理由なんだけれども、それを経産省、昔でいうと通産省、で、今でいうと保安院と原子力安全委員会に説明するにあたって、自分たちが説明しやすい、しかも、結果ありきでつじつまが合うようにストーリーをつくって、それで保安院に報告してプレス発表するわけです。それを専用のテレビ回線を使って、トラブルをちゃんと収束するまでの間、テレビ会議で延々と、昼夜を問わず、1週間缶詰とか、2週間缶詰は当たり前の中で、どうやって壊れた、ハンドルが壊れた原因を役所で説明しようかってことをやってるわけです。
で、僕はもう17のときからサーフィンやってて、レゲエの神様のボブ・マーリーが大好きで、で、そのせいで、そういううそ、偽りに気がついて、僕は会社いるときにバランス崩しちゃってですね、そういう世界にいたから。いつも自然と触れてて、レゲエが大好きで、ビールも大好きで、で、友達といい波乗って、おいしいビール飲むっていう生活と、その東電のその組織の中での役割っていうギャップですよ、真逆ですから、はっきり言って。
で、それでバランス崩して、もうやめたいって表明して、やめるのに3年かかりました。3年です。もう引きとめに引きとめて、で、最後、もう、僕ちょっと労働組合の仕事とかも少しやってたんで、労働組合の委員長と面談になって、引きとめの面談になって、で、何で、キムラ、やめるんだと、そのほんとうの理由を教えてくれと労働組合の委員長に言われたときに、僕、こう言ったんです。
はっきり言って、10年前ですよ。原子力発電とか、原子力エネルギーというのは斜陽、終わってるって。
だって、わかりますよね。皆さん、ほんとに意識が高い人たちだから、プルトニウムの241番が放射能の力が弱まる、半分になるまで2万4,000年かかるんですよ。今この瞬間使ってるエネルギーのために2万4,000年先の子孫にごみを、負の遺産を受け渡すことの解が出てないわけじゃないですか、答えが。なのに、発電し続けてることのその矛盾、だから斜陽なんですよ。
そしたら、労働組合の委員長、こう言いました。キムラ、おまえ、頭が狂ったんだな、気が狂ったんだな。
僕は、あんたが気が狂ってるんだよってはっきり言ってあげました。そしたら、すごい怒って、おまえみたいなやつはもうやめろと、そう言われて、やめられて。
で、またその後におもしろい話があるんですけど、僕はね、原子炉の認可出力ってあるんですよ。例えば福島第一の1号機だったら、1,380メガワットなんですよ、原子炉の出力は。1,380メガワットを電気にすると、460メガワットで、東京ディズニーランドを1日動かすのに必要な電気は570メガワット。だから、福島第一の1号機じゃ東京ディズニーランドは動かないんです。足りないの。
でね、電気の出力ははかれるんですよ、ちゃんと。オームの法則みたいなやつで。「オーム」ってやつ。なぜかオームなんですけど。
で、1,380メガワットをはかってるんですけども、間接的に、だけど、認可出力が1,380メガワットだから、絶対に超えちゃいけないんです、それは。1時間に1編コンピューターを使って計算して、打ち出しして、保安院に報告するんです。
で、1,380メガワットを1メガでも超えちゃいけないんです。で、誤差っていうのは2.5%なんです。ということは、27メガワットプラマイ誤差があるんですけど、だから、うちらは技術者の判断で、それは誤差範囲だからっていうことで下げるんですよ。1,381にならないように、僕が計算機に、大型コンピューターにアクセスして、裏技なんですよ、これは。アクセスして、超えそうなときに係数を掛けるんですよ、0.995とか。1に対して。それで認可出力を超えないように、打ち出しが、そういう操作をしてたんですよ、僕は。
で、それができるのは東京電力の中でも、4,000人原子力従事者がいるんだけども、社員だけでも、その中でも2人か3人、そんな技を持ってたんで、なかなかやめれなかった。全くやめさせてくんない。
何でかっていうと、やっぱりこうやってね、内部告発みたいなことするわけですからね。あれは間違ってるよって。だって、僕、人並みぐらいには正直な人間ですもん。だから、知りたい人にはこうやってちゃんとアナウンスして、ほんとうの情報だけ、さっきの単位時間当たりの線量率をどうやって年間にかえるのかとか、そういうことも全部レクチャーしますんで。
そういうことを危惧して、東電は僕に、会社やめるときに、850万円退職金上乗せしてくれたんです。そのときに、本店に呼ばれて、副社長に、キムラ君、わかってるよね。何がわかってんだろうって思ったけど、わかってますって。わかってるよねって言われたら、わかってます、わからないとは言えないんで、じゃあ、もう帰っていいよって言われて、面接2分、それで850万上乗せしてくれて、で、1,300万もらって、まあ、親が事業やってたんで、全部そっちに回しちゃって、今はそんなお金持ってないんであれなんですけども。まあ、そんなおもしろい話が1つあって。
********************
──以上が動画部分。以下はその続き──
で、あんまり、第一の1号機も燃料の全体の燃料の7割が溶けちゃって、で、最近はちょっとデータ見てないんですけれども、原子炉の圧力とかも上がってるし、格納容器内の放射線量率も上がってるし、で、ヨウ素の131番っていうのが減ってない、最近ちょっと減ってきたみたいなんですけども、つい最近までは確実に再臨界になってました。だって、皆さん勉強してるから、ヨウ素の131番というのは放射能の力が半分になるのにたった8日間ですよね。なのに、もう8日たって、もう1カ月近くになってるのにヨウ素131がどんどん増えてる、それ自体がもう再臨界して、臨界にならなければ、ヨウ素というのはできないんです。絶対に。中性子、ぼーんとウラン235番が受けて、割れて、ヨウ素の131番っていうのができるんですよ。原子力っていうのはそういうもんなんで。で、そのうちのアインシュタインの相対性理論の話になっちゃうんですけど、そのうちのほんの1グラムとか、0.何グラムが熱になって、で、水を温めて、蒸気にして、その蒸気をタービンに回して、タービンに直列につながって発電機を回して電気ができるんです。それが発電システムなんで。
で、絶対にヨウ素の131番は中性子が出て核分裂しない限りは、絶対に出ないんです。だから、再臨界してて、そういう、ほんとは再臨界してるのに、原子力安全委員会、認めないでしょう。東電、認めないでしょう。政府も認めないでしょう。これはね、再臨界はしてたんです。つい最近まで。これはもう事実です。プロがほんのちょっと原子炉の物理とか知ってる人間であれば、だれでもわかること。それがまず1つ、うそね。
で、さっき言った、例えば0.24マイクロシーベルトパーアワーというのは安全だとかっつってるのもうそ。うそです。
それが僕は今日、皆さんに伝えたかったことです。で、高知は結構離れてるんでいいんですけど、ドイツの気象局が出してる放射線の、放射能の分布予測、スピーゲルっていうんですか、わかんないですけど、それを見て、北東の風が日本を全体を流れてくるときは、絶対に子供を雨に当てないでください。あと、女の人、これから子供をまだ産む人は出さないでください。それは、おんちゃんらはいいですよ。おれとかも含めて。
何でかっていうと、セシウムの137番というのがあります、今度。それの放射能が半分になるのが30年かかるんです。で、何が危ないかっていうと、セシウムの137番というのは筋肉にたまりやすいんです。男の人は比較的筋量が多いんで、筋肉に薄く、体の中に取り入れたとしても薄く広がっていきます。だけど、女の人は乳腺と、あと子宮、どうしても筋肉がないんで、そういった器官に濃縮しやすいです。そうするとやっぱり乳がんの発生率とかがちょっと上がってしまう可能性があるので、そんなことは知ってれば防げることなんで、で、どうしても外に出なきゃなんないときは、布マスクの中にガーゼ入ってるじゃないですか。それをぬらして、で、マスクして外に出る。
あと、ヨウ素が出てる限りは、ヨウ素はやっぱり昆布とか海草類にヨードとしてたまるので、そのヨウ素なんです。で、髪の毛から吸収されやすいです、人間は。だから、帽子をかぶって、直接雨に触れないようにするっていうのが1つ防げる方法です。
全然そんなことだれも言わないですよね。政府も。だけども、これだけは僕は言いたかったんで、今日、ナカムラから来てみました。
あんまり話が長くなっちゃうとあれなんで、最後に1つだけ。
何かチェルノブイリの30キロ圏内にあるすごいきれいな泉を守った長老たちがいるらしいんです。どうやって守ったかっていうと、僕、こんなに原子力のこと勉強して、物理のこととかもある程度勉強したけども、目に見えない力ってのも絶対あるんです。その30キロ圏内にあった泉を守った長老たちは、逃げなかったんです。逃げずにその泉をどうやって守ったか。祈りです。だから、そう言っちゃうと信じる人も信じない人も、どのぐらいの割合でいるかわかんないけども、もしちょっとでも信じてもらえるんだったら、朝、まず、福島第一が穏やかに眠りにつきますようにって祈りと、あと、出てしまって、僕たちが使った放射能じゃないですか。電気のもとだから。それが、愛と感謝の思いによって消滅して、無毒化するようにという祈りで、何とかみんなで力を合わせて、次の世代に伝えてもらえたらなって思います。
以上です。ありがとうございます。
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さて、どんな反応があるのか。
何かあったら逐一報告いたします。
――――――――ここから先は追加です――――――――
その後、再度、当該ブログをチェックしたところ、結果から言うと、再アップされておりました。
とはいえ、この動画と書き起こしの内容が、東京電力としては、相当に困ったものであることは間違いないので、微力ながら拡散のお手伝いとして、そのまま掲載いたします。
なお、前エントリーで語っている木村氏には↓のような、オーストラリアABCからインタビューを受けた映像もYouTubeにありました。
>>http://www.youtube.com/watch?v=twskjNtFe6E&feature=player_embedded
(転載終わり)