2012.01.05 (Thu)
原発事故「収束宣言」が波紋
原子力村と共謀する大手報道各社による世論調査の結果は発表されていないが、ネット上の調査では、政府の「収束宣言」に対して、9割以上が「妥当ではない」と答えており、きわめて厳しい見方をしている。Yahoo!が行った「意識調査」では、「現時点での『収束宣言』は妥当?」という問いに対して、調査最終日の12月26日までに36143票が寄せられ、そのうち91%(32880票)が「妥当ではない」と回答。「妥当」(7%、2424票)「わからない」(3%、839票)を圧倒的に上回った。
以下、政府の「収束宣言」について、専門家が意見を述べた動画や社説などを集めてみた。原発推進派で有名な池田信夫大先生が、いかにクレイジーな原発推進派のご意見をお持ちであるかをことごとく証明する動画もあるでよ。
『週刊朝日UST劇場スペシャル』
「福島原発事故『収束宣言』大嘘の皮を剥ぐ」
ゲスト:広瀬隆(動画)
12/25 たかじんのそこまでやって委員会 武田邦彦
【More・・・】
東日本大震災:福島第1原発事故 政府の「収束」宣言波紋 配慮が裏目、被災地反発毎日新聞 2012年1月3日 東京朝刊
東京電力福島第1原発事故に関し、野田佳彦首相が昨年12月16日の記者会見で「発電所の事故そのものは収束に至った」と宣言したことに波紋が広がっている。「収束」宣言の背景には、昨年中に除染や避難区域見直しの方向性を示すことで、先が見えない状況に不安を抱く被災地の心情に配慮する狙いがあったが、福島県議会は27日、撤回を求める意見書を全会一致で可決。県内の自治体首長の反発も強く、逆効果となった形だ。【笈田直樹】
政府・東電は12月16日、原子炉の冷温停止状態が達成されたとして、事故収束に向けた工程表の「ステップ2」完了を発表。首相会見の表現は、細野豪志原発事故担当相や枝野幸男経済産業相らが約1カ月前から調整を進めてきた。細野氏は19日、日本記者クラブの記者会見で「私自身が『収束』ということで説明すべきだと考えた」と述べた。
収束宣言には二つの狙いがあった。まず、年内に除染や避難区域見直しの方向性を示すには、原発が安定状態になったと明確にすることが必要だった。細野氏は25日のテレビ番組で「(被災者が)年末年始にかけて次の生活を考える時、(政府が)一定の方針を示さないと、新しい生活に踏み出すタイミングを逸する」と説明した。
政府は26日に避難区域見直しの考え方を決定。28日には除染で生じる汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設を福島県双葉郡内に設置したい考えを地元に説明している。
また政府には、日本産食品の輸入規制措置や国内への観光客の減少が続くなか、収束宣言で風評被害を含む諸外国の懸念や不安を払拭(ふっしょく)したい狙いもあった。政府は「客観的に条件がそろった時が望ましい」(政府関係者)として、収束宣言を出す時期を「冷温停止状態達成」のステップ2完了に合わせた。
野田首相は会見で「オフサイト(原発敷地外)の問題は引き続き課題がある」と述べた。事故収束はあくまでオンサイト(原発敷地内)の話であり、今後原発の状況が悪化して新たな避難指示を出すなどの可能性は消えた、という意味であることを強調したのだ。
だが、こうした政府の見解が、被災地感情との間でズレのあるのは否めない。住民の避難生活が長引き、放射性物質の拡散が相次いで判明する中、被災地では「収束とは、町民が戻って安心した生活を送れること」(渡辺利綱・大熊町長)など、除染を含む原発敷地外での対応がすべて済んで初めて「収束」と受け止める考えが強い。福島県議会の意見書は「燃料がどの部分にたまっているのかさえ確認できていない」と、原発事故自体の収束にも疑問を呈している。
政府関係者は「どこかで節目をつけないといけなかった」と話すが、未曽有の原発事故から9カ月余りを経た今も、政府・東電と現場の間の溝は埋まっていない。
事故収束宣言 幕引きとはあきれ返る
(東京新聞 2011年12月17日)
福島第一原発の「事故収束」を野田佳彦首相が宣言した。放射性物質の放出や汚染水の懸念も残り、絶対安全の保証はどこにもない。廃炉までの長き道のりを考えれば、幕引きとはあきれ返る。
「原子炉は冷温停止状態に達し、事故そのものが収束に至った」と述べた野田首相の言葉に誰もが耳を疑ったことだろう。
原発建屋内ではいまだに高い放射線量が計測され、人が立ち入れない場所もある。さっそく現場作業員から「政府はウソばかり」と批判の声が上がったほどだ。
そもそも「冷温停止」という言葉は正常運転する原発で用いられる。「状態」というあいまいな文字を付けて宣言にこだわる姿勢は、幕引きありきの政治的な思惑からだろう。
廃炉へ進める節目とすることや、「いつ戻れるのか」という避難住民を少しでも安心させようという狙いがあろう。全国の原発の再稼働はむろん、世界へ原発輸出を進める底意もうかがえる。
だが、福島第一原発は「収束」どころか、溶け出した核燃料が格納容器内でどうなっているかもつかめず、ただ水を注ぎ込み、冷却しているにすぎない。
循環注水冷却システムが正常に機能すればいいが、大きな地震が襲えば、再び不安定化する心配はつきまとう。綱渡り状態なのが現状ではなかろうか。
放射能汚染水処理も難題だ。建屋への一日四百トンもの地下水流入は続いており、保管タンクはいずれ満杯になる。むろん海への放出など、漁業者や国際的反発などから安易に考えるべきでない。
廃炉となると、核燃料取り出しに「十年以内」、炉の解体など最終的に「三十年以上」かかる見通しだ。その過程で放射能漏れなどの事故が起きる可能性もある。要するに課題山積なのだ。
原発から半径二十キロ圏内の警戒区域と北西に延びる計画的避難区域を新たに三つの区域に再編する予定だ。年間放射線量が二〇ミリシーベルト未満を「解除準備区域」、二〇ミリシーベルトから五〇ミリシーベルトを「居住制限区域」、五〇ミリシーベルト以上を「長期帰還困難区域」に分ける。
「解除準備区域」では除染とともに住民が戻れるようにするというが、子育て世代が安心して帰還できるだろうか。社会インフラの機能回復も見通せないままだ。
収束宣言の内実は、原発事故の未知領域に足を踏み入れる「幕開け」といった方がいい。
小出裕章:『冷温停止』について
小出裕章
「冷温停止というのは圧力容器が健全の形でその中に水を蓄えられて、その中に炉心というものがまだ存在しているということを前提にして圧力容器の温度が100℃を下がるか上がるかというそういうことを議論しているわけで、そもそも炉心が溶けてしまって圧力容器の外に出てしまっているという状態であれば、そこの温度をいくら測ったところで意味のないことを言っていて、これから問題なのは落っこちてしまった炉心が一体どこにあるのか、それをどうやって閉じ込めることができるかというそういう議論こそ本当はしなくてはいけません。
地震に襲われていますのでそこら中で割れが生じているはずです。地下に流れ出して汚染を広げて、海にも多分流れ出ているんだと私は思います。一刻も早く地下に遮水壁、あるいはバリアバウンダリーというものを作るべきだと思います」
「大前研一ライブ」 福島第一原発 冷温停止入りで野田首相がステップ2を宣言
最後に、原発推進派の池田信夫大先生が、いかにクレイジーな原発推進派のご意見をお持ちであるかをことごとく証明する動画をお楽しみいただきたい。
池田信夫VS上杉隆 コメありver
武田邦彦vs池田信夫 原発問題
原発推進・記者クラブ派(池田信夫)と脱原発・反記者クラブ派(武田邦彦氏、田中龍作氏)が火花を散らした授賞式後の受賞者のトーク・セッションに注目。武田氏と微妙な距離を置きながら、「放射能は青酸カリ」発言を批判し、田中氏が記者クラブの批判をしたらキレる冴えない殿様ブロガーの池田信夫。
AWARD 2011 授賞式
福島原発事故で日本国民が失ったものやこれから失うものは多いだろうが、逆に、これまで見えなかった日本政府やメディアと原子力村の癒着や、人の命を大切に思い行動する人と、こんな時にも人の命よりも利権を優先するカネの亡者との大きな違い、つまり、人間の本質も見えてきたのは、私たちが原発事故から唯一得たものだったのではないかと思う。

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http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120105k0000m040055000c.html
【原発】福島第一4号機プール隣接施設で水漏れか?
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220101043.html
【汚染】福島県の1月2日・3日の2日間で降ったセシウムは合計で558Mbq/km2、
11月の月間降下量より多い(東京の4月の月間降下量と同じくらい)
福島県の定時降下物環境放射能測定結果が12月に入ったくらいから
少し上昇したように感じていたのですが、1月2日に急上昇しました。
2日と3日のセシウム134と137を合わせると
1平方キロメートルあたり558.1メガベクレルという結果でした。
(1平方メートルあたり558.1ベクレルのセシウムが降ったということです。)
同じ福島県の結果で比較すると、
2011年の11月の30日間に降った月間降下量は
セシウム134と137の合計で1平方キロメートルあたり
347.7メガベクレルだったので、
1月2日・3日の2日間で降ったセシウムの量は
11月の30日間で降ったセシウムの量よりも多いということになります。
【食品】厚労省1/4公表 福島県 魚の検査結果、
広野町のアイナメ1,480ベクレル・コモンカスベ580ベクレル、
相馬市のスズキ260ベクレルなど
1月4日に公表された福島県の魚の検査結果によると
セシウムの暫定基準値(500ベクレル/kg)超えは2品で、
広野町産のアイナメ1,480Bq/kgと広野町産のコモンカスベ580Bq/kgです。
他にはいわき市産のアイナメ220ベクレルやコモンカスベ230ベクレル、
相馬市産のスズキなども260ベクレルという結果でした。
福島県の水産物検査結果12/14公表、
最高値はいわき市産キタムラサキウニ1660Bq/kg・
広野町産アイナメ1940Bq/kg(500Bq/kg超えは合計で8品目)
【食品】東京都文京区の給食検査、
最高値は調理済み給食で2.5ベクレル/kg・牛乳で15.4ベクレル/kg
東京都文京区は、区立小・中学校、区立・私立保育園等及び
福祉センターで提供する調理済み給食及び牛乳について
ゲルマニウム半導体検出器による測定を行ないました。
他の自治体の検査なら不検出に
なってしまうくらい細かい値まで測定されています。
最高値は、調理済み給食で2.5ベクレル/kg、
牛乳で15.4ベクレル/kgという結果でした。
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http://tokyolumix.blog60.fc2.com/blog-entry-930.html
いやいや、一番悪い保安院霞ヶ関スパイ官僚組織をいの一番に罰しないといけませぬ。
小泉以来全身アメポチスパイになった日本人モドキの巣窟霞ヶ関が棄民テロの首謀者であり実行犯そのものなんだから、国家反逆日本人として最も罪が重いです。
といっても、菅一味と東電が仮釈放なしの懲役一万年で、霞ヶ関日本人モドキスパイ官僚のほうが仮釈無し懲役5万年程度の違いですがね。
菅一味とは、菅内閣閣僚議員とその頭領菅首相のことです。
もちろん野田は菅内閣財務大臣閣僚ですからそれだけでそもそも311当日から懲役1万年に相当する犯罪者です。
それを隠してそのまま首相になったことで懲役5万年に相当する罪を1万年の罪に重ねましたが、加重する必要は無いから懲役5万年で確定です。
直ちに野田豚移転首相を逮捕して身柄を豚箱へ移転しすべての公職から即刻追放削除すべし。
不退転というより豚移転 なノダ。お粗末。