2011.10.11 (Tue)
2011-2012 世界大学ランキングbyTHE

Sims (left) enjoys a laugh during the news conference
with his Nobel Prize co-winner Sargent. (Photo by Denise Applewhite)
今日は、米プリンストン大学のクリストファー・シムズ( Christopher Sims)教授(68)と米ニューヨーク大のトーマス・サージェント教授(68)が、ノーベル経済学賞を受賞することが決まったばかりだが、プリンストン大学では、過去にもノーベル経済学賞を受賞した教授を輩出してきた。
もし、将来、経済学を学びたいと思っていたら、ぜひ、プリンストン大学でノーベル経済学賞を受賞した教授の授業を取るといいだろう。また、このランキングを参考にして、地域別によるランキングで大学を選んだり、自分が勉強したい科目別のランキングを基に選んだりできると思う。
ちょうど、先週、2011-2012年度のTimes Higher Education(THE) による世界大学のランキング1位から400位までが発表されたので、世界の大学の中で、日本やカナダの大学のランキングはどうなっているのか見てみよう。
ランキングを提供したのは、英国のトムソン・ロイターで、13の要素を分析した結果決定された。その13の要素は次の5つのカテゴリーに分けられている。日本では、生徒の質で大学のランキングが決まるが、これを見ると、生徒よりも教授の質で決まることがわかるだろう。
授業 - 学習環境 30%
研究 - 量、収入、評判 30%
引用 - 研究の影響 30%
産業収入 - 発明 (2.5 %)
国際的視野 - スタッフ、学生、研究 (7.5 %).
まず、世界の大学ランキング第1位は、カリフォルニア工科大学。ハーヴァードとスタンフォードが対で2位。4位はオックスフォード大学で5位は、2教授が、ノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学と続く。
ベスト10:
1. カリフォルニア工科大学 (米)
2. ハーヴァード大学 (米)
2. スタンフォード大学 (米)
4. オックスフォード大学 (英)
5. プリンストン大学 (米)
6. ケンブリッジ大学 (英)
7. マサチューセッツ工科大学-MIT (米)
8. インペリアル・カレッジ・ロンドン (英)
9. シカゴ大学 (米)
10. カリフォルニア大学バークレー校 (米)
(Ranking by Year より)
上位トップ10は、米国の大学(7校)と英国の大学(3校)だけで占められている。カナダの大学で最高位は、トロント大学の19位。100位以内には、UBC(22位)、McGill(28位)、McMster(65位 )、アルバータ大学(100)と5校のみがランクインした。一方の日本の大学は、最高位は、東京大学の30位。100位以内には、他に京都大学(52位)が入っているだけ。
トップ200校にランクされたのは、米国の大学が75校、英国が26校、カナダが9校、日本が5校となっている。
【More・・・】
関連記事:Princeton news conference with Nobel Prize in economics winners
日経が両教授のインタビューを短くまとめていたので、引用したい。
「これ以上の喜びない」ノーベル経済学賞2教授会見
日経 2011/10/11 6:56
【ニューヨーク=西村博之】ノーベル経済学賞の受賞が決まった米プリンストン大のクリストファー・シムズ教授(68)と米ニューヨーク大のトーマス・サージェント教授(68)は10日、プリンストン大でそろって記者会見した。シムズ教授は「これ以上の喜びはない」と述べた。サージェント教授も「この分野が認知されてうれしい」と発言。ともに互いや関係者の貢献に謝意を示し、研究内容が米国などを取り巻く困難な経済情勢の解決に役立てばと期待を示した。
両教授とも控えめな学者肌。言葉少なで、記者から質問が飛ぶたびに、「トム、どうぞ」「いやクリスが」と、互いに返答を譲り合う光景が繰り広げられたが、二人ともユーモアにあふれ、笑いが絶えない会見だった。
冒頭、シムズ教授はサージェント教授との関係について「共同で研究しているというより、常に論争している間柄だ」と表現。「トムの当初の間違いについて、ゆっくりと説得するのに成功しつつあるけどね」と述べ会場を沸かせた。
サージェント教授も、「クリスは私の論文に『この記述には大きな欠陥がある』といったコメントを大量に書き込み、最後に『私がこの論文に否定的だという印象を受けるかもしれないが、そうではない』と付け加える。それで多少希望がわく。セミナーでも、ぼろぼろに非難する。その最中は気持ちよくないが、きょう振り返ると、とてもすがすがしい気分だ」と指摘。長年にわたる論争を経て、お互いに芽生えた信頼感が伝わって来る。
受賞の連絡が来たときの様子を聞かれ、シムズ教授は「6時15分に電話が入り、電話のそばに寝ていた妻が、ボタンを押し損なって切れてしまった」と明かした。いたずら電話と思って再び寝入ったら、また電話がかかってきて受賞を知ったという。
一方、サージェント教授は「電話がかかってきて、シムズ教授の居場所を聞かれた」と発言。会場は笑いに包まれた。
両氏は受賞対象になった研究を通じ、中央銀行の金融政策や政府の税財政運営のマクロ経済政策が経済成長や物価に与える過程を解明した。
今の米国にどんな政策が有効かを問われ、シムズ教授は、厳密に回答するには注意深い検討やデータの解析が必要だと断りつつ「バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長がいうように財政健全化への長期の計画とともに、足元では急速な緊縮政策を避けるのが必要との点で経済学者はほぼ一致する。問題は現実の世界でそれが可能かだ」と指摘した。
シムズ教授は、受賞理由となった研究が「われわれが現在の困難な経済状況から脱却する上で希望になりうる」と期待を表明。サージェント教授も、研究してきた経済モデルの構築について「世の中をよくするための壮大な事業である」と述べた。
Princeton's Sims wins Nobel in economics with visiting professor Sargent
Posted October 10, 2011; 08:15 p.m.
by Ushma Patel
A 40-year path of friendly arguments and groundbreaking studies of how governments weigh policies to deal with economic troubles has led a pair of prominent economists to share the 2011 Nobel Prize in their field.
Princeton University professor Christopher Sims was honored along with Thomas Sargent, a New York University economist and visiting professor this semester at Princeton, for developing tools to analyze the economic causes and effects of monetary policy. Their work has revolutionized the field of macroeconomics and how it is applied by central banks and governments around the world.
Sims, who is Princeton's Harold H. Helm '20 Professor of Economics and Banking, has been a faculty member at Princeton since 1999, and is the third tenured faculty member at Princeton to win the Nobel Prize in economics in the past decade. He and Sargent are longtime colleagues, and are currently teaching partners for a graduate course at Princeton.
The day was highlighted by the insistence of both men to proceed with teaching their classes -- while also accepting the worldwide interest in their research -- and lighthearted banter over their career-long history of disagreements within the field. Both Sims and Sargent remarked on the prize with humility.
"I couldn't be happier to be getting this prize, and especially to be getting it with Tom, who I've known a long time," Sims said at a news conference in Princeton's Richardson Auditorium. "I'm not so sure it's right to say we have worked together; it's more that we have a series of continuing arguments many of which are still going on as I slowly persuade him of the error of his earlier positions," Sims joked.
Sims lauded Sargent and other colleagues who have contributed to empirical studies of the relationships between the economy and government policymaking, as well as those who have applied that research to real-world policymaking.
Continued....
今回ノーベル経済学賞を受賞された両教授。考えが正反対なので、いつも議論ばかりしていると言っていたが、話の様子から、とても良好な関係を築いていることが窺われる。一緒に授業まで行っているというのには驚いた。
メディアによるインタビューでは、中国のメディアが、中国の経済成長がインフレのため滞ってきたが、どうしたらいいかと質問したり、韓国のメディアが、ウォール・ストリートのデモについてどう考えるかなどととてもいい質問をしていたが、日本のメディアはどこに行ったのか?国内では大臣を罵倒するほど、えばり散らしているくせに、海外では無言を貫き通している。国内だけでしか大きな顔ができない日本のメディアほどなさけないものはない。
日本の大学と大手メディアに未来はあるのだろうか。まずは、日本の大学から御用学者、メディアから御用記者を駆除することから始めなくてはならない。

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