2011.08.31 (Wed)
ガンダーセン氏によると福島第一原発保管プールの核燃料破片が1.5キロ超えて飛散
今日は、ガンダーセン氏が新しいビデオで報告してくださったもう一つの都合の悪いニュースをお知らせしたい。ガンダーセン氏が、東電が8月下旬に公表した新しいデータを分析したところ、福島第一原発の保管プールにあった使用済み核燃料が爆発してその破片が1.5キロを超えて飛散していたことがわかったそうだ。もちろん日本では全く報道されていない。
福島原発保管プール核燃料が爆発し破片1.5km越飛散! 新データ証明!(字幕)
Uploaded by junebloke on Aug 30, 2011
福島原発燃料保管プールの著しい損傷を東電の新データが証明8/26 (日本語訳:Junebloke) Newly Released TEPCO Data Proves Fairewinds Assertions of Significant Fuel Pool Failures at Fukushima Daiichi
*日本語全訳はWEBに記載: http://junebloke.blog.fc2.com/blog-entry-36.html
◎ 東京電力の8月19日、20日に計測された新データが、福島第一の1、2、および3号機の使用済み核燃料に深刻なダメージを示しました。
フロントページに掲載された東京電力の関連する表は、1、2、3号機の三つの総ての核燃料プールのセシウム137とセシウム134が非常に高レベルであるのを示しています。
この東京電力のデータは、7月にNRC米国原子力規制委員会が福島第一の核燃料プールはこの悲劇的な事故の間でも損傷していないとした主張とは、明らかに矛盾しそれを否定するものです。
Cry[p]tome(cry to me *)は、3号機の核燃料保管プールと原子炉建屋の大規模な被害を写した新たな高解像度写真をウェブサイトにアップロードし掲示しています。
*Cry[p]tomeとは:「Cryptome」世界中の政府によって公開することが禁じられている機密文書・写真・情報などを自由に入手できるための場として1996年より活動している老舗サイト。福島第一原発に関する写真やムービーの公開も始めています。
右記フクシマ特集Cry[p]tomeリンク→ http://cryptome.org/nppw-series.htm
[ ]は、筆者が追加。
原子力関連、放射線関連の英語動画に日本語訳、英訳を付けて紹介してくださっているjuneblokeさんがガンダーセン氏の上の動画に字幕をつけてくださった。彼のブログに全訳があったので転載させていただきたい。
【More・・・】
今日、私は福島第一原発の核燃料保管プールの状態について、短時間のビデオ報告の更新をしたく思います。
1)皆さんは、私たちの前回のビデオを思い出せると思いますが、原子力規制委員会が福島原発の核燃料保管プールに損傷がないとNRCスタッフに言われた事について、私が議論致しました。
ええ、私はそのNRC報告に反論し、今も反論します。ちょうど2日前、東京電力が福島原発の核燃料保管プールの状態、水の分析を含むレポートを発表しました。
このデータは8月19日、20日取得されました。そう、それはごく最近で、私は今日皆さんとその内容を共有したく思います。この報告は、水の分析であり、"核燃料保管プールの水の分析"です。
では2号機に目を移して、セシウム137の話に変えましょう。
この表のこの列を見れば、1.1E + 08の記載があります。それは何を意味するのでしょうか?それは1.1Eと08、または水1リットルで毎秒1.1億数の放射性同位元素の崩壊です。
次の列を見れば、それはセシウム134です。それも1.1E + 08です。
つまり、2号機の燃料保管プールの両方のセシウムを合計すれば、1リットルの水で毎秒2.2億数の放射性同位元素の崩壊です。
そう1リットルのコーラのボトルで考えると、その内部の水が毎秒2.2億数の崩壊で放射性同位元素を崩壊させ、そしてそれがちょうど2号機のデータなのです。表では、1号機及び3号機におけるセシウムが、同様に非常に高い濃度を示しています。それは明らかに、3機の原発の核燃料に損傷があることを示しています。
この表については興味深いことに、4号機のセシウムがそれらに比較すると非常に低い濃度を示しています。
現在、4号機に損傷はありますが、その損傷は少ないと考えられます。もしくは、他の3機の原発からの汚染が、4号機に水として落ち、その水を汚染したという意味なのかもしれません。
ですから、4号機については少し謎ですが、1・2・3号機は明らかに保管プール核燃料が著しく損傷しています。
2)次に、私が簡潔に皆さんにお話しをしたいのは、先週私たちがビデオをアップロードしたときに、何人かの方達がメールで質問されたことです。 "保管核燃料が破壊され1マイルも破片が飛散した情報をどこから得たのですか?"との質問です。
この情報は、4月5日のニューヨークタイムズの記事からです。 4月5日の記事は、米国原子力規制委員会の報告書に基づいていますが、機密事項でした。Fairewindsのサイトを以前からの観ていらっしゃる皆さんは、我々が同様の指摘をしたビデオを四月初めにアップロードしていたことを思い出されるでしょう。
報告書は、その核燃料物質が1マイル以上離れた場所に飛散したことを明確に示しています。タイムズ誌の記事ではこうあります。 “NRC報告書は、核燃料保管プールから核燃料破片または核燃料の粒子が爆発により原発から1マイル以上離れた場所に飛散していることを示唆しているとも…。高レベル放射性物質の破片は、原発建屋間に落ち運び出す必要があり、原発労働者をこれからおそらく保護しなければいけない。"
そう四月に、実際は三月後半に、米国原子力規制委員会の報告書は、核燃料保管プールが酷く損傷し、原発から1マイル以上も離れて核燃料の破片を飛散させたことに言及していました。ところが七月になってから、原子力規制委員会は、核燃料保管プールの損傷は実際には発生していない、燃料プールは問題ない状態であると、そのスタッフから言われました。
重ねて、私は同意できません。私は、核燃料保管プールが問題ない状態とは思いません。
今それに追加して、”Crytome” のウェブ上で新しい画像アップがあり、それはわずか2日前に撮影されたもので、それは3号機の写真です。その写真は信じられないほど高解像度です。写真は被害、甚大な被害を写し出し、核燃料保管プールが右上にあることがわかります。今私は、このビデオの視聴者がその詳細画像を観るように、また皆さんの目で確認出来るようにご案内させてもらいます。
私にとって、それは深刻な核燃料保管プールの損傷を示しております。私は、NRC原子力規制委員会がそうでないと考えることをとても理解できません。
3)最後に、私が前回のビデオで言った事を修正させてください。前回のビデオで私は、どの様にして海水が福島原発に注入されたかについて話しました。海水は中性子と接触して、硫黄を作り出しました。その部分は正解です。しかし前回のビデオでは、私は、海水中のナトリウムが中性子と接触して、硫黄を作り出したと言いました。本当に起こったのは、塩素と中性子の接触でした。海水は塩化ナトリウムですが、私はそれをナトリウムと言い間違えました。塩素が中性子と接触したのです。
私は、この指摘をされたこのビデオの視聴者に感謝の意を表します。私はプロンプターを使用しないと、ときどき口が脳より少し早く動いてしまうのです。^^;
では、本日は以上です。ハリケーンの後で、またお会いしましょう。
ありがとうございます。
ガンダーセン氏が訂正した前回のビデオはこちら↓。
瓦礫焼却で放射能再拡散!福島原発再臨界していた事を米NRCが証明!8/21
Uploaded by junebloke on Aug 26, 2011
福島原発事故,日本と世界への放射能汚染拡散を新データが証明! 8/21 ガンダーセン New Data Confirms Contamination Spread in Japan and Worldwide
(日本語訳: Junebloke)
*動画日本語訳全文: http://junebloke.blog.fc2.com/blog-entry-35.html
<日本語訳概略>
・「ロシア・トゥデイ」で放送された話ですが、福島第一原発の敷地に亀裂ができそこから水蒸気が出ているというもの。その原因として、炉心がメルトスルーして格納容器から出て、地下水に接触したといわれています。私は「ロシア・トゥデイ」からコメントを求められましたが断りました。それを肯定するにせよ否定するにせよ、信頼できる技術的なデータが不十分であり、その様な状況になっている可能性はありますが、結論をだせるだけの技術的なデータがまだないと思いました。
・先週カリフォルニアから届いた別の報告です。研究者グループが大気中で放射性硫黄35を検出しました。報道は硫黄35が、カリフォルニアで検出されたことに重点を置きましたが、この報告書には、報道がニュースにしなかったはるかに重要なことが含まれています。それは【硫黄35がどの様に生まれたか?】なのです。
報告書によれば、カリフォルニアで検出された量の硫黄をつくるには、1平方メートル当り/4,000億個の中性子が必要です。これは膨大な数の中性子です。このカリフォルニアの報告書は、私が4月3日にビデオ報告した内容を立証するものだと思います。そこには福島の原子炉が完全には停止していないと思わせる証拠が十分にありました。思い出してください。津波が襲ったとき、原子炉は1時間で停止しました。制御棒が原子炉に挿入され、あらゆる臨界反応を停止させたのです。しかしながら、その後再臨界が起きたようです。カルフォルニアの新データが、私の4月のビデオ報告を立証していると思います。原子炉停止の後で、再臨界が継続していたのです。
・米国原子力規制委員会の会議が開かれ、NRCスタッフが委員会の理事たちに福島の状況を説明しました。福島第一原発の核燃料保管プールにあまり問題がないと報告されています。
質問者はシャディス氏、ニューイングランド・コアリション(原発の安全性を研究する米国NPO)の方です。こう発言しました。
「保管プールの核燃料が損傷していないという発言を聞き驚いています。報道によれば、1cmを超える核燃料破片が保管プールから1マイル(約1.6km)以上離れたところで見つかっています。これが最初の質問です。この食い違いを説明してもらえますか?」
シャディス氏が示しているのは、核燃料保管プールが無傷なら、プルトニウムが1、2マイル(約1.6~3.2km)離れたところから見つかったのはどの様にして起ったのか?なのです。
原子力規制委員会のグローブ氏の発言としてこうあります。
「発見が報じられている破片のほとんどは、複数の原子炉から来たものです。」
私にはこの解釈が理解できませんし、率直に言って正しいとは思えません。やはり私は核燃料保管プールが、プルトニウム飛散の原因だと信じております。しかしながら、もし私が間違っていて、核燃料保管プールからでないならば、原子力規制委員会の解釈では、実際ははるかに恐ろしい事態だったのです。
・東北日本のセシウム降下は大量です。日本政府は、放射能汚染瓦礫を焼却許可しようとしています。キロ当たりの放射線濃度が8,000ベクレル以下ならです。
これを行なえば、深刻な問題が生じます。まずひとつは、福島原発が放出し既に地面に落ちた放射性物質を再び空気中に拡散させることになります。故意に!福島の周辺市町村の除染が済んだ学校周辺や校庭に、瓦礫の焼却で再びセシウムが降ってきます。
その放射能の雲は、日本だけに留まっているわけではなく、もちろん太平洋を越えて太平洋北西部にも届きます。汚染瓦礫の焼却許可は、まるで福島原発事故の再現です。地面に落ちた汚染物質をもう一度空気中に舞い上げることです。

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セイシウム放射能が確認され、
内部被爆していることが解りました。
野田首相が決まった後の、ふくいちの原発作業員の病死発表、あまりにも小さすぎる発表に驚いてます。
作業員の方が骨髄性なのかリンパ性の白血病なのかどちらかは解りませんが、おそらく造血機能を壊され白血病を発症した前者か、何かの感染症と合併して亡くなったか、予後を悪くしてしまうフィラディルフィア染色体を持ってたかのいづれかと思いますが、解剖したという話もないし個人的な情報ということでその死んだという情報しかありません。
ふくいちの様子は、首の皮一枚で繋がってるようなものという表現があう気がします。
ガンダーセン博士の指摘、本当に恐ろしいことです。
中性子と硫黄が化学変化を起こし、はるか彼方のアメリカまで飛んでいるのにもかかわらず、日本では何も報道はなく、ネットで情報を集めてやっと事実を知るような状態です。
また汚染瓦礫についてですが、けして燃やしてはいけないです。
燃やせば、ふくいちの原子炉ミニチュア版が誕生し放射性物質をばらまくことになり、本当に大変なことがおきます。
子供たちをこれ以上、危ない目に遇わせるのは、犯罪で悪質なことです。
日本政府の無知さに、隠蔽体質に閉口という言葉しか浮かびません。
将来、裁判が開かれてほしいと思わずにいられません。
そうしなければ、日本は、国際的な信用を失うことになります。
残念ですが、そうならないことを願っています。
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政業癒着を断ち切るには、発電・送電・売電の分離が必須。
第三者委員会は、業界や原発行政とは無縁な識者で構成する必要がある。原発に関する広報活動全体を徹底的に調査すべきだ。
プルサーマル 北電は凍結より撤回を(8月31日)-北海道新聞[社説]
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/315248.html
北海道電力は、「やらせ」メール問題を受け、泊原発3号機で予定していたプルサーマル発電計画を一時凍結すると発表した。
「やらせ」への組織的関与などを究明する第三者委員会を近く設置し、その調査結果が出るまで、プルサーマル用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の加工を見合わせるという。
「やらせ」により、計画を容認した道の判断の正当性は損なわれた。凍結は当然だが、もともとプルサーマルが安全面を含む多くの問題を抱えていることを忘れてならない。
この際、北電は計画の撤回も検討すべきだろう。
(中略)
その上での「やらせ」の発覚である。原発自体に疑念が高まっている今、新たなリスクを抱えるプルサーマル導入への同意を求めても、道民の理解は得られまい。
「やらせ」問題の影響は、プルサーマルにとどまらない。
北電は、問題となった2008年のプルサーマルのシンポジウム以前にも、泊原発3号機の増設計画をめぐる道の意見募集で、不正工作を行った前歴がある。
他の電力会社の例を見ても、原発関連の説明会で世論誘導を目的とした工作が横行していたのでは、と疑うのが自然だろう。
不祥事を繰り返してきた電力業界の自浄能力をあてにはできない。
第三者委員会は、業界や原発行政とは無縁な識者で構成する必要がある。原発に関する広報活動全体を徹底的に調査すべきだ。
道も「北電にだまされました」では通らない。一連の経過を検証し、計画を容認した根拠を道民に説明する義務がある。
原発の運営は、地元の理解が大前提だ。北電は、泊原発そのものへの道民の信頼が揺らいでいることを肝に銘じなければならない。
やらせメールで第三者委 北海道電、組織的関与が焦点 :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819491E0EBE2E2978DE0EBE2EAE0E2E3E39EE6E3E2E2E2
asahi.com:泊原発渉外課長が作成 北電やらせメール-マイタウン北海道
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001108300003
北電、国に虚偽報告…動員メール、経産省シンポでも : 北海道発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20110901-OYT8T00041.htm
Yahoo!ニュース - 意識調査 - 原発停止に伴う東電の料金値上げ案をどう思う?
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizvotes.php?qp=1&poll_id=7064&typeFlag=1