2006.09.02 (Sat)
危険な安倍の政権公約
自民総裁選 安倍氏の会見要旨、公約要旨(毎日新聞 - 9月2日10時26分更新)
安倍晋三官房長官の政権公約「美しい国、日本。」の要旨は次の通り。
◆政権の基本的方向性◆
○文化・伝統・自然・歴史を大切にする国=日本にふさわしい憲法の制定▽開かれた保守主義▽歴史遺産や景観、伝統文化等を大切にする▽家族の価値や地域のあたたかさの再生
○自由と規律の国=教育の抜本的改革▽民間の自律と過度の公的援助依存体質からの脱却
○イノベーションで新たな成長と繁栄の道を歩む国
○世界に信頼され、尊敬され、愛される、リーダーシップのあるオープンな国
【具体的政策】
1、政治のリーダーシップを確立
※首相官邸主導体制を確立する=内閣・与党が一体となり、政治家が政策決定の責任者として官邸主導を明確化▽政策立案の場への開かれた人材登用※能力主義の導入といった公務員改革を断行
2、自由と規律でオープンな経済社会
※イノベーションの力とオープンな社会で日本社会の新たな活力を維持※誰もがチャレンジ、再チャレンジできる社会の実現=努力した者が報われ、勝ち組、負け組が固定しない社会▽女性や高齢者の積極的な雇用促進▽テレワーク人口を倍増※地方の活力なくして国の活力なし=道州制ビジョンの策定で地方分権を推進▽地方行革のさらなる推進※成長なくして財政再建なし=財政を確実に健全化▽歳出・歳入一体改革は経済成長を前提に歳出改革に優先して取り組み▽消費税負担のあり方、直接税のあるべき所得再分配効果など、中長期的視点から総合的な税制改革の推進
3、健全で安心できる社会の実現
※「日本型社会保障モデル」で安心安全のセーフティーネット=年金、医療、介護、社会福祉を一体的に見直して持続可能な制度とする▽社会保障番号の導入や徴収一元化を検討▽被用者年金の一元化※「百年の計」の教育再生をスタート=高い学力と規範意識を身につける機会の保障▽学校、教師の評価制度導入▽学校教育での社会体験活動の充実
4、主張する外交で「強い日本、頼れる日本」
※「世界とアジアのための日米同盟」を強化し、日米双方が「ともに汗をかく」体制を確立。経済分野でも関係を強化※開かれたアジアにおける強固な連帯の確立=中国、韓国等近隣諸国との信頼関係の強化※拉致問題、核・ミサイル問題等、北朝鮮問題の解決を目指す※自由な社会の輪を世界に広げる=米欧豪印など価値観を共有する国々との戦略対話を推進※官邸の外交・安保の司令塔機能を再編、強化=情報収集機能の強化
5、党改革:新たな時代の責任政党のビジョン
※候補者選定で公募、予備選挙の活用を徹底
6、「戦後レジーム」から、新たな船出を
※21世紀の日本の国家像にふさわしい新たな憲法制定に取り組む※国連常任理事国入りを目指す
まず、政権の基本的方向性の一番最初の「文化・伝統・自然・歴史を大切にする国=日本にふさわしい憲法の制定」という文章からしておかしくない?日本にふさわしい憲法の制定って改憲のことであり、どうしてそれが文化・伝統・自然・歴史を大切にする国とイコールで結ばれているわけ?開かれた保守主義ってより一層右翼化を正当化するってことじゃない?こんなことを堂々と政権の基本的方向性に書くなんて恐ろしい。
又2番目の「自由と規律の国=教育の抜本的改革」も危険な響きがするなぁ。今以上にひどい歴史教科書の捏造や右翼教育の実践が成されるんじゃないの?それにしても
○イノベーションで新たな成長と繁栄の道を歩む国
○世界に信頼され、尊敬され、愛される、リーダーシップのあるオープンな国
って全く意味不明なんだけど・・・(汗)。
このとんでもない公約要旨の中で特に私が反応してしまったのは、
4、主張する外交で「強い日本、頼れる日本」
※「世界とアジアのための日米同盟」を強化し、日米双方が「ともに汗をかく」体制を確立。経済分野でも関係を強化※開かれたアジアにおける強固な連帯の確立=中国、韓国等近隣諸国との信頼関係の強化※拉致問題、核・ミサイル問題等、北朝鮮問題の解決を目指す※自由な社会の輪を世界に広げる=米欧豪印など価値観を共有する国々との戦略対話を推進※官邸の外交・安保の司令塔機能を再編、強化=情報収集機能の強化
この中で「日米双方が「ともに汗をかく」体制を確立」というのは、自衛隊を戦地に送り込むことだし、「経済分野でも関係を強化」っていうのもアメリカに利用されるだけされて日本はすっからかんになってしまうような予感がする。
なんか言葉の深い意味を知らない人が読んだら、美しい公約論旨に見えるけど、裏を知っている人が読んだら、とても恐ろしい公約に思えるだろう。安倍NDにいつもTBして下さっているみなさまだったら、わかるよね、この恐ろしさが・・・・。ただ、具体例がないので、全く何がいいたいのかわからないし、これらをどのように実行するのかという具体案や計画も書いてないので、みせかけだけの公約に読める。例えば、「開かれたアジアにおける強固な連帯の確立=中国、韓国等近隣諸国との信頼関係の強化」なんてどうやってやるつもりだろうか?
ここには「何」をするということしか書かれていなくて、肝心の「なぜ」と「どうやって」が抜けてしまっている為、なんとも中途半端な公約になってしまっている。もう少し、国民にわかりやすく説明せよ。
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