2010.08.28 (Sat)
全く逆の結果を示す世論調査の怪
今日は、毎日系の『スポニチ』が、「菅首相より小沢新首相…サイト調査で圧倒8割」という記事を発表し、菅陣営を震え上がらせている(笑)。
スポニチが小沢氏の出馬表明をした26日の午後4時からアンケートを実施したところによると、マスコミ報道とは180度違った結果が出た。回答は、1676人からあった。
質問:「菅首相と小沢氏のどちらが民主党代表(首相)としてふさわしいと思うか?」
答え:小沢 80% 菅 20%
質問:「小沢氏が立候補を表明したことについてどう思うか?」
答え:「出馬した方が良い」82%
恐らく、官房機密費がスポニチまで行き渡らなかったのであろう。それとも、公明党効果か。それにしても、ここまであからさまな操作をした世論調査がこれまであったであろうか。まだ、10%や20%上乗せするなら、わかるが、小沢一郎への投票を菅への投票とし、菅への投票を小沢への投票と、回答をすりかえるとは恐れ入った。
大手新聞社やテレビの報道に官房機密費を使って国民を騙し、世論を誘導するつもりだろうが、今回の代表選は、有権者が投票するわけではないのに、世論誘導なんかしてどうするの?
ところで、日本の著名ジャーナリストたちは小沢出馬に関してどのように思っているのだろうか。
【More・・・】
参考記事:
菅首相より小沢新首相…サイト調査で圧倒8割
(スポニチ 2010年08月28日)
民主党の小沢一郎前幹事長は、党代表選(9月1日告示、14日投開票)への出馬表明から一夜明けた27日、連合や医師会など支援組織回りをスタートさせた。再選を目指す菅直人首相も都内の町工場を訪れるなど“景気回復”への前向き姿勢をアピールし、両陣営の票固めへの動きは激化。スポニチは公式サイト「スポニチ・アネックス」で緊急アンケートを実施したところ、有権者からの支持では意外にも?小沢氏が圧倒的な強さをみせている。
スポニチは26日の小沢氏の出馬表明を受け、同日午後4時からアンケートを実施。最終集計では一方的な結果が出た。
1676人から回答があり、「菅首相と小沢氏のどちらが民主党代表(首相)としてふさわしいと思うか?」の問いに対しては、約80%にあたる1336人が小沢氏。「小沢氏が立候補を表明したことについてどう思うか?」の問いでは約82%の1371人が「出馬した方が良い」とした。
テレビなどは、小沢氏の「政治とカネ」問題を再び繰り返し伝えるなど“反小沢”報道も目立つが、有権者の反応はやや違っていた。ジャーナリストの江川紹子氏は「メディアは小沢氏のダーティーなイメージを作り上げている。そんなイメージ先行報道に辟易(へきえき)した有権者が、積極的に意思を示した結果では。知りたいのはこれからの日本をどうしたいのかという具体的な内容。政策論争を深めるような報道をしてほしい」と指摘する。
また、政治評論家の浅川博忠氏は「消費税発言など菅氏の軽さぶりに有権者が見切りをつけた。その分、安定感と強い指導力がある小沢氏への期待感につながったのでは」と分析。景気低迷や財政難を打開するためには、小沢氏の剛腕ぶりも「必要」と考えている人は少なくないようだ。また、菅氏支持の中には「首相が短期間で何人も代わる状況はよくない」と考える人もいる。浅川氏は「小沢陣営は党内支持を着実に広げており、今のところやや有利な状況」とした。
小沢氏は27日、党最大の支援組織である連合のほか日本医師会、全国郵便局長会など有力支持団体を訪問。協力を求めるとともに各団体に通じた党員・サポーター票を獲得するため積極的な動きをみせた。連合の古賀伸明会長との会談では、自らの政治資金について「テレビ討論や記者会見の場が設けられ、いい機会だ。自分の言葉できちんと説明したい」と述べ、世論の理解を得られることに自信をみせた。
一方、菅首相は31日に出馬表明会見を行う。この日は再選への自信を示すように、官邸で記者団に「元気が出る」と笑顔をみせた。都内の町工場を訪れるなど、テレビカメラを通して経済対策に取り組む姿勢を猛アピール。夜食は党本部近くのラーメン店でとり、“庶民宰相”を演出した。
<地方幹部は“拒否感”3割>共同通信社は、民主党代表選が菅首相と小沢氏の一騎打ちとなったことを受け、26、27の両日、47都道府県連の幹事長ら幹部を対象に緊急アンケートを実施した。新代表にふさわしい人に菅首相を挙げたのは青森、長野、宮崎など12都県、小沢氏は岩手、愛知、熊本など5県だった。小沢氏出馬について「問題がある」としたのは約3割の14都県。21府県が「どちらとも言えない」で、「問題はない」は10道県にとどまった。地方組織に、政治資金問題を抱える小沢氏の出馬への拒否感があることがうかがえる結果となった。
この最後の文はいただけない。大手マスコミ報道によると、70%が小沢出馬に否定的ということだが、この共同通信の調査では、12都県、つまり東京も含むほんの30%の県が小沢出馬に否定的であり、21府県は中立的な立場で回答、そして、北海道を含む10道県は「問題なし」としているのだから、「地方組織に政治資金問題を抱える小沢氏の出馬への拒否感があることがうかがえる結果」ではなく、「地方でも、政治資金問題を抱える小沢氏の出馬に問題があるとする回答は3割にとどまっている。」とするべきだろう。
このように、菅内閣の息のかかっている大手メディアによる世論調査は、政府の意向によっていくらでも調整できるものである。世論調査の結果を元に小沢氏の出馬を否定的に伝えるメディアやジャーナリストは信用できない。

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【政権交代】を実現させたブロガーリスト
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小沢さんの勝利確実で、朝日も白旗?ってことでしょうか。(笑)
ゲンダイ的考察日記 小沢政権誕生~新閣僚、党人事の顔ぶれ
http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-1601.html
民主党代表選は路線選択選挙である
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=95589
本当の政権交代がようやく実現 日刊ゲンダイ:イザ!
http://hightree.iza.ne.jp/blog/entry/1767044/
> 小沢は、消費税と普天間を代表選の争点にすると言っている。つまり増税路線でなく、「国民の生活が第一」の路線に戻すことと、
> 米国との対等な付き合いを目指すことを掲げるというのだ。これも菅には痛い。
> 消費税増税や辺野古移転受 け入れで分かるように、菅政権は支配する側の論理に立ち、自民党政治と変わらなくなった。
「消費税と普天間を代表選の争点にする」のであれば、大いにそうしていただきたいところです。
菅首相より小沢新首相…サイト調査で圧倒8割(社会) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2010/08/28/01.html
菅氏69%、小沢氏15% 民主代表選で緊急世論調査 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082801000428.html
情報が錯綜していると言ってよいほど、調査によって結果が全然違います。やはりマスコミは信用できませんね。
いずれにしても、地道な活動を積み重ねるしかありません。
一般の国民は代表選の投票権を持たないので、国民の意思を反映させるには、投票権を持つ民主党各議員に直接訴えることが重要です。
具体的には、民主党各議員が開設しているサイト・ブログのコメント欄に書き込んだり、メールを送るなどの方法により、
多くの国民が意見を送って、希望する政策を訴えていく必要があります。
代表選では、誹謗・中傷合戦ではなく政策論争をすべきです。双方とも早急に方針・政策を明確にしていただきたいものです。
社民党との連立を回復する方向ならば、支持します。
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【日本一新】自ら判断し行動する事が民主主義定着の第一歩であり変革する道である!【個人攻撃】
しかし経営トップも知った上で事業部長、事業本部長などのプレゼンを見ているので通常はそのプレゼン能力を経営トップがプラスに評価することはあっても誇張したプレゼンを咎めることはなく、数字の変化についてもグラフの見た目で騙されることはまずありません。
しかしマスゴミの出す世論調査の結果は本来見る側が誇張やいかさまがないものと信じて見るので民間企業内の事業計画発表のように言葉の言い回しや視覚的な面で小細工がなされてはなりません。
しかしながら実際はそこのところに偏りが生じてしまっていたというのが昨年8月末の選挙前の世論調査ではないかと思います。
昨年の選挙前は世論調査結果の捏造よりもマスゴミによる世論誘導の作為を批判する声が中心だったように見えます。一方、今年のマスゴミに対する批判はもっと深刻なもので世論調査の結果そのものが捏造されているという声が昨年よりも強いところです。マスゴミの焦りの凄まじさが相当なものであることが想像されます。
但し、調査対象が100~1,000人であれば統計のサンプルとしてはかなりのズレが生じ得ると思ってかからなければならないでしょう(だから「クイズ100人に聞きました」で傾向を把握しようというのはかなり危ない)。
以上の考察を前提とした上でも今やっている世論調査を見ていると支持・不支持の関係がネットのものと大逆転するほどの誤差が生じるのかという疑問が生じるのです。せいぜい菅直人と小沢一郎の支持率が拮抗していた場合にどちらかに転ぶ程度と考えた方がよいでしょう。
ところで小沢さんに対する攻撃的なマスゴミの報道と機密費の関係でスポニチを論じられているようですが、マスゴミは昔も打算的だったことを証明する事例があります。再びナポレオンを引き合いに出して恐縮ですが、ナポレオンが一旦失脚しエルバ島に追放になった後、ウィーン体制がうまく機能していないのを見計らって再び蜂起した時の当時のフランスにおける新聞社のナポレオンに対する表現の変遷が大変面白いのです。ナポレオンが首都パリに近づくにつれ新聞記事のナポレオンへの呼び名が丁寧に変わっていった様子が記録されています(下記時系列順)。
・怪物、流刑地を脱出
・コルシカの狼、カンヌ上陸
・悪霊、グルノーブルを占拠
・専制皇帝、リヨンに入る
・ボナパルト、北方に進撃中
・皇帝陛下、フォンテンブローに入られる
こんな変化を見せ付けられればナポレオンが「人間を動かす2つの大きなテコは恐怖と利益である」と言いたくもなるのは無理からぬことですが、マスゴミがこれと同じ経過を辿るかどうか皆様チェックしてみてはいかがでしょうか。
以上