2010.08.23 (Mon)
官房機密費の勢いで書いた『毎日』と『朝日』の社説がひどすぎる(追記あり)
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小沢氏や鳩山氏を批判するあきれ返るような社説が20日、21日、22日と、『読売』『朝日』『毎日』から立て続けに発信された。まるで官房機密費で書かせたような小沢バッシングのひどい記事である。
民主党代表選 「小鳩」の総括と政策論が先だ
(8月20日付・読売社説)
民主党代表選―なんのために戦うのか
(朝日 2010年8月21日(土)付)
社説:小沢氏擁立論 民主党の勘違いに驚く
毎日新聞 2010年8月22日 2時32分
『朝日』の記事に関しては、『かっちの言い分』や『 板垣 英憲(いたがき えいけん)ニュースにブログ』がいち早く手厳しい批判を展開されている。上の大手新聞社の社説は相変わらず、小学生の作文並みの出来だが、『朝日』の記事の批判は、どちらも、思わず首を縦に激しくふってしまうほど説得力がある。
『かっちの言い分』朝日新聞よ、こんな社説しか出せないのならもうおしまいだ!
『板垣 英憲(いたがき えいけん)ニュースにブログ』小沢一郎が勝てば、菅直人、仙谷由人、枝野幸男、野田佳彦4人組は、民主党に居場所がなくなる運命に
どの社説も全く代わり映えのしない「政治とカネ」、「首相が代われば衆院解散」「世論調査」「普天間」のオンパレードで、まるでみんなで示し合わせたような内容だ。
読売の社説はまだ前半を小鳩批判、後半を菅政権批判とバランスよく書かれているので、すでに自民党からもらった機密費と比べると、民主党からの機密費はその額が少なかったので手を抜いたのかわからないけれども、この3社の社説の中では一番マシのような気がする。
朝日は、前述のお二方がすでに厳しく批判されているので、サクッといくが、以前は自民党からあまり機密費をもらっていなかったのであろう。菅政権になって、読売とは逆に、多くの機密費を手に入れて嬉々としている様子がうかがえる。とにかく、最近、日増しに菅擁護に走っている記事が目立つ。この社説では特に菅ヨイショが際立っている。参院選での民主党の大敗北をなかったもののように扱い、菅の増税発言で民主党を混乱させたことはほとんど無視し、「退かなければならないほどの失政もない」などと無神経にも述べている。
毎日の社説はこの3社の社説の中で特にひどいものだ。菅政権への批判はほんの3行で、あと全ての行間は、小沢バッシングで埋め尽くされている。小沢一郎の政治理念はいままでの日本になかった新しい画期的なものであるにもかかわらず、「古い体質」として「昨日の新聞」のような取り扱いをしている。法の解釈の欠如から、他社の社説にも共通することだが、検察審査会の議決で、強制的に起訴される可能性があることを強調している。すでに同社は、小沢氏が不起訴になる可能性のあることを伝えているのにである。あまりにも、無知を通り越して、悪意さえ感じさせる社説である。
どの社の社説も強調している検察審査会の議決だが、一体この国はいつから検察審査会が政治を支配するようになったのか。検察審査会は検察の、検察による、検察のための議決を導き出す道具に過ぎない。日本の総理大臣は、国民が選挙を通じて判断すべきもので、官僚や検察が判断するべきでない。日本のメディアや大臣までもが、検察審査会の議決を重視する発言を繰り返すということは、日本が官僚主導国家であることを証明するものだ。国民を声を大にして、これに反対しなければならない。
この後、菅再選を手助けするために、理不尽な世論調査が発表されると思うが、国民は全てを鵜呑みにしないほうがいい。
【More・・・】
参考記事:民主党代表選 「小鳩」の総括と政策論が先だ
(8月20日付・読売社説)
来月1日の民主党代表選の告示まで2週間を切り、各グループの駆け引きが活発化している。
19日には鳩山前首相がグループ研修会を開き、党内最大勢力を率いる小沢一郎・前幹事長も出席した。
小沢氏は、鳩山グループなど党内の幅広い支持が得られることを条件に、出馬を検討しているという。研修会への出席も、そのための布石とみられている。
一時は政界引退を表明していた鳩山氏も、約150人の国会議員を研修会に集め、党内への影響力を誇示した。
再選をめざす菅首相、出馬の可能性を探る小沢氏の双方から秋波を送られる状況を利用し、政治的復権を果たすつもりなのだろう。挙党一致を条件に首相続投を支持している鳩山氏は、研修会でも、挙党態勢の構築を求めた。
しかし、小沢氏も鳩山氏も、代表選をにらんで動く前に、なすべきことがあるのではないか。
鳩山氏には、米軍普天間飛行場の移設問題の迷走で、日米関係に亀裂を生じさせた重い責任がある。「政治とカネ」をめぐる問題では、両氏とも十分な説明責任を果たしていない。
「小鳩」政権時代への反省と厳しい総括をしないまま、合従連衡に走る姿が、国民の目にどう映るだろうか。
特に小沢氏の場合、「政治とカネ」の問題で検察審査会の審議が継続中だ。代表選に出馬するなら、どうけじめをつけるのか、具体的に語る必要があろう。
一方、菅首相の対応も、問題なしとは言えない。
先月末の記者会見で、消費税率引き上げを代表選の公約に掲げないとの考えを示したが、参院選で敗北したからといって、財政健全化の旗まで降ろしてよいのか。
むしろ代表選を機に、消費税問題の党内論議を深めるぐらいの攻めの姿勢が求められよう。
昨年の衆院選の政権公約(マニフェスト)をどう扱うかも重要な論点である。
子ども手当の支給や高速道路無料化といったバラマキ政策を続けることが財政的に不可能であることは明らかだ。年末の予算編成を考えれば、政権公約の大胆な見直しは避けて通れない。
昨年の政権交代で民主党代表選は、かつての自民党総裁選のように首相選びに直結する。
民主党はそれを強く自覚し、今回の党首選びを、国家ビジョンや国民生活にかかわる政策を競う場としなければならない。
民主党代表選―なんのために戦うのか
(朝日 2010年8月21日(土)付)
この人たちはいったい何をやっているのか――。少なからぬ有権者があきれているに違いない。
9月1日の民主党代表選告示に向け、党内各グループの駆け引きが激しくなってきた。困難な時代のかじ取りを担う指導者選びだというのに、あまりに内向きな主導権争いである。
鳩山由紀夫前首相のグループが開いた研修会は、衆参両院議員約160人が集まり、小沢一郎前幹事長に立候補を促す決起集会のようであった。
「反菅」だ、「脱小沢」だと、自民党政権時代にさんざん見せられた派閥中心の総裁選びを思い起こさせる。政権交代で民主党が手を切ったはずの「古い政治」そのものではないか。
菅直人首相は就任わずか3カ月である。参院選敗北の責任はあるにしても、実績を残すだけの時間がたっていないし、退かなければならないほどの失政もない。民意も続投支持が多い。
なにより首相交代は総選挙による、という政権交代時代の原則をまたぞろないがしろにするべきではない。
それでも、民主党が代表選をするのなら、その意味はどこにあるのか。
政権担当後の迷走でぼやけてしまった政策路線を定め直し、再出発の土台固めをすることにしかあるまい。
具体的には、財源不足で行き詰まった昨年の衆院選マニフェストを大胆に見直すのか、それとも文字通りの実現にこだわるのか。菅首相が提起した消費税の引き上げ論議に踏み出すのか、それとも棚上げするのか、である。
互いに相いれない二つの潮流を整理できないままでは、だれが首相であっても力強い政権運営はおぼつかない。ねじれ国会の下で不可欠な、野党との話し合いに臨む足場も定まらない。
2週間にわたる代表選で、党員・サポーターも参加して徹底した政策論争を行う。そのうえで勝敗が決すれば、あとは一致結束して政策を遂行する。民主党が進むべき道はそこにある。
寄り合い所帯で出発した民主党は、亀裂を恐れるあまり外交・安全保障など意見が割れるテーマで党内論議を怠ってきた。もう逃げは許されない。
菅首相はマニフェストや消費税に対する考えを封印し、争点をぼかそうとしているふしがある。これはいただけない。正式な立候補表明では対立をいとわず、堂々と信念を語ってほしい。
小沢氏周辺では「小沢首相」待望論が勢いを増しているという。しかし、政治とカネの問題や強権的な政治手法で政権交代への幻滅を招き、今の苦境を招いたのは小沢氏ではないか。
政治資金では、いまだに国会で何の説明もしていない。検察審査会の判断次第では強制起訴の可能性も残る。
けじめをつけないままの立候補は、民主党政権からの民心のさらなる離反を招くだけだろう。
社説:小沢氏擁立論 民主党の勘違いに驚く
毎日新聞 2010年8月22日 2時32分
「同時退場」してまだ3カ月足らずの鳩山由紀夫前首相と小沢一郎・前民主党幹事長を約160人の同党所属国会議員が取り囲み、「気合だ」の掛け声とともに歓声をあげる--。19日、長野県軽井沢町にある鳩山氏の別荘で開かれた懇親会の光景をテレビ映像で見て、「この時期、一体何をやっているのか」と違和感を覚えた人は多いのではなかろうか。しかも、党内の一部では9月の党代表選に小沢氏の出馬を求める声が強まっているという。
勘違いぶりに驚くほかない。
与党の代表選は実質、首相を選ぶ選挙だ。言うまでもなく小沢氏の資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件はまだ決着していない。小沢氏が強制的に起訴される可能性がある検察審査会の議決が今秋に控えている。首相に就任すれば野党は連日、この問題で攻め立てるだろう。果たしてこれまで一度も国会の場で事件の説明をしていない小沢氏が乗り切れるだろうか。国会は直ちに動かなくなる公算の方が大きい。
民主党は野党時代、自民党の首相が次々代わるたびに「衆院を解散し、総選挙で信を問え」と要求してきた。わずか1年で鳩山前首相、菅直人首相の2人が交代するとなれば当然、解散するのが筋だが、「小沢首相」のもとで衆院選に臨む覚悟が民主党議員にあるようにも思えない。
各種の世論調査では「小沢首相」には反対する声が大勢だ。その理由は、「古い体質」を象徴しているような政治とカネの問題だけではないだろう。小沢氏は菅首相が昨年の衆院選マニフェストを修正しようとしていることを批判しているようだが、そもそも「政権交代すれば、いくらでも財源は出てくる」と財源論をあいまいにしてきたのは小沢氏と鳩山氏である。民主党政権への失望は、既に「小鳩」体制時代に始まっていたことを、小沢氏を支持している議員たちはまるで忘れてしまっているようだ。
党内の混乱をつくり出しているのは菅首相自身でもある。消費税増税問題をはじめ、これだけ内外に課題が山積しているというのに、党内の反発を恐れるばかりに、最近は自分は何をしたいのか、一向に明らかにしない状況が続いている。これでは求心力は失われる一方だろう。
私たちは今度の代表選を党の政策と結束を固める場にするよう求めている。だが、相変わらず「反小沢対親小沢」の対立だけがエスカレートしている現状を見ると、それは望み薄だと言わざるを得ない。求められているのは党内の主導権争いではなく、政策を一歩でも二歩でも進めることだ。所属議員全員が少し頭を冷やしたらどうか。
民主代表選、駆け引き材料は「解散・総選挙」
(読売新聞 - 08月21日 21:21)
民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)を巡って、再選を目指す菅首相の支持グループと、立候補を検討している小沢一郎前幹事長の支持グループとの間で、衆院解散・総選挙の時期が駆け引きの材料となっている。
告示に向けた前哨戦が激しさを増している。
首相支持グループは、昨年の政権交代から1年の間に「鳩山―菅―新首相」と3人の首相が登場する事態になれば、解散・総選挙で信を問わなければならなくなると主張している。
有力な対抗馬の出馬をけん制し、できれば菅首相の「無投票再選」につなげたいという思惑が見える。
「首相交代なら衆院解散」の論拠は、民主党が野党当時、自民党の安倍、福田、麻生の3首相の交代を「政権のたらい回し」と批判してきた経緯にある。首相支持の議員からは「仮にまた、首相が代わるとなると、総選挙が筋だ」(蓮舫行政刷新相)などといった発言が相次いでいる。
これに対し、小沢氏に近い山岡賢次副代表は20日のテレビ朝日の番組で「首相が代われば、解散にならない。このままいけば解散に追い込まれる」と正反対の考えを唱えた。21日のTBSの番組でも「小沢首相」を前提に「衆院にはあと3年(任期が)ある」と、早期の衆院解散はないとの見通しを語った。
関連記事:
『新小児科医のつぶやき』 ペンはカネなり
「憶測ソースだらけの三流週刊誌みたいになってしまった」ということだが、どうしてなかなか、過去の官房機密費にまつわるニュースソースも含めて、「ああ、やっぱりそうだったのか。」と誰もに思わせる記事。

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菅直人総理続投支持:約6割
小沢さんが菅内閣で閣僚としての役職に就くことに反対:8割弱
と報道されておりました、。深夜なので視聴率は低いと思いますが、これが夜の7~9時頃だとかなり目立つであろうし、対ネット弱者の世論誘導に大きな効力を発揮しかねません。
調査対象が100人や1,000人では統計的に信頼性の高い調査結果は約束されませんが、それにしてもここまで露骨な捏造と見える世論調査報道は始めて見ました。報道しているのは女子アナでしたが女子アナも機密費をもらうのでしょうか?(どちらかというと直観的に買収に嫌悪感を示しそうな女子アナには脅迫を偏向報道の手段として使いそうな気がするのですが)
2、3年程度前に鳥越俊太郎キャスターがテレビ朝日の番組「ザ・スクープ」で警察・検察の裏金や冤罪事件関係の取材活動をしている時に公安警察の車に執拗に尾行を受けた話や同キャスターが公安警察による尾行に恐怖を感じたと述懐している話は結構知られております。先の投稿コメントでも指摘しましたが、私は偏向報道の背景にはマスコミ関係者への機密費だけでなく脅迫も大きく作用しているであろうと考えています。中にはりそなインサイダー疑惑の記事を書いた記者が謎の死をとげた件のように公安警察が殺人にまで手を染めている可能性もかなり高い確率であるでしょう。
公安警察による脅迫には私の把握では主に三種類あって、
・無言の圧力(EX.鳥越キャスターへの尾行)
・実際に脅す(EX.大森警察と警察官のモテない息子島田によってストーカー犯罪を捏造された男性の場合で紹介したように公安警察官がその身分を隠して待ち伏せたり尾行したりしながらチンピラの如く因縁をつけるなどし転び公妨に至る場合もある)
・弱みを握って脅す(EX.スキャンダルを探したりする場合もあるが、犯罪を捏造しその捏造された犯罪で脅迫する場合が多く、小沢さんの西松事件でっち上げもその一種と考えられる)
こんな卑劣なノウハウを駆使されたら真面目で用心深い人間でもあっという間に罪人にされたり脅迫されて警察の悪事に加担させられたりとなりそうです。
警察の世界では刑事警察よりも公安警察の方が出世しやすいためエリートと言われていますが、その実体はエリートコースほど卑劣な組織犯罪に手を染めるということです(以前警察官の適性についてコメントしたことがありましたがこの適性が実際に裏付けられているということです)。
ところで、マスゴミのやらせ報道は既に25年前後前にご存じの方も多い有名な歌にもなっているようですよ!(半分冗談ですが)バブルより少し前には既にマスゴミのヤラセは認識されていたということでは!?
http://m.youtube.com/watch?gl=JP&warned=True&client=mv-google&hl=ja&v=EI1Pv1sl9VM
以上
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大マスコミとしては今すぐそれはあまり好ましくない。
かといって今までさんざん小沢叩きしてきた都合上、民主党政権は小沢を立てて再起しろとも言えない、とにかく菅首相で押し通せとしか言えないジレンマなのでしょう。
マスコミの態度を好意的に解釈した場合ですが。