2010.08.10 (Tue)
「血塗られたダイヤモンド」訴訟に巻き込まれたナオミ・キャンベル

Mandela's party: Jemima and Imran Khan, the music producer Quincy Jones,
the Chinese actor Tony Leung, and Frank Sinatra's ex wife Mia Farrow Photo: REX
写真:Telegraph.co.uk ”Naomi Campbell and blood diamond: the whole picture”
このところ、北米で騒がれているのが、ナオミ・キャンベルの「血塗られたダイヤモンド訴訟」での証言だ。「血塗られたダイヤ(英語ではBlood Diamond)」といっても何もダイヤモンドに血がついていたり、血のように赤いダイヤモンドのことではなく、その産出国が内戦など紛争地域で、その国がダイヤモンドによって得た外貨が武器の購入の資金源になっているためにそう呼ばれる。
例えば、アムネスティ・インターナショナルの情報によると、シエラレオネ内戦の場合、この国では、1991年から2002年の間に5万人以上の人びとが殺害され、200万人以上の人びとが国内避難民となるか難民となり、何千人もの人びとが手足を切断され、強姦され、拷問されたそうで、いまだに紛争からの復興途上にありますそうだ。
ナオミ・キャンベルがダイヤをもらったのが、そんなシエラレオネ戦争の当事者であり、戦争犯罪者に問われている、隣国リベリアの元大統領、チャールズ・テーラー被告だったために、オランダ・ハーグで開かれたシエラレオネ内戦の戦争犯罪を裁く国際法廷で証言するはめになったわけだ。テーラー氏は自分がダイヤモンドの売買にかかわったことは否定している。
ナオミ・キャンベルがこのダイヤをもらったいきさつを法廷で証言しているのだが、そのときにナオミ・キャンベルから直接話しを聞いた女優のミア・ファローらが、ナオミ・キャンベルとは矛盾した証言をしている。
ナオミ・キャンベルの証言によると、1997年に、ネルソン・マンデラ氏主催の晩餐会に参加した後、彼女が部屋で休んでいると、いきなり2人の男が部屋に訪ねてきて、「贈り物だ」といって袋を手渡されたそうだ。ナオミ・キャンベルはそのとき、2人の男は誰からのプレゼントなのか一切語らなかったというが、誰からのプレゼントかわからないまま、普通受け取るだろうか。
又、その場では中身を確認せずに、翌朝その袋の中を見てみると、小さな汚れた石がいくつか入っていたという。
その朝、同じく夕食会に出席していた女優のミア・ファローらにその石をみせたところ、「それは絶対チャールズ・テーラーから贈られたものだ」「どう見てもダイヤモンドだ」と2人から言われ、自分でもそうだと確信したそうだ。
しかし、ミア・ファローによると、ナオミ・キャンベルは夜中に訪ねてきた2人の男がテーラー氏の使いであったことを知っており、小さな複数のダイヤではなく、一つの大きなダイヤであったと語っている。

写真:ナオミ・キャンベルとチャールズ・テーラー被告Telegraph.co.ukより
きっとナオミのことだから、小さなダイヤモンドは寄付して、大きなダイヤモンドはもらったんじゃないかな。家族に危険が及ぶと困るので、何千人もの人を殺した人からの贈り物のことで、こんな所に来て証言はしたくなかったなんていってるけど、それは自業自得というものだよ。
【More・・・】
参考記事:ナオミ・キャンベルさんが証言 「血のダイヤ」もらっていた
(CNN) スーパーモデルのナオミ・キャンベルさんが5日、シエラレオネ内戦での戦争犯罪を裁く国際法廷(オランダ・ハーグ)で証言し、隣国リベリアの元大統領、チャールズ・テーラー被告から「汚らしい石」を受け取ったことを認め、その贈り主は同被告であると考えていることを明らかにした。
キャンベルさんがダイヤモンドを贈られたのは1997年で、ネルソン・マンデラ氏主催の夕食会の後だったという。
キャンベルさんによると、「部屋で寝ているとドアをノックする音が聞こえ、ドアを開けたら2人の男が立っていて、贈り物だといって袋を差し出してきた」という。男らは、名前も名乗らず、話もしなかった、とキャンベルさんは述べた。翌朝になって袋を開けると、「小さな、汚らしい石」がいくつか入っていたという。
キャンベルさんが朝食時、この石について当時エージェントだったキャロル・ホワイトさんと女優のミア・ファローさんに話をすると、2人から贈り主は「明らかにチャールズ・テーラー」で、石は「明らかにダイヤモンド」だと言われたという。
石の贈り主について、テーラー被告と思うかと質問されたキャンベルさんは、「単にそうでないかと思っている」と答えた。また受け取ったダイヤモンドは友人に渡し、恵まれない子どもたちのためのチャリティオークションに出品するように頼んだという。
検察側は5月、スーパーモデルのナオミ・キャンベルさんに対し、いわゆる「血のダイヤモンド」をテーラー被告から受け取ったかについて証言するよう、シエラレオネの特別裁判所に求めていた。
M.ファローさん キャンベルさんと矛盾する証言
(CNN) シエラレオネ内戦の戦争犯罪を裁く国際戦犯法廷に9日、女優のミア・ファローさんが証人として出廷した。
ファローさんは、スーパーモデルのナオミ・キャンベルさんがダイヤモンドの贈り主をチャールズ・テーラー被告だと言っていたと証言した。
元リベリア大統領のテーラー被告は、大量虐殺や婦女暴行が横行したシエラレオネ内戦にかかわったとして罪に問われている。この内戦ではいわゆる「血のダイヤモンド」が資金源になったとされるが、同被告はダイヤモンドを扱ったことはないと主張している。
5日には、同被告からダイヤモンドを贈られたとされるキャンベルさん本人が出廷し、1997年のネルソン・マンデラ氏主催の夕食会後、何者からか石を数個渡されたが、贈り主が誰かは分からなかったと証言していた。
だが今回のファローさんの証言は、キャンベルさんの証言と矛盾する内容だ。ファローさんによると、キャンベルさんはその夜、チャールズ・テーラー氏の使いの男らにドアをノックされて起こされ、その男らから大きなダイヤモンドを1つ渡された、と話していたという。
キャンベルさんとファローさんは、その夜行われた夕食会でテーラー被告と同席していた。
同被告の裁判は2009年2月から休廷していたが、検察側は、同被告がキャンベルさんにダイヤモンドを贈った事実をつかんだとして、同年6月に裁判を再開し、キャンベルさんを証人召喚した。検察側は、キャンベルさんがダイヤモンドを受け取った事実を認めれば、同被告がダイヤモンドを個人的利益や武器購入のために悪用したことが証明できるとしている。
紛争ダイヤモンド (ウィキペディア)
紛争ダイヤモンド(ふんそうダイヤモンド、英語:conflict diamond)とはシエラレオネなど内戦地域で産出されるダイヤモンドをはじめとした宝石類のうち、紛争当事者の資金源となっているもの。
血のダイヤモンド (blood diamond)、汚れたダイヤモンド (dirty diamond)、戦争ダイヤモンド (war diamond)とも呼ばれる。
紛争ダイヤモンド アクション(アムネスティ・インターナショナル)
ダイヤの価値を決める“4つのC”
COLOR(色) CUT(カット) CLARITY(透明度) CARAT(カラット) ...しかしダイヤには、5つ目の“C”─CONFLICT(紛争)が存在する。
多くの人びとにとってダイヤモンドは愛、幸福、富の象徴。ところが、人びとに紛争、苦痛、恐怖、そして貧困をもたらすこともある。
ブラッド・ダイヤモンド Blood Diamond
映画「ブラッド・ダイヤモンド」の公開は、まさにこの時期に、国際社会とダイヤモンド業界が、紛争ダイヤモンドを市場に出回らせないようにしなければならないということを再認識させるものとなりました。
1990年代にシエラレオネを包み込んだ混沌と内乱を背景とした「ブラッド・ダイヤモンド」は、南アフリカで育った元傭兵ダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)とメンデ人漁師ソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)の物語である。両者ともにアフリカ人であるが、彼らの生い立ちや置かれた状況はまったく異なっていた。彼らの生活を一変させる貴重なピンク・ダイヤモンドを取り戻す旅が彼らの運命を結びつけるまでは。
密輸で捕まり、獄中にあったアーチャーは、家族から引き離されダイヤモンド採掘場で強制的に働かされていたソロモンが、極めて貴重な宝石を見つけ出して隠した、ということを知った。米国人ジャーナリストで、アーチャーとの深まる結びつきの中でその固い理想主義が和らいでいくマディー・ボウエン(ジェニファー・コネリー)の助けを借りて、2人の男は反政府勢力の支配する地域を通りぬける危険な旅に乗り出すことになる。
その旅は、価値あるダイヤモンドを探すだけでなく、思いもかけない機会をアーチャーに与えることとなった。ソロモンの最愛の息子を取り戻す手助けだ。ソロモンの息子は、反政府組織に誘拐され強制的に子ども兵士にされていた。

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