2010.01.14 (Thu)
ここまでやるか東京地検特捜部:陸山会の土地取引疑惑で関係先を強制捜査
元外交官の佐藤優氏の下記の記事を読むと、東京地検特捜部が小沢幹事長の土地購入をめぐる疑惑で強制捜査に今乗り出したのには理由があるようだ。
【佐藤優の眼光紙背】千葉景子法務大臣は検察を適切に指導せよ
2010年01月12日11時00分 / 提供:眼光紙背
佐藤優の眼光紙背:第66回
1月18日に国会が始まると国会議員は、当該国会議員が所属する院の同意なくして逮捕できなくなり、現在、民主党が過半数をはるかに超える議席を擁する衆議院で、石川知裕衆議院議員(民主党、北海道11区)の逮捕許諾が認められる可能性はゼロに近いため、特捜としては国会が始まるまでに行動に出なくてはならないという。特捜は、18日までに何とかして石川氏の身柄を拘束したいと考えているのではないだろうか。
石川氏を突破口にして、小沢幹事長につながる事件を無理やりでも摘発したいと考えているようだ。そこで、石川氏に関するさまざまなリークがなされ、国民の怒りをかき立て、捜査がやりやすい環境を一部の検察官僚がつくりだそうとしているのだそうだ。
佐藤優氏は、今回の事件は、基本的に「国家を支配するのは誰か」という問題をめぐり官僚と民主党の間で展開されている権力闘争であろうと鋭い洞察力で見抜いている。
【佐藤優の眼光紙背】特捜検察と小沢一郎
2009年11月24日11時00分 / 提供:眼光紙背
佐藤優の眼光紙背:第63回
上記の佐藤氏の記事によれば、検察官僚は、恐らく明治憲法下の「天皇の官吏」という発想の延長線上の権力観をもっているらしく、資格試験(国家公務員試験、司法試験)などの資格試験に合格した官僚が国家を支配すべきと考えているそうだ。
一方の小沢氏は、国民の選挙によって選ばれた政治家が国家を支配すべきと考えており、その意味で、小沢氏は、現行憲法の民主主義を、より徹底したものにしたいと考えているという。民主主義は最終的に数の多い者の意思が採択されるので、小沢氏が権力の実体があるのは、8月30日の衆議院議員選挙で圧勝した民主党であると考えるのは当然であろう。
個人的には、国民の生活に影響を与える権力は民意の反映された選挙によって選ばれた政治家が持つべきであると考える。国家試験に受かった人々が試験に受かったからという理由だけで日本の国家権力を握ることができるとしたら、とんでもないことである。資格試験では個人の記憶力や理解力のみが評価されるだけだからだ。
国家権力を手にする人物は記憶力や理解力だけではなく、人とのコミュニケーション能力や斬新なアイディアを生む思考能力、善悪を判断する能力、将来の明白なヴィジョンを描く創造力や、それを実行する能力、問題に直面したときにそれを解決する能力、人に同情したり、人を思いやるやさしさなどが求められる。国家試験では、国民の生活を向上させる役割を担う権力者に求められる資質は全く問われない。
だから、国家試験に受かれば、何をやってもいいと考えるのは大間違いだと思う。こういった明治時代から続く古い発想を固持する検察官僚には、日本を変えるためにも、一刻も早く退職していただきたい。
【More・・・】
下記の動画は、何年か前に元ライブドア社長のホリエモンが、逮捕後に外国人記者クラブでインタビューに答えたときの動画だけれども、彼の検察批判や司法記者として東京地検特捜部、リクルート事件などを取材してきた魚住昭氏による日本国家の中での政治家と官僚の力関係についての話は、現在の検察の暴走の背景を知る上でとても参考になった。参考記事:
【佐藤優の眼光紙背】特捜検察と小沢一郎
2009年11月24日11時00分 / 提供:眼光紙背
佐藤優の眼光紙背:第63回
(前略)
筆者の見立てでは、現在、検察は2つの突破口を考えている。一つは鳩山由紀夫総理の「故人献金」問題だ。もう一つは、小沢氏に関する事件だ。小沢氏に関する事件は、是非とも「サンズイ」(贈収賄などの汚職事件)を考えているのだと思う。
ここに大きな川がある。疑惑情報を流すことで、世論を刺激し、川の水量が上がってくる。いずれ、両岸のどちらかの堤が決壊する。堤が決壊した側の村は洪水で全滅する。現在、「鳩山堤」と「小沢堤」がある。「故人献金」問題で、「鳩山堤」が決壊するかと思ったが、思ったよりも頑強で壊れない。そこで、今度は「小沢堤」の決壊を狙う。そこで、石川知裕衆議院議員(民主党、北海道11区)絡みの疑惑報道が最近たくさん出ているのだと思う。石川氏は、小沢氏の秘書をつとめていた。8月の総選挙では、自民党の中川昭一元財務省(故人)を破って当選した民主党の星である。この人物を叩き潰すことができれば、民主党に与える打撃も大きい。
司法記者は、「検察が『石川は階段だ』と言っています」と筆者に伝えてくる。要するに石川氏という階段を通じて、小沢幹事長にからむ事件をつくっていくという思惑なのだろう。これは筆者にとってとても懐かしいメロディだ。もう7年半前のことだが、2002年6月に鈴木宗男衆議院議員が逮捕される過程において、「外務省のラスプーチン」こと筆者が「階段」として位置づけられていたからだ。
マルクスは、「歴史は繰り返される。一度目は悲劇として。二度目は喜劇として」(『ルイ・ボナパルトの18日』)と述べている。当面は、石川知裕氏を巡る状況が、今後も政局の流れを決めるポイントになると思う。(2009年11月23日脱稿)
【佐藤優の眼光紙背】千葉景子法務大臣は検察を適切に指導せよ
2010年01月12日11時00分 / 提供:眼光紙背
佐藤優の眼光紙背:第66回より抜粋
(前略)
そこで重要になるのがマスメディアの機能だ。石川氏に関する疑惑情報が新聞、雑誌にあふれている。逮捕されたわけでもないのに、石川氏は犯罪者扱いされ、政治家としての権威も人間としての信用も失墜している。メディアスクラムが組まれてバッシングを受ける辛さは、それを受けた者にしかわからない。それだから、筆者は石川氏と緊密に連絡をとるようにしている。メディアによるバッシングで、石川氏が死に追い込まれることがないようにというのが、筆者の率直な思いである。
ところで、昨年12月8日の閣議で、興味深い答弁書が了承された。鈴木宗男衆議院議員(外務委員長)が石川知裕衆議院議員(民主党)に関する捜査情報を検察がリーク(漏洩)しているのでないかと質したのに対し、この答弁書において鳩山由紀夫首相の名で、「検察当局においては、従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものであり、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないものと承知している」という回答がなされた。
閣議了解を得た答弁書の内容はきわめて思い(「重い」の変換ミスか)。正義の味方である検察が、嘘をつくことはないという前提で考えると、連日、新聞をにぎわしている石川氏や小沢幹事長に関する疑惑はどのような情報源に基づくのだろうか。新聞を見ると情報源は「関係者」となっている。検察がリークしていないならば、もう一方の関係者は石川氏しかいない。そこで筆者は石川氏に電話をして「あなたかあなたの弁護士がリークをしているのか」と尋ねてみた。「そんなこと絶対にありません。それにしても僕が検事に供述した内容がそのまま引用されている記事もあるんです不思議で仕方ありません」というのが石川氏の答えだった。
マスメディアは、リークを批判することはできない。なぜなら、リークよって、国家機関の内部情報をとることが、記者の職業的良心にかなっているからだ。問題は、リークが当局の思惑に基づいてなされ、「国民の知る権利」に奉仕していないことだ。鈴木宗男氏に関しても、北方領土からみで総合商社から賄賂をとったというリークにもとづく報道がなされ、「北方領土を食い物にする腐敗政治家を叩き潰せ」という世論が起きた。しかし、鈴木氏は、北方領土やロシアとからむ事案は摘発されなかった。国民は不正確な情報で苛立ちを強め、北方領土交渉は停滞した。リークによる過熱報道で国益(国民益と国家益の双方)が失われた。
リークによる国民益と国家益に毀損に対抗する術はあるのだろうか? もちろんある。検察は、記者が独自取材で検察に都合が悪いニュースを報じると、その記者が所属するメディアを「出入り禁止」にして、情報を与えない。この「出入り禁止」に法的根拠はない。「出入り禁止」に怯えるから、司法記者の報道が検察寄りになってしまう。
この状況は、千葉景子法務大臣が腹を括ればすぐに改善できる。法務大臣として、検察に対して、「出入り禁止」措置をやめ、特定の報道機関を排除してはならないと適切に指導すればよいだけのことだ。そうすれば、千葉法相に対するマスメディアの評価も飛躍的に向上する。(2010年1月10日脱稿)
注)赤文字は美爾依による。
検察のリークの恐ろしさを語る内容だが、千葉景子法務大臣にはぜひ検察を一から教育しなおして欲しい。又、国民も報道に踊らされることのないよう、報道に対する冷静な判断力が求められている。
リアルの世界で、小沢vs小泉、政治家vs官僚の大戦争が繰り広げられている中で、ネットでも民主党を応援する民主党派のブロガーvs警察、自民党、官僚を支持するブロガーの闘いが繰り広げられている。
民主党支持派ブロガー:
『植草一秀の「知られざる真実」』検察勢力の攻撃激化と悪徳ペンタゴンとの闘い
『日々坦々』検察のメンツ(プライド)が日本を滅ぼす
『晴天とら日和』週刊朝日・土地の購入資金4億円は奥さんの和子さんから借りたお金だった。(検察が言う「裏金」ではなかった。)
『ふじふじのフィルター』ガダルカナル化する「検察・マスコミ」は、国民にとって害でしかない。
『BLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」』【陸山会強制捜査】検察やマスゴミが騒げば騒ぐほど真実に目覚める人が増えるだろう!
『アルデバランの 夢の星』リークした(漏洩の) 職員 違法 行為には 処分必要 枝野言い/検察(マスコミ)と 民主の力 関係が(サンプロや) 劇的変化 しつつあるかも/預担だよ 銀行貸付 普通だよ 検察メディア そんなこと無知?
警察、自民党、官僚系ブロガー:
『FTKST』大谷ゼイリブ
『日本アンチキムチ団』小沢一郎終了のお知らせ
『Birth of Blues』【友愛】小沢一郎埋蔵金97億円突破するも「問題はあるが違法性はない」と鳩山首相が説明責任を果たし国民に安堵感
どちらが説得力があるかは読者のみなさまがお決め下さい(笑)。
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●給料もらってるんだもん、そりゃ働くよ unlike 小澤(小沢)チルドレン
この人って,小学校もろくに出ていないんじゃないでしょうか.
日本語 (国語) の偏差値も恐らく25ないんでしょう.
IP で追いかけると面白いですね.(^_^;)
ご指摘ありがとうございます。単なる変換ミスです。それ以外のご指摘がないところを見ますと、おおむね私に同意されているようですね。総務省か何かの委員に抜擢されたのをみて、彼の正体は聡明な方ならなんなのか、西松事件での彼の言動が何に基づくものなのか、分かったはずです。でもサンデープロジェクトでの彼の言動は少し無茶が過ぎたようです。たしかに、その場では四億円という数字に目が眩まされ、びっくりさせる効果はあったでしょう。しかしそれは一瞬のことでそれまでの報道、そして提示された収支報告書を確認すると矛盾点が浮き彫りになってくるもので、その効果もあって、今回の問題点が何であるのかが、余計に鮮明になったのではないでしょうか。それまでなんとなく簿外のお金=収支報告書に数字が載っていないと思い込んでいた方々にその不自然な経理操作が浮き彫りになった点で郷原氏の告発は大変有意義であったといえそうです。
http://d.hatena.ne.jp/benitomoro33/20100114/p2
もしかして、日本語勉強中の方ですか?(笑)
事情徴収=>事情聴取
はっきり言って今回の小沢氏への捜査は異常でした。
誰しもが『強制捜査が行われた』ということだけしか知らなくて、何の捜査なのか、ということを知らない人が多いのです。
しかも国会開催直前のこの時期に、本当に悪質な犯罪性があるかどうかも疑わしいような事を、内政を大混乱に陥れることが解っていながら踏み切った横暴は憤慨極まりなく、世界一の不況下なのだから、1日も早く本予算と補正予算を成立させて国民生活の安定を図らなければならないというのに東京地検とマスコミは国民のことなどどうでもいいことがはっきりしたようです。ただ、日本の常識は世界の非常識だけあって、誰しもが「強制捜査が入った。小沢ってやっぱり悪い奴だったのか」で思考停止しております。
日本は先進国でもなければ民主主義国家でもなかったことを決定的にしてしまったことが今回のことの一番の重大事件なのですが、気づいていない人が多いです。
なんとなく展開的に、ブッシュ前大統領が「イラクには大量破壊兵器があるだろう」なんて憶測だけで、戦争を吹っ掛けたあの感じと似ています。
これで大山鳴動した挙句、ネズミが一匹しか出てこなかったときは検察は虚偽証拠をでっちあげてマスコミがフィクション大本営発表に踏み切るのでしょうか。
そうなったら世界中が日本を相手にしなくなるわけで、輸出に依存している日本は世界初の国家破綻に向かいかねないことでしょう。
検察は一昨日の記者会見での余裕がよほど頭にきたらしいですね
石川議員の元秘書を引っ張り出してまで小沢さんを逮捕したいみたいですね
検察にとっては事件を作るのは得意技ですからね
この暴走する検察を何とかしないといけませんね
それと、佐藤氏は去年の西松事件に関しては一貫して「国策捜査ではない」という論陣を張ってます。
それよりも石川議員の元秘書が気になりますね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100114-00000525-san-pol
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100114-00000072-jij-soci
この方は貴重ですから、消されなきゃいいですけど。自民党の勉強会に出席したってことは、自民党に保護を求めてきたのかもしれない。自身4人目の被害者にならないことを願います。
それと鹿島にまで行って何もなかったってことはないと思う。
それに石川氏は決して民主党の星ではないでしょう。
上杉隆曰く「奥座敷を守るための一こまに過ぎない」でしょうし、
過去二回の当選の棚ぼたでしょう。
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【昔、陸軍】日本社会の「革命的変革」を望む国民はファッショを許してはならない【今、犬察】
【陸山会強制捜査】検察やマスゴミが騒げば騒ぐほど真実に目覚める人が増えるだろう!
4億円の裏金問題で強制捜査するぐらい大したことはないでしょう?
まあベクトルは(大分)違いますが、マスコミ不信という点では管理者さまと意見が合いますね。
自分の頭髪を偽装しながら首相の偽装献金を擁護するDJ Ozuraとか、強烈なライトで自分の顔に刻まれた皺を隠しつつ、民主党の不祥事を光の速さでスルーする安 優子さんとか、もうね(笑)