2010.01.06 (Wed)
藤井財務相、辞任へ

写真:藤井財務相、辞任へ 首相慰留も意思固く
(2010/01/06 00:10 【共同通信】)
藤井裕久財務相(77)の辞任が5日、固まった。鳩山由紀夫首相を官邸に訪ね「過労による体調不良」を理由に辞意を伝達。首相はいったん慰留したが、藤井氏の意思が固く、容認することになった。与党関係者が明らかにした。
2009年度第2次補正予算案と10年度予算案を審議する通常国会の召集日が18日に迫っており、首相は国会への影響を最小限にするため後任の選定に着手。与党内では仙谷由人行政刷新担当相、菅直人副総理兼国家戦略担当相の兼務、横滑りのほか野田佳彦財務副大臣を昇格させる案が浮上している。
6日にも正式に辞表を受理する方向だが、後任調整には民主党の小沢一郎幹事長の意向も反映されるため、決定まで正式な辞任を遅らせる可能性もある。
自民党など野党は予算案をめぐり「ばらまき」や「公約違反」と厳しく追及する構えで、政権きっての経済、財政通として財務相に就任した藤井氏の「戦線離脱」が政権運営に影響するのは確実だ。
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関連記事:藤井財務相:辞任へ 予算審議に影響 民主、後任人事急ぐ 小沢氏との関係指摘も
(毎日新聞 2010年1月6日 東京朝刊)
<世の中ナビ NEWS NAVIGATOR 政治>
藤井裕久財務相の辞任が避けられない情勢になったことにより、鳩山政権は次期通常国会で新たな火種を抱え込む事態となった。国会の召集予定日は18日に迫っており、予算編成の責任者交代で、国会審議への影響は避けられない。10年度予算案の年度内成立を急ぐ政府・与党にとって、鳩山由紀夫首相の資金管理団体をめぐる偽装献金事件に、財務相の交代という不安材料が加わり、国会運営は不透明感を増している。【近藤大介】
首相は5日夜、首相官邸で記者団に「まだ仮定の話。お医者さんの判断もまだで、結論を出す必要はない。それ以上の答えを申し上げるつもりはない」と強調。財務相のサポート体制についても「まだそういうことは考えていない」と述べるにとどめた。
首相が財務相交代を否定したのは、次期通常国会での予算審議への影響を最小限に抑えたかったためだ。政府は次期通常国会で、09年度第2次補正と10年度の両予算案を提出予定。2次補正提出に伴い、召集日の18日には財務相の財政演説が予定されており、首相と並び財務相の答弁力が問われる国会になる。
政府・与党は国会審議への影響を抑えるため、国会召集までに後任人事を急ぐ必要がある。財務相交代が国会召集日以降にずれ込むと、野党側は衆院財務金融委員会など関係委で、新大臣の所信表明と質疑の実施を要求する可能性が高い。その分、予算審議が遅れ予算の年度内成立に影響する。
「年明けから株価が高い。株価は半年後を見ているから、日本経済が立ち直っている証しだ。自信を持ってやっていこう」
藤井氏は5日の閣僚懇談会で、景気回復に向けた手応えを強調した。いつになく雄弁に語る藤井氏を見ながら、閣僚の一人は「本当に病人なのか」と疑ったという。体調不良が理由とされる藤井氏の辞意表明だが、政府・民主党内には同党の小沢一郎幹事長との関係を指摘する声もくすぶっている。
藤井氏は自民党議員だった93年、小沢氏らと離党し、旧新生党結成に参加。同年発足した細川内閣で蔵相に就任。その後も小沢氏と政治行動をともにしてきたが、小沢氏は藤井氏の財務相就任に難色を示すなど、近年は両者の疎遠な関係が指摘されていた。藤井氏辞任の情報に、民主党幹部は「藤井さんが辞めても、民主党がなくなるわけじゃない」と冷ややかに言い放った。
ただ、予算審議を抱える財務相を務められる議員は党内にそういない。党幹部は「鳩山政権にとって、かなり大きなピンチだ。据わりがいいのは菅直人副総理兼国家戦略担当相しかいない」と漏らした。首相周辺からは、重要閣僚である藤井氏を慰留し切れなかった首相官邸の調整力不足を指摘する声も上がっている。
一方、自民党の大島理森幹事長は5日、記者団に「(藤井氏は)自身の手で作った(予算案の)趣旨をきちんと説明される責務がある」と強調。田野瀬良太郎総務会長も同日の会見で「(予算編成過程で)マニフェストはずいぶん変質し、マニフェスト詐欺だ。国会論戦で戦う前に負けを認め、退陣するのではないか」と皮肉った。
◇財政健全化に暗雲
藤井財務相が辞任すれば、鳩山政権は発足後わずか約3カ月半で財政運営のかじ取り役を失うことになる。10年度予算案は昨年末にすでに編成済みだが、政府はこれから更なる無駄の削減や財政健全化に向けた取り組みを本格化しようとしていた矢先だけに、政権の受ける痛手は大きい。
「100%とは決して思っていません」。藤井氏は昨年12月25日の予算案決定を受け、自民党政権時代の予算の見直しが完全ではないとの見解を示していた。10年度予算案では、無駄削減が思うように進まず、ガソリン税などの暫定税率撤廃による2・5兆円の減税を断念するなど、衆院選マニフェスト(政権公約)の一部撤回を余儀なくされた。
10年度予算の編成作業では、9月の政権交代後に各省からの概算要求の再提出を受けるなど、時間的余裕がなかったという事情もある。政府はその分、特別会計や独立行政法人の見直しなどで今後、更に徹底した無駄の削減に取り組む方針だっただけに、中核となる財務省トップが辞任すれば及ぼす影響は大きい。
また、今回の予算案では国債発行額が当初では過去最大の44兆円に膨らみ、財政悪化も深刻だ。
藤井財務相は予算編成で、財政規律にも一定の配慮を示していただけに、今後の政府の財政健全化の取り組みにも影響を及ぼしそうだ。【平地修】
この藤井財務相の辞任については海外のニュースも伝えている。
『RTE Business』 'Worn out' Japanese finance minister resigns
Tuesday, 5 January 2010 15:49
"I will wear you out(会ったら、一晩中君を寝かせないよ。直訳は消耗させるの意。)と愛人にメールを送ったのはタイガー・ウッズだったけど、藤井財務相も別の意味で消耗しきってしまったようだ(笑)。
Forex: Yen declines after Japan Prime Minister accepts Fujii resignation
Tue, Jan 5 2010, 16:24 GMT
鳩山首相が藤井財務相の辞任を認めたとたん、日本円が下がったとか。日本経済のためには下がったほうがいいので、これはグッド・ニュースといえよう。
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【政権交代】を実現させたブロガーリスト
- 関連記事
話の元ネタは藤井氏のカップ酒好きの件でしょうが、その話は昔から知られていた事で、今になって依存度が高まったかのように報道された内容を鵜呑みにするのもどうかと。
藤井氏が無類のお酒好きである事を私は否定しませんが、一つ苦言を言えば「中途半端な裏付けが怪しい内容について、あたかも真実と捉えたかのように語る」のは、マスゴミの飛ばしと同じ次元の事のように思います。
ちなみに藤井氏に限った事ではありませんが、他の大臣で職務が多岐に渡る省庁を預かる大臣の中に、明らかに披露困憊の状況にある人が見受けられます。そもそも官僚のサポート無しでの国政運営を行い、尚且つ人事スタッフを増やせない実態を見れば、幾ら同世代では元気そのものだった藤井氏でもああなるのは当たり前でしょう。
また、遅かれ早かれ高齢の藤井氏が長期に渡り職務に携われない事は普通に考えれば想定出来た事で、たまたまそれが今になったぐらいの話でしょう。これでうろたえるようなら、それこそ内閣と民主党が批判されるべき事です。
この辺が怪しいようなら、鳩山総理だけでなく小沢氏だって責任は免れない訳で、その辺の健全な批判はあって当然でしょう。
最後に藤井氏辞任にあたり、色々話が出ているようですが本当の大事な今年度予算が適切に執行され、さらに追加景気・雇用対策で「国民の生活」が本来のレベルに立ち戻ることが一番の大事です。
どこぞのマスメディアよろしく政局政局と真の問題そっちのけでヒートアップ過ぎる事の無いようその辺はクールに見定める事が何より大事かと思う次第です。
菅戦略大臣が、財務大臣を兼任ということになれば、かなりの確立で、日本の国家史上、大変画期的なことが18日からの国会での予算審議でおきますよ!
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【藤井氏辞任】今は菅財務相がいかに手腕を発揮していくか見守るべきだ!【横滑り人事】
# そろそろ羽田さんも渡部さんも引退だよねぇー