2009.12.06 (Sun)
普天移設問題:米国の主張よりも沖縄住民の声に耳を>岡田外相
一方的に自分の考えを住民に伝えるだけなら、わざわざ住民に会いに行く必要はなく、Faxとかメールで十分だったし、意見交換会とは呼べないだろう。それに、普天間移設問題には、全国民が注目しているのに、どうして非公開だったのだろうか。メディアが撮影を許可されたのは、下の動画の冒頭あいさつまでだったという。
岡田外相は、沖縄返還協定や沖縄密約など過去の日米関係についてきちんと把握した上で、交渉にあたっているのだろうか。
もし、まだ調査していなかったら、ぜひ、2006年12月10日にテレビ朝日で放送された『ザ・スクープスペシャル』の
"沖縄返還35年目の真実 ~政府が今もひた隠す"密約"の正体~"
の動画を見ていただきたい。今から34年前、毎日新聞政治部記者の西山太吉氏が「国家の犯罪」である密約を裏付ける外務省の極秘電文を女性事務官から入手するが、国家公務員法違反で逮捕され、「男女のスキャンダル」にすりかえられていく様子がよくわかる。この動画の中の証言では、沖縄返還時に当時の外務省アメリカ局長であった吉野文六氏が、協定上は米国側が「自発的に支払った」ことになっている軍用地の原状回復費400万ドルを日本が肩代わりしただけではなく、沖縄返還にかかった全ての費用、3億2000万ドルを日本が肩代わりしたそうだ。当時はドル高で、確か1ドル=300円くらいだったと思う。さらに、日本が核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずとの非核三原則も単なる国民向けのパフォーマンスであり、実際はアメリカが核兵器を日本に持ち込んで良いという密約があったというようなことも語っている。
密約があったことが認められたこれだけ大きなニュースが、西山事件に懲りたせいかメディアではほとんど伝えられていない。だから、岡田外相が、沖縄返還によって、これまで日本がどれだけ米国に支払わされてきたのかということを把握していたら、普天間基地移転問題についても、米政府に対してもっと強くでることができると思う。恐らく、岡田外相は、外務省によってうまく操られてしまったに違いない。この調子では、岡田外相が約束した密約の解明もあてにならなそうだ。
【More・・・】
参考記事:"沖縄返還35年目の真実 ~政府が今もひた隠す"密約"の正体~"
今年春、沖縄返還交渉を指揮した元外務省アメリカ局長がその重い口を開いた。
「沖縄返還協定の裏に日米間の密約があった!」(吉野文六氏)協定上は米国側が「自発的に支払った」ことになっている軍用地の原状回復費400万ドルを日本が肩代わりしていたというのである。しかし、政府はその事実を真っ向から否定した。
「政府としては密約はないという立場だ」(安倍官房長官=当時)
今から34年前、この密約の“存在”を暴いた一人の男がいた。毎日新聞政治部記者・西山太吉である。西山は密約を裏付ける外務省の極秘電文を女性事務官から入手するが、国家公務員法違反で逮捕され、やがて「国家の犯罪」は単なる「男女のスキャンダル」にすりかえられていく。
その後、21世紀に入って西山のスクープを裏付ける米側公文書が次々と発見されるが、今も日本政府は一貫して否定の姿勢を貫いている。一体なぜ、政府は密約の存在を認めないのか?それは、400万ドルの密約が氷山の一角に過ぎず、これを認めるともっと大きな密約に波及する恐れがあるからだと言われる。
米軍再編に向けて動き出した今だからこそ、西山・吉野らの証言や米国立公文書館に眠る外交機密文書によって、日米安保体制の背後に広がるどうしても隠しておかなければならない巨大な「闇」の正体に迫る!
「私たちより米大事か」外相に名護住民怒号
(読売新聞 - 12月06日 01:12)
「県外移設」を期待する地元住民の不満が噴出した。
米海兵隊普天間飛行場の移設問題を巡り、移設予定地の沖縄県名護市で5日に開かれた岡田外相と住民の意見交換会。
日米同盟を背景に計画変更の難しさを繰り返す外相に、出席者たちは「地元の声を聞こうとする姿勢がない」と憤り、怒号が飛んだ。
意見交換会は名護市がある衆院沖縄3区の民主党支部が主催。支持者を中心に約100人が出席した。非公開で、マスコミが入れたのは外相の冒頭あいさつまで。質疑応答を終え、約40分後に会場の公民館から出て来た出席者たちは、報道陣に向かって不満をぶちまけた。
現行計画の移設先となっている同市辺野古の金物店経営、西川征夫さん(65)は「現行計画以外は難しい、という話ばかり。失望した」と切り出し、「県外で決めなければ、来年の参院選では民主党に投票しない」と強い口調でまくしたてた。
出席者たちによると、質疑では「私たちは日本人だ。その私たちよりアメリカが大事なのか」などと厳しい意見が続出。岡田外相が「県外は検討しつつあるが、時間がかかる。それは今の普天間の状況をそのままにすることになる」と理解を求めると、会場は騒然となり、「普天間を止めればいいだろう」「嘉手納(基地)はどうなるんだ」などと怒号が飛び交った。岡田外相が退席しようとすると、大声で「答えなさい」とヤジが飛んだという。
親子5人で参加した測量会社代表、渡具知武清さん(53)は「何を聞いても、『日米同盟は重要。普天間は大事なんです』ばかり。話が全然かみ合わなかった」と不満げ。「非公開というのも問題だ」と、会のあり方にも異議を唱えた。中村保さん(56)も「我々の意見を聞き、政治に反映させようという姿勢がなかった」と吐き捨てた。
名護市では来年1月、移設受け入れの是非が争点となる市長選が予定される。自民、公明党が支援する移設容認派の現職と、民主、社民党が推薦する反対派新人の一騎打ちとなる見通しだ。意見交換会に出席した新人陣営の広報担当者(36)は「きょうの集まりで名護では民主党のイメージが落ちた。影響が心配だ」と語った。
普天間、苦悩深める岡田外相=「日米」「国内事情」でジレンマ
(時事通信 12月6日)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をめぐり、岡田克也外相が苦悩を深めている。外相は年内決着を前提に着地点を探ってきたが、社民党の抵抗で結論は越年する方向に。しかし、これに日米合意の履行と早期決着を求める米側が反発。「日米同盟」と「国内事情」のジレンマの中で、外相は焦燥感を募らせている。
外相は5日午前、宜野湾市の伊波洋一市長と会談。午後には、現行計画で普天間の移設先となっている名護市を訪れて、市民との対話集会に出席。その後、仲井真弘多知事とも会談するなど、精力的に動き回った。
11月中旬に続いての2度目の沖縄訪問。「皆さんから率直な意見をいただければありがたい」。対話集会で岡田氏は地元の意見に真剣に耳を傾ける姿勢を強調した。だが、沖縄再訪を決めた時点では、普天間問題の年内決着をにらんで、環境整備を図っておきたいとの狙いもあったのは間違いない。
しかし、社民党の福島瑞穂党首が連立離脱の姿勢を示して「県外、国外移設」を要求し、政府は年内決着を断念。鳩山由紀夫首相は名護市キャンプ・シュワブ沿岸部に代わる候補地を探すよう外相らに命じ、普天間問題は一段と混迷の度が深まっている。
これまで自民党政権当時の日米合意を重視しつつ、基地負担軽減を求める地元の声にも配慮しようと、解決策を模索してきた岡田氏。だが、普天間問題は既に、連立政権の枠組みにかかわる「政局」問題へと拡大している。
「日米同盟をいかに持続していくかということと、基地問題をどうするかのジレンマの中で選択を迫られている」。岡田氏は対話集会で、普天間問題の解決の困難さをこう認めるしかなかった。(2009/12/05-23:14)
さすがは、ゴミ売りだけあって、てんびん型の男を初め、自民党議員のバカ息子の受け入れ留学先となっている語学学校が付属しているジョージ・タウン大学外交政策学部准教授で、あの小泉進次郎も籍をおいたことのあるCSIS(戦略国際問題研究所)で上級顧問・日本部長を務めていたマイケル・グリーンによる実に偏向的な記事を記載するのを忘れない。
普天間、頓挫なら決着15年後にも…米NSC元部長
(2009年12月6日11時44分 読売新聞)
沖縄の米軍普天間飛行場移設問題について、来日中のマイケル・グリーン元米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長に聞いた。
◇
日米が2006年に合意した沖縄県名護市への移設計画を日本政府が進めない場合、普天間返還を含む米軍再編計画全体が頓挫する恐れがある。理由は二つ。
一つは、再編のもう一つの目玉である沖縄海兵隊8000人のグアム移転が止まる。米議会が関連予算を承認しないからだ。議会は、現行計画以外の「県外移設」や「米軍嘉手納基地統合」案は、部隊運用面で不安がある、と明言している。
二つ目は沖縄の地元選挙だ。移設の結論を先送りすればするほど、来年1月の名護市長選、秋の県知事選で争点化され、決着しなくなる。
一回頓挫すれば次に決着のメドが立つのは、これまでと同じ期間、10~15年かかる。政府間で正式署名した課題の履行を一方が拒んだ場合、信頼関係は完全に崩れる。再構築は簡単ではない。米議会にも、沖縄にも不信感が残るだろう。
日米関係は今、ベトナム反戦運動時代の1960年代末、そして95年の沖縄海兵隊員らによる少女暴行事件後の一時期に次ぐ悪い状態だ。ただ、違いがある。95年には世論が反発する一方で、日米は忍耐強く沈静化に協力した。今回は鳩山政権に対する日本国内世論はそう厳しくないが、首脳同士を含む両国関係にヒビが入っている。深刻だ。
鳩山政権に対する助言はまず、社民党との連立を解消するべきだということだ。次に、政権公約(マニフェスト)に固執しすぎない方がいい。オバマ政権も発足後、多くの公約を再検討し、現実的に修正し、次々と打ち出した。
来夏の参院選後まで結論を先延ばしした場合、時間の浪費と沖縄県民の苦痛をどう償うのか。米国もいつまでも待ってはいない。今の衆院議員の任期いっぱいまで民主党政権が続き、4年間物事が動かないなら、米国はサジを投げるだろう。重要政策は中国と相談する、という事態も予想される。オバマ政権にとって今、日本問題はアジア政策の重大懸念事項だ。そうであるうちに、鳩山政権はきちんとした政権担当能力を示すべきだ。(聞き手・飯塚恵子)
沖縄県民の苦痛をどう償うのかだって?ヲマエが言うな。沖縄県民に苦痛を与えている張本人のくせに。もしかして、岡田外相は、マイケル・グリーンのような保守派の主張を鵜呑みにして結論を焦っているのではないだろうか。まるでネトウヨが言うようなことを言っている。結論を名護市長選後にして、普天間のキャンプシュワブ移転に反対する民主党候補が勝利すれば、住民の意思を尊重しなくてはならず、沖縄県内の移設はますます難しくなるから、なんとかその前に結論を出すように煽っているのだろう。
ルース大使が現行案通りに決着したら、日本側が求める負担軽減策に応じる用意があるとまで言っているのも先送りされればされるほど、日本国内での反発が広がり、米国にとって都合が悪くなるからであろう。
社民党との連立解消を勧めているのも、連立解消で鳩山政権が分解し、弱小化させるのが狙いであろう。又、政権公約(マニフェスト)に固執しないほうがいいと言うのも公約違反させて、国民の信用を失わせようとしているに違いない。とにかく、自民党の飼い主の言うことなんて取り合わず、グアムへの移転を主張し続けることだ。その時に、負担の増額を要求されても無視し続けることだ。なんといっても沖縄は多額の日本の負担によってすでに日本に返還されたのだから、この上、米軍基地をいつまでも放置しておく必要はないのである。
関連過去ログ:
■ 2009.12.04 橋下知事に神戸市の空港事業室長から抗議の電話
■ 2009.11.14 日米関係:沖縄の海軍基地問題でオバマが譲歩
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岡田克也 |
岡田はやはり官僚出身なので、自民党が洗脳されたように外務省に陥れられてしまったのでしょう。
嘉手納統合案は、前原が提案したものなのですか。あれも、自民党の手先なので納得です。
書いた後に気づいたのですが、パソコンを閉じた後だったので、訂正するのが遅くなりました。
この後、確か、1ドル=360円までドル高になったのですよね。
現在は1ドル=85円。すごい違いです。
また産経がなぜに隠すのかも。
楠田氏・若泉氏も産経につながります。また元毎日の古森も今は産経です。イザという産経のブログで産経を叩く理由はそこにあります。
http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-12-05-S_006.html?PSID=09f57b5ba7436a27894a45fb39e78aca
市長がグアムの環境影響評価(アセスメント)を事例に
「沖縄の海兵隊は普天間の航空部隊を含めてグアムに
移転することになっている」と主張したのに対し、
岡田外相は「(日米政府間では)そういうことになっていない。
普天間を抱える市長がそういう話をするのは考えられない」と
強い不満を表明したという。
記事から。
これでは何のためにいったの解りませんし、
沖縄の人達が怒るのも当然ですし、
日米合意で5年後に沖縄の海兵隊が、
グアムに移転することは決まっていて、
アメリカ議会でも現在予算の話し合いがされているそうです。
「普天間基地のグァム移転の可能性について」
http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2556/2581/2582/37840/37844.html
↑きっこのブログから。
普天間基地を辺野古に「県内移設」し、
14年に完了することで合意していた話は、
4000億円の金をかけて
1800メートルの滑走路を2本造ることになっているそうですが、
アメリカが、普天間の代替施設として必要としていたのは、
45メートルの離着陸帯だけで、
それが、いつの間にか巨大公共事業に変貌してしまったのが実態らしいです。
辺野古にこだわったのは日本側で、
嘉手納基地との統合では、公共事業が不要だが、
辺野古なら、巨大事業になり、
ゼネコンを中心にボロ儲けできる。
自民党政権時代、日本が主張する形で、辺野古に決着したそうです。
防衛族議員、防衛省、ゼネコン、商社、コンサルタントが
寄ってたかって税金を食い物にして、
一昨年、防衛事務次官だった守屋武昌や、
防衛フィクサーの秋山直紀が逮捕され、
利権の一端がバクロされたそうです。
アメリカ軍の望みは「カネ」と「歓楽街」で無人島は困るそうです。
http://blog.goo.ne.jp/awamori777
岡田を見損なうというかあきれ返った人間も多いかも(笑
ポーズだけなのかな?
よくわからないのですが、嘉手納統合案と言うのもまったく無かったわけではなく、ブッシュ政権時の日米の民主党どうしの話の中で一時出ただけで、前原ですから。すぐに消えた話ですしね?
岡田の頭の中はどうなっているんでしょう?
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オバマ対鳩山: 不平等で、違憲で、違法で、植民地的で、虚偽的な米日協定の素性
【普天間】売国去勢ポチ惨経の戯言など無視し沖縄からの海兵隊撤退を要求せよ!【岡田外相】
貴重なブログをご紹介いただきましてありがとうございました。
さっそくブログで紹介させていただきます。