2009.07.12 (Sun)
都議選情勢:公明党大ピンチ20議席割れか?

都議選後に麻生が自発的に衆院解散に踏み切るのか、それとも、今国会の会期末まで先送りされるのか注目が集まっている。メディアの報道もいろいろあって、毎日は、東京都議選で与党が過半数割れしても、麻生政権を維持し、自らの手で衆院を解散すると続投意欲を示したと伝えているが、読売は、麻生が親しい自民党議員(ザウルス森か?)に臓器移植法改正案の処理を終え次第に14日にも解散に踏み切りたいと述べたと伝えている。
麻生のこれまでの言動からすると、周りに猛反対されたら、自分で解散に踏み込む勇気はないであろうし、麻生降ろしにもかかわらず、会期末まで解散を先送りするだろう。どっちにせよ、先延ばしすればするほど自民党が追い込まれていくのは必至だろう。
そんなことはともかく、いよいよ今日は都議選投票日となり、すでに投票が始まっているようだが、『日刊ゲンダイ』によれば、公明党がやばい状態だそうだ。これまでにも、89年の社会党大勝時に2人落選したが、その後の4回は連続して候補者全員が当選している。しかし、今年は候補者23人中当選するのは20人を切るかもしれないということだ。せっかく悪質な選挙違反を犯してまでも、お年寄りや商店の店員や店主を誘導したのに、ご苦労であった(笑)。
読売の別の記事によると、公明党の太田代表は、都議選の演説で、鳩山氏の問題に触れ、「党首2代にわたって献金疑惑があるところが信頼できますか。目を覚まさなければなりません。」と有権者に呼び掛けたそうだ。さすがはカルト代表だけあって、作り事で民衆を惑わすのがお得意と見える。自民党の歴代総裁から閣僚まで誰もが献金疑惑があるだろうに、そのことはスルーで、民主党のことばかりを責めるのは、あまりにも偏向している。
もし、いまだに小沢氏と鳩山氏に献金疑惑があるなどと思っている人がいたら、今日投票に行く前にぜひ下記の3つのコラムを読んでから投票に行っていただきたい。
1.『馬の骨 ブログ』「『鳩山政治資金疑惑』は官僚の陰謀」 霍見芳浩
救いようのない日本のメディアをうまく操る自公与党と官僚の思うつぼにはめられた思考力の低下した日本国民の幼児性を指摘した上で、鳩山代表への個人献金問題の裏でも検察や公安警察が九十数名の個人の一人一人の戸籍抄本を取って、短時間に死亡か現存かを確認したことを示唆している。
2.『鷹嶺創書院 東院別当公記』小沢一郎を解放してしまった愚策
小沢代表を辞任させることによって、皮肉にも小沢代表に地方から自公の地盤を食い荒らされてしまった自公の悲劇について実にうまくまとめられているコラム。
3.『NewsSpiral 』 総理一年の使い捨て
二見伸明元衆議院議員がマスコミの民主党バッシングの謎を解く。
【More・・・】
参考記事:『馬の骨 ブログ』「『鳩山政治資金疑惑』は官僚の陰謀」 霍見芳浩
(前略)
今年の衆院選挙では、国民の一票一揆の怒りが、これまでの官僚独裁の隠れ蓑の役を果たしてきた自公与党へ向けられていて、民主党による政権奪取の可能性が日々濃くなっていた。そこで、官僚達は、日ごろから手なづけてきたテレビと新聞の商業メディアを操って、民主党潰しに躍起になっていた。今年の初め、国民の民主党支持率が自民党のそれを抜いた時、「突然」、「小沢民主党代表の政治資金疑惑」を商業大新聞とテレビがワイドショーごっこを競うようにはやし立てていた。明らかに、検察官僚の国策捜査による民主党潰しだった。「傍目八目(岡目八目)」とはよく言ったもので、米国から日本を見ていると、日本の大メディアが煽り立てる煙幕を透かして事件の本質がよく見える。国民の大半が「検察は正義」の迷信に固まっているのを利用して、「火の無い所には煙は立たぬ」とうそぶいて、火種の代わりに発炎筒を焚いているのは官僚と与党議員達である。
しかし、小沢一郎氏は民主党代表を辞任して、麻生自公与党と官僚達に肩すかしを食わせた。そこで、民主党が鳩山由紀夫氏を代表として、衆院選挙に向かって国民の支持を取りつけ始めると、「突然」、今度は「鳩山政治資金疑惑」を商業大メディアが競って「追求ごっこ」をしていた。日本以外の民主国では、政治家が自分のクリーンな財産を政治運動に使うのは、美談にこそなれ、違反に問われることはない。
確かに、鳩山氏の秘書が、鳩山氏の個人献金を九十数名の「個人献金」に脚色していたのは褒められた事ではないが、「収賄まがいの怪しい献金」を隠したてした自民党の与謝野馨財務大臣等の明白な違法行為に較べれば、取り立てて政治責任を問うには値しない。しかし、日本国民の多くは、商業メディアに煽られて、鳩山政治資金疑惑も与謝野政治資金疑惑も同罪だと思い込んでいる。まして、鳩山疑惑が「何故、いま、問題とされたのか」というクールな疑問は発しない。これでは、自公与党と官僚の思うつぼにはめられる。世界が笑う日本国民の幼児性である。
どだい、鳩山氏への個人献金者として名が報告されている九十数名の個人の一人一人の戸籍抄本を取って、短時間に死亡か現存かを確認できるのは、検察や公安警察以外の何者でもない。この程度の推理力と政治意識を日頃から磨いていないと、官僚独裁体制にメスを入れると公約している民主党による政権交代は実現できない。折から、ニューヨークでは、今秋の市長選挙に向けて、現職のブルームバーグ市長が莫大な自己資産を選挙運動に使って、早くも独走態勢を固めている。昨年の大統領選挙では、オバマ候補は、草の根の支持者を固めるまでは、夫婦の浄財をまず選挙運動に投入していた。産を成した者や受け継いだ者が、私財を政治運動という公的なものへ投入するのは、民主主義国では当然とされる。
(後略)
『鷹嶺創書院 東院別当公記』小沢一郎を解放してしまった愚策
▼小沢一郎を解放してしまった愚策
鷹嶺創書院・第45回衆議院総選挙
勝手に政権交代推奨駄文コラム Vol.1
【2009/07/10】記述 敬称略
■小沢一郎の最大の武器
民主党代表から一旦身を退いた小沢は後日速攻で長崎県に飛んでいたという。長崎2区。現職は元防衛相の久間章生。九州にも無数にある自民党岩盤選挙区のひとつだ。
小沢は自ら叩頭して擁立した薬害肝炎原告団・福田衣里子を傍らに段段畑の農作業に勤しむ農家の人と直接対話した。
スーツや靴が泥にまみれることも全く厭わず、身近に田畑を視察し、農家の人々の話を傾聴した。
農家の現状が苦しい、後継者不足、農産物の価格などの窮状を小沢は親身になって聞く。
「私らもしっかりとやりますから、この子(福田)をよろしく頼みます」
小沢と接した農家の人々はそれまでの小沢イメージが根底から覆ったと、良く言う。それまでは野党勢力というものがない、自民党一辺倒だったいわゆる“在”。小沢が好んで足を運ぶ“在”の人々は、「選択肢」を持つことが出来たという。
一方、同じ奈良県の葱農家。地域は先祖代々自民党で、集落の役員になれば自動的に自民党員になるシステムもあったという、選択肢無き地域だ。
代表時代の小沢はここにも足を運び、農場を間近に視察し、近場で作業をしていた農夫を集め、パイプ椅子を並べただけの粗末な座談会を開く。
「昼間は軽いものを食べるようにしているんだけど」などと笑いながらも、農家の奥さんがこしらえてきた、葱の肉巻を満面の笑みで、上手そうに頬ばる。そこにマスコミなどで語り伝えられる、永田町の剛腕政治家の表情はない。
「小沢さんは親身になって話を聞いてくれる。我々の実情を良く理解してくれている印象を持った」
小沢と接した農家の男性はこう言った。代表辞任後もその姿勢は変わらないといい、今度の総選挙では民主候補に一票を投じるつもりだという。
小沢の強みは自身の実家が農家であるということと、かつては「日本のチベット」と呼ばれた岩手という地域性にある。小沢が出身地である奥州市水沢区は北上川水流が走る、何の変哲もない田舎風景が広がる、ごくごく平和な佇まいをしている。
小沢王国、その牙城中の牙城として、岩手県議会奥州選挙区の定数5のうち、4つを民主党(旧自由・県民会議)が占める圧倒的なダイヤモンド板選挙区だが、路上を走っていてもそれ程ひけらかすように「小沢一郎」のポスターはない。むしろ、ここが悪名高き小沢一郎の本拠地なのかと疑ってしまうほどに、普通の平和な田園風景が広がっている。
西松事件で岩手・秋田の公共事業の談合が・・・などという全くの濡れ衣をかぶせられた小沢だが、彼をよく知る地元民や、岩手4区の有権者たちの動じない姿は、ある意味、ひとつの宗教のようでもある。
小沢は宝物のひとつに「支持者の皆さん」と、作家・おちまさととの共著でも述べられている。
小沢が秋田や青森入りする時は、必ず岩手入りをする。しかも不意打ち的な来岩だ。普段は勿論、選挙期間でもほとんど地元入りしない小沢だが、あるときこう言って笑った。
「青森に行く時なんか必ず寄れと言われててね。素通りすると県連から怒られちゃうから」
多忙のなか、放っておいても民主王国の岩手だが、小沢は必ず立ち寄る。民主党県連の会合にも参加する。勿論、小沢が岩手入りをすれば俄然、士気は高揚する。
小沢の宿願は岩手2区。元首相・鈴木善幸の地盤であり、現職は世襲の元環境相・自民党の鈴木俊一だ。政権交代も勿論だが、小沢にとって、岩手県全制覇は何にも増して、人一倍大きな悲願であると言うことは良くわかる。
「永田町はどうも性に合わん。その反面、地方に来て地方の皆さんと話すと元気が出るんだよ」
小沢は鹿児島入りした時にそう言った事がある。自身が農家出身で農業者や漁業者など、いわゆる第一次産業の抱える問題を一番良くわかっていることと、日本最大の秘境と呼ばれた岩手県出身ということが、小沢の最大の武器のひとつではないだろうか。
後漢末の十常侍や晩唐の宦官政治のように、政治家ではなく、腐敗官僚が政治を動かす、現在の自公政権。
そうした国家の基本システムを180度換えるために小沢は大鉈を用意していた。官僚機構は小沢が用意した大鉈を恐れ、次期首相である民主党代表の地位からの失脚を画策した。いわゆる西松事件のでっち上げだった。結局、官僚機構の捨て身の策謀は小沢が代表の地位を退いたことで成就したかに見えた。
しかし、小沢は辞任理由を「政治的責任によるものではなく、挙党一致のため」と述べた。戦略的撤退ということで、選挙担当の筆頭代表代行にスライドしたのだ。
ここが日本の現体制の維持を至上命題とした官僚機構の最大の失敗である。
小沢はずっと以前から、自らの地位や役職に固執しない、無欲な政治家である。壊滅的打撃を受けた民主党再生の起爆剤となって代表に就任した小沢だが、本来の得意分野である選挙への執心も、代表職との兼務から実は思うように進んでいなかったと見て良い。
党代表ともなれば、マスコミが常につきまとい、毎週の代表記者会見も行わなければならなくなる。
「人前に出るのは苦手? 私は今でも人と話すのは苦手だ」 小沢は最近になってそう言うが、代表に就任した時は「私自身が変わらな(いように心がけな)ければならない。人には理性というものがあるから(ある程度我慢も必要だ)」と言ったことがある。
実際、小沢は変わった。ぶっきらぼうな面はあるが、聞いたことにはきちんと答える。マスコミの記者達が半ば畏怖しながら小沢に対す。小沢の存在が良い感じで重いと言うことだろう。
代表代行になってからも、来訪先での記者の質問にも答えるようにしている。今までの小沢ならばけんもほろろだっただろう。
さて話が逸れたが、官僚機構の最大の失敗は、小沢をそうした雁字搦めの党代表職から解放させたことにある。本来の得意分野である選挙の実権をそのままに、マスコミの追っ掛けも激減させて、小沢の地方行脚という“隠密活動”の自由度を高めたからだ。
「民主党の選挙ステルス兵器」とはよく言ったもので、最近の小沢はとかく消息不明になることが多い。
気がつけば愛知に出没し、最近は大分にいた。それでも、何かと欠席がちだったということで批判が多かった民主党の役員会等にはよく出ているのだから、君子豹変もここに至れりだろう。
自公与党側から見れば、小沢は自らの堅い土台を食い荒らすシロアリのような存在だ。小沢が食い尽くした後の自民党基盤の地域はしっかりとしているように見えても、いざとなればあっさりと倒壊してしまう。
官僚機構の行った強引な愚策によって、結局自らが守るべき自公与党政権を、地方の側から崩すことに拍車を掛けてしまっているのは、実に皮肉なものである。
総理一年の使い捨て
二見伸明氏(元衆議院議員・誇り高き自由人)(NewsSpiral 7月10日)
『選択』7月号の興味ある記事を紹介しておこう。
「収入減に苦しむ新聞業界をテコ入れするため、政府や行政から救済・援助を取り付けようとする仰天プランが新聞業界で浮上している。しかも、日本新聞協会を挙げての構想というから驚きだ。プランの柱は売り上げ減の原因の一つとされる、若者の新聞離れを食い止めようとするもの。若者が新聞を読める環境を整えたり、学習教材に新聞を活用するよう行政にも強く働きかける意向だ。こうしたテコ入れを先導するのが、新たに新聞協会会長に就任した内山斉・読売新聞グループ本社社長。(以下略)」
民主党バッシングの謎が解けた。マスコミの「わが身、可愛さ」である。
アメリカ人はオバマ氏を大統領に選んで、アメリカを大きく変えた。明治維新は外様大名の下級武士がやってのけた。平成維新は野党と国民が成し遂げるのである。
麻生首相:「総裁として責任果たしたい」続投意欲示す(毎日7月12日)
麻生首相、都議選結果で解散時期を最終判断 (読売7月12日)
都議選20議席割れ大敗の予想に公明党マッ青 (日刊ゲンダイ 7月11日)
都議選で各党最後の訴え、衆院選意識し応酬 (読売新聞 07月11日)
『馬の骨 ブログ』「『鳩山政治資金疑惑』は官僚の陰謀」 霍見芳浩
今日のエントリーにぴったりの曲:サムホエア・オーヴァー・ザ・レインボー/コニー・タルボット
タルボットちゃんの歌について、歌い人さまから素敵なコメントをいただいたので紹介したい。
09/07/12 歌い人
Some where over the rainbow
内容には、ちょっと外れますが、コニー・タルボットさん(ちゃん?)って、確か、あのイギリスのオーディション番組に出られていた方ですよね。もう実際に、歌手デビューされている、っていう事でしょうか。素直な声ですよね。このまま、良い歌手になってもらいたいと思います。あと、曲が、「Somewhere over the rainbow」で、最後に出た会社のテロップが、rainbow records、というのには一寸受けました。
政権交代という事を目前にしている今、“Why, Oh why can't We ?”という気持ちで行きたいものです。そのためには、如何に、投票率を上げていくか、が勝負だと思います。

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欧米の新聞社が1980年代をピークにネットに押されて3割方販売部数をへらしているのにいまだに読売新聞は1千万部、朝日は8百万部を誇っています・・・わずか数パーセントしか減らしていない。先進国でこんな国は日本だけです。押し紙で販売部数を新聞販売代理店に押し付け、実質はピークの7割、いや6割かもしれない。また、テレビもNHKを始めに自公よりでまともな取り上げ方をしていない。特にNHKは今や国辱ものです。小生は約10年前に海外から帰って依頼NHK受信料の不払い運動を続けています。
美爾依(みにー)さん本当にありがとう。今後も頑張って配信をお願いします、小生も頑張りますよ!
初めてコメントさせていただきます。
FC2ブロガーの、風、と申します。
極左でありんす(笑)
創価学会・公明党関連の記事をいくつかTBさせていただきました。。。
>日本新聞協会を挙げての構想
>プランの柱は売り上げ減の原因の一つとされる、若者の新聞離れを食い止め
>若者が新聞を読める環境を整えたり、学習教材に新聞を活用するよう行政にも強く働きかける意向
正直これくらいは何でもないのでは。
80年代末、ヨーロッパで格差社会化で若者が失業率が高く新聞離れでの経営危機が始まったとき、政府補助金をもらうというビックリの検討がされたことがあります。本当の準国営化御用新聞です。現実には構想だけでつぶれるかタイムズなどマードックに買収され実現には至りませんでしたが。
むしろ経営危機だと権力に擦り寄る傾向が元からあるというほうが近いのでは。なりふり構っていられないのでしょう。
日本の新聞は自立性が元から低いですし。
●Re: Some where over the rainbow
>政権交代という事を目前にしている今、“Why, Oh why can't We ?”という気持ちで行きたいものです。
うまい!座布団10枚差し上げます♪■■■■■■■■■■
政権交代という事を目前にしている今、“Why, Oh why can't We ?”という気持ちで行きたいものです。そのためには、如何に、投票率を上げていくか、が勝負だと思います。
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