2009.06.10 (Wed)
党首討論で鳩山・麻生再対決
5月27日の麻生太郎首相と鳩山由紀夫民主党代表による党首討論はかなり盛り上がっていたので、又近いうちに党首討論があればいいなと思っていたら、6月17日にあるそうだ。与党は10日に党首討論を開催することを求めていたんだけど、民主党が参院で2009年度補正予算関連法案などの審議が本格化しているという理由から、1週間先送りすることで折り合ったらしい。
前回の党首討論では、ほとんどの国民が与党と検察による国策捜査であると認識している小沢代表の大久保秘書逮捕事件を、まるで民主党に非があったかのごとく執拗に誹謗中傷していた麻生だが、「自分では正しいと思っていても、間違ったことをしたら逮捕される」などと、法律の基本さえも理解していないことを証明するような失言を繰り返した。一方の鳩山代表は、政権交代に真剣に取り組む姿が国民の共感を呼んだせいか、党首討論後の世論調査では、自民党の支持率が急落し、民主党の支持率が急上昇した。

6月7日に発表されたゴミ売りの「麻生太郎首相と鳩山由紀夫民主党代表のどちらが首相にふさわしいか」という世論調査の項目でも、鳩山44%(前回42%)、麻生33%(同32%)で鳩山代表が現首相である麻生を上回った。
時事通信によれば、17日の討論では、麻生が民主党の「弱点」とみる外交・安全保障政策や財源問題を取り上げる見通しであるのに対し、鳩山代表は「税金の無駄遣い」を追及し、政権交代の必要性を改めて訴える考えだとか。
鳩山代表の「税金の無駄遣い」を追及する中には、もちろん、かんぽの宿問題も含まれているとは思うが、自民党内でも、もめている日本郵政の西川善文社長の進退をめぐる郵政人事についても厳しく追及していただきたい。日本郵政の西川善文社長の進退をめぐる問題については、植草さんがこのところ毎日のようにブログで貴重なご意見を発信されている。
植草一秀の『知られざる真実』
カテゴリー「西川善文日本郵政社長解任」
いつものように、とらちゃんが莫大な量の情報を集めて下さっている。
特に西川善文社長が証人として参加する参院総務委の動画は必見だ。
『晴天とら日和』
日本郵政・西川社長、参院総務委に出席
総務相の辞任要求に対し、続投に意欲見せる。
そんな中で、民主党はいよいよ「脱官僚政治」を中心とした政権交代の準備に取りかかった。共同通信によると、6月6日に菅直人代表代行が、鳩山代表の指示で「脱官僚政治」のモデルと言われる英国の内閣制度を調査するため訪英したそうだ。
菅氏は10日発売の月刊誌で、英国の政治制度を参考に官僚主導から政治主導への変革を目指す「政権構想私案」を発表する。幹事長ら党幹部を閣僚と兼任させ、内閣と党を一元化するほか、政策決定への官僚の関与を排除し、徹底的に地方分権を進める内容だとか。
さらに、共同通信のもうひとつの記事によると、政権移行を円滑にするため、近く政権移行チームを立ち上げ、岡田克也幹事長も交えた挙党態勢で政権構想をまとめ、政権交代の具体像を国民に示す考えもあるそうなので、もしかしたら、民主党が党首討論を遅らせたのは、こういった政権構想をまとめ、政権交代の具体像を国民に示すためである可能性もある。
国際的な政治や時事問題やエンタメの話題が豊富で、鋭い考察に感銘を受けることが多いのでお気に入りの『Nothing Ventured, Nothing Gained.』の本当のクエッションタイムは・・・によれば、英国では党首討論は”Prime Minister's Question Time”と呼ばれ、下院(House of Commons)で毎週水曜日に行われているそうだ。それを日本が1996年に真似して取り入れたものらしい。
日本が真似たのはいいが、日本の党首討論は、英国のクエッションタイムとはかけ離れたものになっていると『Nothing Ventured, Nothing Gained.』管理人のESQさんは指摘されている。
(転載開始)
どれだけの人がしっかり最初から最後まで見ているかはわからないが、よっぽど政治が好きな人か、暇な人でない限り、これを生で最初から最後まで見る人はいないだろう。
しかし、イギリスではかなりの視聴者がいるし、私もかつて、ブレア首相のクエッション・タイムを見るのに、並んだことがあるが平日であるにもかかわらず、かなりの列ができていたことを思い出す。
では、なぜ日本の党首討論が定着せず、面白みに欠けるのか。
答えは簡単である。日本の政治家はディベートの本質がわかっていないからである。彼らはヤジを飛ばすのは一人前だが、勝つか負けるかというディベートに全く慣れていないのである。
また、日本では党首討論と名付けられて、党対党のやり合いで、党利党略というイメージが強いが、イギリスの本来のクエッションタイムは、議長に発言を許されたあらゆる議員がその時間の間に、首相にランダムに質問をぶつけ、それに首相が臨機応変に答えていくという性格のものである。
もちろん、野党の第1党党首には、6つの質問が無条件に許され、最初に質問するという伝統が続いており、また、第2党党首も2つの質問が無条件に許されており、その意味において政党色は強く出ているが、イギリスのクエッション・タイムの本質は、首相があらゆる質問に答えるという政府の国民に対する説明責任の原理に基づいて行われるものである。
これに対し、日本の「党首討論」は、何のために行うかという本質が定まっておらず、また、内容も非常に希薄である。
(転載終了)
このあと、ESQさんは、実際、英国の「党首討論」で、サッチャー元首相と野党労働党との質疑応答やトニー・ブレア前首相とメイジャー元首相とのディベートの様子などYouTubeからピックアップして解説されている。
それらのYouTubeを見ると、なるほど、日本の党首討論とは大違いで、英国の元首相らは、自分の言葉で国民が納得いくように質問に対してうまく説明している。
ESQさんはさらに麻生を次のように批判する。
(転載開始)
以下の記事を見ても明らかだと思うが、日本の党首討論は「政府に対する説明責任を履行させる場」という本来の目的が忘れさられている。
麻生首相は、とにかく野党を批判するだけで、説明責任を果たす試みすらしていない。記事にある北朝鮮の問題についても、なぜ、事前に得た情報を公開しなかったのかという理由を丁寧に国民に説明する場なのに、それをしているとは全くもって言えない。
さらに、自分の説明責任を果たすという使命を忘れ去り、野党の党内人事を問題にしているのである。こんなことを本場イギリスのクエッションタイムで行えば、ヤジだけではなく、議長から注意され、政府の仕事に関係のない質問はするなと言われてしまう。
(転載終了)
ESQさんは、読売の記事を例にとって、マスコミも党首討論の本来の目的を説明していないし、上っ面だけのパフォーマンスになり下がっていることに失望を隠せない。
日本では、過度なヤジの自制を促す文書を配ることになったとのことだが、面白いことに、ESQさんは、ヤジについてはいたって寛容だ。英国でもヤジは多く、有益な議論ができるかどうかとヤジは正直関係ないと断言されている。
最後に次のように有権者への貴重なアドバイスで結ばれている。
(転載開始)
このクエッションタイムという制度を活かせるかどうかは、政治家の能力の問題、つまり、制度趣旨を理解していない者が行っているクエッションタイムだから、揚げ足取りのかみ合わない議論で終わってしまうわけである。
野次がどうのこうのという薄っぺらい事は問題の本質ではない。国民を含め制度を理解していない無知が問題の本質である。以下の読売新聞の記事にある批判も制度趣旨を理解した上での批判かは疑問である。
もう一度、この制度が何のためにあるのか、また、イギリスの制度のように説明責任の原理に基づくものであるのかどうかのかを、国民全体が検証し直すべきであろう。
そして、有意義なものにするためには、究極的なことを言えば、賢い政治家を有権者が選ぶ以外に方法はないし、有権者が賢くならなければ、それも無理であろう。
(転載終了)
なるほど、日本の党首討論では首相の説明責任が全く果たされておらず、ただ質問をはぐらかしたり、質問から逃げるだけで終わってしまっている。英国の制度のように説明責任の原理に基づくものであるとはとても言えないであろう。それもESQさんが紹介されている読売の記事を読んでもわかるように、マスコミも全くこの原理を理解していないのである。
その読売の記事で特に気になったのは、「また、北朝鮮の核実験に関し、鳩山氏が「米国から事前通告があったのか」と追及したのに対し、首相は「米国からかなり早めに伝わっていたのは事実だ」としながらも、「この種の話はしないことになっている」とかわした。」という部分。最後に麻生が「かわした」とまるでお手柄のような書き方になっているが、実際は単に説明責任を果たさなかったのである。
本来は政府与党を監視する役割を持つマスコミが、全てにおいて、政府与党を擁護するために記事を書いている状態なので、有権者は賢くなってマスコミの嘘を見極め、どんどん批判していくべきだと思う。
参考記事:
菅代表代行、政権準備で訪英 現地政界混迷で成果見えず(共同通信 6月7日)
【ロンドン6日共同】民主党の菅直人代表代行は6日、「脱官僚政治」のモデルと位置付ける英国の内閣制度調査のためロンドンを訪れた。10日まで滞在する。次期衆院選勝利後の政権移行の準備に生かす目的だが、英国政界は議員の経費乱用問題で大揺れ。相次ぐ閣僚の辞任表明でブラウン首相への退陣要求が強まるなど混迷しており、どれだけ収穫が得られるかは未知数だ。
菅氏は党代表を務めていた1998年に政権準備の手順を策定。小沢一郎前代表の下でも、幹事長だった鳩山由紀夫氏と政権準備の必要性を確認していたが、衆院選勝利を最優先する小沢氏を前に「自制」(側近)を余儀なくされていた。
小沢氏辞任で代表に就いた鳩山氏は、菅氏に訪英を指示。近く政権移行チームを立ち上げる。岡田克也幹事長も交えた挙党態勢で政権構想をまとめ政権交代の具体像を国民に示す考えだ。
菅氏は10日発売の月刊誌で、英国の政治制度を参考に官僚主導から政治主導への変革を目指す「政権構想私案」を発表する。幹事長ら党幹部を閣僚と兼任させ、内閣と党を一元化するほか、政策決定への官僚の関与を排除し、徹底的に地方分権を進める内容だ。
菅氏、事務次官との協議要求へ 「政権移行」で (共同通信 6月7日)
【ロンドン7日共同】民主党の菅直人代表代行は7日、訪問先の英国で同行記者団に、次期衆院選で政権交代する可能性が高いとして同党と各省事務次官らとの公式協議の場を設けるよう政府に要請する考えを明らかにした。政権移行を円滑にするためとしているが、「民主党政権」をアピールし、政権交代機運を高める狙いもあるとみられる。
菅氏は「民主党が実現したい政策について、官僚が持っているデータを把握しないと制度設計できないものもある」と指摘。その上で「これまで野党と官僚との間で正式な議論の場はまったくなかった」と述べ、協議の必要性を強調した。
近く、麻生太郎首相か河村建夫官房長官に申し入れる。協議には、事務次官のほか各省幹部の出席を求める意向だ。
菅氏は「英国では政権移行の前に、野党と官僚の接触が始まる」と説明。同時に「日本の官僚組織は政治的中立性があいまいだ。(この機会に)政権交代のルールづくりをしたい」と述べた。
関連記事:
『NewsSpiral』 自公政権の終わりの終わり
-二見伸明氏(誇り高き自由人、元衆議院議員)
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支持政党や考えはさまざまだけど、政権交代を目指す心意気は一緒のブログリストをとらちゃんが作ってくださいました。
【政権交代】を目指すブログリスト
前回の党首討論では、ほとんどの国民が与党と検察による国策捜査であると認識している小沢代表の大久保秘書逮捕事件を、まるで民主党に非があったかのごとく執拗に誹謗中傷していた麻生だが、「自分では正しいと思っていても、間違ったことをしたら逮捕される」などと、法律の基本さえも理解していないことを証明するような失言を繰り返した。一方の鳩山代表は、政権交代に真剣に取り組む姿が国民の共感を呼んだせいか、党首討論後の世論調査では、自民党の支持率が急落し、民主党の支持率が急上昇した。

6月7日に発表されたゴミ売りの「麻生太郎首相と鳩山由紀夫民主党代表のどちらが首相にふさわしいか」という世論調査の項目でも、鳩山44%(前回42%)、麻生33%(同32%)で鳩山代表が現首相である麻生を上回った。
時事通信によれば、17日の討論では、麻生が民主党の「弱点」とみる外交・安全保障政策や財源問題を取り上げる見通しであるのに対し、鳩山代表は「税金の無駄遣い」を追及し、政権交代の必要性を改めて訴える考えだとか。
鳩山代表の「税金の無駄遣い」を追及する中には、もちろん、かんぽの宿問題も含まれているとは思うが、自民党内でも、もめている日本郵政の西川善文社長の進退をめぐる郵政人事についても厳しく追及していただきたい。日本郵政の西川善文社長の進退をめぐる問題については、植草さんがこのところ毎日のようにブログで貴重なご意見を発信されている。
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【More・・・】
現首相よりも野党党首の方が首相にふさわしいという世論が多いということは、いかに麻生人気が低いかを物語るものだが、それと同時にそれだけ政権交代を求めている国民が多いことの表れだとも思う。もうすでに日本国民は政権交代モードなのに、いつまでも首相の座に居座っている麻生に、国民は、すでに我慢の限界まできている。そんな中で、民主党はいよいよ「脱官僚政治」を中心とした政権交代の準備に取りかかった。共同通信によると、6月6日に菅直人代表代行が、鳩山代表の指示で「脱官僚政治」のモデルと言われる英国の内閣制度を調査するため訪英したそうだ。
菅氏は10日発売の月刊誌で、英国の政治制度を参考に官僚主導から政治主導への変革を目指す「政権構想私案」を発表する。幹事長ら党幹部を閣僚と兼任させ、内閣と党を一元化するほか、政策決定への官僚の関与を排除し、徹底的に地方分権を進める内容だとか。
さらに、共同通信のもうひとつの記事によると、政権移行を円滑にするため、近く政権移行チームを立ち上げ、岡田克也幹事長も交えた挙党態勢で政権構想をまとめ、政権交代の具体像を国民に示す考えもあるそうなので、もしかしたら、民主党が党首討論を遅らせたのは、こういった政権構想をまとめ、政権交代の具体像を国民に示すためである可能性もある。
国際的な政治や時事問題やエンタメの話題が豊富で、鋭い考察に感銘を受けることが多いのでお気に入りの『Nothing Ventured, Nothing Gained.』の本当のクエッションタイムは・・・によれば、英国では党首討論は”Prime Minister's Question Time”と呼ばれ、下院(House of Commons)で毎週水曜日に行われているそうだ。それを日本が1996年に真似して取り入れたものらしい。
日本が真似たのはいいが、日本の党首討論は、英国のクエッションタイムとはかけ離れたものになっていると『Nothing Ventured, Nothing Gained.』管理人のESQさんは指摘されている。
(転載開始)
どれだけの人がしっかり最初から最後まで見ているかはわからないが、よっぽど政治が好きな人か、暇な人でない限り、これを生で最初から最後まで見る人はいないだろう。
しかし、イギリスではかなりの視聴者がいるし、私もかつて、ブレア首相のクエッション・タイムを見るのに、並んだことがあるが平日であるにもかかわらず、かなりの列ができていたことを思い出す。
では、なぜ日本の党首討論が定着せず、面白みに欠けるのか。
答えは簡単である。日本の政治家はディベートの本質がわかっていないからである。彼らはヤジを飛ばすのは一人前だが、勝つか負けるかというディベートに全く慣れていないのである。
また、日本では党首討論と名付けられて、党対党のやり合いで、党利党略というイメージが強いが、イギリスの本来のクエッションタイムは、議長に発言を許されたあらゆる議員がその時間の間に、首相にランダムに質問をぶつけ、それに首相が臨機応変に答えていくという性格のものである。
もちろん、野党の第1党党首には、6つの質問が無条件に許され、最初に質問するという伝統が続いており、また、第2党党首も2つの質問が無条件に許されており、その意味において政党色は強く出ているが、イギリスのクエッション・タイムの本質は、首相があらゆる質問に答えるという政府の国民に対する説明責任の原理に基づいて行われるものである。
これに対し、日本の「党首討論」は、何のために行うかという本質が定まっておらず、また、内容も非常に希薄である。
(転載終了)
このあと、ESQさんは、実際、英国の「党首討論」で、サッチャー元首相と野党労働党との質疑応答やトニー・ブレア前首相とメイジャー元首相とのディベートの様子などYouTubeからピックアップして解説されている。
それらのYouTubeを見ると、なるほど、日本の党首討論とは大違いで、英国の元首相らは、自分の言葉で国民が納得いくように質問に対してうまく説明している。
ESQさんはさらに麻生を次のように批判する。
(転載開始)
以下の記事を見ても明らかだと思うが、日本の党首討論は「政府に対する説明責任を履行させる場」という本来の目的が忘れさられている。
麻生首相は、とにかく野党を批判するだけで、説明責任を果たす試みすらしていない。記事にある北朝鮮の問題についても、なぜ、事前に得た情報を公開しなかったのかという理由を丁寧に国民に説明する場なのに、それをしているとは全くもって言えない。
さらに、自分の説明責任を果たすという使命を忘れ去り、野党の党内人事を問題にしているのである。こんなことを本場イギリスのクエッションタイムで行えば、ヤジだけではなく、議長から注意され、政府の仕事に関係のない質問はするなと言われてしまう。
(転載終了)
ESQさんは、読売の記事を例にとって、マスコミも党首討論の本来の目的を説明していないし、上っ面だけのパフォーマンスになり下がっていることに失望を隠せない。
日本では、過度なヤジの自制を促す文書を配ることになったとのことだが、面白いことに、ESQさんは、ヤジについてはいたって寛容だ。英国でもヤジは多く、有益な議論ができるかどうかとヤジは正直関係ないと断言されている。
最後に次のように有権者への貴重なアドバイスで結ばれている。
(転載開始)
このクエッションタイムという制度を活かせるかどうかは、政治家の能力の問題、つまり、制度趣旨を理解していない者が行っているクエッションタイムだから、揚げ足取りのかみ合わない議論で終わってしまうわけである。
野次がどうのこうのという薄っぺらい事は問題の本質ではない。国民を含め制度を理解していない無知が問題の本質である。以下の読売新聞の記事にある批判も制度趣旨を理解した上での批判かは疑問である。
もう一度、この制度が何のためにあるのか、また、イギリスの制度のように説明責任の原理に基づくものであるのかどうかのかを、国民全体が検証し直すべきであろう。
そして、有意義なものにするためには、究極的なことを言えば、賢い政治家を有権者が選ぶ以外に方法はないし、有権者が賢くならなければ、それも無理であろう。
(転載終了)
なるほど、日本の党首討論では首相の説明責任が全く果たされておらず、ただ質問をはぐらかしたり、質問から逃げるだけで終わってしまっている。英国の制度のように説明責任の原理に基づくものであるとはとても言えないであろう。それもESQさんが紹介されている読売の記事を読んでもわかるように、マスコミも全くこの原理を理解していないのである。
その読売の記事で特に気になったのは、「また、北朝鮮の核実験に関し、鳩山氏が「米国から事前通告があったのか」と追及したのに対し、首相は「米国からかなり早めに伝わっていたのは事実だ」としながらも、「この種の話はしないことになっている」とかわした。」という部分。最後に麻生が「かわした」とまるでお手柄のような書き方になっているが、実際は単に説明責任を果たさなかったのである。
本来は政府与党を監視する役割を持つマスコミが、全てにおいて、政府与党を擁護するために記事を書いている状態なので、有権者は賢くなってマスコミの嘘を見極め、どんどん批判していくべきだと思う。
参考記事:
菅代表代行、政権準備で訪英 現地政界混迷で成果見えず(共同通信 6月7日)
【ロンドン6日共同】民主党の菅直人代表代行は6日、「脱官僚政治」のモデルと位置付ける英国の内閣制度調査のためロンドンを訪れた。10日まで滞在する。次期衆院選勝利後の政権移行の準備に生かす目的だが、英国政界は議員の経費乱用問題で大揺れ。相次ぐ閣僚の辞任表明でブラウン首相への退陣要求が強まるなど混迷しており、どれだけ収穫が得られるかは未知数だ。
菅氏は党代表を務めていた1998年に政権準備の手順を策定。小沢一郎前代表の下でも、幹事長だった鳩山由紀夫氏と政権準備の必要性を確認していたが、衆院選勝利を最優先する小沢氏を前に「自制」(側近)を余儀なくされていた。
小沢氏辞任で代表に就いた鳩山氏は、菅氏に訪英を指示。近く政権移行チームを立ち上げる。岡田克也幹事長も交えた挙党態勢で政権構想をまとめ政権交代の具体像を国民に示す考えだ。
菅氏は10日発売の月刊誌で、英国の政治制度を参考に官僚主導から政治主導への変革を目指す「政権構想私案」を発表する。幹事長ら党幹部を閣僚と兼任させ、内閣と党を一元化するほか、政策決定への官僚の関与を排除し、徹底的に地方分権を進める内容だ。
菅氏、事務次官との協議要求へ 「政権移行」で (共同通信 6月7日)
【ロンドン7日共同】民主党の菅直人代表代行は7日、訪問先の英国で同行記者団に、次期衆院選で政権交代する可能性が高いとして同党と各省事務次官らとの公式協議の場を設けるよう政府に要請する考えを明らかにした。政権移行を円滑にするためとしているが、「民主党政権」をアピールし、政権交代機運を高める狙いもあるとみられる。
菅氏は「民主党が実現したい政策について、官僚が持っているデータを把握しないと制度設計できないものもある」と指摘。その上で「これまで野党と官僚との間で正式な議論の場はまったくなかった」と述べ、協議の必要性を強調した。
近く、麻生太郎首相か河村建夫官房長官に申し入れる。協議には、事務次官のほか各省幹部の出席を求める意向だ。
菅氏は「英国では政権移行の前に、野党と官僚の接触が始まる」と説明。同時に「日本の官僚組織は政治的中立性があいまいだ。(この機会に)政権交代のルールづくりをしたい」と述べた。
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『NewsSpiral』 自公政権の終わりの終わり
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【政権交代】を目指すブログリスト
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美爾依(みにー) |
2009.06.11(木) 13:30 | URL |
【編集】
いつも私の埋もれたような記事を再度掘り起こしてくださり、本当にありがとうございます。ミニーさんがより再度スポットライトを当ててくださったおかげで、私の伝えたかった情報がより多くの人に閲覧される機会が増えているようで、ありがたい限りです。
とくにこのクエッションタイムについては、多くの人に制度の本来の本質を知って、もっと正しいディベートの在り方を多くの人に考えてほしいという意図で作った記事だったので、影響力のあるブロガーであるみにーさんに取り上げていただいたことは嬉しい限りです。
こういう共感していただけるような情報を発信すべく今後も頑張ります。
なお、辻井さんの記事にTBさせていただきました。動画を整理して掲載してくださり、情報も詳しく載せてくださっているので、参考になりました。
とくにこのクエッションタイムについては、多くの人に制度の本来の本質を知って、もっと正しいディベートの在り方を多くの人に考えてほしいという意図で作った記事だったので、影響力のあるブロガーであるみにーさんに取り上げていただいたことは嬉しい限りです。
こういう共感していただけるような情報を発信すべく今後も頑張ります。
なお、辻井さんの記事にTBさせていただきました。動画を整理して掲載してくださり、情報も詳しく載せてくださっているので、参考になりました。
来たな,由起夫.
最大のチャンスだな.
いけ.
とどめを刺すならいまだ.
最大のチャンスだな.
いけ.
とどめを刺すならいまだ.
じゅんごる |
2009.06.10(水) 13:12 | URL |
【編集】
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映画「ハゲタカ」をかみさんと観た。
最近再放送で見たNHKテレビドラマ6回の続編という感じだった。
テレビを見てない人には理解できないところもあったと思う。
テレビと配役が多くは一緒なのですぐ入り込めた。
2009/06/21(日) 01:15:14 | 大津留公彦のブログ2
今日のブログ二連紹介はこのブログではおなじみの
大脇道場
と
村野瀬玲奈の秘書課広報室
です。
2009/06/19(金) 00:40:15 | 大津留公彦のブログ2
今日放映済みのエコ関係の3番組です。 ?おはようニッポン 山梨県のエコの取組が紹
2009/06/17(水) 00:31:24 | 大津留公彦のブログ2
(財)日本農村情報システム協会が自己破産申請するという。 10日付で役職員約30
2009/06/15(月) 22:48:48 | 大津留公彦のブログ2
郵便不正事件はついに現役局長が逮捕となった。 村木厚子・厚労省局長を逮捕…郵便不
2009/06/15(月) 00:44:15 | 大津留公彦のブログ2
「嗚呼 満蒙開拓団」と出前講座「九州大学のお引っ越しPART2~移転跡地を考えよう~」
私はエキブ・ド・シネマの会の会員なので岩波ホールから新作映画の案内が来る。 今日
2009/06/13(土) 20:48:26 | 大津留公彦のブログ2
宮本岳志さんと辻元清美さん
どちらもお笑いセンスバッチリの関西人
2009/06/11(木) 22:47:58 | 大津留公彦のブログ2
最終兵器は内閣改造か、民主スキャンダル創造か?姑息な技しかなくなった自民
アクセスに
深く
深く感謝いたします。
状況は
kimera以外のところで動いているようです。
このブログと
同じ運命になっていて
記事が削除されていた
Kenji45さんからTBが来ましたので
そのエントリィを紹介しますが
ココと違いFC2との問題ですから...
2009/06/11(木) 01:27:20 | kimera25
馬場俊英がいい 知り合いに教えてもらった。 今夜のBSのJポップで見た これは現
2009/06/10(水) 22:40:42 | 大津留公彦のブログ2
8%削減を15%と言う方法があった。 今日発表された政府の環境に関する2020年
2009/06/10(水) 22:24:27 | 大津留公彦のブログ2
4月の末からヤップの空港にも豚インフルエンザ対策と称して白装束軍団が登場したが、到着した乗客の耳に体温計をズボッとさして検温するだけなので、これがいったい何の役に立つんだ?と、ローカルの間でもかなりのブーイングが出ている。マジメなヤップ州立病院が始めた
2009/06/10(水) 22:00:34 | ミクロネシアの小さな島・ヤップより
頭はサッカーのことで一杯なので,今日は手抜き(自爆)
# 楢崎の体力次第だと思う.年配の選手に頼りすぎのような気がする.
きょうのおみやげ 大好きなみゆきちゃんの歌!
中島みゆき「雪」 LP「臨月」より
[parts:eNozsDJkhAMmJjMTAyZTA1NGJgszSyPTNEuLsCB...
2009/06/10(水) 18:29:03 | Die Weblogtagesschau laut dem Kaetzchen
驚き、怒り、無力感、そして悲しみ 昨夜、戸井田とおるさんの「丸坊主日記」にあるNHKスペシャル「Japan デビュー」2回目質問状送付を見たときの私の気持ちです。
質問状記載の中でNHKのやり方で一番酷い箇所は、 【日本放送協会番組基準】には、「通常知覚で
2009/06/10(水) 15:19:24 | 無党派日本人の本音
日本郵政・西川社長、参院総務委に出席 総務相の辞任要求に対し、続投に意欲見せる。(どうなりますか?)
当 ブ ロ グ へ の
皆様のご支援に感謝致します! ありがとう!
●カナダde日本語 美爾依様。
党首討論で鳩山・麻生再対決
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●暗いニュースリンク様。
戦争社会ア
2009/06/10(水) 13:56:51 | 晴天とら日和
「裁判員バッジ」のデザイン
最高裁は「裁判員バッジ」の試作品を公開
したそうです。裁判員を務めた人への感謝をかたちで伝えようと製作したといいますが、「1個160円也」とあるところを見ると、しっかり代金は受け取るのかと思ったら、さすがに判決後にプレゼ...
2009/06/10(水) 13:52:24 | 回廊を行く――重複障害者の生活と意見
| HOME |
こちらこそ、辻井さんの記事でこのブログを紹介してくださってありがとうございました。
このクエッションタイムの記事は、読んだ後すぐに紹介させていただくつもりだったのですが、タイミングを逸してしまいました。日本の首相のあり方が、英国とあまりにも違うので、多くの方に知っていただけたらと次に紹介する機会を狙っていました。
今度17日に党首討論があるので、ぜひESQさんの感想を聞かせていただけたらと思います。
海外のニュースを詳しく伝えるブログってなかなかないので、とても参考になります。
これからもよろしくお願いします。