2009.04.22 (Wed)
ミスUSA:同性婚に反対意見を述べたせいで王冠を逃したキャリー・プレジャン(ミス・カリフォルニア)
今年の全米一美しい女性を決める“ミスUSA”の最終選考が、米国時間の4月19日(日本では20日)にラスベガスのホテル『プラネット・ハリウッド・リゾート&カシノ』にて開催された。主催者はいつもどおり若い美女大好きの不動産王、ドナルド・トランプだ。


2009年度のミスUSAの最終審査に残ったのは、ブロンドの髪型や青い目、そして、身長や体型まで、まるで双子のようにそっくりな2人だった。ノース・カロライナ州代表のクリステン・ダルトンさん(写真左)とカリフォルニア州代表のキャリー・プレジャンさん(写真右)。上の写真を見ても、下の動画で二人が手を握り合っているのを見ても、そっくりに見えるだろう。多分、この2人が一緒に歩いていたら、絶対にどっちがどっちかわからなくなっちゃうと思う。
こんな感じで、外見ではほとんど優劣がつけられないような二人だったんだけど、結局、ミス・ノースカロライナのクリステン・ダルトンさんが優勝した。しかし、その勝敗を分けたのは、ミス・カリフォルニアのブレジャンさんが質疑を受ける審査員として選んだペレス・ヒルトン氏への回答が、ペレス・ヒルトン氏の期待していたものとは正反対で、彼を苛立ててしまったからではないかと、今日の北米のネットで話題となっている。
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それでは、ミスUSAの審査員であったゲイのセレブ・ゴシップ・ブロガー、ペレス・ヒルトン氏が、どんな質問をしたかと言うと、さすがは、ゲイだけあって、同性婚に賛成か反対かという質問だった。「最近、ヴァーモント州は米国で4州目の同性婚が合法の州となりました。これを全ての州も見習うべきだと考えますか?その理由もあげてください。」
ペレス・ヒルトン氏がゲイだと知らないわけはないと思うけど、プレジャーンさんは、ヒルトン氏がむっとして「ダメだこりゃ」というときにする首をふる動作をするような回答をしてしまった。
「米国では異性との結婚も、同性との結婚もどちらも選べるようになっているということはすばらしいことだと思います。でもね、それは、米国や私が育った家族の中でも、結婚はあくまで男と女によるものだと信じています。私は、そのように教えられて育ってきました。」と観客からの大きな拍手と共に答えた。あ、この人、きっと共和党支持者かもなんて考えてしまったのだが、あまりにも、言い方がきつかった。
カリフォルニア州では、最近、同性婚を認めない法案が成立しており、ゲイである故に、その法案の反対活動を進めているヒルトンにとって、彼女の回答はとんでもないものだったということは、プレジャンさんが答えた後の彼の表情を下の動画で見れば一目瞭然だ。
プレジャンさんは、記者会見で、審査員の番号をひいて、ヒルトン氏の質問を聞いたとき、「ああ、やっかいな奴に当たっちまったぜ(笑)。」と心の中で思ったとか。常識的な答えか、自分に正直な答えか一瞬迷ったけれども、ここまで来るのに本当に苦労したし、このコンテストは、何万人という人が見ていた。非常に緊張していたので、自分の心に耳を傾けて、正直な気持ちで答えたと答えている。
しかしながら、ヒルトン氏の質問に答えた後、ああ、コンテストは、これで落ちたなと思ったと正直に語っている。"The Huffington Post"によると、プレジャンさんは、ヒルトン氏を傷つけ、怒らせてしまったことに対して、「とても失礼なことを言ってしまった。心から謝りたい。」と述べている。実際、プレジャンさんの妹は、米軍で派遣されている女性兵士であり、ゲイであることは否定しているが、ゲイを支援するための活動家である。ヒルトン氏からの質問では、そのことに一言触れて、同性婚について反対意見を述べる代わりに、最初の一言、「米国では異性との結婚も、同性との結婚もどちらも選べるようになっているということはすばらしいことだと思います。」で終わらせればよかったのに・・・・。もしかしたら、それで結果が変わっていたかもしれない。
Visit msnbc.com for Breaking News, World News, and News about the Economy
しかしながら、上のインタビューで、「もし、もう一度やり直せるとしたら、又同じ質問に同じように答えるか。」と聞かれると、プレジャンさんは、「はい。もう少し、詳しい説明を加えて同じように答えると思います。結婚は男性と女性の間で行われるべきという考えは全く変わりません。」と主張している。
一方のヒルトン氏は、ラリー・キング・ライブに出演し、「プレジャンさんの回答は、ビューティ・コンテスト史上最悪の答えだった。」と酷評したり、自分の質問の正当性を訴えた時のクリップや、ブリトニー・スピアーズが同性婚に賛成であることを褒め称えたエントリーを自分のブログで紹介している。
"Love is love! People should be able to do whatever makes them happy! -Britney"
「愛は愛。人は自分を幸せにするために何でもできる可能性を持つべき。ブリトニー」
同性婚に関しては、私もブリトニーの意見に賛成だ。同性婚といったって、他人に迷惑をかけるわけじゃないし、自分が幸せならそれでいいじゃないの。私の日本語のクラスを手伝っていてくれたTAの日本人の男の子もゲイで、カナダ人男性と結婚して、トロントで暮らしていたんだけど、最近、2人の子供までいると聞いて驚いたばかりだ。最初の子供は、体外受精で、カナダ人のご主人と代理母から生まれ、二人目も、体外受精で、日本人のTAと最初の子供の代理母から生まれた。そんな感じで、ゲイの結婚が認められているカナダオンタリオ州では、ゲイでも結婚して子供まで作って幸せに暮らしていることを考えると、やっぱり、政府が同性婚に関する法律を規制するべきではないのではないかと思うのである。
まあ、とにかく、日本に住んでいたら、決して知ることのないことが、世界中で起こっているということを知るだけでも、日本が世界の動きからどれだけ遅れているかがわかって面白いのではないかと思う。
参考記事:
PerezHilton.com
Miss California: I Pray For And Feel Sorry For Perez Hilton (VIDEO)
CHR(Center for Human Reproduction: 生殖医療センター)
「代理母」で実子をもうける同性愛カップル、米で急増中 (2008年05月08日 13:55 発信地:ニューヨーク/米)
ハンター・カレッジ(Hunter College)のある心理学者は、「同性カップルを親に持つ子どもは、異性カップルを親に持つ子どもと同程度に幸せを感じていることが調査で明らかになっている」と語っている。「子どもが必要としているのは、安全で安心、かつ愛のある家庭なのです。家にいるのが2人のお母さんでも、2人のお父さんでも、1人のお母さんでも、1人のお父さんでも、そんなことは関係ありません」
(c)AFP/Luis Torres de la Llosa
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今スティーブン・キングの「IT」という小説を読んでいるのですが、そこでとてもショッキングなゲイ差別の描写がでてきます。
プレジーンさんがゲイの結婚に否定的な回答をした時に観客から拍手がでたことを考えるとアメリカではITにでてくるようなゲイ差別が本当にあるのかもなあ。
現実のアメリカでもゲイは差別と闘っているんですねえ。
アメリカではオープンにゲイ差別問題にトークできて、州によってはゲイの権利も認められているだけ日本よりましかもしれません。
この曲はもちろんゲイであるマッキーが作ったものであり、そこには思想的な意図がある。組合の先生が幼稚園や小学校でこの曲をあまりにも奨励しすぎたこともありましたね。
ゲイであることがそのひとの作品の良し悪しには関係のないことだと思いますが、マッキーの思想背景を含めたメッセージに多くの人が気づいていたら
あれほどのヒットにはならなかったと思います。
日本と欧米では自由(精神的)に関しての考え方がかなり違います。それを進んでいると遅れているに分けるのは暴論化と思います。
ジェンダーフリー派は、性は個人に属し、自己決定の領域であり、したいことはすればよいという、ある意味、自分の良心に忠実に従って何が悪いという
ことなのでしょう。ミルがバイブルなんでしょうね。
性の解放を日本に持ってきたのはGHQやスポック博士の子育て法などですが、今のジェンダーフリーにはスポック博士同様エンゲルスの影がありますね。正直、ドイツなどでのセックスフリーや老夫婦が離婚して男が若い女と
くっついたりなどあまり日本には持ち込まないでほしいですね。
日本ではミスチルの桜井が売れてそれまで支えてきた女性を捨てただけで
さんざん叩かれてしまいますからね。まぁ、男にとってはいいのでしょうが。
性の自由化に遅いも早いもなく、それぞれの国が管理すべきマターであると
思います。日本の学校での過激な性教育などいろいろ問題もありますが、
親は自分の子供が性病になって初めて間違いに気づくのでしょうね。
地元の神奈川の状況をなんとかしたいですね。
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何となく、私もカルフォルニア代表の彼女のいう事にも納得です。
自分の生まれた環境で決まってしまうこともあると思いました。
それが国の文化と違う、家族の文化だと思いました。
そこまで、一緒にしてしまう事が健全なのかと考えると、
それには疑問があります。
ただ、それによる差別はいけないです。
日本ではテレビ業界で同性愛者の方々をみることが出来るように
なった事が、私達が彼らを身近に感じることに貢献していると思います。
でも日本の場合は、どれだけその物事をメディアを使って馴染ませるか
に注力されていて、日本の同性愛者のタレントの方達は同じアメリカのタレントと違って、同性愛者のイメージを面白い人、厳しいご意見番などなどに
振り分けたところが、味噌かなと思います。
メディアはとても重要な役割を担えるし、その反対影響力が大きすぎて
乱用される現状もあります。(今の政権交代時には特に!)
またゲイになる過程については様々あり、元からゲイの人よりも
ゲイになる環境に遭遇して結果なった方達もいると聞きます。
その状況をアメリカの保守層は懸念しているのかとも思いました。
それとアメリカはどちらかと言うと法律先行型の社会だと思います。
やはりそこには、多文化社会が影響していると思います。