2009.02.15 (Sun)
小沢民主代表とヒラリー・クリントン米国務長官の会談


ヒラリーは、16日から日本を始めとしてインドネシア、韓国、中国などのアジアの国々を訪問するそうで、日本は一番最初に訪問する国として選ばれている。それだけオバマ政権が日本を重視しているということだろう。ヒラリーが来日する前には駐日米国大使館の政治部担当事務官から日本の政界の現状が報告されることだろう。大手メディアによる麻生内閣支持率は10パーセント台であり、不支持率は80パーセントに届こうとしていることや、小沢代表は元総理の倍以上の国民の支持を得ていること、次期衆院選後には政権交代の可能性が非常に高いこと、麻生総理は犬には好かれるけれども、国民には全くそっぽを向かれていること、麻生と小泉の確執など、ヒラリーが笑っちゃうような楽しい情報てんこ盛り♪まあ、盲導犬だったら、どんな人にでも愛想よく振舞うのが当然で、自分は好かれていると勘違いしているみたいだけど、別に麻生が好きだから顔を舐めたなんてことはないんだよね(笑)。
冷泉彰彦氏がヒラリーの来日について、詳しく書かれているので、メルマガより転載させていただく。対等な日米関係を考える上で、とても参考になると思う。
【More・・・】

「日本側としては「おっかないヒラリー長官」の言うことは全て聞き入れないといけない
のでしょうか? そんなことはないと思います。」と冷泉氏
来週月曜日からヒラリー・クリントン新国務長官がアジア歴訪を行います。最初が日本で、その後にインドネシア、韓国と回って最後に中国を訪れるという順番になっています。最初に日本を持ってきたのは、日本の政官界に「民主党政権はジャパン・パッシングをするのでは」という疑念があるのを払拭するためでしょうが、それ以上に巨額な財政出動を行うことのインパクトを、日本というパートナーに理解してもらい、結果的に成功するようにお互いの関係を確認するというのが目的となるでしょう。こうした問題について、勿論ヒラリー長官は専門家ではありませんが、とにかく日本側のどんな人脈、どんな意志決定過程とこれから付き合っていったら良いのか、という点については何らかの確認をしたがるでしょう。
もう一つは安全保障です。アメリカがこれだけ巨額の財政出動を行う中で、アジアでは「軍事プレゼンス維持のコストダウン」を行うということがアメリカの戦略にとって急務です。その点に関して言えば、北朝鮮問題では世代交代の兆候を注意して見ながら、仮に政変となった場合は何が何でもソフトランディングへ誘導し、沖縄の問題では米軍が「コストダウン」することがよりこの地域の緊張緩和となる方向性を持っていると思います。例えば、海兵隊のグアム移転は正にこのストーリーですし、普天間移転問題も地域の負担軽減や環境の問題という主旨のウラに、アメリカとしてはどうしても「コスト削減」という姿勢が見え隠れすることになります。
では、日本側としては「おっかないヒラリー長官」の言うことは全て聞き入れないといけないのでしょうか? そんなことはないと思います。オバマ大統領が曲がりなりにも「超党派合意」を掲げて、議会や世論と粘り強い折衝を行っているように、ヒラリー長官を窓口とした日米関係も、実務的な条件交渉に関しては、そうとう深いところまでお互いの相違を見つめ、落としどころを探す粘り強さを持っていると考えるべきです。共和党的な「カウボーイ外交」つまり「敵か味方か」がハッキリしていれば、後は流れに任せるというスタイルとは違って、本当に個別の問題に関して徹底的に実務的に対応してくるのではないかと思います。言ってみれば政治という手間を惜しまない人たち、そう言うことができるでしょう。
肝心の景気刺激法案ですが、13日の金曜日の夕方になって下院が可決、上院でも帰郷中の議員を急いで呼び返してこの晩のうちに可決という見通しです。その一方で、12日の晩にはコンチネンタル系列の飛行機がNY州バッファロー近郊に墜落するという悲劇があり、犠牲者の中には911で夫を失った女性で、オバマ大統領がつい先日ホワイトハウスで会談したばかりの人が含まれていました。また、こうした一連のニュースと並行して、ピーナッツバター製造業者の杜撰な経営でサルモネラ菌の被害が起きた事件の調査が連日話題になっています。
ここ数日、アメリカでは中国が巨額な財政出動の結果、内需を刺激しながら世界各国の中では真っ先に不況から脱出するのではと言う論調が出ています。ですが、飛行機の安全にしても食の安全にしても、中国の場合は事実解明に関する透明性はまだまだ足りない社会です。そして何よりも財政出動に対する非常に手間のかかる民主主義の手続きを行うことも、省略してしまっています。そうした点を考えると、やはりヒラリー長官を迎える日本は、アメリカとライフスタイルを共有した国なのだというこ
とで、胸を張って彼女をもてなすのが正当だと思うのです。
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冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ)
作家。ニュージャージー州在住。1959年東京生まれ。東京大学文学部、コロンビア大
学大学院(修士)卒。著書に『9・11 あの日からアメリカ人の心はどう変わった
か』『「関係の空気」「場の空気」』『民主党のアメリカ 共和党のアメリカ』など
がある。最新刊『アメリカモデルの終焉』(東洋経済新報社)
( http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532536/jmm05-22 )
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今回はヒラリーの初訪問なので、挨拶をかわす程度で終わっちゃうかもしれないけれども、小沢代表は、国民のほとんどが米軍基地の撤退を望んでいることを強調し、ソマリア沖への自衛隊派遣反対なども訴えて欲しい。
「オバマ大統領が曲がりなりにも「超党派合意」を掲げて、議会や世論と粘り強い折衝を行っているように、ヒラリー長官を窓口とした日米関係も、実務的な条件交渉に関しては、そうとう深いところまでお互いの相違を見つめ、落としどころを探す粘り強さを持っていると考えるべきです。共和党的な「カウボーイ外交」つまり「敵か味方か」がハッキリしていれば、後は流れに任せるというスタイルとは違って、本当に個別の問題に関して徹底的に実務的に対応してくるのではないかと思います。言ってみれば政治という手間を惜しまない人たち、そう言うことができるでしょう。」と冷泉氏が言われているように、決して相手の言うことをはいはい聞くのではなくて、あくまでも対等な立場で粘り強く交渉していくべきだろう。
参考記事:

<小沢民主代表>米国務長官と会談へ 対米政策の試金石に(毎日2月14日)
民主党の小沢一郎代表が、16日に来日するクリントン米国務長官と、同党代表として初めて17日に会談する。主要議題の一つと目される沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県内移設に対して「県外・国外移設」を主張するなど、民主党の対米政策は「対米追随脱却」志向が強い。会談は、小沢氏が訴える「対等な日米関係」を政権交代後に構築できるかどうかを占う試金石となりそうだ。
「喜んでお目にかかる」。小沢氏は14日朝、米側が最終的に提示した会談日程を、山岡賢次国対委員長から伝えられると、会談に応じる意向を示した。会談は米側が今月上旬に打診したが、小沢氏側が地方行脚などを理由に日程に難色を示し、調整が難航。決定がぎりぎりまでずれ込んだ。
小沢氏は、自民党幹事長(89~91年)時代には湾岸戦争で米の要請を受けて自衛隊派遣を模索するなど「親米派」と目されたが、06年4月の民主党代表就任後は、シーファー駐日米大使(当時)との会談(07年8月)で、報道陣を前にインド洋給油活動延長に反対を主張してみせるなど、米国に距離を置く姿勢が目立つ。
小沢氏は「米国の言うがままに追随するのではなく、対等のパートナーシップを確立し、より強固な関係を築くべきだ」と主張。14日にも東京都内で開いた「小沢一郎政治塾」の講義で「日本は自分の主張をきちんと持っていないゆえに右往左往する。米国はそんな日本を評価していない」と述べ、対米追随からの脱却を訴えた。
しかし、次期衆院選で民主党が政権を獲得した場合、小沢氏の主張通りに対米外交を動かせるかどうかをいぶかる声は、当の民主党内にも根強い。日米地位協定改定、海自による給油活動などへの反対姿勢に対し、シーファー前大使らブッシュ前政権下の米要人は小沢氏への不信感を募らせていた。
このため、小沢氏が「ブッシュ後」のオバマ政権の重要閣僚との会談に臨む姿勢に注目が集まる。党内には「政権交代が現実味を帯びており、オバマ政権との関係構築は早いほどいい」(外交政策系議員)と期待感が高まる一方、「代表は政権に就くまで政策に関する具体的発言を控えようとしており、突っ込んだ意見交換にならないのでは」(周辺)との見方も出ている。
小沢代表には、小泉や麻生のようにアメリカの犬にならないようにお願いしたいと思ったら、今日もランキングの応援よろしくお願いします。

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確かに、クリントン国務長官=米国に「No!」を言うのは痛快だろう、かっての石原都知事みたいに。その痛快さは、外野から見て拍手喝采だろう。
しかし、それで何がもたらされるのか。少しはなけなしの想像力を使ってみよう。「No!」と言って、在日米軍基地が減少するのだろうか?ソマリア沖の自衛隊派遣が無くなると思うのだろうか?この十年を振り返ると、沖縄を含む在日米軍基地がどれくらい日本の手に戻ってきたのだろうか?沖縄では殆どないばかりか、十年前と殆ど同じだ。正に在日米軍縮小の「失われた10年」だ。あの沖縄の基地撤退・縮小を求めた情熱と熱気がもたらいした結果とは、現状維持という「現実」でしかなかった。結局、あの運動とは「ガス抜き」で、「現状維持」が真実ではないか。悪戯に時間だけを浪費し、在日米軍基地を固定化してしまった、日本の行動とは一体何だったのか。この総括なしに、このオバマ政権に、「No!」とは言えないだろう。小沢一郎氏が、「No!」を言うかもしれないが、それを実現できることは、又、別な話しだ。権力者に過剰な期待を持つのは避けるべきだろう。
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ていうか、日本のカネぶん捕りに来るだけでしょ?
自滅党全員をムショにぶち込むくらい、いい仕事をしてくけれればいくらかは報酬として支払ってもいいだろうけど。