2008.12.23 (Tue)
大西哲光記者による麻生鉱業についてのニューヨークタイムズの記事和訳
自民党は、この結果を見て、24日の麻生の会見でクリスマス解散するかどうか決めるそうです(笑)。

写真:ロイターより
昨日のエントリー「麻生鉱業についてニューヨーク・タイムズに抗議して赤っ恥をかいた外務省」でも触れた大西哲光氏によって書かれた「日本政府が麻生一族の炭坑で世界第二次大戦の連合軍捕虜を労働させたことを認める」と題されたニューヨーク・タイムズの記事を和訳してみた。表現などはのちほど訂正することもある。
英語のタイトル:Japan Admits World War II Prisoners Worked at a Mine Owned by the Premier’s Family By NORIMITSU ONISHI(Published: December 19, 2008)
【More・・・】
東京 ― 麻生太郎首相は長年のその事実を否定してきたが、日本政府は、初めて第二次世界大戦の連合国の捕虜が麻生一族によって所有される炭鉱で働かされていたことを認めた。厚生労働省は、野党議員から求められ、オーストラリア人、英国人、オランダ人など300人の捕虜が戦争の最後の4ヵ月間に麻生鉱業が所有する鉱山で働いていたことを示す文書を開示した後、その事実を認めた。
木曜日の議会で、外務省と厚生労働事務官が、厚生省建築の地階から取り出されたおよそ43ページにわたる文書の有効性を認めた。
今回、麻生鉱業で外国人の強制労働があったことを認めたことは、3ヵ月前に総理大臣に就任した時に比べ、支持率が急落した麻生氏にとってもう一つの戸惑いだった。日増しに厳しい状況になる金融危機に対しても、何ら有効な対策はとれず、お年寄りや病人、医師、事もの親などに対して侮辱的な発言をしたことで、彼の支持率はおよそ20パーセントまで下がり、自由民主党内部からも攻撃を受けた。
日本の最も裕福な政治家の一人、麻生氏(67)は、歴史家や彼の家族の炭鉱で生き残った捕虜が一貫して指摘してきた「他の多くの炭坑のように、麻生炭坑がアジアから捕虜を連行し、強制労働者をさせていた」という事実を長い間否定してきた。1970年代には、麻生氏は同族会社の社長だった。そして、その会社は現在は麻生グループと呼ばれていて、いまだに彼の家族によって経営されている。
先月、麻生鉱業で捕虜の利用について議会で疑われたとき、麻生氏は「事実は確認されなかった」、そして、彼は「その時、まだ4歳か5歳でしかなかった」と言った。麻生氏は、まだ厚生省によって公表された文書についてコメントしていない。
麻生氏に外国人の捕虜を強制労働させていたことに関して質問した民主党の議員藤田幸久氏は、炭坑で強制労働させられた戦争捕虜についてのアメリカ政府文書を含む確実な証拠が常にあったと言った。
「しかし、麻生氏は、常に責任を逃れようとしてきた」と、藤田氏は金曜日に電話インタビューで語った。「しかし、これらの公文書が開示され、もやはどこにも逃げられなくなった。」
日本は戦争犯罪を否定するために、海外、または生存者の証言を元にした文書を拒絶しながら、長らく日本政府公文書の不在を理由としてきた。学者によると、日本の当局は、起訴を避けるために、米国に降伏した後、日本やアジアの全域で、数週間にわたって文書を燃やし続けたそうだ。しかし、麻生鉱山に関連した43のページのケースの場合のように、多くの学者は、重要な文書が存在すると信じている。
自由民主党によって半世紀以上も導かれている日本政府は、戦争関連の書類を公開させようとする圧力に長く抵抗してきた。しかし、去年の野党による参議院選挙での勝利は、日本の頑固な官僚から情報と文書を捜しだす力を与えました。
「麻生鉱業についての大量の文書が、まだ、厚生労働省の地階に眠っている。」と、藤田氏は言った。
英語原文:
TOKYO ― The Japanese government has acknowledged for the first time that Allied prisoners during World War II were made to work at a coal mine owned by the family of Prime Minister Taro Aso, contradicting his longstanding denials.
The admission came after the Ministry of Health, Labor and Welfare, under prodding from an opposition lawmaker, released documents showing that 300 Australian, British and Dutch prisoners of war worked at a mine owned by Aso Mining during the last four months of the war.
At a parliamentary session on Thursday, Foreign Ministry and health officials acknowledged the validity of the documents, about 43 pages retrieved from the basement of the Health Ministry building.
The acknowledgment was another embarrassment for Mr. Aso, whose popularity has plummeted since he took office three months ago. His erratic stewardship over an increasingly shaky economy and insulting remarks about groups including the elderly have lowered his approval ratings to about 20 percent and drawn public attacks from his own Liberal Democratic Party.
One of Japan’s wealthiest politicians, Mr. Aso, 67, has long denied what historians and survivors of his family’s coal mine have consistently said: that the mine, like many others, had used prisoners of war and forced laborers from Asia. In the 1970s, Mr. Aso was president of the family company, which is now called the Aso Group and is still run by his family.
Last month, when questioned in Parliament about the use of prisoners of war at his family’s mine, Mr. Aso said that “no facts have been confirmed” and that he was only “4 or 5 years old at the time.” Mr. Aso has yet to comment on the documents released by the Health Ministry.
Yukihisa Fujita, a legislator of the opposition Democratic Party who questioned Mr. Aso on the subject, said there had always been overwhelming evidence, including American government documents, of the mine’s use of prisoners of war.
“But Mr. Aso has consistently tried to escape responsibility,” Mr. Fujita said Friday in a telephone interview. “But there’s nowhere he can escape now with these official documents.”
Japan has long used the absence of official Japanese government documents to deny wartime crimes, rejecting documents from other countries or accounts of survivors. According to scholars, Japanese officials, to avoid prosecution, burned documents in Japan and across Asia in the days and weeks after the surrender to the United States. But many scholars believe that significant documents survive, as in the case of the 43 pages related to the Aso family mine.
The Japanese government, led for more than half a century by the Liberal Democratic Party, has long resisted pressure to release war-related papers. But the opposition’s capture of the upper house of Parliament last year has given it more power to seek information and documents from Japan’s powerful bureaucrats.
“There’s still a massive amount of documents on Aso Mining left in the basement of the Health Ministry,” Mr. Fujita said.
やっぱり血は争えないなと思った『晴天とら日和』で見つけたニュース。リンク切れなので、全文載せておく。
●asahi 2007年09月14日06時09分 (リンク切れ)
麻生グループ派遣会社、賃金3000万円未払い…06年3月にも指摘・改善懈怠の疑い
自民党の麻生太郎幹事長の弟・泰(ゆたか)氏が代表をつとめる麻生グループの人材派遣会社 「アソウ・ヒューマニーセンター」(福岡市中央区)が05年8月から今年7月まで、派遣社員延べ約3100人に対し、割増賃金や手当の一部を支払っていなかったことがわかった。未払い額は約3000万円に上るという。同社は取材に対し「手当の計算方法が間違っていた」と釈明。14日にも対象者に支払いを始める。06年3月にも労働基準監督署から同様のミスを指摘されていながら、その後も未払いが続いており、改善を怠っていた疑いもある。
同社によると、未払いになっていたのは、労働基準法で義務づけられた週40時間を超える労働に対する25%以上の割増賃金のほか、「皆勤手当」「リーダー手当」など各種手当の一部。対象者の中には未払い額が50万円を超えた人もいた。今年4月に社内調査を実施した際に発覚したという。同社は、調査が終わった7月を基準に、賃金債権の時効にかからない過去2年分にさかのぼって支払うことを決定。対象者全員に謝罪文書を送るとともに、追加して支払う手続きを進めている。給与を計算するコンピューターシステムの設定の不備が原因だったという。
派遣社員の一部からは「過去2年よりもさらにさかのぼって支払うべきだ」との声も上がっているという。今回未払いが発覚した割増賃金については、行橋労働基準監督署が06年3月にも、同社の社員からの相談をきっかけに、適切な支払いを同社に文書で勧告。同社は1カ月後、「適正に支払われるようシステムの設定を変更した」と報告していた。しかし、追加で支払ったのは労基署に相談した社員個人に対してだけで、ほかの対象者には支払っていなかった。
同社の吉良克己・経営管理部副部長は「(労基署に相談した)派遣社員にはきちんと支払っており、虚偽報告ではない」と釈明する。しかし、ある労基署の関係者は「会社全体に共通するミスなら、分かった時点で改めるのが望ましい」と指摘している。アソウ・ヒューマニーセンターの資料によると、同社は84年設立。関連会社を含めた社員数は約220人で九州最大規模。同社を含む麻生グループは38社という。
なにが「給与を計算するコンピューターシステムの設定の不備が原因」だよ。もしそうだったら、労働基準監督署から未払いのミスを指摘されていながら、その後も未払いが続くわけないだろう。それも、普通なら、労基署に相談しなかった社員にも払われるべきなのに、相談した社員だけだなんて。麻生一族の会社に勤めている人は、ピンハネされてないか給与明細をよく見た方がいいかもね。
麻生は嘘をつき続けてきたことがばれて、国民の信頼も失った。こんな奴をいつまでも総理の椅子に座らせておく事こそ、日本の恥だと思ったら、今日もランキングの応援よろしくお願いします。

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ハハハハハ
yahoo翻訳は翻訳でも一番質が高いと思っています。
が、時々、和訳を全部ソックリ入れ替えたい、って思うときがあります。
ミニーさんだったら、尚、そう思われると、・・・・・
では、また、です!
なんか、オバマは大統領になったときから、アフガンに増兵するって言ってきたけど、米国人でも反対している人は多いと思うよ。私もこれが市民には絶対に被害を及ばさないという条件の下で、テロを全滅させて、戦争を終わらせるためならいいけど、イラク戦争のときのように何も解決しないで、何の罪もない市民をたくさん殺して、だらだら続くようだったら、許せない。その場合は、1年くらい後に米軍は世界中から全て撤退するべきだと思うよ。
麻生鉱業の記事は大西さんという日本人が書いたせいか、とらちゃんに勧められたyahoo翻訳を少し変えただけ。とらちゃんだってできるよ。
SobaのTBありがとうね。それにしても、常識ある大人のすることとは思えないね。とらちゃんの娘さんまで泣かせてさ。男の嫉妬は恐ろしいね。なんかいつでも嫉妬心に燃えてこっちの動向を監視しているんだろうね。人のバナーや表なども無断で盗むし、なんともはや、奴の根性の汚さは天下一品。
でも、いくらなんでも早すぎるか?
もうちょっとしたら朝刊が入りだすの。
ゴミ以外の新聞を読んでいます。
オバマ氏、
やっぱりアフガンに増兵しそうですねぇ。
北朝鮮、等々は話し合いで、アフガンでは話し合いをしないで増兵、って言うでしょう。ハナシが矛盾してないかい。
イランを含めて、きな臭い感じがしてねぇ、・・・・・・
なんとか思いとどまって欲しいと思う!
麻生鉱業の記事。
貴女みたいに綺麗に和訳出来ればいいのですが、そこまで力がない。
あれで、麻生家は名門と言われる。お笑いグサだよねぇ!!!
では、また、・・・・・
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富塚真弓 『君は空』 (オフィスユー・2009年2月号・集英社)
【日記】田原総一朗の『タブーに挑戦!』を聞いて、何だか著名人に不思議を感じた
せめて「大恐慌」をこれ以上ひどくしないようにという,経済的な問題じゃないかと私は思うのですけどねぇ.
ちなみに筑豊電鉄というちんちん電車が北九州市八幡西区の黒崎駅から直方(のうがた)まで伸びてまして,けっこう人も乗っています.ただ,不便なのが終点の直方駅.JR駅つまり繁華街と400mも離れていて,しかも3階相当の高架なので,階段を下りるのが怖い.もともとは飯塚から福岡市新堀町方面へ伸ばす予定だったらしいけど,予算がなくてのばせなかったそうな.麻生と言えども,その程度の「名門」なのですよ.(笑)