2008.11.29 (Sat)
党首討論:小沢の圧倒的勝利で終わる

ああ、ややこしや。どっちが首相でどっちが党首?
(写真は、毎日新聞より)
昨日の党首討論は、小沢一郎の圧倒的勝利だった。小沢代表の直球のようにストレートな質問に面と向かって答えず、話題を全然関係ない方に持って行ってごまかす麻生の態度は非常に不謹慎であり、小沢代表に完敗した形となった。
米国だと、討論のすぐ後に、テレビ局や新聞社がどちらに勝敗があったかのアンケートをするから、結果が一目瞭然で即わかるようになっているんだけど、自民党の支配下にある日本のマスコミにはできないことだろう。日本のマスコミに代わって、このアンケートを作ってくださったきっこちゃんには本当に感謝したい。いまのところ、小沢代表が勝ったと思っている人は、1087人で、麻生が勝ったと思っている人は、94人。引き分けが233人となっている。麻生が勝ったと思っている人が94人もいるということも驚きだが、この結果を見ても小沢代表が勝利を収めたと思っている人の方が圧倒的に多いことは明らかだ。
『きっこのブログ』緊急アンケートです!
党首討論の資料は、とらちゃんが完璧に集めてくださったので、討論の内容もわかりやすくまとめてくれているので、そちらをご参考に。
『晴天とら日和』【党首討論】あっ・そ~ソ~リVs小沢代表。小沢代表ワンサイドの印象が強烈!(全文掲載+ノーカット)
今回の党首討論での麻生の答弁は、矛盾に満ちていた。小沢代表が麻生に「政局よりも政策」として、衆院選挙を先延ばししたのに、年末に必要な経済政策である2次補正予算を来年に先送りしたのは「国民への背信行為」として、その理由を2度尋ねたが、麻生は、年内の対策は1次補正予算だけで十分だからと繰り返した。金融危機の緊急対策を要したからこそ、追加予算として、10月30日に第2次補正予算の審議に入ったのに、今度は年内は、1次予算で十分だというのは、つまり、経済危機は思ったより深刻ではなかったと認識したということだよね。
小沢代表がそれなら、衆院解散を断行できるじゃないかと麻生に迫った場面は、今回の党首討論のクライマックスだったと思うが、麻生がここで「ばかやろう!じゃ、解散してやる!」と、祖父、吉田茂のようにキレて馬鹿やろう解散になることを期待していたのだが、期待はずれに終わった。麻生は、今度は、百年に一度の金融危機を持ち出し、今、解散総選挙をしたら、政治的空白ができてしまうから解散はできないと答えた。
これから年末に向けて、金融危機で企業の倒産件数が増え、失業率もうなぎ上りだろう。そんな時に、第2次補正予算に組み込まれた中小企業への追加政策は先送りにしたくせに、百年に一度の金融危機だから解散はできないと、自分の都合に合わせて金融危機の深刻さを使い分けている麻生の無知、馬鹿さゆえのしたたかさには誰もがあきれ返ったことと思う。
麻生が2次補正を今国会に提出しなかったのは、多くの問題点を指摘されて審議が暗礁に乗り上げ、年末の衆院解散に追いこまれる恐れがあったからでもあるが、解散もしないのに2次補正の目玉となっている定額給付金を年末にバラマキしても国民はそのありがたさを来年春の選挙までに忘れてしまうからと踏んだからに違いない。まさに、麻生が言うのとは全く反対で、「政策よりも政局」を重んじた結果である。
植草さんも今回の党首討論のまとめとして、下記の貴重なご意見を表明されている。
植草一秀の『知られざる真実』党首討論が示した麻生首相「公より私」の政治姿勢
結局、麻生首相は自民党惨敗の可能性に脅(おび)えて、自分が高らかに宣言した解散総選挙から逃げ回っているだけである。問題は、麻生首相の「私」的利益を追求する行動が、罪なき国民の生活を深刻に脅かし、苦しめていることだ。
不況深刻化に対して、すべての「私」を取り払い、「公」のために、「国民」のために全身全霊を注ぐのが、あるべき為政者(いせいしゃ)の姿だ。麻生首相の政治姿勢は「政局より政策」でなく、「政策より政局」=「公より私」である。
歪んだ現状を是正できる唯一の方法は、次期総選挙に際して、国民が正しい判断を下すことである。国民は今日の党首討論で改めて確認した麻生首相の「公より私」の政治姿勢を忘れてはならない。
国民の声に耳を傾けて矛盾をストレートに指摘した小沢代表に比べて、小沢代表の質問に答えるに答えられず、矛盾した説明を繰り返した麻生は、答弁の途中で自分を総理ではなく、党首と呼んだりして、どっちが首相か野党党首かわからなくなるほど困惑していたが、麻生以上に困惑したのは、今回の討論会で、堂々とした野党党首のストレートな質問を、矛盾した答弁で姑息に逃げ回る一国の首相の醜態に直面した国民ではないかと思うのである。
関連ニュース:
亀井代表代行バッサリ首相斬り「党首討論は小沢圧勝」 (夕刊フジ 11月29日)
ついに出た“阿呆”太郎という週刊誌の見出し (ゲンダイネット 11月29日)
野村萬斎氏のややこしや
どっちが首相でどっちが党首かぜんぜんわからなかった。討論では、小沢が圧勝で麻生は完敗だったと思ったら、今日もランキングの応援宜しくお願いします。

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亀井代表代行バッサリ首相斬り「党首討論は小沢圧勝」 (夕刊フジ)
麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表による初めての党首討論が28日午後、行われた。これまで、パフォーマンス上手の首相が討論開催に積極的で、口下手の小沢氏が難色を示しているといわれたが、国民新党の亀井静香代表代行は夕刊フジの取材に対し、「小沢氏は堂々として貫禄があったが、首相は逃げていた。7対3で小沢氏の圧勝だ」と軍配を上げた。
【人間が軽いから言葉も軽いのか】
第2次補正予算案提出をめぐり、「今すぐ提出せよ」(小沢氏)、「今国会は出せない」との押し問答が続いた討論。
亀井氏は、首相があれほど拒否した理由について「2次補正の目玉である定額給付金が経済対策でも生活支援でもなく、国家権力による選挙買収だとバレたのが原因だろう。あまりにも国民をバカにしている。首相は(今国会に提出することで)醜態を晒したくないのだろう」と語る。
小沢氏が追及した首相の失言と言葉の軽さについても、「マンガばかり読んで、国家や国民のことを深く考えていない証拠。人間が軽いから口から出てくる言葉も軽いのか。最近の歴代首相を見て『俺にもできる』と思ったのかもしれないが、首相になったことが間違いだ」と指摘した。
一方、小沢氏に対しても「首相を問いただすだけでなく、野党第一党の代表として、『日本をどうするのか、どうあるべきか』という国家観や歴史観も聞きたかった」と注文をつけた。
【麻生内閣はもうおしまい】
約45分間の党首討論を見て、「麻生内閣はもうおしまいだ」と結論づけた亀井氏だが、「首相には福田康夫前首相のように自ら身を退く気はないだろう。来年9月の任期満了までポストにしがみつくのではないか。ただ、そうなれば日本の政治は死ぬ」という。
そこで、今後の亀井戦略について聞いた。
「米国では来年1月、資本主義を暴走させ、格差社会を進行させたブッシュ路線を大転換させるオバマ政権が誕生する。日本では小泉純一郎政権がブッシュ路線を推進し、その中核にいたのが麻生太郎だ。首相に大転換の舵は切れない」
「来年の通常国会が勝負だ。国会冒頭、『国民生活が大変な時に、何の手も打たなかった』『小泉路線の中核にいながら総括をしていない』として、参院で首相の問責決議案を可決させる。野党結束して『解散か、総辞職か』を突き付ける。腹を決めてやる」
[ 2008年11月29日17時00分 ]
ついに出た“阿呆”太郎という週刊誌の見出し (ゲンダイネット)
●マトモなアタマの持ち主なら恥ずかしくて表を出歩くこともできないはずだが…
こうなると本当に「バカ殿」扱いだ。漢字が読めない首相のために、官房副長官や首相秘書官が、その都度間違いを指摘して、大きく報道されないようにすることを決めたという。こんなバカに首相をやらせていていいのか。
APECでの麻生首相の会見(23日)はお笑いだった。記者団とのやりとりで、首相が「1929年のいわゆる『ブラックマンデー』でしたっけ……」と口にすると、すかさず事務方が「恐慌!」と声を上げ、首相が「恐慌」と言い直した。
随行団は、会見の前日に「言葉遣いを間違わないようにゆっくりしゃべってもらう」「間違ったら周囲がすかさずフォローする」という失言対策を確認したらしい。
この先、国内でも官房副長官や秘書官が“お直し係”としてつきっきりでお世話するという。
麻生首相のバカぶりは度を越している。「踏襲(ふしゅう)」「頻繁(はんざつ)」「未曽有(みぞゆう)」とあれだけ漢字の間違いを連発すれば、少しは気をつけるのが当然なのに、刺された厚労省元次官の夫人について「カイガ(怪我)をされた奥さんの回復を……」と平然と話しているのだから、ハンパじゃない。いくらなんでも、ケガをカイガはないだろう。カイガじゃ日本語として通じない。まあ、麻生首相では怪我は読めないか。
とうとう、週刊誌は「マンガ脳政権」(週刊朝日)、「阿呆太郎」(サンデー毎日)というタイトルをつけはじめた。
サンデー毎日の記事では、自民党の若手議員たちがボロクソに批判している。「漢字だけじゃなく、庶民の感覚が読めてない」(後藤田正純)、「ブレブレ首相が世の中をかく乱している」(渡辺喜美)、「解散先延ばしのツケがこの無責任政治だ」(平沢勝栄)と、言いたい放題だ。
ここまで日本中からバカ呼ばわりされたら、マトモな神経だったら、恥ずかしくて外も歩けないはずだ。
「麻生首相が最悪なのは、傲慢なところです。あれだけ漢字の間違いを連発したら、普通なら恥じ入るとか、謙虚になるものです。ところが、首相は『単なる読み違い』と居直っている。ホテル通いを批判されてもやめない。首相には国民の声に耳を傾けるという姿勢が見られません。カネはありますから、と金持ちぶりを鼻にかけたり、いつも『上から目線』です。これでは首相として資質を問われても仕方ないでしょう」(立正大教授・金子勝氏=憲法)
文芸評論家の野口武彦氏が、「中央公論」12月号に「政体の末期に人材が払底するのはなぜか」という論文を寄稿しているが、自民党に人材がいないのなら、潔く下野すべきだ。
(日刊ゲンダイ2008年11月26日掲載)
[ 2008年11月29日10時00分 ]
- 関連記事
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「圧勝」と一体どうゆものなのでしょうか?
このアンケートの旨趣が私にはヨクかりません
病院で休養とり元気な小沢一郎の声の張りが良かっただけなのか
連日マスコミに追い立てられプライベートの事まで批判的に報道され
ボロボロの麻生首相の声に覇気がなかっただけなのか?
他のサイトでここで自民党が「第二次補正予算」を出すと民主党に否決
されるから先延ばしにしたのではないか?という意見がありましたが
週刊文春2007年11月1日 P158
http://d.hatena.ne.jp/Jodorowsky/20081026#1224955924
舛添さんは人を見る目がありますね
そうです。ハーパー政権は、マイノリティですが、一応、カナダで政権を収めていますから、ハーパー政権を支援する大企業などは、多く存在します。それに比べて、個々のリベラル政党を支援する企業は少ないです。だから、リベラルにとって政党助成金がなくなったら死活問題となるわけです。
「この助成金の廃止の提案は、ハーパー政権が国民のためというよりも、野党の政治力を弱める為の政策であり・・・」 とありますが、ハーパー政権自体は政党助成金が無くてもやっていけるだけの資金源を持っているのですか?
大企業からの献金とか?
麻生の言動を見ていると「五つの大切」や「十の反省」は全く守られていないことが明らかですね。人間的にも首相にはふさわしくない男だと思います。
scottiさま、
石原は、自分が果たせなかった夢を息子に果たさせようと必死なのでしょうね。このところの麻生擁護にはびっくりさせられました。でも、父親の支援なしでは何もできない2世議員を再び総理にするとなると、又とんでもないことになるでしょう。石原Jr.だけは勘弁して欲しいです。杉並の衆院選ではぜひ石原Jr.を落選させなければなりません。
someoneさま、
この助成金の廃止の提案は、ハーパー政権が国民のためというよりも、野党の政治力を弱める為の政策であり、野党からは、猛反対がでています。そのため、3つの野党が、一つにまとまって、Majorityを形成する動きもあり、ハーパー政権は危うい立場となっています。3つの野党が一つにまとまることを決断して、カナダの総督の許可を得れば、選挙なしで、政権を握ることができるからです。ハーパー政権がこのような危険を犯してまでも、助成金の廃止を成立させるとは思えません。というか、ハーパー政権はMinorityなので、全野党が反対すれば、この提案は成立しないでしょう。
やはり近代的政党は違いますね。
石原Jr、若手の二次補正を今国会にと決起した集団に、本来は参加するタイプですが、見送りました。
テレビでも麻生首相に従順です。
石原都知事も、本来、口汚く麻生首相を批判するタイプですが、息子への禅譲を匂わさられては、従順に支持するしかないのでしょう。
自民党議員が、孤立気味の石原Jrを選択するかは別の話ですが・・・
麻生に総裁選で大敗した程度の石原jrでは、それこそ国民には大迷惑です。
東京8区の善良な皆様は、芸能軍団推奨のハリボテ詐欺に騙されないで欲しいものです。
この記事の一行目の「党首討論」をクリックすると、YouTubeで討論の様子が見られますよ。
米国では、討論の後、テレビで国民を集めて、どちらが優勢だったか、そして、それはどうしてかなど議論があって本当に国民主権国家だということがわかります。でも、日本ではあと何年後になるか。
津田さま、
>次は小池?野田?
もう、自民党は結構です。今度は、クリスマス改造などと騒がれていますが、自民党政権下では、誰を首相にしても、今の状態は打破できないでしょう。ここは、討論で小沢代表も言っていましたが、民意を問う為に解散して、総選挙をするべきです。できれば、年末に。
題して「五つの大切 十の反省」
五つの大切
①人間を大切にしよう。(「下々の皆さん」と差別するなよ)
②自然を大切にしょう。
③時間を大切にしよう。(きのうも午前さまでしたね~)
④モノを大切にしよう。
⑤国、社会を大切にしよう。
十の反省
①友達と仲良くしただろうか。(公明党も見限ってるよ)
②お年よりに親切だったろうか。(何でオレが金払うってか?)
③弱いものいじめをしなかったろうか。(自民党政権が毎日やってます)
④生き物や草花を大事にしただろうか。
⑤約束は守っただろうか。(早期解散どうしたの?)
⑥交通ルールは守っただろうか。
⑦親や先生など、ひとの意見をよく聞いただろうか。(聞いてりゃ読み違いはせんわな)
⑧食べ物に好き嫌いを言わなかっただろうか。(オレは「ゴールデンライオン」しか行かんのだ)
⑨ひとに迷惑をかけなかっただろうか。(いること自体迷惑)
⑩正しいことに勇気をもって行動しただろうか。(辞任こそ勇気ある行動)
発言の主は田中角栄センセイです(昭和49年)
小沢氏の横綱相撲で圧勝でしたね。
小沢氏は、良くも悪くも修羅場を潜ってきた人。
(なんせ宮澤が総理の器か「面接」したぐらいだから)
片や、「唐様で書く」なんとやら。所詮勝負になりません。
「選挙によって、自、民どちらかが民意を背景にした強力な
内閣を作り、不況に対処すべきだ」というのはまさに正論。
「政治空白」といったって、麻生らは選挙区には帰らず(帰れず)
内閣は永田町にベタ付きですから、「空白」がおこりようもないのです。
まあ、麻生もこのまま野垂れ死にでしょう。
次は小池?野田?
幕府末期の「お世継ぎ」じゃあるまいし、土俗的な世襲私物国家は
もはや限界に来ている。
それをきのうの討論で選挙民も思い知ったのではないですか?
私は民主党支持者でも自民党支持者でもありません。
しかし、1度政権交代はするべきだと考えています。
ある意味民主党さんにはがんばって欲しいと思っています。
自民党、民主党がそれぞれがんばって私達に選択させて
欲しい訳です。
>>米国だと、討論のすぐ後に、テレビ局や新聞社がどちらに勝敗があったかのアンケートをする
これいいですねぇ。日本でもやるべきでしょうね。
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12月25日まで会期を25日間延長 事実上の通年(越年)国会へ
・・・はぁ?
一体全体 ど こ の紙面を見るとそう思われるのでしょう。
何やら状況把握や評価基準に、すこぶる問題があるような気がしてなりませんが。
津田氏
>⑤約束は守っただろうか。
与党じゃないから公約は守らなくていいとか曰った野党がある点は、どうお考えになるか聞いてみたいものです。