2010.09.20 (Mon)
多難を極める菅政権
しかし、今後の菅政権は多難を極めるであろう。まず、口先では挙党体制、ノーサイドなどと装っていたが、脱小沢人事で、それが、単なる代表選に向けてのパフォーマンスであったと判明した今、党内の亀裂を修復するのはかなり困難になるだろう。完全にコケにされた民主党の半数を占める小沢支持グループは、「党内野党化」し、非協力的な態度をとらざるを得ない状況まで追い込まれてしまった。
その上、衆参ねじれ国会も、菅執行部の責任で、参院で大敗北したおかげで、少数野党となってしまった。野党の協力なしでは法案や予算は成立しないが、いまのところ、菅が提示した政策・法案ごとに与野党が協力する「部分連合」に協調しようという野党は皆無だ。
小沢氏は今頃どのような心理状況なのだろうか。恐らく、代表選ではその人徳の高さを見せつけるのに成功したにもかかわらず、官僚とメディアと米国と結託した菅陣営に敗れてしまった小沢氏は、きっとかなり落ち込んでいるのではないか。そんな思いを吹き飛ばしてくれたのが、下の読売の記事だ。小沢氏は地元の結婚式に出席し、上機嫌だったという。

「神様のお導きで負けた」小沢氏笑顔でお国入り
(2010年9月20日09時34分 読売新聞)
民主党の小沢一郎元代表が19日、支持者の結婚式に出席するため、岩手県大船渡市を訪れた。
代表選後に小沢氏が県内入りするのは初めて。
小沢氏は来賓の祝辞で出席者約300人を前に、14日の代表選で敗れたことに触れ、「勝っておれば、出席できなかったかもしれないが、神様のお導きで、負けたおかげで、こうしてお二人の前に、皆さんの前でお喜びを申し上げることができ、本当にうれしく思っている」と語り、笑いを誘っていた。
前日に東京地検特捜部の事情聴取を受けた小沢氏だが、式場のホテルに到着すると、斜向かいのスーパーの買い物客に手を振るなど明るい様子。式には1時間弱だけ出席し、帰りも笑顔で車に乗り込んだ。
出席者によると、会場内でも終始笑顔でリラックスした雰囲気だったという。小沢氏はこの日、奥州市水沢区の小沢氏の事務所に短時間寄ったが、街頭演説などの政治日程はなかった。
それにしても、こんな短い記事でも、「神様のお導きで負けた」などと馬鹿らしいタイトルをつけるところがいかにもゴミ売りらしい。「神様のお導きで」は、「こうしてお二人の前に、皆さんの前でお喜びを申し上げることができ」にかかっているのであり、「負けた」にかかっているのではない。それは、小沢氏が言った全体の言葉を読めば誰もがわかるはずだ。それをわざと「神様のお導きで負けた」などというタイトルをつけ、まるで、小沢氏を宗教団体の教祖さまか何かのようなイメージを与えているのである。ゴミ売りは記者の質の低下が問われる。
まあ、とにかく、式の前日には東京地検の事情聴取(何回やったら気が済むんだ!)を受けた小沢氏は思ったほど落ち込んでいないことを知ってEカップの胸をほっとなでおろしたのだった(笑)。上の写真の小沢氏の笑顔を見ると、2007年の容疑は、不起訴確実だろう。あとは、2004、05年の容疑が残るが、メディアは強制起訴の可能性を匂わせているものもあるが、記事はでたらめばかりで、強制起訴などありえないと思う。