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カナダde日本語

カナダで日本語を教えるdesperateな女教師のブログ。

2008.03.10 (Mon)

東京大空襲の証言ビデオ復活を願う(追記+動画あり)

今日の『きっこのブログ』「東京大空襲」にも書かれていたけど、今からちょうど63年前の今日、東京は現在のパレスチナのガザのように大虐殺の舞台となった。米軍は、現在に至まで、次々と舞台を変えては同じような大虐殺を世界中で長年繰り返していることになる。目的は軍需産業を発展させて、自国の経済を潤わせるためだが、今の米国の経済状況を見れば、いくら軍需産業を発展させようとしても、サブプライムローンなどで足を引っ張られていたら、全く効果がないことは火を見るよりも明かだ。そもそも、人を殺す武器を作ることによって自国の経済を発展させようなんて考え方からして間違っているのだ。


東京大空襲


市民フォーラムのMLで知ったのだが、東京大空襲などの戦争体験談の証言ビデオが活用されないまま倉庫で眠っているそうだ。

なんでも、映画監督の渋谷昶子(のぶこ)さん(76)が二年半かけて280人分の東京大空襲などの戦争体験談を撮影をしたのだが、それを公開する場所として、「東京都平和祈念館」が建設されるところだったのにその計画が突然凍結されてしまったそうだ。その裏には、日本の加害の歴史(南京虐殺などか?)など展示内容をめぐり関係者の意見が対立したり、一部の都議による反発などの理由があったそうだ。

詳しくは、東京新聞の「きょう東京大空襲63年 証言映像10年“死蔵” 330人分を都が撮影」という記事を読んでいただきたい。

渋谷さんは、1人2、3時間かけて話を聞き、1時間以内に編集する作業を280人分繰り返したということだから、かなりの労力を費やされたに違いない。証言された人々も、つらい体験談を話すのは身を切られる思いだっただろう。しかし、このビデオは、日本が戦争を始めたおかげでどれだけの見返りを米軍から受けたかということ、戦争がどれだけ悲惨なものかを戦争を知らない人達に知ってもらう絶好のチャンスだと思う。

東京都は、わざわざ「東京都平和祈念館」なんかを建設しなくても、こういったビデオを見せるところがあるじゃないか。そうだよ。靖国神社の「遊就館」の中にある映画館だ!こういった戦争証言ビデオを見せることによって靖国神社や遊就館の偏ったイメージは払拭されるだろう。昨日、シーシェパードの和訳を載せただけで、変な右翼のブログのコメント欄でバカ女呼ばわりされているので、こんなことを書いたら、ネトウヨのウジ虫がまたウヨウヨ湧いてくるかもしれないが・・・・。遊就館で戦争証言ビデオを放映するなんて、政権を自民党が握っているかぎり、無理な話だと思うので、これは自エンドしてからの話ということで受け取って欲しい。

しかし、「東京都平和祈念館」の建設計画が凍結されたっていうのはいくら考えても納得がいかない。どうして、靖国神社のように、戦争を率先して指導した戦犯達や戦争に参加した兵士たちを英霊としてたたえる場所があるのに、戦争の悲惨さを訴えて、2度と戦争を起こさないようにしたいと訴える場所はないのか?

やはり、歴史認識がうやむやになっている国内ではいまだに戦争を語るとき、「祖国防衛戦争と捉えて、神風の英霊たちをたたえるべきという意見」と、「戦争の悲惨さを訴えて、戦争を起こすまいと言う意見」に分かれていて、どちらかというと、戦争を悲惨な者と見る勢力よりも、祖国の為に立派に闘った指導者達や兵士達を敬いたいという勢力の方が優勢なのだろう。もちろん、戦争で亡くなった英霊をたたえるのは日本国民として当然のことだが、その裏に日本政府の陰謀があったことは忘れてはならない。詳しくは、高橋哲哉氏の『靖国問題』(ちくま新書)を読まれることをお勧めする。

靖国問題 (ちくま新書)靖国問題 (ちくま新書)
(2005/04)
高橋 哲哉

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この本から一部紹介する。

感情の錬金術

先に、戦死者を出した遺族の感情は、ただの人間としてのかぎりでは悲しみでしかありえないだろう、と述べた。ところが、その悲しみが国家的儀式を経ることによって、一転して喜びに転化してしまうのだ。悲しみから喜びへ。不幸から幸福へ。まるで錬金術によるかのように、「遺族感情」が180度逆のものに変わってしまうのである。

(中略)

決定的に重要なのは、遺族が感涙にむせんで家族の戦死を喜ぶようになり、それに共感した一般国民は、戦争となれば天皇と国家のために死ぬことを自ら希望するようになるだろう、という点である。遺族の不満をなだめ、家族を戦争に動員した国家に間違っても不満の矛先が向かないようにしなければならないし、何よりも、戦死者が顕彰され、遺族がそれを喜ぶことによって、他の国民が自ら進んで国家のために命を捧げようと希望することになることが必要なのだ。「多少の費用は惜しむにたらず」。すなわち、莫大な国費を投入しても、全国各地から遺族を東京に招待し、「お国」と「お天子様」とがいかにありがたい存在であるかを知らしめ、最高の「感激」を持って地元に帰るようにしなければならない。

これこそ、靖国信仰を成立させる「感情の錬金術」にほかならない。



話が本題からそれたが、最後にもう一つ、そのビデオを復活させるには、何も祈念館を建てなくても、今はウェブがあるんだから、「東京都平和祈念館」というウェブサイトを作ってそこで、これらの戦争体験談を紹介してもいいのではないだろうか。日本だけではなく、世界中からアクセスがあると思うので、証言を英語の字幕付きで紹介したらいい。東京新聞には「祈念館で公開するという条件で集めた証言ビデオなので、それ以外の目的には使えない」と言う頭の固そうな都の担当者の意見が紹介されているが、祈念館の建設計画が凍結されている今、せっかく編集されたビデオを見せる方法が絶たれてしまうではないか。というか、この都職員はこれを見せたくないが為にこういったことを言っている可能性もある。

証言者の許可さえ取ることができれば、ビデオをどのような形で紹介してもいいと思うが。自分の証言が日の目を見ないということが何よりも、身を切るような思いまでして語った証言者たちを傷つけるのではないだろうか。

2度と戦争をしないためにも、又、戦争の悲惨さを忘れないためにも、どうにかして、このビデオが多くの人の目に触れて欲しいのだが、他に何かいい方法はないだろうか。

追記(3月11日):
こちらにTBしていただいた関連記事を紹介させていただきたい(TBいただいた順)。

3月10日 貴重な資料が眠っている

当時の被災者の生の声を記録した貴重な映像が死蔵している!
それも党派の利害で!
どこの政党だ?



3月10日・東京大空襲 

今日2008年3月10日は、東京大空襲から63年目の「祈念日」です。

1945年3月10日、マリアナ諸島から飛び立ったアメリカの300機の【B-29(戦略爆撃機)】が、首都東京を襲い、10万人以上が地獄の熱火の中殺されていったのです。

この番組は、数少ない当時の生き残りの方々の証言と再現ドラマを交互に映し出すことによって、実際に起こった事実を可能な限りリアルに視聴者に提供してゆきます。 もちろん実際にあった事実から比べれようもないことは確かでしょうが・・・



東京大空襲63年目に、被害と加害の両方を思う

いつだったか、東京大空襲についてのテレビ番組を見たことがあります。内容を全部覚えていないのが残念ですが、生き残った人(現在ではかなりの高齢)が証言していて、家族が焼け死ぬのをどうにもできなかったことを涙ながらに語り、家族を救うことができなかったことに罪悪感を持っていることを語っていました。爆撃したアメリカ軍への恨みよりもそんな罪悪感を一生抱いて生きていくことの辛さを思い、悲しみの涙を抑えられませんでした。そして、そんな東京大空襲を立案、指揮したカーチス・ルメイ将軍に日本政府は戦後になって勲章を与えたことを知って怒りの涙を抑えられませんでした。




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