2006.07.23 (Sun)
福田不出馬の理由
<福田氏不出馬>「北朝鮮ミサイル」「靖国」…決断の決め手 [ 07月23日 03時02分 ]
9月の自民党総裁選への不出馬を表明した福田康夫元官房長官が側近議員に対し、北朝鮮のミサイル発射問題を理由に今月3日時点で出馬見送りの考えを通告していたことが22日わかった。ミサイル問題で安倍晋三官房長官が対策の前面に出た場合、総裁選での対決は得策でない、との判断が強く働いたとみられる。また、小泉純一郎首相の靖国神社への参拝問題が総裁選の争点として先鋭化することの懸念などから先月から出馬には慎重姿勢に傾き、今月21日の正式な不出馬表明は森派会長の森喜朗前首相の勧めによるものだった。「ミサイル」「靖国」の外交課題が複雑に絡んだ選択だった。【高山祐、田所柳子】
福田氏は今月3日、東京都内の料理店で同氏の出馬を期待していた山本拓衆院議員(森派)と会食した。ステーキを食べつつ福田氏は山本氏に「近く北朝鮮がミサイルを発射する、という情報を得ている」とにおわせた。
「日本を取り巻く状況が非常に困難な事態になる。そういう時に総裁選にあえて出る必要はない。安倍君に思う存分やらせればいい。それでうまくいくならいいじゃないか」
事実上の不出馬宣言だった。事実、5日に北朝鮮からミサイルが連射されて以降、福田氏は総裁選に関する発言を封印した。
対照的に安倍氏は国連安全保障理事会の決議案採択に関しハドリー米大統領補佐官と連絡を取り合うなど、脚光を浴びた。
一方、靖国問題。福田氏は首相参拝について「トップ同士も国民もお互い感情的になるのは最低だ」と批判してきた。しかし、小泉首相が先月27日、「何回(参拝に)行こうが個人の自由」と記者団に語り「8・15参拝」の観測が広がる中、逆に「自分が出ると、(靖国をめぐり)国論は二分されるだけでなく、対中関係にも悪影響を与える」と周辺に語り、むしろ出馬にはマイナス要因と指摘するようになった。
山本氏に対しても福田氏は同じ論理を展開。首相の言動について「困ったことだ。ああいう認識では」と語りながらも「今年は8月15日は参拝しないと思う。行くとしたら退任直前の9月かな」と語った。
総裁選で安倍氏に次ぐ支持を集めた福田氏だが、意欲と同時に待望論に複雑な感情もあったようだ。反小泉陣営が推す動きをもともと政局的打算と警戒していたし、森前首相が来年夏の参院選を危ぶみ「安倍温存論」を提起した際は「自分は(短期政権で)使い捨てか」と、逆に不満を周辺に示した。
福田氏の今回の選択には、安倍氏支持で党内の大勢が固まる中で判断を迫られたとの分析や、福田氏の父、赳夫元首相と安倍氏の祖父、岸信介元首相、父の安倍晋太郎元外相以来の両家の深い関係も考慮した結果など、さまざまな見方がある。しかし、「安福対決」による外交問題の争点化を回避する意向が強く働いたことは間違いない。
不出馬のハラを固めた福田氏が森派会長の森喜朗前首相にはっきり結論を伝えたのは21日午後。自民党本部近くの森事務所を訪ね「もうそろそろはっきりと不出馬を表明した方がいいのかなあ」と持ちかける福田氏に森氏は「その方がいい。グループ(森派)のみんなもあなたと安倍君の関係を心配していたけど、口に出さずに我慢してきた。でもそれももうもたなくなるよ」と諭した。約7時間後、福田氏はメディアの取材に出馬見送りを明言した。
福田氏と安倍氏。森内閣時代の00年10月から、小泉政権に入り、安倍氏が自民党幹事長に就任した03年9月までの約3年間、官房長官と官房副長官のコンビを組んだ間柄だ。かつての部下の安倍氏と「安福」とひとくくりにされることに釈然としない思いが強かったようだ。
こうした福田氏の胸中を見透かしていたかのようだったのが、小泉純一郎首相と森氏だった。
森氏は今春まで「安倍温存論」を提起していた。しかし、安倍氏が5月下旬に出馬意向を表明してから、最大派閥の分裂回避を最優先し、安倍氏に軸足を移した。
首相と森氏は6月15日、東京都内のホテルで会談した。福田氏の去就を論評することは避けながらも両氏は「派内が安倍氏支持で固まり、福田氏の出馬は困難」との認識で一致。首相にとっても、自らの意中の人である安倍氏での一本化は望ましい結論。森氏が今年1月、福田氏に派の会長代行を打診し断れたことを改めて首相に伝えると、首相は「それはもったいないなあ」と漏らした。
会談が終わった後、森氏は福田氏に電話をしたが、福田氏は両氏の会談内容を黙って聞いた後、言葉少なに電話を切ったという。
小泉・森会談の後、福田氏は森氏と会うたびに「派内は安倍君だろ。だから安倍君でいいよ」と不出馬を強くほのめかすようになった。森氏も不出馬を確信した。
福田氏は、7月3日に山本拓衆院議員と会食した際にも「安倍君は総裁選に出る意思を明確にしていることもあって、おれの行動、言動に過剰反応しすぎる。うまくやらないといけないと思うし、逆に心配だ。でもうまくやるだろうけど」と屈折した心情をにじませつつ「安倍氏支持」を打ち明けた。
一方、森氏は安倍氏と最近会う際には「福田さんのおっしゃることをよく参考にしないといけないよ」と繰り返すのが決まり文句となっている。
北朝鮮のミサイルも天皇のメモも安倍を蹴落とすいい手段だったにもかかわらず、それを使わなかったばかりか、それを原因として不出馬表明する福田はやはり、最初から安倍の太鼓持ちだったに違いない。安倍は、単なる北朝鮮のミサイル実験を、まるで今にも日本を攻めてくるようにマスコミを通じて誤った情報を流し、国民に不安を与えた。その後も安保理に制裁決議を要請するために強靭な姿勢をとったまではいいが、敵対攻撃可能の七章が完全に削除された非難決議に格落ちした(安倍によれば制裁が反映されているらしいが・・・)。すると今度は日本だけでも北朝鮮に対して経済制裁を行うなどと息巻いている始末。北朝鮮ミサイル問題では、敵対攻撃などを口走り、安倍のアメリカに洗脳された戦争好きな正体をさらけ出したことになり、結局は中国やロシアに反対されて失敗した口先だけだった制裁決議案は大きな失態となった。ここで注目すべき安倍の恐ろしさは、人の命よりもアメリカ軍需産業や日本経済の発展を選びかねないところだ。
靖国問題に関しては、福田は小泉や安倍とも全く正反対の意見を持っており、それが自民党内、特に森派の中で孤立してしまったのであろう。又、福田が首相になった場合、福田の政策は民主党と類似しており、民主党との違いを出すのが難しくなるという意見もどこかで読んだ記憶がある。今回の昭和天皇のメモが出てきたときは、小泉同様に靖国参拝を続行するつもりである安倍にとっては不利な状態になった反面、福田にとって、まさに「渡りに船」であったはずなのに、それを利用しなかったばかりか、その直後に不出馬を表明したのは、上の毎日新聞の記事には森元首相に薦められたように書かれているが、やはり裏では最初から安倍を支えていたからではないか?
と福田も言っているとおり、多くの負債や問題を抱えた今の小泉政権を引き継ぎ、軌道にのせるのは並大抵のことではあるまい。「日本を取り巻く状況が非常に困難な事態になる。そういう時に総裁選にあえて出る必要はない。安倍君に思う存分やらせればいい。それでうまくいくならいいじゃないか」
もともと自民党にはろくな総理候補者がいなかったし、これから、自民党から安倍を打ち負かすような候補者がでてくるとは考えにくい。ちまたでは、額賀のたぬき親爺を候補者にする動きがあるようだが、それだけは、やめて欲しい。それに、安倍、麻生、額賀が総裁選で戦ってもやらせなのはみえみえだ。総裁選に出馬することによって、総理になれなくても、大臣の地位がもらえることになっているそうだが、麻生や額賀のようなバカに大臣の地位についてもらいたくないのは、私だけではないだろう。
きっと安倍が誰かに暗殺でもされない限り(笑)、9月の総裁選で安倍が勝利をおさめるのは間違いないだろう。となると、総裁選を目標としてきたAbEndキャンペーンは今年9月で終わるどころか、来年の参院選まで延長することになりそうだ。そして、来年夏の参院選では、政権交代を実現させねばならない。安倍をThe Endさせるのは、ゴキブリホイホイにひっかかったゴキブリがなかなか死なないように思ったよりも時間がかかりそうだけど、来年の参院選では政権交代を目指し、これからも同志と共にますます熱いAbEndキャンペーンを展開していこう!(笑)