2006.07.11 (Tue)
日朝対立が日韓対立に発展?

(朝鮮日報より)
昨日、安倍のHPにメールを送ったのだが、いまだに返事がない。普通ああいったHPのメールフォームに意見を送ったら、即、お礼のメールが自動的に来るものだが、それも来ないというのは、安倍は全く国民の意見に目を通していないのだろうか。せっかくのありがたい国民の意見メールも放置状態になっているということだろう。
昨日のブログにも書いた安倍の北朝鮮の基地先制攻撃発言について日本のメディアからもっと反対意見が出てくるかと思ったが、さすがに安倍によって圧力をかけられているらしく、安倍や額賀のこんな過激な発言について、ほとんど騒がれていないのは、本当になさけないことだ。おまけに、この2人にもっと輪をかけてイカレている麻生の「金正日に感謝しないといけないのかも。」発言も世界中をあっという間に駆け巡り、日本の害務大臣がいかに優秀で、日本の害口(外交)問題がすばらしいかを宣伝してくれた。
まだ総理になったわけでもないのに、その気になってしまっている勘違いカルト狂官房長官が、さすがの小泉も鼻についたのだろうか。基地の攻撃に慎重論を打ち出しているのは意外だった。
一方、最初は弱腰だった韓国からも、日本の3バカトリオの発言に対する非難が上がっている。
【社説】国家としての良心を失った日本の先制攻撃論 (朝鮮日報)
日本の安倍官房長官は10日の記者会見で「ミサイル等の基地をたたくことも法律上の問題としては自衛権の範囲内として可能との見解がある。日本国民と国家を守るために何をすべきかという観点から、つねに検討研究を行うことは必要ではないか」と話した。
額賀防衛庁長官も9日、「独立国家として一定枠組み内で、最低限のものを持つという考え方は当然だ」とし、麻生外相も「(核が)ミサイルにくっついて日本に向けられているのであれば、被害を受けるまで何もしないわけにいかない」とした。
3人の発言は、ともに北朝鮮のミサイル基地への先制攻撃を検討するという意味だ。
今回の北朝鮮ミサイル発射に先立ち米国のペリー前国防長官が北朝鮮ミサイル基地の先制攻撃を主張し、ミサイル発射後にはワシントンポスト紙がペリー長官の主張を一つの選択肢として検討すべきという社説を掲載した。日本はこうした米国の一部から出ている先制攻撃論に相乗りしようという考えのようだ。
先制攻撃のシナリオが実行に移されれば、韓半島(朝鮮半島)は文字通り「火の海」となる。数百万人の韓国・北朝鮮住民が命を落し、血を流すことになり、韓国民が血と汗と涙で建設した世界10位の経済国家も灰と化してしまうことだろう。
仮に北朝鮮ではなく、日本の北海道を占拠した勢力が核やミサイルを保有したとしても、日本は先制攻撃を持ち出すだろうか。その勢力が先制攻撃に対抗し、数千基の長射程砲やミサイル、核で報復攻撃を行い、数千万人の日本国民が死傷し、世界第2の経済大国が灰になるとしても、日本の政治家らは思い切りよく先制攻撃論を持ち出すことができるだろうか。
日本はわずか約100年前に韓半島を戦場化し、中国やロシアと戦争を行い、韓半島を「奴隷状態」下に置いて支配した罪深い国だ。
その日本が、米国の背中に乗っかって声高に先制攻撃を叫び、もう一度隣国を火の海に陥れようとすることが、いったいあってよいものだろうか。また、それが良心ある国家のあるべき姿と言えるだろうか。
日本は韓半島の分断と北朝鮮という国の誕生そのものが、植民支配という日本による罪業の負の遺産であるという事実を忘れたのだろうか。日本がこの地を侵略していなければ、あるいは日本が第2次世界大戦で早期に降伏しさえしていれば、北朝鮮という国は誕生していなかっただろう。
韓民族にそうした重い罪業を犯した日本だからこそ、たとえ米国が先制攻撃計画を打ち出しても、「それだけは避けなければいけない」と引き留め、代案を示すべきであり、それが人倫に沿った国のあり方ではないだろうか。
11日、韓国は、国連制裁決議案に反対表明することを決め、「日本の先制攻撃発言は挑発的な問題発言」 大統領府「日本の侵略的な体質が表れた」 と非難。ホ・ナムソン国防大教授は今回の「ミサイル発射で最も得をしたのは日本である。」と言っている。 「日朝対立が韓日間に飛び火」しているようだ。
今回北朝鮮のミサイル発射をめぐり、いろいろな国際関係論の憶測が飛び交っているが、コメント欄で、『観劇レビュー&旅行記と日記』のJunskyさんからとても興味深い記事を紹介していただいた。長い文章だが、複雑な米、日、中、韓、北朝鮮の関係を知る糸口になると思うので、興味のある方には是非お読みいただきたい。
「北朝鮮ミサイル危機で見えたもの」 2006年7月7日 田中 宇
又、いまどき珍しい、権力の圧力に屈しない日本で唯一の新聞と言っても過言でない、『長周新聞』の記事にも、とても共感できるものがあった。
「暴支膺懲」の失敗繰り返すな 北朝鮮ミサイル問題
米日側が戦争の脅威作る 2006年7月10日付 (長周新聞)
日本はこうして、北朝鮮、韓国、中国と対立することによって、アジアで孤立し、ますますアメリカに頼らざるを得ない状況に追い込まれている。このままでいいのだろうか?