2006.07.05 (Wed)
ポチの言うことだから
6/29 TBSが誤訳報道 「幻に消えた?米議会での演説」(You tube 動画)
問題のハイド米下院議員の発言:
"I don't feel (uh) strongly that that the Prime Minister (uh) shouldn't (uh) visit the shrine, it's just that I would like to bring to his attention the sensitivity of Americans (uh) that are involved in the recognizing (uh) World War Ⅱconbat circumstances."
次に
TBSの誤訳とされる部分:
「私は日本の首相が靖国神社に行くべきでないと強く思っています。私が小泉首相に配慮してほしいと思うのは第2次世界大戦に参戦したアメリカ人の感情についてです」
ハイド米下院議員の発言の中の"uh"は、英語では"filler"と呼ばれ、考えながら話す時に次の言葉が出てくるまでのつなぎの言葉とするもので、日本語にすると、「え~と」「あの~」などが当てはまる。つまり、彼はとても慎重に言葉を選びながらこの発言をしていると思って欲しい。私の個人的な意見では、ハイド氏は小泉が靖国神社を参拝するべきではないと「強く」は思ってはいないが、「多少は」参拝するべきでないと言っているようなので、TBSの訳も正反対の誤訳とは言い切れないのではないかと思って、Oiradesuのコメントにもそう書いたのだが、念のためカナダ人にこの動画を見せて聞いてみたら、ハイド氏のこの発言は、「自分は小泉の靖国参拝についてはあまり気にしていない」というニュアンスが含まれているらしい。つまり、小泉が靖国を参拝しようがしまいがそれほど重要な問題ではないが、第2次世界大戦に参戦したアメリカ人の感情にもうちょっと気を使って欲しいと言っているそうだ。実は、ハイド氏は自分も太平洋戦争で日本と戦った軍人であったにもかかわらず、まるで、他人事のようなこの発言は少しおかしいというのが私の感想だ。
一方、6/28の「小泉のカナダ訪問と靖国神社問題」という記事に載せた下の動画には、ハイド氏は、米議会に手紙を書いて、8月15日に小泉が靖国を参拝しないと約束しない限り、米議会で小泉に演説をさせるべきではないと訴えたそうだ。つまり、このことは、小泉の靖国参拝に強く反対していることになる。きっとTBSの翻訳者は事前にこの動画を見たのかもしれない。だから、てっきりハイド氏は小泉の靖国参拝に反対だと思ってこんな訳になったのではないか?それとも単に"the Prime Minister (uh) shouldn't (uh) visit the shrine"のshouldn'tをshouldに聞き間違えたのか?
『きまぐれな日々』のKojitakenさんから、この上のニュースは大阪の朝日放送(ABC)で放映されたと言う情報を少し前にいただいたが、もし、上のニュースで言っていることが正しかったら、この議員は名前の通り、ジキルとハイドのように全く違う2つの顔を持っているようだ(笑)。表ではそれほど気にしていないといいながら、裏では、議会に手紙を書いて小泉の演説を拒否している。典型的なブッシュのポチ政治家というところか?どっちにしろ、ハイド氏は小泉の参拝に反対しているわけで、TBSが間違った情報を流したとは言えないので、放送を止められることはないだろう。
ところで、安倍が小泉のアメリカ訪問での失態について擁護しているようだが、こちらはすっかり小泉のポチに成り下がったようだ。