2012.05.04 (Fri)
ステルス戦闘機F35と増税
実はこのF35という戦闘機の購入にあたって、つい最近、カナダでも国会で大きな議論を呼んだばかりで、カナダは、日本が購入予定の42機を上回る65機を250億ドル(約2兆円)で購入する予定だったのだが、このF35戦闘機に多くの問題が見つかり、国会でハーパー首相が野党にこの戦闘機の購入を見送るように要求されたものだ。
このステルス戦闘機F35の特徴として、その名のとおり、ステルス性に優れた点があげられた。英語のStealth(ステルス)は名詞で、「隠蜜」、「こっそり行うこと」などの意味がある。ステルス性(英: stealth)とは、軍用機、軍艦、戦闘車両等の兵器をレーダー等のセンサー類から探知され難くする軍事技術の総称で、ステルス性が高ければそれだけ敵のレーダーで探知されにくくなる。
この戦闘機の元の名前であるX-35は2000年に初飛行を行い、その当時は確かにステルス性に優れていたのだが、現在の軍事技術の発展により、いまでは、レーダーで探知されてしまうという。米国防総省内部資料でも、そのステルス性が疑問視された。
F35 空対空ミサイルとステルス性能に疑問 米国防総省内部資料
産経 2011.12.15 20:06 [核・ミサイル事情]
内部資料は「F35の(開発と生産の)同時遂行に関する簡易調査書」で計20ページ。11月29日付で、報告者は、国防総省のアハーン次官補代理(戦略・戦術システム担当)ら計5人。
それによると、F35試作機の米英両軍のテストパイロットは、(1)攻撃能力(2)(被弾や事故時の)生存可能性(3)旋回や上昇など飛行性能-について、「運用上深刻な影響を及ぼす可能性」を挙げ、敵戦闘機を攻撃する空対空ミサイルの発射についても問題を指摘した。また、敵防空能力を制圧するF35の電子戦能力についても、「特別な懸念」を示している。
空対空の攻撃能力に不可欠なステルス性のほか、とりわけ重要なのが、いち早く敵を察知し、ミサイル攻撃できる能力だが、テストパイロットらは、航空自衛隊が最重視するこれらの性能にも疑問を呈していた。
調査書は「今後の生産を中止するような根本的なリスクは認められなかった」としながらも、これらの問題点により「設計の安定性で信頼に欠ける」と結論。「調達・生産計画の真剣な再考」を促している。
これらの問題を解決するために生産が遅れているのかどうかわからないが、さらに、この戦闘機はどんどん複雑になり、コンピュータの回線だけでも2400万回線にも及ぶという。そのため、予定よりも大幅な単価上昇が見込まれている。その上、将来的には日本国内でライセンス生産をする予定で、莫大なライセンス料やメンテナンス費用がかかるので、恐らく、実際は、今、日本で報道されている単価(約190億7千万円)の数倍の値段になるであろう。
F-35 jets taking off and landing
戦闘する予定も何もないのに、こんなに高価で不良品とされている戦闘機を買うのは、まさに究極の税金の無駄遣いとしかいいようがない。この戦闘機を購入するために、消費税が増税されるとしたら、国民は納得がいかないだろう。メタボドジョウが先日ワシントンまで出向いて契約書を交わしているかどうかはわからないが、もしまだ契約していないとしたら、田中直紀防衛相は、F35の契約を即刻中止するべきだ。
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