2011.08.23 (Tue)
カナダ新民主党(NDP)党首のジャック・レイトンが癌で死去
どこかの国と同じようにカナダでも3月25日に内閣不信任案が可決され、5月2日に総選挙が行われた。それまで楽勝と言われていたハーパー保守党に過半数獲得は難しいかもしれないところまで追い込み、冷や汗をかかせたのが、当時のNDPリーダーのジャック・レイトン氏だった。これまで、圧倒的にケベックで優位だったブロック・ケベコワを打ち破ってケベックで圧勝し、これまでの36議席から102議席へと大躍進した。自由党に代わって2大政党の一角を占め、NDP初の野党第一党となった。
5月の総選挙でのNDPの躍進は、ひとえにジャック・レイトン氏の努力の賜物と言える。ジャック・レイトン氏は、自分が前立腺癌にかかっていることを知っていたので、おそらく、最後の選挙のつもりで、命をかけてがんばったのだと思う。
レイトン氏は、今日(現地時間の月曜日)早朝に亡くなられたが、その48時間前の土曜日に、NDP党員とカナダ国民に対して、最後の2ページにわたる手紙をしたため、オリビア夫人に預けた。
「親愛なる友達へ」という言葉で始まるレイトン氏の手紙は、レイトン氏の健康を心配し、カードや贈り物を送ってくれた思慮深い人々への感謝の気持ちで始まる。癌の治療がうまくいかなかったので、こうしてみなさんに手紙を書いていること、現在レイトン氏に変わって党首を務めているHull-Aylmer MP Nycole Turmel氏が党首をしばらく引継ぎ、来年の1月までには党で新党首を決めるようにとアドバイスしている。
自分の治療はうまくいかなかったけれども、人それぞれ結果は違ってくるので、同じ病気で治療を受けている人は決して最後まで希望を失わず、自分の愛する人々と過ごす時を大切に最後までがんばって欲しいと癌で闘病している人々を勇気付けている。
以下、NDP党員、ケベックに住む人々、若者、そして、全てのカナダ人に向けてそれぞれの思いを綴っている。その中で全てのカナダ人に向けて書かれた最後の部分は、日本人に対してもとても元気づけられる文章なので、和訳してみる。
Layton’s last words: ‘Love is better than anger. Hope is better than fear’
JANE TABER
OTTAWA― Globe and Mail Update
Posted on Monday, August 22, 2011 1:00PM EDT
そして、最後に全てのカナダ人へ:カナダはすばらしい国だ。世界でも最も有望な国の一つだ。そして、もっといい国になれる。より平等で、より公正で、より機会のある国に。豊かな経済や、社会保障などのベネフィットをより公平に分担できる社会を築くことができる。子供たちによりよい未来を約束できる。世界の環境を守る役割を担うこともできる。世界にカナダという良き名前を復元できる。
私たちはこれらのことが全てできるのだ。なぜなら、カナダの政党のシステムが、国民の投票によって左右され、社会を変えるために行動することが社会を変えるという本当の選択ができるようになったからだ。
時間はかかるだろうが、NDPが魅力的な新しい代替案を約束する。私の同僚であるNDPの議員たちは、とても印象的で献身的なチームだ。彼らの意見に注意深く耳を傾け、その代替案を検討しよう。一緒に努力することによって、今よりもっといい、より公平で平等な国になれる。それらが不可能であるとNDPの議員に言わせてはいけない。
友よ、愛は怒りに勝る。希望は恐れに勝る。楽観は絶望に勝る。だから、愛し、望み、楽観的でいようではないか。そうすれば、世界は変わるだろう。
下の動画は、7月25日に開かれた記者会見で、レイトン氏が、前立腺癌の他に新たな癌にかかり、しばらく治療に専念するため、党のリーダーの役職をしばらく休むことを報道陣に発表したもの。最初に紹介した今年2月の動画とは別人のように弱々しくなってしまったし、5月の選挙の時に見た姿とも見違えるほどやせ細って見える。しかし、話すことは常にポジティブで、人々に希望を与えてくれた。レイトン氏は常に正直で、現実的で、知的で、社会をよくするために、一生懸命に働いた。5月の総選挙では、そんなレイトン氏を見て、多くの国民がNDPに投票し、前回の約3倍の議席を得た。
レイトン氏亡き後のNDPに有望なリーダーが現れ、自由党と連立すれば、時期総選挙でNDP・自由党が与党になるのは間違いないだろうが、これからカナダの政治が、富裕層重視の保守党から労働者重視の新民主党に変わるのではないかという矢先に、NDPがレイトン氏を失った痛みは大きい。
レイトン氏の遺言にあるように、人々が愛と希望と楽観に満ち、カナダだけではなく、日本に、そして世界中に平等な社会保障や雇用が広がるのが理想だ。
以下、レイトン氏の最後の手紙原文:
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2008.02.18 (Mon)
ジャパンクロックもいいけど、ジャック・ジョンソンもいい
ジャパンクロック
なんて言葉がブレイクしちゃいそうだ。
え?日本の時計(Japan Clock)がどうかしたの?
っていう親父ギャグはおいといて、
より正確に表記すれば、これは、ジャパン・クロック(Japan Clock)じゃなくて、
ジャパンク・ロック(Japunk Rock)なのだ。
ドイツの謎のユニット、ミュンヘン・ソーセージ・オールスターズって
どこかで聞いた事がありそうなバンドがそれで、
ちょっと視聴してみたら、ミュンヘン・ソーセージ・オールスターズという名前の通り、
ボーカルは、かのオールスターズの桑田さんが歌っているみたいだった。
ミュンヘン出身で、ミュンヘンといえばドイツでソーセージが有名だから
そんな名前がついたのだろう。
そういえば、桑田さんの日本語ってなんとなく、外人が歌っているようだよね。
だから、外人はすんなりと桑田さんの真似ができるんだろう。
っていうかもしかしてこれ歌ってるの桑田さん?なんてアリエナイザーか。
このバンドのどこが面白いのかっていうと桑田さんの声で歌っているその歌
っていうのが、「森のくまさん」とか「およげたいやきくん」なんかの
童謡というか子供向けの歌なのだ。
興味のある人は、視聴してみて。
で、ジャパンクロックも面白いけど、今海外じゃジャック・ジョンソンなんだ。
イギリスのポップ・チャートやアメリカのビルボード200、
そしてカナダでもいきなり1位に躍り出た
Jack JohnsonのSLEEP THROUGH THE STATICという曲なんだけど、
レゲエなのに、レゲエっぽくない。でも、とてもリラックスできる曲。
ジャック・ジョンソンはハワイに住むプロのサーファーなんだよ。
NEW JACK JOHNSON SINGLE - SLEEP THROUGH THE STATIC
Rolling Stone誌による評価(英語)
Rolling Stone誌によれば、このアルバムは似たような曲ばかりで退屈だなんて評価しているんだけど、コメントのジャックのファンはそこがいいんじゃないかと反論している。
今日のトロント・スターでも眠くなるような音楽と酷評されていた。でも、実はこの曲が流行している背景には、環境保護という社会政治的な理由もあって、ジャック・ジョンソンは電力を一切使わず、太陽エネルギーだけで動く楽器(アコースティックギターってこと?)しか使ってないのだ。だから、曲を聞く方も演奏する方も無駄なエネルギーを使わずに済み、こんなにのんびりとゆったりとできるんだって。これは冗談で言っているのかよくわからないとこだけど、まあ、これを眠くなっちゃうほど退屈な曲と聞くか、リラックスできて素敵な曲と聴くかは、視聴者しだいで、音楽なんて聴く人によって全く違ってくるわけで、それゆえに評価するのも難しいよね。
そして、これが今週のトロントでの音楽ランキングトップ10と全米ビルボード200のトップ10だ。
Toronto(Nielsen SoundScan、トロント・スターより)
1. JACK JOHNSON Sleep through the Static
2. K.D.LANG Watershed
3. SHERYL CROW Detours
4. LENNY KRAVITZ It is Time for a Lovce Revolution
5. VARIOUS ARTISTS Juno Soundtrack
6. FEIST Reminder
7. SARAH BRIGHTMAN Symphony
8. VARIOUS ARTISTS 2008 Grammy Nomminees
9. RADIOHEAD In Rainbows
10. ALICIA KEYS As I Am
The Billboard 200
Sales data provided and compiled from Nielsen SoundScan
順位:2列目の数字は前回の順位を表す。
*1 New JACK JOHNSON Sleep Through The Static (Brushfire
*2 New SHERYL CROW Detours (A&M / Interscope)
*3 1 ALICIA KEYS As I Am (MBK / J / RMG)
*4 New LENNY KRAVITZ It Is Time For A Love Revolution (Virgin )
5 5 VARIOUS ARTISTS 2008 Grammy Nominees (Grammy / Hip-O / UMe)
6 2 SOUNDTRACK Juno (Fox / Rhino / AG)
7 6 MARY J. BLIGE Growing Pains (Matriarch / Geffen / IGA)
*8 New K.D. LANG Watershed (Nonesuch / Warner Bros.)
*9 10 MILEY CYRUS Hannah Montana 2 (Soundtrack)/Meet Miley Cyrus (Walt Disney / Hollywood )
10 9 TAYLOR SWIFT Taylor Swift (Big Machine )
* indicates titles with greatest sales gains this week
ジャパンクロックはまだトップ10には登場してないみたいだね。
この曲が好きだったら、きっこちゃんが昨日
『「軍隊」という暴力、「音楽」という平和』
というエントリーで紹介していたフェラ・クティもなかなかいいので、ぜひ聞いてみてね♪
ジャック・ジョンソン公式HP
同じアルバムに入った他の3曲も視聴できるよ。個人的には『アドリフト』がお気に入り。
今年の4月に来日し、横浜で野外コンサートを開催する予定だって。
2008/4/12(土) 横浜赤レンガパーク野外特設会場(ゲスト:マット・コスタ、メイソン・ジェニングス)
2008/4/13(日) 横浜赤レンガパーク野外特設会場(ゲスト:マット・コスタ、テッド・レノン)
[お問合せ] SMASH tel:03-3444-6751
ジャック・ジョンソン バイオグラフィ
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