2007.04.30 (Mon)
安倍とブッシュの小学生並み日米首脳会談
昨日の読売の記事を読むと「広範囲の課題で一致、首相の初訪米ひとまず成功」とまるで、安倍とブッシュの日米首脳会談がうまくいったかのように書かれているが、実際は、安倍の訪米はまるで小学生のお使いのように役立たずで、またもや税金の無駄遣いに終わったようだ。北米のニュースでも日米首脳会談の様子が報じられるだろうと期待していたのだが、私が見ていた限りでは全くなかった。
まずは、その読売の記事を紹介しよう。
【ワシントン=松永宏朗】安倍首相が27日午前(日本時間27日深夜)、米メリーランド州のキャンプデービッド山荘で行ったブッシュ大統領との首脳会談では、北朝鮮の核、日本人拉致問題で両国が共同歩調をとることが確認された。
そのほか、在日米軍再編やイラク復興だけでなく、環境問題でも協力を約束し、日米同盟のさらなる広がりを目指した首相の初訪米は、ひとまず成功に終わった。
大統領は首脳会談で、北朝鮮をテロ支援国家リストから外すかどうかを検討する際、「拉致問題を考慮に入れる」と明言した。6か国協議に関連して、「このプロセスが、拉致被害者に対する強い感情を弱めるものであってはならない」と述べる場面もあった。
日本では、米国が融和的な対応に転じ、拉致問題を重視して強硬姿勢を貫く日本だけが孤立するのではないかという懸念があった。それだけに、大統領が拉致問題を重視し、北朝鮮が6か国協議の合意を履行しなければ圧力を強める姿勢を示したことを、日本側は高く評価している。
(2007年4月28日14時9分 読売新聞)
少しでも外交に詳しい人が読んだら誰もがこれのどこが成功に終わったのかと思わずつっこみたくなるだろう。まず、「北朝鮮の核、日本人拉致問題で両国が共同歩調をとることが確認された」ということだが、日本とアメリカは同盟国なんだから、共同歩調をとるのはあたりまえのことで、これはすでに2月の六ヶ国協議で話し合われたことである。
それどころか、ホワイトハウスの"President Bush and Prime Minister Abe of Japan Participate in a Joint Press Availability Camp David"というブッシュと安倍の記者会見の様子を書いた記事によると、2月13日に六ヵ国協議で合意された内容以上のことは何も話されていなかった。北朝鮮政策に関する日米の差の違いを修復する事が今回の訪米の重要な議題の一つであったにもかかわらず、修復するまでも至らず、逆に自国内における新規原子力発電所の建設や第三国における民生用原子力の促進に同意する「原子力エネルギー共同行動計画」に署名、イラク、アフガン復興のために自衛隊の滞在期間の延長、米国産牛肉の輸入増加など米国の要求ばかり押し付けられて、おずおずと帰ってきたというのがあほ晋三の訪米の結果だった。

キャンプ・デイヴィッドでの記者会見の動画
↑安倍が英語を話しているように見えるが、安倍の日本語を同時通訳されているだけ。
ブッシュのスピーチより:
我々の同盟、つまり全世界の同盟は共通の価値観、特に自由と民主主義への貢献に根付いている。これからもずっとパートナーであり続けるための方法について話し合った。六ヶ国協議を通したパートナーシップ以上に大切なものはない。北朝鮮がその義務を果たすために我々がお互いに何を求めているのかについて多くの時間を費やして話し合った。六ヶ国協議でのパートナー達はとても忍耐強い、けれども我々の忍耐は無限ではない。我々は、北朝鮮が2月13日の合意を履行するために全身全霊をかけて努力するよう期待している。そして、我々はこれからもパートナーたちと固く手を結んで北朝鮮に働きかけるつもりである。
We talked about the fact that our alliance -- and it is a global alliance -- is rooted in common values, especially our commitment to freedom and democracy. We discussed ways we can continue to partner together. There's no more important partnership than that through the six-party talks. We spent a lot of time talking about North Korea and our mutual desire for North Korea to meet its obligations. Our partners in the six-party talks are patient, but our patience is not unlimited. We expect North Korea to meet all its commitments under the February 13th agreement, and we will continue working closely with our partners.
読売の記事に、「北朝鮮をテロ支援国家リストから外すかどうかを検討する際、「拉致問題を考慮に入れる」と明言した」とある。考慮に入れるというあやふやな言葉を明言したと言い切るところからして笑ってしまうのだが、拉致問題が進展しようがしまいが、2月13日の同意書の目的は、北朝鮮から核兵器廃絶することであり、拉致問題については触れられていないのだから、北朝鮮が核兵器を廃絶すればそれで、テロ支援国家リストからははずされることになるのである。
この他にも、日本は、米軍再編のために3兆円を超える税金を使わされ、憲法を改悪し、集団的自衛権の行使までして、米国に協力させられたあげく、記者会見の最後には安倍が従軍慰安婦について再び謝罪させられ、とどめは、米国産の狂牛ハンバーガー(笑)がランチ。安倍は被害者の従軍慰安婦には会って謝罪しようとしないくせに、どうして、関係ない米国でこうも軽々と謝罪しているのだろうか。謝罪する相手が違うだろうに。

それにしても、ここまで一国の首相をあざ笑うかのような首脳会談はかつてあっただろうか。それを成功に終わったなどとメディアに書かせる外務省のアホどもには本当にあきれてものが言えない。
最近、とてもお気に入りのブログ、『山本恵子の政界夜話』【絶望的な格差】にも安倍がいかにブッシュに足蹴にされているか書かれている。
ブッシュ牧場での面談、5月の連休を利用しての3泊4日程度の米国滞在。 それが、駐米日本大使館からホワイトハウスへの要望だった。 それに対しての回答は全てノー、ホワイトハウスでの面談なら応じようが当初の回答だったのだ。 そこで焦った外務省が、牛肉は受け入れます、慰安婦への詫び発言を安倍にさせます。 イラク派遣の延長も致しますと、媚びに媚び抜いて得たのがキャンデービットでの会談なのだ。 それでも、滞在は一日しか許されなかったのだが・・・・・
ブッシュにしても、安倍に会ったところで政権浮揚の一助にもならない。 仕方ないから会ってやる。 その表情は見え見えだ。 アメリカ人は喜怒哀楽をハッキリと顕わす。 特にブッシュはその傾向が強い。 日米首脳の共同記者会見でもブッシュの内面は垣間見えたのである。
『天木直人のブログ』「安倍訪米ー無意味な解説記事より裏話から真実に迫れ」や『立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」 』「米メディアが警戒する安倍首相初訪米の中身」にも、日本の外交の下手さが批判されている。売国奴の祖父を持つ売国奴の首相によって、日本はついにアメリカの貢君になってしまったということか。
関連記事:
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↑日本のメディアではほとんど報道されなかった安倍の従軍慰安婦発言に謝罪を求める米国の市民団体のデモの様子が詳しく書かれた記事などが紹介されている。
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