2011.11.14 (Mon)
カナダ、メキシコもTPP参加へ
野田首相は、国内では反対派が多いからか、TPPへの参加には慎重な姿勢を示している。NHKのニュースによると、「ハワイを訪れている野田総理大臣は、APEC=アジア太平洋経済力会議の首脳会議を終えて記者会見し、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、十分な国民的な議論を経たうえで、国益の視点に立って、交渉に参加するかどうかの結論を出す考えを示しました。」となっている。
しかし、実際は、国民的な議論なんて形だけで、日本がTPPへ参加することは100%決まっているのだと思う。「Japan, Mexico & Canada keen to join TPP (日本、メキシコ、カナダがTPPへの参加に意欲的」という『Business Times』によると、野田首相は、今回初めてAPECの主催者となったオバマ大統領にTPPにぜひ参加したいとの霞ヶ関の意向を伝えたようだ。
野田首相が参加意欲を表明していることに対して、オバマ大統領は、「もし、日本が他の参加国と同じ条件でTPP交渉に関わる準備ができているなら、もちろん、好意的に受け入れるよ。」と答えている。
植草さんが「TPP騒動で明らかにされた三大政治重要事実」と題されたブログのエントリーで批判しているように、野田首相は、国内では慎重論を踏まえたような言い回しをしているが、海外では、TPP交渉に参加する意思を表明するなどの小細工を施して、八方美人を演じているわけだ。
自分ではうまく立ち回っているつもりだろうが、ネット市民は騙せない。野田首相は、今回のAPECに参加する前に、反対意見を持つ国民と直接議論する機会を設け、徹底的に話し合うべきだった。反対している人の中には、TPPについて間違った見識を持っていたり、詳しい情報がないから反対しているという人が多い。
私が今一番心配しているのは、国内の農業や製造業に携わっている人々の雇用問題だ。原発事故で放射能汚染による大きなダメージを受けている上に、TPPが実施されると、海外から安い輸入品が入ってくるので、農業や製造業の生産量は劇的に減るだろう。その結果、失業者が今以上に増え、次の仕事がすぐ見つかればいいが、見つからない場合は、長い失業状態となる。そんなときのための失業保険などのセイフティ・ネットがしっかり構築されていればいいが、されていない場合、多くの人が路頭に迷うようになる。
APECで、最後の土壇場になって、カナダもTPPに参加するかもしれないとの情報が入ってきたのには驚いたが、カナダはすでに米国、メキシコ間とのFTA(Free Trade Agreement 自由貿易協定)に参加しており、TPPを懸念する声は聞かれないだろう。

TPP拡大へ交渉加速 カナダ・メキシコも参加意向 米豪など先行9カ国、相互開放で大枠合意
日経 2011/11/14 12:06 (2011/11/14 13:01更新)より
しかし、実際は、国民的な議論なんて形だけで、日本がTPPへ参加することは100%決まっているのだと思う。「Japan, Mexico & Canada keen to join TPP (日本、メキシコ、カナダがTPPへの参加に意欲的」という『Business Times』によると、野田首相は、今回初めてAPECの主催者となったオバマ大統領にTPPにぜひ参加したいとの霞ヶ関の意向を伝えたようだ。
野田首相が参加意欲を表明していることに対して、オバマ大統領は、「もし、日本が他の参加国と同じ条件でTPP交渉に関わる準備ができているなら、もちろん、好意的に受け入れるよ。」と答えている。
植草さんが「TPP騒動で明らかにされた三大政治重要事実」と題されたブログのエントリーで批判しているように、野田首相は、国内では慎重論を踏まえたような言い回しをしているが、海外では、TPP交渉に参加する意思を表明するなどの小細工を施して、八方美人を演じているわけだ。
自分ではうまく立ち回っているつもりだろうが、ネット市民は騙せない。野田首相は、今回のAPECに参加する前に、反対意見を持つ国民と直接議論する機会を設け、徹底的に話し合うべきだった。反対している人の中には、TPPについて間違った見識を持っていたり、詳しい情報がないから反対しているという人が多い。
私が今一番心配しているのは、国内の農業や製造業に携わっている人々の雇用問題だ。原発事故で放射能汚染による大きなダメージを受けている上に、TPPが実施されると、海外から安い輸入品が入ってくるので、農業や製造業の生産量は劇的に減るだろう。その結果、失業者が今以上に増え、次の仕事がすぐ見つかればいいが、見つからない場合は、長い失業状態となる。そんなときのための失業保険などのセイフティ・ネットがしっかり構築されていればいいが、されていない場合、多くの人が路頭に迷うようになる。
APECで、最後の土壇場になって、カナダもTPPに参加するかもしれないとの情報が入ってきたのには驚いたが、カナダはすでに米国、メキシコ間とのFTA(Free Trade Agreement 自由貿易協定)に参加しており、TPPを懸念する声は聞かれないだろう。

TPP拡大へ交渉加速 カナダ・メキシコも参加意向 米豪など先行9カ国、相互開放で大枠合意
日経 2011/11/14 12:06 (2011/11/14 13:01更新)より
2010.11.16 (Tue)
APECで来日したカナダのハーパー首相夫妻が皇居・御所で両陛下と私的晩餐会
この記事は昨日の夜に仕上げようと思ったんだけど、あまりにも眠すぎて無理だった。
14日、税金の無駄遣い以外の何ものでもないAPECが閉幕した。日本ではなぜかオバマが鎌倉に行って抹茶アイスクリームを食べたこと(YouTube動画)は報道されたけど、カナダの首相夫妻が御所で天皇、皇后両陛下にプライベートで晩餐に招待されたことはあまり報じられていない。

写真:Prime Minister Stephen Harper tries to put a bright face
on lacklustre Asian summits
"Winnipeg Free Press" By: Heather Scoffield,
The Canadian Press Posted: 13/11/2010 4:10 AM
Prime Minister Stephen Harper and his wife, Laureen Harper,
meet with Japanese Emperor Akihito and Empress Michiko
at the Gosho, the Emperor's private palace, in Tokyo, Japan on Sunday.
カナダのハーパー首相夫妻と歓談する天皇陛下と皇后陛下(14日午後、皇居・御所)
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で来日したカナダのハーパー首相夫妻が、14日、天皇、皇后両陛下に招かれ、皇居・御所で夕食を共にされたことがカナダのニュースで報道された。両陛下がプライベートで一国の首相を御所に招かれるというのは前代未聞とまでは言わないまでも、なかなか珍しいことだ。
なぜ、カナダの首相夫妻だけが両陛下に招かれたのかというと、去年の7月4日の「両陛下がオタワに御到着」というエントリーでもちょこっとお知らせしたけど、両陛下が初めてカナダを公式訪問した際、ハーパー首相に手厚くもてなされたお礼ということだ。
両陛下がカナダをご訪問された際、ケベック州のハリントン湖にあるハーパー首相の別荘に宿泊された。ハーパー夫妻が両陛下のために別荘を片付けたそうなんだけど、そのとき、たまたま一つだけ片付け忘れたものがあった。それが、ピアノで弾くビートルズの楽曲だった。ピアノがお得意の皇后陛下は、ピアノの上に置かれたそのビートルズの本をたいそう気に入られ、そのまま皇居に持ち帰ったとされる。
御所での夕食会では、ピアノと歌の話題で盛り上がったそうだが、皇后陛下がピアノでビートルズの曲を披露したかどうかはわからない。
ハーパー首相がオタワの国立芸術センター(National Arts Center)のギャラで、チェリストのヨー・ヨー・マの演奏と共にビートルズの"With a Little Help from My Friends"を弾き語りしているYouTubeがあったので興味のある方はどうぞ。思ったより、なかなか上手い(笑)。
14日、税金の無駄遣い以外の何ものでもないAPECが閉幕した。日本ではなぜかオバマが鎌倉に行って抹茶アイスクリームを食べたこと(YouTube動画)は報道されたけど、カナダの首相夫妻が御所で天皇、皇后両陛下にプライベートで晩餐に招待されたことはあまり報じられていない。

写真:Prime Minister Stephen Harper tries to put a bright face
on lacklustre Asian summits
"Winnipeg Free Press" By: Heather Scoffield,
The Canadian Press Posted: 13/11/2010 4:10 AM
Prime Minister Stephen Harper and his wife, Laureen Harper,
meet with Japanese Emperor Akihito and Empress Michiko
at the Gosho, the Emperor's private palace, in Tokyo, Japan on Sunday.
カナダのハーパー首相夫妻と歓談する天皇陛下と皇后陛下(14日午後、皇居・御所)
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で来日したカナダのハーパー首相夫妻が、14日、天皇、皇后両陛下に招かれ、皇居・御所で夕食を共にされたことがカナダのニュースで報道された。両陛下がプライベートで一国の首相を御所に招かれるというのは前代未聞とまでは言わないまでも、なかなか珍しいことだ。
なぜ、カナダの首相夫妻だけが両陛下に招かれたのかというと、去年の7月4日の「両陛下がオタワに御到着」というエントリーでもちょこっとお知らせしたけど、両陛下が初めてカナダを公式訪問した際、ハーパー首相に手厚くもてなされたお礼ということだ。
両陛下がカナダをご訪問された際、ケベック州のハリントン湖にあるハーパー首相の別荘に宿泊された。ハーパー夫妻が両陛下のために別荘を片付けたそうなんだけど、そのとき、たまたま一つだけ片付け忘れたものがあった。それが、ピアノで弾くビートルズの楽曲だった。ピアノがお得意の皇后陛下は、ピアノの上に置かれたそのビートルズの本をたいそう気に入られ、そのまま皇居に持ち帰ったとされる。
御所での夕食会では、ピアノと歌の話題で盛り上がったそうだが、皇后陛下がピアノでビートルズの曲を披露したかどうかはわからない。
ハーパー首相がオタワの国立芸術センター(National Arts Center)のギャラで、チェリストのヨー・ヨー・マの演奏と共にビートルズの"With a Little Help from My Friends"を弾き語りしているYouTubeがあったので興味のある方はどうぞ。思ったより、なかなか上手い(笑)。
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