2007.04.17 (Tue)
『博士の独り言』は「偽り事」がお好き♪
kojitakenさんもjanjanの記事も、『博士の独り言』が恣意的な記事を掲載したのではないかと疑っているが、私もその通りだと思う。
まずは、kojitakenさんが『博士の独り言』が虚偽に基づいて読売新聞を誹謗中傷する悪質ブログだと批判しているのは、『博士の独り言』が「疑惑「731部隊証言者」序」という記事で、まるで、読売新聞がでたらめの記事を書いているかのごとく攻撃していることだ。
表題は不審な記事に映る。先ず、「「従軍慰安婦」の女性を、泣いている子どもの前で解剖」と証言したとされる「大川福松氏」が、記事の途中から「小川氏」に変わっている。ここぞとばかりに同記事(読売新聞)を引用した朝鮮日報の記事でも同様である。十分な確認もせずに、「使えそうなネタ」を転写した。その愚かしい焦りが観られる。
この記事で、『博士の独り言』がリンクしている『読売新聞』では「大川」という名前が一貫して使われているにもかかわらず、 『朝鮮日報』の誤りをまるで、読売も犯しているように書いているのは、記事を捏造して大川氏の証言の信用性を故意に失おうとするものである。それにしても、2社の新聞記事リンク先を見比べればどんなバカでも『博士の独り言』が偽りを書いているのがわかるのに、なぜこんなことをしたのだろうか。
さらに悪質だと思われるのは、この件についてkojitakenさんがコメントを残しても、無視した上に、JANJANに記事が載ったことを知ると、「緊急報告「博士の独り言」報道について!」でコメントは受け取っていないと主張している点である。
肝心な大川氏と小川氏の読売新聞上での表記については、次のようにあいまいな見解を示している。
当該の『大川氏』と『小川氏』について
先稿の電話訪問(読売新聞社)に一言報告すべきであったが、未だに曖昧な要素が残っているために記載はしなかった。当該事項も、電話訪問の中で質問しているが、Web記事ゆえに、「現時点(電話訪問の12日)では、『大川氏』」(読売新聞社)となっていることを確認した。だが、「初版の段階で、あるいは「小川氏との誤記があったのかもしれない」との返答もいただいたのである。
もって、「大」「小」の誤記の有無の確認よりは、電話訪問の本筋は、「大川福松氏」の証言内容の確認にあったために、先稿には記載しなかった。「大」「小」いずれかについては、未だ確認していない。これは、せめて経過を記載すべきであったことをお詫びする。
もし、『博士の独り言』が読売の記事を読んだときは確かに大川氏が小川氏になっていたのであれば、なぜそのように主張しないのか?きっと読売の記事には最初から大川氏と書かれていたからそこまでは主張できないのであろう。それを読売からの返答として、「初版の段階で、あるいは「小川氏との誤記があったのかもしれない」とお茶を濁しており、ここでも読売が間違った記事を載せたかもしれないかのように読者を誘導している。しまいには「もって、「大」「小」の誤記の有無の確認よりは、電話訪問の本筋は、「大川福松氏」の証言内容の確認にあったために、先稿には記載しなかった。」と言い逃れをする始末。経過を記載すべきであったことをお詫びするのではなく、明らかに間違いをブログで伝えたことを謝罪するべきだ。
ここで、彼の「読売新聞社に電話訪問!」という記事を読んでみると、東京の地理にあまり詳しくないと思われる大阪本社に電話したのか、それとも東京本社に電話したのかも書かれていないので、よくわからないが、自分で地図を調べて探索する前に、「早稲田大学で「細菌学専攻」は不可能(当時)」という結論を勝手に出してしまっている。
この電話訪問も捏造なのかどうかわからないが、自分に都合のいいように会話を書き換えている疑いがある。中でも、読売の下の受け応えはかなりトンチンカンで、地理的にもおかしなことを言っている。
【読売】 確かに、早稲田大学にはそんな学科は無かったことは私も知っている。ただ、戸塚(神奈川県)の早稲田という所に、石井部隊の関連施設があったという噂がある。それを記者が聞き間違えたのではないか。
戸塚は確かに神奈川県にあるが、戸塚に早稲田というところがあるというのは聞いたことがない。多分、(神奈川県)というのは、『博士の独り言』によって挿入された言葉であり、実際に読売の担当者が言ったのは、「早稲田の戸塚というところ」だったのではないだろうか。ネットで調べれば誰でもわかるが、東京の早稲田に戸塚というところはあり、その隣は戸山で、旧陸軍軍医学校があった場所だ。その辺り一帯は、戦時中は陸軍の医療関係の施設が集中していた。そしてそこは「七三一部隊」(関東軍防疫給水部)の日本における研究拠点であった。これを公表すると、早稲田の戸塚という場所に当時、陸軍軍医学校があったということが知られ、大川氏の証言も真実身を帯びてくるため、『博士の独り言』は、故意に「戸塚(神奈川県)の早稲田」と記したのではないか。
大川氏が言った早稲田とは、大学ではなく、地名であり、その当時早稲田にあった旧陸軍軍医学校を意味するのだ。
旧陸軍軍医学校建物位置図
現在旧陸軍軍医学校の跡地は、戸山公園となっており、国立感染症研究所もあり、そこでは、「ペストワクチンその他使用されることがまれである生物学的製剤又はその製造が技術上困難な生物学的製剤の製造」や「食品衛生に関し、細菌学的及び生物学的試験及び検査」が行われているという。

↑『kojitakenの日記』より
これは、蛇足だが、『木走日記』によると、この戸山の陸軍学校跡地からは、100体ほどの人骨が出てきて騒がれたそうだ。又、この地に作られた戸山公園にある箱根山は都内有数の心霊スポットとされており、毎夜、誰かが泣き叫ぶ声が聞こえたり、数を数える声が聞こえたり、ピンク服の集団が会合を開いていたり・・・。地面の下には人骨だけではなく、陸軍学校時代の銃弾が多数埋まっているとか。
戸山研究庁舎建設時に発見された人骨の由来調査について (平成13年6月14日 厚生労働省)
以上のことから、読売の記者は大川氏が早稲田と言ったのを早稲田大学と勘違いしたという可能性が高いことがわかる。実際大川さんが意味したのは、早稲田大学ではなく、早稲田にあった旧陸軍軍医学校の夜間で細菌学を学んだということであり、読売新聞の記事に『博士の独り言』が書いたような偽り(1.大川氏と小川氏を混同;2.大川氏が細菌学を学んだことに関して)はない。これで、『博士の独り言』がいかに恣意的な記事で読者を騙そうとしたか、安倍や小泉のような鈍感な人じゃなければ誰でも気づくだろう。
前にも岸信介の記事を書いたときにも紹介したが、鑑 定 書 日本の国家意思による細菌戦の隠蔽
2001年2月5日 ジャーナリスト 近藤昭二を読んでいただければ、尚一層、私が言っていることは真実であるということが証明されるであろう。岸信介の記事で紹介したのと同じ文を上の記事からもう一度、最後に紹介したい。
結び
こうして見てきて明らかなように、731部隊の歴史は現在に至るまで「隠蔽」の歴史である。
政府・軍中央と部隊が、国際法に違反することを知りつつ、秘密裡に細菌兵器を研究・開発して、中国戦線で使用して、多大な被害を与えことは関係資料から明らかである。
終戦時、責任追及が天皇に及ぶことを恐れて、国家をあげて、細菌戦や毒ガスの犯罪を隠蔽したことも事実である。
その証拠を湮滅し、終戦後にそれを追及するアメリカ軍に対して研究データの提供を代償に戦争犯罪の訴追を免れる取引をし、一切を隠蔽したこともまたアメリカに残る記録から明らかである。
本来ならば、政府はポツダム宣言を受諾した時に、宣言が望んだように「日本国民のうちに民主的傾向が復活され強化されるように」、非人道的な犯罪行為を国民と国際社会の前に明らかにする義務があった。それにもかかわらず、現在に至るまで事実を認めようとはせず、隠蔽をし続けているために、被害者ばかりでなく当の部隊関係者まで救済されず、さらに、歴史事実が歪曲することで後代にまで加害が及ぼうという事態にいたっているのである。
追記:戸塚と戸塚ヨットスクールの関係について下記の管理人だけに読めるコメントをいただいたので、お名前は伏せて紹介させていただきます。これに伴って、文章から戸塚と戸塚ヨットスクールの関係を述べた部分を削除させていただきました。
件名 : 戸塚
初めてメールさせて頂きます。いつも楽しく読ませて頂いております。
と言いながら枝葉末節な事で申し訳ありませんが「戸塚ヨットスクール」は校長の戸塚氏から取った名前であり神奈川県の戸塚とは全く関係有りません。ネットウヨなるものが突いてくるかも知れませんが、知らぬ顔をされるのが賢明かと思います。ご免なさいね下らぬ事でメールして。
遠いカナダで色々ご苦労もあるとは思いますがお身体を大切にご自愛下さい。
今後のご活躍を期待しております。
コメント下さった匿名希望さん、ご指摘ありがとうございました。石原慎太郎が支援する戸塚ヨットスクールは愛知県にあったのですね。私はこれまでずっと海に近い戸塚にあると思ってました。
◆関連記事が出てきたので、これも追加しておこう。
『海鷲よ甦れ』 「笑止!「博士の独り言」というブログを読んで」
要はそういう文脈で、読売の記事を読むべきである。「博士の独り言」氏は、早稲田大学の本科を卒業したかどうか分からない大川福松氏の経歴を戸籍調べのように調べて、卒業生でなければ鬼の首を取ったように731部隊の慰安婦の解剖もなかったといいたいのだろうが、論理のスリカエで実に不毛。
戦争犯罪を擁護し、弁護する者は、その共犯である。共同正犯は、主犯と罪は同じでなければならない。
『解決不能』「2ちゃんねるにおけるヘイトスピーチは工作員の仕業!」
あのー、いきなり「博士の独り言は他ブログを毀損」してるんですけど…。やられたらこっちもやってもいいって事?しかもそれはブログ主の意見じゃなくてただのコメントだろ。ブログの記述を引用して批判されたら如何?怒りのあまり、全く的外れの批判になってますよ。それと間違いを指摘したら「攻撃」になるのか?デマは言い過ぎかもしれんが、情報が間違ってたんだから指摘されてしかるべきだろ。被害妄想もほどほどに。
『ゴミウヨク焼却党本部』「『博士の独り言』なるダメウヨブログについて」
それに比べて『博士の独り言』は、きわめて貧弱な内容しか書けない、ダメ右翼専用のブログだと言えるだろう。『博士の独り言』のエントリーは、いつ見ても平凡な右派プロパガンダの焼き直しばかりで、目新しい主張が含まれることは滅多にない。要するに、何かを主張しているようで、実は何も主張していないのだ。保守派論壇の中で日常的に言われていることを、ただただ行儀良くまとめて、その輪郭をなぞっているだけだ。
実に、つまらない。
こんな糞のようなウスラ低脳バカブログがランキングで首位を保っているとは、つくづく日本という国の情けなさを痛感するばかりである。
だいたい、よくもまあ、恥ずかしげもなく自分のことを「博士」などと呼べるものだ!本当に博士だというのであれば、何の博士号を持っているのか、きちっと言ってみなさい。
まさにその通りだ! (爆)
本日も応援よろしくお願いします。

政治ランキングー皆様の応援のおかげで、1位になれました♪応援ありがとうございます。

総合で1位♪

BlogPeopleランキング
現在第1位
↑TBPに登録すれば誰でも参加できます。AbEndのみんなで登録しませんか?
*この記事は『安倍晋三 - トラックバック・ピープル』にトラックバックしています。
http://member.blogpeople.net/tback/06610
2006.08.19 (Sat)
A級戦犯の岸信介が処刑を免れたのは何故か?

写真提供先:中国語のサイトから
「昭和天皇が嫌っていた松岡洋右と安倍晋三は親戚だった!そして岸信介がA級戦犯不起訴になった本当の理由。」と言う記事で安倍晋三の祖父であるA級戦犯容疑の岸信介が死刑を免れたのは、アメリカに731部隊のデータを売り渡したからではないかという推測を書いたのだが、それが阿修羅に投稿されたり、ネット上で結構話題になっているようだ。このブログのエントリーランキングでもトップページアクセスに次いでアクセス数は第2位となっている。ここに関連記事を書いたブログを同意派と反対派に分けて紹介し、反対派の疑問に答え、最後に参考資料を追加させていただく。
同意派:
『Good by! よらしむべし、知らしむべからず』
「御殿場の妖怪が満州国国務院実業部総務司長だった」
『タカマサのきまぐれ時評』
「増補版Wikipedia:安倍晋三2=富田メモに過剰に反応してみえる理由」
反対派:
『トラッシュボックス』
「岸信介が731部隊の実権を握っていた?」
『thethe』
「何度も死んでいるTBS」
『トラッシュボックス』
この記事へのコメントに、「つかぬ事を伺いますが「軍獣防疫廠(関東軍 軍馬防疫廠 ?)」と「満州国 国務院 実業部」との関係とはどのようなモノなのでしょうか? 」というものがあった。私も全く同じ疑問を持つが、これに対する返答はない。
手元の『戦前期日本官僚制の制度・組織・人事』で満洲国の国制について調べてみた。それほど詳しいことは載っていなかったが、建国当初、国務院には実業部のほか民政・外交・軍政・財政・交通・司法の計7部が置かれていたという。部はわが国の省に、司長は局長に相当するという。実業部には総務司のほか農鉱司、工商司が置かれていた。実業部の総務司の職務権限についてはわからないが、7部のうち軍政部以外には全て総務司が置かれている。となると、総務司というのは、各部内での総務的な仕事をする部署であると推測される。したがって、「人体実験や細菌兵器の開発」を許可するような部署ではなかったのではないだろうか(そもそも、「実業部」にどうしてそんな権限があると断じることができるのか不思議だ)。
私は、安倍氏を次期首相として強く支持しているわけではない。別に、見解の相違などを理由に、彼に反対する人がいてもいいと思う。しかし、安部憎さのあまりにデマをまき散らすようでは、いかんだろう。
岸が戦犯で731部隊の黒幕だから、孫の安部も首相にはふさわしくないという理屈も、それ自体あんまりだという気もするが。
まず、「軍獣防疫廠(関東軍 軍馬防疫廠 ?)」と「満州国 国務院 実業部」との関係だが、七三一部隊は4つの支部以外に、大連にあった南満州鉄道の研究所も傘下に収めて支部としており(「昭和天皇が嫌っていた松岡洋右と安倍晋三は親戚だった!そして岸信介がA級戦犯不起訴になった本当の理由。」を参照のこと)、満州国国務院の実業部で満州鉄道と深い関係のあった岸が731部隊の南満州鉄道の研究所となんらかの形で関与していたということは言えるのではないだろうか。この推理のヒントとなったのは、なんと言っても安倍晋三のTBS番組に対する異常な反応だったということも追加しておこう。731部隊の番組に少しだけ安倍の写真が映っただけで、「政治生命を脅かす行為」とまで憤慨したのはなぜか、考えてみて欲しい。
又、岸がどれだけ満州国の支配権を有していたかは、満州国の国政について書かれた下記の引用文を参考にして欲しい。
満州国(ウィキペディア)より
行政
康徳2年(1935年)に満州の独立宣言を発した東北行政委員会の委員長の張景恵が、国務総理大臣(首相)に就任した。しかし実際の政治運営は、満州帝国駐箚大日本帝国特命全権大使兼関東軍司令官の指導下に行われた。元首は首相や閣僚をはじめ官吏を任命し、官制を定める権限が与えられたが、関東軍が実質的に満州国高級官吏、特に日本人が主に就任する総務庁長や各部次長(次官)などは、高級官吏の任命や罷免を決定する権限をもっていたので、関東軍の同意がなければこれらを任免することができなかった。関東軍は満州国政府をして日本人を各行政官庁の長・次長に任命させてこの国の実権を握らせた。これを内面指導と呼んだ(二キ三スケの節を参照)。
二キ三スケ
満州国を実質的に支配していた、5人の日本人実力者たちに対する蔑称。
東條英機(関東軍司令官)
星野直樹(国務院総務長官)
鮎川義介(満州重工業開発株式会社社長)
岸信介(総務庁次長)
松岡洋右(満鉄総裁)
このうち、鮎川義介・岸信介・松岡洋右を満州三角同盟ともいう。
これからも、731部隊で人体実験が行われていた時に、岸の親戚でもある満鉄の総裁(1935年8月2日-1939年3月24日)であった松岡や鮎川と共に満州国の実権を握っていたことがわかる。つまり、岸の単独行動でなければ、これらの人物と組んで人体実験のデータをアメリカに売り渡していた可能性は高い。岸がアメリカCIAなどの情報部と密接なつながりがあったことからしても岸がこの件に絡んでいた可能性は否定するのが難しいだろう。
トラッシュボックスさんは、
「しかし、安部憎さのあまりにデマをまき散らすようでは、いかんだろう。岸が戦犯で731部隊の黒幕だから、孫の安部も首相にはふさわしくないという理屈も、それ自体あんまりだという気もするが。」と言っているが、まずは、この「安部」という字が間違っていることを指摘させていただこう。そして、推測とデマの違いがわかってないと見えるが、これは、あくまでも歴史的資料を元に私が推測したことであると断ってあるし、全くのデマではないということがこの記事から読み取れたはずだ。推測というのは、本人がリサーチしたことを根拠に正しいと思って書いていることであり、結果的には間違っていたということもあるかもしれないが、デマというのは、初めから100%間違った噂を流すことだ。
岸のような売国奴によって、日本の歴史事実が歪曲され、現在にまで加害が及んでいるのであり、そんなアメリカの手先である売国奴のDNAを受け継ぐ安倍が総理になったら、再び日本はアメリカにシッポを握られ、悲惨な目にあうということも簡単に想像していただけることと思う。
例えば、多くの信者や一般市民を殺人の罪で問われているオウム真理教の麻原の孫が総理大臣になったとしても、トラッシュボックスさんは全く気にならないのだろうか?実力とは関係なく、祖父の七光りでここまでのし上がってきた安倍は、自分でもはっきりと岸信介のDNAを受け継いでいるということを言っており、祖父の影響が安倍の政治・政策に少なからず影響するのは必至であろう。
又、この私の推論を覆すために反論を書く場合、なぜ岸信介が死刑を逃れたのかという理由を明らかにするのが一番説得力のある反論になると思うので、次回はぜひ、その理由について書いた上で反論していただきたい。
『thethe』の場合は「731部隊と安倍晋三官房長官に関しては、満州国の官僚だった祖父・岸信介元首相を介して関連がある(731部隊は関東軍に所属、満州国は、関東軍の領土だった)のだが、点と線が繋がる以上は、「731部隊と安倍長官とは無関係」」ではないだろうと半分私の推論を支持しているが、岸が死刑を免れたのは、「彼が満州国の官僚で、満鉄の経営者も務めたということが、釈放の理由」だと主張している。岸を釈放したのは、当時満州でビジネスパートナーであった鉄道王ハリマン財閥のアヴェレル・ハリマン氏でしょうと推測しているが、今ひとつこの説を支えるこれといった証拠の提示がないため、これも又説得力に欠けるものとなっている。
最後に満州鉄道と岸信介のキーワードで見つけたジャーナリストの近藤昭二氏によって書かれたサイトを是非読んでこの件に関して、知識を積み重ねていただきたいと思う。
日本の国家意思による細菌戦の隠蔽
ここにも、やはり、岸信介が731部隊の研究データと引き換えに死刑をまぬがれたとは書いてないが、政府がアメリカ軍に対して研究データの提供を代償に戦争犯罪の訴追を免れる取引をし、一切を隠蔽したことは明らかであると結ばれている。
終戦時、責任追及が天皇に及ぶことを恐れて、国家をあげて、細菌戦や毒ガスの犯罪を隠蔽したことも事実である。
その証拠を湮滅し、終戦後にそれを追及するアメリカ軍に対して研究データの提供を代償に戦争犯罪の訴追を免れる取引をし、一切を隠蔽したこともまたアメリカに残る記録から明らかである。
本来ならば、政府はポツダム宣言を受諾した時に、宣言が望んだように「日本国民のうちに民主的傾向が復活され強化されるように」、非人道的な犯罪行為を国民と国際社会の前に明らかにする義務があった。それにもかかわらず、現在に至るまで事実を認めようとはせず、隠蔽をし続けているために、被害者ばかりでなく当の部隊関係者まで救済されず、さらに、歴史事実が歪曲することで後代にまで加害が及ぼうという事態にいたっているのである。
このように日米政府によって隠蔽された事件であるが故に、日本語や英語の資料だけでその証拠を見つけるのは至難の業だが、中国やロシアなどの資料の中にきっと事実が隠されているような気がする。どなたか、ロシア語や中国語が出来る方で、岸と731部隊関係の資料を見つけられた方はご一報いただけると大変嬉しい。
追記:
ひさなべさんからもコメント欄に私の考えに反するコメントをいただいたので、ここにそれにお答えしたい。
>岸と731部隊あるかもしれないつながりを、岸を支持する孫息子を非難する材料として使うべきでないとおもいます。
まず、TBSの番組への異常な安倍の反応によって、もしかしたらという気持ちが起こって書いたものであり、731部隊と岸の繫がりを証明できるものがないため、あくまでもこれは私の推論であるということを断っておきたい。
安倍が岸の孫であるを政治家として宣伝文句にしているんだから、それを責められてもおかしくないのではないでしょうか?詳しくはkojitakenさんのコメントと「DNA政治主義者・安倍晋三の危うい知性」をご参考に。
>犯罪者の子どもというレッテル貼られても、社会にがんばっている人にとっては、すごく厳しい言葉に聞こえるのです。孫は殺人者の祖父として尊敬しているのではなく、政治家の祖父として尊敬している。父は脱税などでの罪を抱えているが、父として経営者として尊敬はしている。それで社会対して貢献していきたいと考えている孫子どもはいっぱいいると思うのです。「殺人者の孫は総理になるべきじゃない。」、、総理を目指していなくても、犯罪者の子ども、孫とレッテル張られている人にとっては、非常にショックな言葉ではないのでしょうか?
私は、一般市民に犯罪者の子供というレッテルを貼った覚えはないし、安倍を社会でがんばっている一般の犯罪者の子供に置き換えることはこの議論の要点からかなりずれることになる。
以前同じようなコメントをいただいたときにYannisさんがお答え下さったコメントをここに引用させていただきたい。
この御意見は、遺伝や儒教などの知識を出して、一見常識的な装いをこらしていますが、事実を見落としておられると思います。
つまりいくら安倍晋三氏が戦後生まれでも、やはり育った環境がその人のパーソナリティや、政治家であればその政見、政策を作るのに影響するのは大いに可能性があります。さらに長じてからは祖父や親戚などの政策や思想に影響を受けることもあり得ます。それらを考慮せず、美爾依さんの記事を一面からのみ批判するのはフェアではありませんし、人間の人格形成、政治家としての形成について当然するべき考察を欠いています。
安倍氏の言動を見れば、彼が祖父の故岸信介氏の対米従属政策を別の形で実行する(アメリカ的新自由主義の導入)、及び岸氏がある意味で戦後でも代表していたであろう戦前、戦中の体制を靖国参拝で容認していることなどです。これらは安倍氏が祖父の思想、政策の後継者をもって任じていることを行動、言論で示していると考えます。
いずれの場合も反論する場合は、同じことを繰り返すのは時間の無駄なので、前に書いた記事やコメントをよく読んでからにしていただきたい。
2006.08.08 (Tue)
TBS問題:サブリミナル効果って本当?
これを見る限り、安倍の写真が映ったのは、ほんの一瞬であり、たんぽぽさんが「TBSの731部隊特集(2)」で述べられているようにサブリミナル効果をもたらしたとは決して言えないだろう。放送評論家の志賀信夫氏もサブリミナルっぽいと言っただけだが、たんぽぽさんが書かれていたサブリミナル効果の発端からすれば、サブリミナル効果とはほど遠いものだと思う。
『ほしあかりをさがせ』のデルタさんと∀zumaさんがサブリミナル効果についてコメントして下さったので、そのやりとりを紹介しよう。
デルタさん:
だいいち「サブリミナル効果」の定義から外れています。
はじめまして。
この件で煙を立てて煽っている人たちには、もうちょっと言葉の意味を調べてからいって欲しいものです。
5秒も映ったら、サブリミナル効果の定義から外れます(暗喩、のカテゴリーになるかな、と)サブリミナル効果とされるものは、目には映っているはずだけど、意識下に乗らないほどのスピード(1~2/24秒)で、関係のないコマを差し込むようなものをいいます。
∀zumaさん:
デルタさん、プライミング効果をご存知ですよね
どっちにしろ同じです。やってることの悪どさは
デルタさん:
∀zumaさん。
プライミング効果を、サブリミナル効果や、光過敏性てんかんと一緒に論じるのには、無理がありますよ。
プライミングは、本人の「行動が経験の蓄積に影響される」という、一種学習効果なのであって、心理操作とまではいいきれないので。というか、日常的に起きている現象なので問題にするのもナンセンスです。
それにたいして後二者は、放送界の規定で自主規制されているくらい問題視されているのです。
∀zumaが言う「プライミング効果」という言葉を使っているが、私も初耳だったし、知らない方も多いと思うので、ネットで「プライミング」の定義を拾ってみた。
ウィキペディアより:
先行する事柄が後続する事柄に、影響を与える状況を指して「プライミングの効果(または”プライミング効果”)があった」と称される。そのような状況における「先行する事柄」をプライムと称す。先行する事柄には、単語、絵、音などがありうる。例えば、「医者」という言葉を聞くと、その後「看護婦」や「悪徳」、「あかひげ」などという言葉の読みが、「富士山」や「帰郷」という言葉の読みよりも早くなるのはプライミング効果があったこととなる。
多くの場合、その効果が無意識的である点、およびかなりの長期間(例えば1年間)にわたり効果が持続する点、記憶に障害を受けた者にも無意識的なプライミング効果は損なわれずにある(機能し続けている)点に、この現象の面白さがある。
心理カウンセリング用語辞典より:
単語の記憶や連想の実験などで、先に与えられた情報(先行刺激)が、後に続く情報(後続刺激)の処理に無意識に影響を及ぼすことをプライミング効果といいます。
ZAKZAK(2006/07/27)より:
「プライミング効果」とは心理学の専門用語で、一度受けた刺激が後に受ける刺激に影響を与えるというもの。「ピザを10回言って」と相手に言わせ、ひじを指さして「ここは?」と質問すると「ひざ」と答えてしまう、昔流行した「10回クイズ」もプライミング効果の影響と言われている。
国際医療福祉大教授で精神科医の和田秀樹氏は「日本が中国に悪いことをしたという先行刺激の中で安倍さんをみせ、関連が高いという効果をもたらす。プライミング効果は起こりうる」と指摘する。
最後のZAKZAKの記事の中でこの教授が「先行刺激の中で安倍さんをみせ、関連が高いという効果をもたらす。」とまるで、本来何の関係もなかったかのように聞こえるが、「・・・そして岸信介がA級戦犯不起訴になった本当の理由。」でも書いたとおり、実際に731部隊と当時満州を統括していた岸信介は深い関係があったのであり、岸信介は安倍晋三の祖父であることから、関連性が高いと言うことができるだろう。ただ、このYou Tubeの動画を見る限り、ほんの一瞬のことで視聴者の中にあの写真が安倍だと気づいた人が何人いただろうか?
条件反射的な作用と思われるプライミング効果だが、世間では731部隊と安倍のつながりは全く認識されていなかったのであり、この二つが関係あるのではと知ったのは安倍がいきなり憤慨して「政治生命を脅かす行為」などとTBSに対して抗議の声明をニュースに流したからではなかったか?これをプライミング効果と呼ぶほうがおかしいような気がする。このZAKZAKの記事は、安倍のお抱え新聞社『産経』の傘下にあるZAKZAKの記事で、お抱え教授に書かれたのかはわからないが、安倍に都合のいい記事になっているだろうことは誰の目にも明らかだ。
Tags : サブリミナル効果 |
TBS |
安倍晋三 |
731部隊 |
和田秀樹 |
プライミング効果 |
YouTube |
2006.08.01 (Tue)
七三一部隊元隊員証言記録など
『きまぐれな日日』のKojitakenさんと『風に吹かれて』さんから2ちゃんねるでこのブログが取り上げられているという情報をいただいたので、その掲示板にさっそく訪問させていただくことにした。
【ゲンダイ】安倍晋三官房長官は言っていることが支離滅裂と日刊ゲンダイが揶揄
なぜか、多くの工作員の中からヘンリー・オーツさんとカマヤンとハムニダさんと私だけが取り上げられている(笑)。あまりにもたくさんの記事がTBされているので、きっと読みきれないのであろう。きっとこの掲示板以外でも取り上げられているのだろうが、このおかげで、今日のこのブログへのアクセスもものすごいことになっている(汗)。
それと同時にネットウヨのコメントもたくさん見受けられるようになったが、このブログは2ちゃんねるではないので、同じ文章を何度もコピーしたり、間違った漢字を使ったコメントは読むものを不快にするだけなので、勘弁して欲しい。そういう私も昨日は「映る」と「写る」を間違ってしまったのだが・・・(苦笑)。2ちゃんねる風な低レベルのコメントはここではしないで欲しい。又、いつも言っているとおり、匿名のコメントにはお答えできかねるので、あしからず。
ところで、XYZさんから731部隊に関する貴重な資料をいただいた。削除されてしまう可能性もあるので、パソコンに保存しておいた方がいいかもしれないということだ。
西日本新聞の記事には、珍しく岸信介とCIA、731部隊とGHQの癒着が書かれている。
731部隊 西日本新聞社(2005.08.15)から一部抜粋。
旧関東軍防疫給水部(七三一部隊)による人体実験をめぐり、連合国軍総司令部(GHQ)が部隊関係者に秘密資金工作を展開していた事実が十四日、戦後六十年たって初めて判明した。本来なら重大戦犯となる関係者に対して現金供与や接待攻勢まで行っていたことは、最初から戦犯訴追を度外視し、当時のソ連との兵器開発競争に勝利するため、手段を選ばずに情報入手を優先させた米国の冷徹な終戦処理工作の内実を物語っている。
今回発見された文書によると、GHQ参謀第二部(G2)は秘密活動の資金を確保しようと資金工作の有効性を米本国にアピール。第二次大戦や戦後の出費増大を受け、出先機関が自由に使える秘密資金を削減しようとする本国の動きに対し、七三一部隊関係者への工作を理由に資金の確保を図ろうとしていた実態も浮き彫りとなった。
A級戦犯訴追を免れて一九五七年に政権の座に就いた岸信介元首相は、米中央情報局(CIA)から秘密の資金提供を受けながら五八年の総選挙を勝利に導いたとされるが、太平洋戦争中に日本政府高官だった人物と米情報機関のこうした「相互依存関係」の原型が、七三一部隊とG2の関係に見て取れる。
七三一部隊元隊員証言記録
内科医でいらっしゃるDr.山本の患者さんの中に元731部隊の少年隊の隊員がいてその方との約7時間におよぶ対話の記録(1991年9月)。
『ミクロネシアの小さな島・ヤップより』のsuさんによるリビュー:
元隊員の淡々とした語りによって明らかになる「事実」は、どんな小説や二次資料よりも重い。軽い気持ちで導入部分から読み始めたわたしは、やがてパソコン画面に目がフリーズしている自分を発見した。あくまでも淡々としたペースで続く長い記録であるが、どうしても途中で読むのをやめることができなかった。ひとりでも多くの人に読んで欲しいー戦争というものを「加害者の立場で」追体験するために。
ブッシュとナチスの結託 政府公文書で確証
ブッシュ家とヒットラー率いるナチスが強い絆で結ばれていることと、それにもかかわらず、長い間沈黙を守ってきた米マスコミについて書かれている。
特に西日本新聞の記事では、直接岸信介が731部隊データを米国に売り渡したとは、はっきりとは述べてないが、その事実をそれとなく匂わせている。岸信介が731部隊のデータをアメリカに売ったのではないかという私の仮説は全くの間違いではないかもしれない。
2006.07.26 (Wed)
TBSが安倍の政治生命を傷つけたって?

↑のバナーをクリックするといつでもYou Tube 大辞典に飛ぶことができる。そして、このYou Tube 大辞典というのが、これまたすごい!日本の歌手からアニメ、テレビ番組、バラエティ番組、格闘技までなんでも揃っており、その上、リクエストも受け付けてくれているようだ。
贅沢を言えば、もう少し、政治関係のテレビ番組があったら、嬉しいな。今日のニュースで、「TBSがおわび、安倍長官と旧731部隊一緒に放映」(Asahi.com 2006年07月26日13時07分)の中にあったTBSの「イブニングニュース」が面白そうなので、リクエストしてみよっか。
TBSは26日、同社の報道番組「イブニングニュース」が21日の放送で旧日本軍731部隊の映像を扱った特集の一部に安倍官房長官の写真パネルが数秒間映っていたと発表したうえで、「意図的ではないが、おわび申し上げます」とする談話を出した。安倍長官は26日午前の記者会見で「私の政治生命を傷つけようということであれば大変大きな問題だ」と語り、総務省の調査結果を待つ考えを示した。
TBSは経緯について「部屋の中にあった、別の番組で使用した安倍長官の写真がはられた小道具が映ってしまった」と説明している。総務省は25日夜までに関係者からの指摘を受け、事実関係の確認に着手しており、今後、電波法や放送法で規定する公平性に問題がなかったかTBSに報告を求める方針だ。
安倍長官は会見で「総務省の調査の結果を待ちたい」としたうえで、「私もビデオを見て、ちょっと驚いた。もし意図的になされたものであるとすると、ちょっと恐ろしい。私もそうした動きに対して戦ってきたが、意図的なものではないと信じたい」と語った。
TBS広報部のコメント 「ニュース内容とは関係のない写真パネルが映し出されたことについては、決して意図的なものではありませんでした。しかしながら報道の趣旨とは全く無関係な方々にご迷惑をおかけしたことにつきましておわび申し上げます」
安倍壷三、かなりご立腹でいらっしゃる様子(笑)。安倍の祖父であったなんちゃってA級戦犯岸信介と七三一部隊(ウィキペディア)にはアメリカの意図により東京裁判で裁かれなかったという共通点があり、全く無関係とは言えないかも。まあ、安倍が総理になったら又こんなことが繰り返されるかもという暗示を視聴者に与えてしまった可能性はあるかも。TBSもさりげなく素敵な仕打ちができる放送局だったのねぇ(はあと)。
明日の続きでは731部隊についてもう少し詳しく書いてみたい。
追記:
『Here There and Everywhere』の
【 TBSがまたやった~安倍長官と旧731部隊一緒に放映~ 】にTBSのイブニングニュースのYou Tubeがあったんだけど、すでに見られなくなってしまっている。でも、肝心な部分の写真は見られるようだ。
その後、「20060727 ズームイン新聞のミカタ辛坊 TBS安倍と旧731部隊関連付け」を追加してくださったようだ。

↑『Here There and Everywhere』より