2007.01.16 (Tue)
時代と逆行する安倍NATO演説
「欧州訪問における内外記者会見」(平成19年1月13日)っていう題も、普通、総理の演説だったら、もっとはっきりと「NATO演説」とか「BBCインタビュー」とかって書くべきだと思うんだけど、内外って何?内外って?英語のBBCインタビューとは微妙に違って、かなり日本寄りに書かれているから、きっと違うんだろうね。こういったことからして、うやむやで、国民にとっては日本の首相が海外のどこでいつ、どんなことを言ったのかわからないってわけ。
個々の課題について、北朝鮮について、ミサイル発射、核実験が、我が国や、東アジアのみならず国際社会全体の平和と安定に対する脅威である、そしてまた、これらの問題の解決のために国際社会が一致協力して安保理決議第1718号に基づく措置を実施し、北朝鮮に国際的な圧力を加え続けることが重要であることについて首脳間の間で意見の一致を見ることができた。
北朝鮮には、軍事資金もないことくらいもう世界中の国民は知っているんだよ、シンちゃん。どこが脅威なの?首脳間の間で意見の一致って、ブッシュとシンちゃんくらいじゃないの?ヨーロッパではね、今は米国とイラク戦争が一番の脅威なんだよ。北朝鮮の脅威なんてそれに比べたら、クレヨンしんちゃんがつまらないいたずらするようなものだよ。で、日米が北朝鮮に圧力かけたところで、中国とロシアが助けるんだからさ、あまり影響ないわけよ。
それにしても、安倍と似たようなことをボルトン前米国連大使も言ってたが、これは、予め安倍のNATOでの演説のために決められていたものか、又は安倍のNATO演説を受けてそれを支援しているものなのか。
「6カ国協議は「失敗」 ボルトン前米国連大使」山陽新聞(1月17日)より
米国のボルトン前国連大使は17日、都内の日本記者クラブで記者会見し、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議について「失敗した。(同協議を通じた各国の)働き掛けの役割はもう終わった」と述べ、同問題は「現実的には、北朝鮮の現体制が崩壊することでしか解決できない」と主張した。
ボルトン氏は、体制を崩壊させるためには「経済的圧力を強めることと、拡散防止構想(PSI)を組み合わせれば効果が出る」と話し、北朝鮮に配慮する中国、韓国の協力への期待も示した。
まず、日米としては北朝鮮を悪者にして、軍需産業の拡大や米軍再編のための莫大な軍事予算の支出を正当化したいんだろうね。でもさ、本当に恐れるべきは、北朝鮮じゃなくて、中国じゃないの?北朝鮮を崩壊させて、難民を中国に雪崩(なだ)れ込ませて、中国の威力を少しでも削ぐのが目的なのだろう。
つい最近、自民党本部で、桜井よしこ氏の「安倍政権に期待すること」と題したすばらしい(笑)講演があったそうだが、その中で、桜井氏が言うには、米国が世界情勢の中で勢いを弱めている隙間に入ってきているのが中国だそうだ。だから、米国にとっての本当の脅威は中国なのだろう。かと言って、中国のおかげで米国経済が永らえているところもあり、米国と中国は競争しながら、お互い助け合っている仲間と呼んでもいいのではないだろうか。
で、この桜井氏の講演の中で、驚くべきことは、安倍に靖国神社参拝を勧めていることだ。
だから温家宝首相が4月に来る。春の例大祭。胡錦濤さんも今年日本を訪問する。時期がいつかは知らない。中国はまた、安倍総理を中国においでくださいと招待している。そうすると春と夏と秋とちょうど、もしそのように配分すれば、私が間違っていることを期待するが、もしそのようになれば、日本外務省が考えているように、いろんな理屈がつけられて、国民の前に参拝をしなくても総理が批判をされないような政治的状況というのが出てくる。これは今年1年の問題を解決してくれるかもしれないが、日本の将来を見るときには大変な間違いだ。
自民党本部に来てこんなことを言うのは申し訳ないが、中曽根さんの二の舞をふんではならないと私は考えている。安倍総理は今年、そのような小手先の技術によって靖国参拝を避けてはならないのか。それこそが中国が言う、あなたの国は戦争で何をしたのか、加害者だったでしょ、悪い国だったでしょ、侵略国家だったでしょ、だから靖国はいけないんですよということを受け入れることになるからだ。戦争というのは互いにさまざまな事情があって起きるものだ。日本一国が悪くて起きるのでは、断じてない(拍手)。私たちは歴史を学んで、そのことをしっかりと冷静に理論的に話せるようになっていかなければならない。
桜井氏の意見は私個人としては「とんでも発言」なんだけど、こういった考えをする人がまだまだたくさんいるから、自民党は支えられているんだろうなぁと考えると、正しい歴史認識を身につけることの大切さをひしひしと感じてしまう。戦争は互いにさまざまな事情があって起きることもあるけど、一方的な理由で起きることもあるのにさ。桜井氏こそもっと歴史を学ぶべきだろう。
そして、もっと驚くべきこのウヨジャーナリストの発言が集団的自衛権を容認するように安倍に迫っているところだ。
アメリカがつくる作戦変更で生じているまばらな空間を日本が積極的に、政治的に埋めていかなければならない。1つは集団的自衛権を認める、安倍総理がそれを決断すればいい。決断することは非常に大きな力をもつ。それによってわが国が何かおどろおどろしい動きをするのでは決してない。通常の、正常な国家としての歩みを歩み出すという政治的決意の表明が、集団的自衛権は呼応しできるという立場を表明することだ。なぜ日本がそのようなことをしなければならないか。それを理解するためには中国の動きをみなければならない。
NATO首脳会議で、ブッシュは日本、韓国、オーストラリアなどを「グローバル・パートナー」と位置づけ、関係の強化を提案した。安倍はこれに答えて、NATOがアフガニスタンで行っている軍民混成による人道活動を支援し、自衛隊が海外での活動を積極的に行うことを明言したのである。
朝日の社説:「NATO演説 首相は気負いすぎだ」 (朝日【社説】2007年01月16日)によると、これに対する欧州側の反応は慎重で、
グローバル・パートナーといった新たな枠組みには反対し、域外国との協力を広げるとの抽象的な方針にとどめた。 欧州側には、米戦略に引っ張られ、NATOの役割が際限なく広がることへの警戒感があるからだろう。アフガニスタンで犠牲になる欧州兵士が増え、世論の反発も高まっている。
又、2007年1月14日の「しんぶん赤旗」でも安倍の演説を憲法度外視の危険な踏み込みと批判している。
憲法九条をもつ日本が、集団的自衛権を行使し軍事介入するNATOと協力関係を結ぶこと自体許されるはずがありません。
世界中が平和に向かって進んでいるときに、勝手に仮想敵国をつくって軍事力を増強しよう、憲法を変えて戦争できる国にしようとしている安倍晋三や桜井よしこは、お金に目が眩んで、人の命の大切さよりも、軍需産業が儲かって日本の経済が発展することを優先しようとしている。今の世界中の人々がどれだけ平和を求めているのか全くわかってないだ。世界の流れと逆行する時代錯誤な人達だ。
参考記事:
Abe's speech to NATO(Asahi.com 01/17/2007)
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2006.11.23 (Thu)
右翼化の極致を行く安倍政権
最近、日本の右翼化を嘆くブログをよく見かけるが、今年の5月初旬に「右翼化する小泉政権の憂鬱」という記事を書いた頃には、まだ、それほどそう思っている人は多くなかったはずだが、その後、首相の靖国参拝について議論が交わされるようになって、国民は徐々に日本が右翼化していることに気づき始めたようだ。安倍政権に変わってからは、右翼化にさらに加速がかかり、ass hole 害務大臣と中川整腸怪長の危ないコンビが一層の自滅党の右翼化を煽っている。もちろん、その影でウヨ官僚代表の安倍晋三sorry大臣が操っているのか操られているのかわからないが、大きな力を発揮している。
自滅党は自由民主党じゃなくて、不自由官主右翼党に名前を変えるべきだと思うのだが、最近では、民主党の右翼化も著しい。民主党の新ネオコンとして、まず、みなさまの頭に浮かぶのは前原元民主党代表だと思うのだが、長島昭久議員のブログにも前原と同等かそれ以上に、右寄りの発言が多いのに多くの方々が気分を慨しているに違いない。
面舵いっぱい! 方向転換する勇気という記事では沖縄戦での野党共闘は失敗であり、このまま参院選に突っ込んでいくことに危惧を感じており、民主党があまりにも左寄りに流れてしまったことを嘆いている。
「簡単に起きるな!」左の耳に悪魔のささやきが。
しかし、有権者の叫びは、右耳に響く。
「面舵いっぱい!」
そうだ、左へ左へ流された『民主党丸』の針路を思いっきり右へ戻さねばならないのだ。
急激な進路変更に、船は軋み、横波が甲板に叩きつけられ、舵を持つ手が震えるだろう。いつものようにマスメディアがあざ笑うだろう。
それでも、勇気を持って面舵いっぱい針路を戻さねばならない。
まずは、民主党にもこんな狂った右翼思想の議員がいたということに驚いたのだが、それが、沖縄選挙結果から、少数ではなく、けっこういるらしいことにもっとびっくりした。長島議員は自分が右寄りだから、左寄りの野党と共闘することに、反対していたのだろう。私としては、野党共闘があったからこそ、沖縄知事選はかなりいいところまでいったのだと思う。それを何の理由も告げずに、ただ、野党共闘は「失敗だった」なんてよく言えるものだ。こんな奴でも議員が務まるんだから、なさけない。
尤も、同じ野党でも、こんな輩もいれば、国民の利益を追求するこんな方もいらっしゃるのだから、面白い。単に野党共闘といっても、同じ党内でもこのように分裂している場合もあるのだから、なかなか難しいものがあるのかもしれない。私としては、できれば、こういった右寄りの議員は全員自滅党に行くか、右寄りの議員だけ集まって右翼政党を作ってもらいたいと思っているのだが、それも難しいのだろうか。
mixiの検索で安倍晋三を検索したら、下記のような応援ブログばかりだった。もし、AbEndをmixiにまで広げるとしたら、サイバー戦争のような状態になってしまうかもしれない。
安倍晋三関連mixi
関連記事:
『Here There and Everywhere』【 なぜ日本は右傾化するのか? 】
YouTubeで11月23日放映の「ムーブ!」を紹介している。
『ウヨニート・ウヨコモリ総研』「目を覆いたくなる恥ずかしさ 」
ネットウヨとは何かを心理的、人格的な面も含めて、理論的に詳しく分析している。
『山崎行太郎の毒蛇山荘日記』「立川の恥・長島昭久を落選させようぜ…(笑)。」
Kojitakenさんに教えていただいて、読んでみたら、かなり長島を厳しく批判していたので、追加。こんな議員は民主党にはいらない。長島を落選させよう。

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2006.11.06 (Mon)
安倍を辞任に導くキャンペーンに参加しよう!
100なんてあっという間だろう。
直接コメントに書いてもいいし、TBしてもいいということなので、AbEndに参加している方は過去に書いた記事で安倍に辞任に繫がるものがあったら、是非、『情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士』まで、TBしていただきたい。
私は過去に書いた記事があまりにもたくさんありすぎてまとめるのに時間がかかりそうなので、明日にでも又TBさせていただこうと思う。
『カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記』の少し前に大流行した「サワヤカな安倍晋三・新テンプレート」もかなり参考になると思う。この後、又、追加版のサワヤカな安倍晋三・新晋テンプレート』が出てもいいかもね。きっとすでに、オリジナルの倍くらい、安倍のサワヤカさが出てくるだろう。
それにしても、ヤメ蚊さんは、これ全部まとめるの大変だろうけど、がんばって下さいね。陰ながら応援させていただきます。


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2006.09.21 (Thu)
祝・安倍総裁自滅への道

カナダでは、家の前にあるメープルの木の紅葉が始まっている。朝・夕の気温はかなり低くなってきた。
これまでは、夜型の生活を送っていたから朝方近くまでブログを書いても平気だったのが、このところ朝型生活になってしまったので、夜ブログが書けなくなっちゃって、気がつけば、このところ1週間近くも更新していなかった。朝6時に起きると夜の10時くらいになるともう眠くて眠くてとてもパソコンに向かう気になれないのだ。
それにもかかわらず、いつも訪問してくださり、FC2やブログの殿堂ランキングをクリックして下さる皆様、本当にありがとう!心から感謝をのべさせていただきたいと思う。
私が休んでいる間にFC2の政治ランキングにはカマヤンやぶいっちゃんも参加し始めて、今日現在、カマヤンは1位ぶいっちゃんも5位とかなり上位に来ているので、とても心強い。Kojitakenさんにも参加するようにお願いしているのだが、まだ考え中らしい。これまでは、なぜか右寄りのブログが上位に来ていたのに、最近は安倍NDにTBして下さるブログが上位進出してきて嬉しい。このランキングで1位から10位くらいまで、全て安倍NDの仲間で埋め尽くしたい(笑)。ちなみにこのランキングはFC2以外のブログでも参加でき、他のブログランキングサイトに比べても比較的少ないクリック数でかなり上位に入り込めるのでお薦めのランキングサイトだ。
以前にも書いたけど、FC2ランキングに限らず、安倍NDにTBしたブログが参加しているランキングをクリックし合って、上位にキープしてなるべく多くの人に読んでもらえたらと思うので、引き続き、みなさまには、安倍NDにTBしたブログが参加しているランキングのクリックお願いいたします。
今日、安倍が自滅党の総裁に就任したようだけど、これから自滅党は自滅目指してまっしぐらだろう。安倍への投票数も期待していたよりもはるかに下回ったようで、自滅党議員もここにきて、やっと安倍を自滅党の総裁にすることの危うさや愚かさに気がついたのだろうか。それにしても、遅すぎる。片道の燃料しか入れないで飛んでいく特攻隊のような勢いしかもっていないのだから、全く恐れることもない。来年の参院選で自滅したら、靖国に英霊として祀ってあげれば満足するのだろう(笑)。
数日後には安倍が日本の総理大臣に就任するのだが、こういったアホな奴が総理になると、何が困るかというと、安倍は自分でものを考える能力がないので、そのまわりに優秀なブレーンを置かなくてはならない。つまり、そのアホさを補うために首相官邸に普通よりも多くの人材を雇用することになり、その分、血税が余分に使われる。経済状態があまりいいとは言えない今の日本では、政府や公共団体は小さくなるべきが、安倍が総理になることによって大きくなってしまうというとは、使われる税金も増えるということだ。このほかにも新内閣に拉致問題担当相を新設することも検討しているそうで、これに関しては、『ある浪人の手記』の「拉致問題は「ごっこ遊び」では解決しない」という記事が鋭く批判していた。そういえば、少し前には広報担当も新たに設置とか言ってたけど、どうなったのだろう。それにしても、とんでもない総理が誕生することになったものだ。
それで、少しは住みやすい社会になればいいんだけど、実際は健康保険料が増額されたり、消費税が増税されたり、米軍再編によって国内の基地が拡大され、騒音に悩まされたりますます住みにくい日本になってしまうのだ。又、米軍を支援するために戦争に駆り出されたり、アメリカに反感を持つテロリストに日本が狙われるようになったり、戦争が勃発する恐れもあり、日本の世の中は今以上に不安定になっていくだろう。
国民によりよいサービスを提供するために政府を大きくするならわかるが、共謀罪を成立させたり、教育方針を変えたり、日本版CIAを設立することなど、国民をコントロールするためにより多くの税金を使われるのはどうしても納得できない。国民もこのこと気づいて、何かアクションを起こさないといけないだろう。果たして、総理を批判するとヤクザに脅されたり、右翼に家に火をつけられたりという現実らしいが、こんなことで健全な国家と呼べるのだろうか。こんなことが繰り返されたら、人々はやたらに政府を批判することもできなくなってしまうだろう。
まあ、参院選までの短い命なんだけど、総理就任中にどんな失態をやらかすのか、これからが楽しみだ。引き続き、どんどん批判することにしよう。

引越しの荷物の方はやっとなんとか片付いてきて、ほっとしているところ。それにしても、まだ整理するべきものはたくさん残っているので、全部片付くまで、気が抜けないんだけどね(汗)。
2006.08.18 (Fri)
小泉の靖国参拝アフォーマンス その後
昨日、8月18日の『きっこのブログ』は、「お墓参り」について書いたものだが、すごくよかった。涙をさそった。その中でいろいろな事情があって、きっこちゃんやお母様がおばあさまのお墓に立派な墓石を買ってあげられないことを嘆いているのに心が痛んだのだが、きっこちゃんもその記事の中で言っているように、お墓が立派ということよりも、どれだけ心をこめてお墓参りをしているかという方が重要なので、墓石のことはそれほど気にしなくてもいいのではないだろうか?そんなことよりも、天国できっこちゃんがおばあさまのことを今でもとても大切に思っていらっしゃるのをを読んで、さぞお喜びのことと思う。お墓の形よりも亡くなられた方の思い出や感謝の気持ちを出来るだけ長く忘れないで心に抱き続けたり、それを人に伝えることが大切なのだ。

上の写真は戦争で亡くなったカナダ兵士のお墓。カナダでもいろいろな墓石があるが、小さな名前を彫った墓石を地面に埋めてあるようなお墓が結構目立つ。墓石の費用も小さいものでは、3万円くらいでかなり安上がりになっている。私が死んだ時は、お墓は入らないので、海に遺灰を巻いて欲しいと思う。
そんなことを考えていると、遺灰が存在せず、紙の上に招き寄せられた人霊が紙の上から座に移って神霊になるという靖国のインチキくさい不思議さが蘇ってくる。これから戦争にニート代表の女兵士(笑)として駆り出されて、戦死したとしても、あんなインチキ神社の靖国だけには、合祀されたくない。だって、まず、行きたくもない侵略戦争に赤紙一枚で無理やり行かされて、戦死したとしたら、国を怨みながら死んでいくと思うし、そんな国が、兵士を集める口実にした靖国なんかにインチキな方法で合祀されたくない。戦死した後は、英霊として靖国に祀られるからと言って、遺族の悲しみを喜びに変えるための感情の錬金術であった靖国に合祀されたって、死んだ本人にとってはちっとも嬉しいことでも名誉なことでもないからだ。無理やり日本軍に召集されて、近隣諸国への恐ろしい侵略に手を貸して死ぬことが名誉なことなら、この世に不名誉なことなんてなくなってしまう。
それに、靖国に合祀されているのは、戦死した軍人がほとんどで、広島や長崎の原爆被害者や東京や沖縄の大空襲で亡くなった方々や日本軍によって殺された人々や慰安婦などその他戦争の本当の被害者とされる一般人は靖国には祀られていない。
靖国参拝を正当化するために書かれた小泉のメルマガの「戦没者の慰霊」の中で小泉は(政府によって書かれたものだろうが)、
日本は、戦後一度も戦争に参加せず、また巻き込まれることもなく、平和を維持してきました。日本の今日の平和と繁栄は、戦争で命を落とした方々の尊い犠牲の上に築かれています。私は、戦没者の方々に対して、敬意と感謝の思いを込めて、哀悼の誠を捧げております。
戦争で亡くなった方々を追悼するというのは、どこの国でも誰であっても、自然なことだと思います。
と言っているが、国をあげて憲法を変え、再び戦争が始まってもおかしくない状況にある現在にこんなばかなことを言っても逆効果なだけだ。今の日本の平和はいつまでも続くとは限らず、「戦争で命を落とした方々の尊い犠牲の上に築かれて」いるはずだった平和が崩れ去ろうとしている今、これらの尊い犠牲が無駄になってしまうのも時間の問題だ。
又、「日本の今日の平和と繁栄が戦争で命を落とした方々の尊い犠牲の上に築かれています」と言ったって、靖国には兵士だけが合祀されているのであり、広島、長崎、東京、沖縄で原爆や空襲で被害に合った一般被害者は合祀されていない。戦争の犠牲者全てが合祀された場所を参拝するなら誰も文句を言わないだろうけど、終戦記念日に兵士だけが合祀されており、遊就館のような軍国主義の歴史を美化し、正当化するようなものを持つ靖国だけを参拝することに何の意味があるのだろうか?どうして、批判をあびているのかというのがカマキリのように小さな脳みそしかない小泉にはいまだに理解できてないようだ。
「戦争で亡くなった方々を追悼するというのは、どこの国でも誰であっても、自然なことだ」にしても、小泉はアーリントン国立墓地のことを言っているのだろうが、アメリカのアーリントン国立墓地を靖国神社と一緒にするのは稚拙すぎる。軍の、それもA級戦犯を含む、特定の人のみが合祀されている宗教法人である靖国を一国の首相が参拝したら、そこに祀られていない戦争犠牲者の遺族及び外国にはどう映るかということもよく考えないで、ぬけぬけと全く理論の通らないことを言っている小泉だが、さらに低脳な安倍は小泉の靖国参拝についてのインタビュ-で、これをよく説明したと褒めているんだから、今の日本の官僚の知能の低さを現わしていて、国民にとってこれ以上恥ずかしいことはない。
ritterさんに教えていただいた「靖国「A級戦犯合祀」問題をどう解決するか (2)」を読むと、こんなインチキ神社に低脳首相が参拝することで国中だけではなく、近隣諸国までも巻き込んで騒いでいるのが本当にばかばかしくなってくる。靖国はいまのままではさまざまな論争を導き、やがては滅びるだろう。分祀を希望するものは分祀し、戦争被害者全てを無名で合祀するなど、早急に新しい道を探さねばならない。これ以上血税を使って新たに国立追悼施設をつくるなんていうのももってのほかであり、首相が参拝してもおかしくないように靖国を変えるか、首相の参拝を一切禁じるのが一番の方法ではないだろうか?
最後に森田実氏も「森田実の言わねばならぬ[280] あまりに愚かな感情むき出しの理性を失った小泉首相の言動――正常な判断力を失った小泉首相を支持し支援してきた自民党・公明党とマスコミの責任を問う」で言っているようにマスコミの報道にも問題がありそうだ。「戦争擁護の世論を高めようと画策しているものがマスコミにはいる」そうで、そういった人たちが無能な小泉や安倍を煽っているのだろう。『ヘンリー・オーツの独り言』の「靖国参拝反対連続キャンドル行動の報告」でこんなに大がかりな首相参拝反対活動があったというのを始めて知ったのだが、マスコミでは報道されたのだろうか?靖国参拝反対の行進中、右翼の妨害にあっても、警察は全く無反応だったり、首相の靖国参拝に反対を唱えていた政治家の家が右翼に放火されても、いくら夏休み中だといっても首相から何のコメントもなかったり、まるで、右翼が日本の政治を操っているようだ。自民党政権が続き、このまま右翼の力がどんどん強くなり、日本が言論の自由を暴力で蝕む世の中になっていくことだけは避けなければならない。
2006.08.16 (Wed)
国をあげての靖国参拝
16日の『きっこのブログ』「終戦の日」では、「原爆の日」という記事に感動して涙した読者や、このブログも紹介して下さった「小学生を見習え!」という記事についての読者からのコメントが紹介されていて、とても感慨深かった。コメントの中には、家族に戦争体験者や、被爆者だった人もいて、読んでいると目がウルウルしてきてしまった。コメントを寄せた人は誰もが切実に日本の平和を願っていることがひしひしと伝わってきた。小泉や安倍にもぜひ読ませたい文章だった。
その『きっこのブログ』「終戦の日」の最後から3番目のコメントのなかに政府が被爆体験者に体験を語る時に、政治(憲法)については語るなと、圧力(自粛要請)をかけているというのを読んで憤りを感じた。日本政府の責任によって戦争を招き、最終的にアメリカによって広島や長崎に原爆を落とされたために被爆した人が、日本政府やアメリカ政府からの見舞金を受け取るのは当然の権利であって、その見返りとして政府が被爆者の言論の自由を奪うというのは、どう考えても間違っているのではないだろうか。
昨日の小泉の靖国参拝に関するニュースで、小泉の参拝に感謝する沖縄県遺族関係者のコメントがあったが、こうやって政府は遺族の代表にも見舞金や圧力を与えて、小泉靖国参拝へ感謝の意を述べさせたのではないだろうか?小泉の靖国参拝は被爆者や戦争で亡くなった家族を持つ遺族の方々の心情を逆なでする行為であり、それに対して沖縄県内遺族関係者が感謝するというのは、どうもやらせ以外の何物でもないような気がする。
被爆者への見舞金についてネットで調べていたら、ビキニ被爆者であられる元第五福竜丸乗組員、大石又七さんによって去年書かれた「平和な世界を構築しよう」という記事を偶然見つけた。大石さんは、一九五四年に、アメリカ軍がマーシャル諸島のビキニ環礁で行ったブラボーというとんでもない名前の水爆の実験に遭遇し被爆され、その後肝臓癌を患ったり、最初のお子さんは奇形児で死産という悲惨な体験をされている。ブラボーの威力は広島型原爆の一千倍といわれ、この地球上には存在しない汚い放射能「ウラン二三七」を大量に作り出し、大気圏や太平洋に撒き散らし、二〇世紀最大の地球環境汚染といわれているそうだ。それなのに、日米両政府は大石さんの被爆を認めていないそうだ。
小泉の靖国参拝に関しても、政府は用意周到に2度も極秘で世論調査をしており(2006年8月16日3時4分 読売新聞)、国民の半数以上が賛成であるということを認めた上で、靖国の広告塔である小泉を靖国に送ったということは、今回の参拝は小泉の私的参拝などではなく、日本国政府がらみの企みであり、明らかに国の政治と宗教が結びつくことを禁止した政教分離規定を犯す憲法違反である。世間では小泉だけが責められているようだが、これは小泉個人の問題ではなく、政府の責任であり、このまま自民党政権が続いた場合は、次期総理もその次の総理も、靖国参拝しないと言い切っている総理候補を除いて、靖国参拝するであろうことは確実だ。
特に安倍の場合は、総裁選を控えて、靖国参拝に関しては口を閉ざしているが、心の底では靖国参拝したくてたまらないという欲望が沸々とわきあがってきているのを感じる。そういった気持ちが「次の総理も、そしてその次の総理も、当然 お参りをしていただきたい」と言わせているのだ。You Tubeの動画が元に戻ったので、再び紹介する。
このことからも、自民党が長年支配している現日本政府は、憲法を犯してまでも、国民を右寄りの軍国主義に導こうとしているのは明白である。戦争で亡くなれば、靖国に葬られ、一国の主である首相も参拝してくれる。だから、みなさん、もしこれから戦争で亡くなるようなことがあっても名誉なことですと言っているのと同じだ。
又、政府を批判しようとする被爆者や靖国参拝反対の声を抑圧しようとする卑劣な行為は許せるものではない。日本がこのままでいいと思っている人はいないだろうが、声高らかに異論を唱える人は少ない。この流れを変えるのは、国民一人一人の声であり、一人でも多くの人が納得のいかない現状に対してブログやメールで訴えてくるように願ってやまない。もっと多くの国民の声を政府や応援する政党や読者に伝え、平和で暮らしやすい日本にしていこうではないか。
最近、AbEndへTBしてくださる人が増えてとても嬉しい。安倍政権に対して不安を抱く方や安倍晋三に対して批判のある方は是非、AbEndにTBをお願いしたい。
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追記:参拝反対の集会とデモに参加された『今日の出来事』のnew-eraさんがその時の様子を【靖国参拝-8・15集会報告】(2006年08月16日)で詳しく報告されている。
2006.08.15 (Tue)
8月15日に靖国参拝をした小泉への批判と感謝
昨日は一日中働いた後、家探しをしていて、ブログを更新するひまもなかったけど、小泉の靖国参拝のことを書いた記事のおかげでアクセスがかなりあったようだ。
あと、安倍が「次の総理も、そしてその次の総理も、当然 お参りをしていただきたい」とはっきりと言い放っていたYou Tubeの動画が削除されてしまったらしい。又そのうちでてきたら、アップしようと思う。
おかげさまで、家はやっと住む所が見つかったので、これで、家探しは当分しなくて済みそうだ。ホッ。又、新しい家はちょっと田舎にあってブドウ畑に囲まれ、家の後ろにはグリーンベルトがあるすばらしい環境のところ。写真を撮ったら又、ブログにアップしようと思う。
これから又仕事にでかけなければならないのだが、帰ってきたら、小泉の参拝したことに対する日本内外の反応についての記事を集めて追加する予定。コメントは読んだけど、TBはまだ読んでいないので、帰ってきたら読ませていただきたい。
靖国訴訟原告団ら「軍国主義回帰」と危惧/県遺族会関係者ら感謝「願いがかなった」 (琉球新報 8/15 16:03)
沖縄靖国訴訟原告団長の金城実さん(67)は15日午前、韓国や中国、台湾の人々とともに都内をデモ行進していた。「国家の最高権力者である首相に、単なる『個人の自由』と言い訳は通用しない。明らかな憲法違反であり、アジア諸国の怒りにも火をつけた」と語気を強め、雨の中、小泉首相へ怒りのこぶしを上げた。
「きょうは“終戦記念日”でなく、“新たな戦前”だ」と話し、日本の行方を危惧した。
副団長の川端光善さん(70)=八重瀬町=は電話連絡で首相参拝を聞き、怒りが体を走った。沖縄戦を経験し、靖国神社に犠牲となった母と兄が合祀(ごうし)された。「小泉首相は繰り返し参拝することで死者をまつり上げ、戦争のできる国にしようとしている。二度と軍国主義にさせてはいけない」と述べた。
同じく沖縄戦体験者で、キリスト教信者の大城実さん(71)=西原町=も原告の一人。「公職にある者が、一つの宗教法人をサポートするのは憲法違反だ」と怒りをあらわにした。
沖縄戦に強制連行され死んでいった元朝鮮人軍夫たちの思いを表現した「恨(ハン)之碑」建立をすすめる会の安里英子共同代表は「参拝はアジアに対する植民地主義そのもの。アジア諸国と良い関係はつくれないし、共生も無理だ」と批判した。
一方、これまで首相の靖国神社公式参拝を求めてきた県内遺族関係者からは歓迎の声が上がった。
政府主催の全国戦没者追悼式に出席するため上京していた県遺族連合会の仲宗根義尚会長はこの日、都内のホテルで首相参拝のテレビ中継を見守っていた。「追悼式が行われる終戦記念日に、首相が参拝することはとても喜ばしい」と感謝の思いで満たされていた。
仲宗根会長も沖縄戦で肉親を失い、捕虜となった経験を持つ。「戦争のむごさを知っているし、靖国参拝に対していろんな考えがあることも知っている。だが、国のために死なれた人を参拝するのは人として当然のことではないか。遺族の願いがかない、本当にありがたい」と語った。
「非常に結構」と評価するのは座喜味和則県遺族連合会名誉会長(79)=那覇市。「小泉総理は遺族会代表と8月15日参拝の約束をしていたので、それを実現したということ。総理最後の締めくくりに慰霊の日、広島、長崎、終戦記念日と公約を守られた。ありがたい」と感謝した。
国旗国歌推進県民会議の恵忠久会長=那覇市=は「参拝は尊崇の誠を、哀悼の意をささげることで、戦争美化ではない。小泉さんが二度と戦争をしないと言っているのを素直に解釈すべきだ。首相が信念を曲げなかったことに大きな拍手を送りたい」と手放しで大歓迎した。
「歴史軽んじている」 中国・韓国人在沖団体代表 (琉球新報 8/15 16:47)
小泉純一郎首相が15日午前、靖国神社を参拝したことに対し、県内の中国人、韓国人の団体代表は「戦争の歴史を軽んじている」などと強く反発、海外との関係だけでなく、国内の中国人、韓国人の声を聞くよう要求した。
沖縄県華僑・華人総会(約2000人)の島袋雲茜(ウンセン)会長は「残念としか言いようがない。小泉首相は反対の声を無視してなぜそこまで意地を張るのか。これは外国の意見を聞くかどうかの内政干渉の話ではなく、日本人が戦争をどう考えるかだ。(参拝することは)戦争のことをあまりにも軽んじている」と批判。「国内の中国人、韓国人の声もきちんと聞くべきだ」と主張した。
在日本大韓民国民団県地方本部の金美敬(キム・ミギョン)事務局長は「海外からの強い反対の声を無視している。わたしたちとしては非常に遺憾。個人として参拝したと言っても日本を代表する総理大臣。A級戦犯が合(ごう)祀(し)されている靖国神社への参拝は、過去の戦争への責任が感じられない」と指摘。「いくら口で謝罪しても行動が伴わない。本当に戦争のことを真剣に考えているのか」と強く批判した。
2006.08.14 (Mon)
首相の靖国参拝 その3
それでは、昨日書いたとおり、日本の官僚3馬鹿トリオの一人、麻生太郎の靖国問題に対する私見について書いてみようと思う。麻生の私見である「靖国に弥栄(いやさか)あれ」(麻生太郎オフィシャル・ウェブサイトより)の批判の後、高橋哲哉氏の『靖国問題』の解決法を引用したい。最後にこんな議論はどこ吹く風、「安倍晋三「次の総理も、そしてその次の総理も、当然 お参りをしていただきたい」」のYouTube動画を紹介。
この私見で、麻生太郎がとてもうまく自分の意見を表現しようとしているのが伝わってきて、好感が持てたのだが、内容がとんでもないのが残念だった(笑)。天皇や首相が靖国を参拝しやすくするために、又、靖国社の財源を安定させるために靖国を国営化する、という考えはあまりにも右に片寄りすぎていて受け入れるのが難しいということだ。この問題をただただ避けてまわっている安倍に比べたらどんな意見だろうが、こうして自分の意見を堂々と述べる麻生は、ぜんぜんましだと思う。麻生の私見のどこがおかしいのか、ひとつづつ簡単に説明していこう。
1. 常に根と幹を忘れずに
靖国神社に関わる議論が盛んです。特定の人物を挙げ、「分祀」の必要を言う人があります。国会議員にそれを主張する人が少なくありません。わたしに言わせれば、これは根や幹から問題を見ようとしない、倒錯した発想によるものです。
わたしは靖国神社についてものを言う場合、常に物事の本質、原点を忘れぬよう心がけて参りました。
それでは靖国問題で発言しようとするとき、忘れてならない根と幹とは、何でしょうか。
大事な順番に、箇条書きにしてみます。
A級戦犯分祀については、異論はない。靖国神社と遺族間の問題であり、私達がとやかく言う問題ではないと思う。1985年に中曽根総理が分祀しようとA級戦犯の遺族たちに東条英機の遺族の反対により実現できなかった。又、靖国神社によっても拒否された。遺族にしても靖国にしても戦勝国によって裁かれた東京裁判へのささやかな抵抗だったのではないか?
(1) 靖国神社が、やかましい議論の対象になったり、いわんや政治的取引材料になった りすることは、絶対にあってはならないことです。靖国は、戦いに命を投げ出した尊い御霊とご遺族にとって、とこしえの安息の場所です。厳(おごそ)かで静かな、安らぎの杜(もり)です。そのような場所で、靖国はあらねばなりません。
いかにすれば靖国を慰霊と安息の場とし、静謐(せいひつ)な祈りの場所として、保っていくことができるか。言い換えれば、時の政治から、無限に遠ざけておくことができるか――。
靖国にまつわるすべての議論は、いつもこの原点から出発するものでなければならないと考えます。論議が紛糾したり、立場の違いが鋭く露呈したような場合には、常にこの原点に立ち戻って考え直さなくてはなりません。
「いかにすれば靖国を慰霊と安息の場とし、静謐(せいひつ)な祈りの場所として、保っていくことができるか。言い換えれば、時の政治から、無限に遠ざけておくことができるか――。 」という問いかけだけして答えていないが、これは、首相が参拝を止めることによって簡単に静粛を取り戻せるのではないだろうか?
(2) 靖国神社にとって、「代替施設」はあり得ません。
このことは、靖国に「ないもの」と「あるもの」を考えることで、理解することができます。靖国には、遺灰とか遺骨といった、物理的な何かはありません。あるのは御霊という、スピリチュアルな、抽象的なものです。いやもっと言うと、そういうものが靖国にあるのだと思ってずっと生きてきた、日本人の「集合的記憶」です。
記憶には、誇るべきものがある半面、胸を張れないものもあることでしょう。しかし死者にまつわるものであるからには、総じて辛い、哀しいものです。それらすべて、一切合財を含む記憶の集積を、明治以来日本人は、靖国に見出してきました。これは引っこ抜いてよそへ持って行ったり、新しい場所に「存在するつもり」にしたりできないものです。つまり靖国には、代替施設はつくれません。
高浜虚子の有名な句に「去年今年 貫く棒の 如きもの」があります。この句に言う「棒の 如きもの」が、靖国にはあるのだと思っています。これを無くしたり、むげにしていると、ちょうど記憶を喪失した人が自分とは何者か分からなくなってしまうのと同じように、日本という国が、自分を見失い、碇を無くした船さながら、漂流してしまうと思います。
すっかり靖国には遺灰や遺骨があると思っていたのだが、実は「英霊」と呼ばれる御霊だけだったのか?靖国はそんなに大げさなものか?
(3) 上の(1)と(2)の土台にあるのは、国家のために尊い命を投げ出した人々に対し、国家は最高の栄誉をもって祀らねばならない、という普遍的な原則です。「普遍的な」というのは、これが国と国民の約束事として、世界中どこででも認められていることだからです。
国家とは、国民を戦場へ連れ出し、命を投げ出させる権力をもつ存在でした。だとすれば、国家の命に応じてかけがえのない命を捧げた人を、当の国家が最高の栄誉をもって祀らなければならないのは、最低限の約束事であり、自明の理です。戦後のわれわれには、この当たり前の理屈がピンと来なくなっているかもしれません。何度でも強調しないといけないゆえんです。
これこそが、靖国問題の原点になっている部分で、国民を戦場へ連れ出すために利用され、遺族の悲しみを喜びに変える錬金術にほかならなかった靖国に奉られた英霊は、今頃どんな気持ちで靖国に眠っているのだろうか?又、最高の栄誉をもって祀らなければならないとあるが、首相による参拝が英霊に対して、最高の栄誉を与えていることになるのか?もしそうだったら、それによってさまざまな問題を引き起こし、その度に大きな騒ぎになっていることを考えれば、(1)で述べていることと矛盾しているのではないだろうか?英霊が安らかな眠りにつくには、首相が参拝するべきではないということだ。
(4) 「天皇陛下、万歳」と叫んで死んだ幾万の将兵は、その言葉に万感の思いを託したことでしょう。天皇陛下の名にこと寄せつつ、実際には故郷の山河を思い起こし、妻や子を、親や兄弟を思っていたかもしれません。しかし確かなこととして、明治以来の日本人には、上の(3)で言った国家との約束事を、天皇陛下との約束として理解し、戦場で死に就いてきた経緯があります。
ですからわたしは、靖国に天皇陛下のご親拝あれかしと、強く念じているのです。
「天皇陛下、万歳」と言ったのは、戦時中にそう強制され、洗脳されたからであって、心からそう叫んで死んでいった将兵なんて無に等しいのではないか?又、爆弾発言をしているようだが、天皇が公式に靖国参拝したときの近隣諸国への影響力は、首相の比ではない。
2. いま、何をすべきか
この問いに対する答えは、もう明らかだと思います。靖国神社を可能な限り政治から遠ざけ(「非政治化」し)、静謐な、祈りの場所として、未来永劫保っていくことにほかなりません。わたしの立場は、靖国にその本来の姿へ復していただき、いつまでも栄えてほしいと考えるものです。世間の議論には、靖国を当座の政治目的にとって障害であるかに見て、なんとか差し障りのないものにしようとする傾向が感じられます。悲しいことですし、わたしとしてくみすることのできないものです。
だから、そのためには首相参拝をやめれば政治から遠ざけることができるし、静かな祈りの場として保つことができるのだ。
3. 現状の問題点
ところが靖国を元の姿に戻そうとすると、たちまち問題点にぶつかります。それは煎じ詰めると、靖国神社が宗教法人であるという点にかかわってきます。少し説明してみます。
(1) 政教分離原則との関係
靖国が宗教法人であり続ける限り、政教分離原則との関係が常に問題となります。実は政治家であるわたしがこのように靖国について議論することさえ、厳密に言うとこの原則との関係で問題なしとしません。まして政治家が靖国に祀られた誰彼を「分祀すべし」と言うなどは、宗教法人に対する介入として厳に慎むべきことです。
靖国神社が宗教法人である限り、総理や閣僚が参拝する度に、「公人・政治家としての訪問か、私的な個人としての参拝か」という、例の問いを投げかけられます。政教分離原則との関係を問われ、その結果、本来鎮魂の行為であるものが、新聞の見出しになってしまいます。つまり靖国がその志に反し、やかましい、それ自体政治的な場所となってしまった理由の過半は、靖国神社が宗教法人だというところに求められるのです。
これでは、靖国はいつまでたっても静かな安息と慰霊の場所になることができません。このような状態に最も悲しんでいるのは靖国に祀られた戦死者でしょうし、そのご遺族であることでしょう。そして靖国をそんな状態に長らく放置した政治家の責任こそは、厳しく問われねばならないと考えます。
(2)戦死者慰霊の「民営化」をした弊害
本来国家がなすべき戦死者慰霊という仕事を、戦後日本は靖国神社という一宗教法人に、いわば丸投げしてしまいました。宗教法人とはすなわち民間団体ですから、「民営化(プライバタイゼーション)」したのだと言うことができます。
その結果、靖国神社は会社や学校と同じ運命を辿らざるを得ないことになっています。顧客や学生が減ると、企業や大学は経営が苦しくなりますが、それと同じことが、靖国にも起きつつあるのです。
靖国神社にとっての「カスタマー(話を通りやすくするため、不謹慎のそしりを恐れずビジネス用語を使ってみます)」とは誰かというに、第一にはご遺族でしょう。それから戦友です。
ご遺族のうち戦争で夫を亡くされた寡婦の方々は、今日平均年齢で86.8歳になります。女性の平均寿命(83歳)を超えてしまいました。また「公務扶助料」という、遺族に対する給付を受けている人(寡婦の方が大半)の数は、昭和57(1982)年当時154万人を数えました。それが平成17(2005)年には15万人と、10分の1以下になっています。
戦友の方たちの人口は、恩給受給者の数からわかります。こちらも、ピークだった昭和44(1969)年に283万人を数えたものが、平成17年には121万人と、半分以下になっています。
靖国神社は、「氏子」という、代を継いで続いていく支持母体をもちません。「カスタマー」はご遺族、戦友とその近親者や知友だけですから、平和な時代が続けば続くほど、細っていく運命にあります。ここが一般の神社との大きな違いの一つです。
靖国は個人や法人からの奉賛金(寄付金)を主な財源としていますが、以上のような状況を正確に反映し、現在の年予算は20年ほど前に比較し3分の1程度に減ってしまっているとも聞きます。
戦後日本国家は、戦死者慰霊という国家のになうべき事業を民営化した結果、その事業自体をいわば自然消滅させる路線に放置したのだと言って過言ではありません。政府は無責任のそしりを免れないでしょう。
このことを、靖国神社の立場に立って考えるとどう言えるでしょうか。「カスタマー」が減り続け、「ジリ貧」となるのは明々白々ですから、「生き残り」を賭けた「ターンアラウンド(事業再生)」が必要だということになりはしないでしょうか。
4. 解決策
以上に述べたところから明らかなように、山積する問題解決のためまず必要なのは、宗教法人でない靖国になることです。ただしその前に2点、触れておかねばなりません。
(1) 「招魂社」と「神社」
靖国神社は創立当初、「招魂社」といいました。創設の推進者だった長州藩の木戸孝允は、「招魂場」と呼んだそうです。「長州藩には蛤御門の戦いの直後から藩内に殉難者のための招魂場が次々につくられ、最終的にはその数二十二に達した」(村松剛「靖国神社を宗教機関といえるか」)といいます。
このような経緯に明らかなとおり、靖国神社は、古事記や日本書紀に出てくる伝承の神々を祀る本来の神社ではありません。いま靖国神社の変遷や歴史に触れるゆとりはありませんが、設立趣旨、経緯から、靖国は神社本庁に属したことがありません。伊勢神宮以下、全国に約8万を数える神社を束ねるのが神社本庁です。靖国はこれに属しないどころか、戦前は陸海軍省が共同で管理する施設でした。また靖国の宮司も、いわゆる神官ではありません。
(2) 護国神社と靖国神社
第二に触れておかねばならないのは、上のような設立の経緯、施設の性格、またこれまで述べてきた現状の問題点を含め、護国神社には靖国神社とまったく同じものがあるということです。靖国神社が変わろうとする場合、全国に52社を数える護国神社と一体で行うことが、論理的にも実際的にも適当です。
(3) 任意解散から
それでは靖国が宗教法人でなくなるため、まず何をすべきでしょうか。これには任意解散手続き以外あり得ません。既述のとおり、宗教法人に対しては外部の人が何かを強制することなどできないからです。また任意解散手続きは、護国神社と一体である必要があります。
言うまでもなくこのプロセスは、靖国神社(と各地護国神社)の自発性のみによって進められるものです。
(4) 最終的には設置法に基づく特殊法人に
その後の移行過程には、いったん「財団法人」の形態を取るなどいくつかの方法があり得ます。ここは今後、議論を要する点ですが、最終的には設置法をつくり、それに基づく特殊法人とすることとします。
名称は、例えば「国立追悼施設靖国社(招魂社)」。このようにして非宗教法人化した靖国は、今までの比喩を使うなら、戦死者追悼事業を再び「国営化」した姿になります。宗教法人から特殊法人へという変化に実質をもたせるため、祭式を非宗教的・伝統的なものにします。これは実質上、靖国神社が「招魂社」といった本来の姿に回帰することにほかなりません。各地の護国神社は、靖国社の支部として再出発することになります。
なお設置法には、組織目的(慰霊対象)、自主性の尊重(次項参照)、寄付行為に対する税制上の特例などを含める必要があるでしょう。
(5) 赤十字が参考に
この際参考になるのが、日本赤十字社の前例です。日赤は靖国神社と同様、戦時中に陸海軍省の共管下にありました。母子保護・伝染病予防といった平時の事業は脇に置かれ、戦時救済事業を旨としました。講和条約調印後に改めて立法措置(日赤法)をとり、元の姿に戻すとともに、「自主性の尊重」が条文(第3条)に盛り込まれた経緯があります。
(6) 財源には利用できるものあり
併せて靖国社の財源を安定させる必要があります。このため利用できるのが、例えば独立行政法人平和祈念事業特別基金のうち、国庫返納分として議論されている分です。
平和祈念事業特別基金とは、「旧軍人軍属であって年金たる恩給又は旧軍人軍属としての在職に関連する年金たる給付を受ける権利を有しない方」や、旧ソ連によって強制抑留された帰還した方などの労苦を偲ぶためなどを目的とし、「新宿住友ビル」にある「平和祈念展示資料館」の運営や、関係者の慰労を事業とするため、国が400億円を出資し昭和63(1988)年に設けたものです。資本金のうち半分に当たる200億円は、国庫に返納されることが議論されています。
これを全部、または半分程度靖国社の財産とすることで、靖国の財政を安定させることができるでしょう。また靖国を支えてきた財団法人日本遺族会は、公益法人制度の改革を受け新たにつくられるカテゴリーの「公益財団法人」として公益性を認め、こちらの基盤も安定を図ります。直接の支持母体である「靖国神社崇敬奉賛会」は、そのまま存続させればいいと思います。
(7) 慰霊対象と遊就館
それではいったい、どういう人々を慰霊対象とすべきなのか。周知のとおり、ここは靖国を現在もっぱら政治化している論点にかかわります。だからこそ、あいまいな決着は望ましくありません。「靖国を非政治化し、静謐な鎮魂の場とする」という原則に照らし、靖国社設置法を論じる国会が、国民の代表としての責任にかけて論議を尽くしたうえ、決断すべきものと考えます。
注意していただきたいのは、この時点で、宗教法人としての靖国神社は既に任意解散を終えているか、その手続きの途上であるか、あるいはまた過渡期の形態として、財団法人になっているかしていることです。すなわち慰霊対象の特定、再認定に当たり、「教義」は既に唯一の判断基準ではなくなっています。
さらに靖国神社付設の「遊就館」は、その性質などにかんがみ行政府内に、その管理と運営を移すべきだと考えます。その後展示方法をどうすべきかなどの論点は、繰り返しますがこのペーパーで最初に述べた「原点」に立ち戻りつつ、考えられるべきです。
5. 最後に
ここまでを整えるのに、何年も費やすべきではありません。このペーパーで述べてきた諸般の事情から、靖国神社は極めて政治化された場所となってしまっており、靖国に祀られた246万6000余の御霊とそのご遺族にとって一日とて休まる日はないからです。
政治の責任として以上の手続きを踏んだあかつき、天皇陛下には心安らかに、お参りをしていただけることでしょう。英霊は、そのとき初めて安堵の息をつくことができます。
中国や韓国を含め、諸外国首脳の方々にとっても、もはや参拝を拒まなければならない理由はなくなっています。ぜひ靖国へお越しいただき、変転常なかった近代をともに偲んでもらいたいものです。
日本の軍国主義を煽り、戦争を正当化した靖国神社を国営化したら、国内外からの反発は半端じゃないだろう。いくら財源が20年前の三分の一になってしまったからといって、国営化しようというのは無理がある。本当に靖国神社を日本中、又世界中の人から愛されるものにしたいなら、ドイツのベルリンにあるノイエ・ヴァッへ(国立中央戦争犠牲者追悼所)のように、国家による追悼が戦争の肯定ではなく、否定に結びつくものでなくてはならない。又、その死者を「英雄」としてではなく、「犠牲者」として追悼するべきだろう。
最後に靖国問題の解決法を私の愛読書、高橋哲哉の『靖国問題』から引用させていただく。
一、政教分離を徹底することによって、「国家機関」としての靖国神社を名実ともに廃止すること。首相や天皇の参拝など国家と神社の癒着を完全に絶つこと。
一、靖国神社の信教の自由を保障するのは当然であるが、合祀取り下げを求める内外の遺族の要求には靖国神社が応じること。それぞれの仕方で追悼したいという遺族の権利を、自らの信教の自由の名の下に侵害することは許されない。
(中略)
一、近代日本のすべての対外戦争を正戦であったと考える得意な歴史観(遊就館の展示がそれを表現している)は、自由な言論によって克服されるべきである。
一、「第二の靖国」の出現を防ぐには、憲法の「不戦の誓い」を担保する脱軍事化に向けた普段の努力が必要である。
安倍晋三「次の総理も、そしてその次の総理も、当然 お参りをしていただきたい」(You Tube)
安倍のヨイショもここまでくると吐き気がしてくるぅ。
2006.08.11 (Fri)
首相の靖国参拝 その1
2001年8月13日
小泉純一郎が参拝。参拝に反対する立場からは参拝したことへの、参拝を積極的に支持する立場からは、前言を翻して終戦記念日を避けたことへの批判も挙がった。参拝は、8月11日に秘書官を通して「内閣総理大臣小泉純一郎」という名入りの献花料3万円を私費で納入。 靖国への往復に公用車を用いて官房長官・福田康夫と秘書官を随行。 参集所で「内閣総理大臣小泉純一郎」と記帳。神社拝殿で身を清める「お祓い」を受け、本殿に昇殿して祭壇に黙祷した後、神道式によらない一礼方式で参拝を行なった。供花料ではなく、献花料としたのは、兵庫県多紀郡篠山町(現篠山市)が、盆に戦没者遺族に線香やロウソクを配布したことをめぐって憲法の政教分離原則に反するかを争った訴訟で、「お盆」、「ご帰壇」、「英霊」、「お供え」、「合掌」などの宗教用語を使った文書が違憲にあたると判断した神戸地裁の指摘を考慮したとされている。小泉純一郎の談話: [9]
2002年4月21日
小泉純一郎、参拝。
2003年1月14日
小泉純一郎、参拝。
2004年1月1日
第88代総理・小泉純一郎、参拝。
2005年10月17日
靖国神社の秋季例大祭に合わせて参拝。この日はちょうど「A級戦犯」14人を合祀した日にもあたる。
このように小泉は驚くことに、これまで8月15日に参拝するという公約を一度も守ったことがなかったのだ!だから、彼の強情な性格からいっても任期最後の8月15日には誰がなんと言っても靖国参拝する可能性がある。みんなで小泉の8月15日の行動を監視しよう。
いつもAbEndにTBして下さっている『憧れの風』の星影里沙さんが「ようやく書ける^^;;」と「叫ばせてくれ^^;;」という記事で小泉の広島でのスピーチのウソを暴いているのを知ってあきれてものが言えなくなった。コイツは、本当にどこまで平然と国民にウソをつき続けて騙せば気が済むのだろうか?
さすがの安倍も小泉路線はやばいと気づき、そこから脱却というポーズ作りを始めたようだ。
安倍氏、脱「小泉路線」へ傾斜 参院選視野に(2006年08月12日22時33分)
小泉改革を継承すると言っていたのが、突然路線変更っすか?あまりにも評判が悪いから、というのが理由だろうが、どうも見せかけだけのようだ。小泉とズブズブの関係である安倍がそう簡単に小泉路線からはずれるはずがない。総裁選前のまやかしだろう。又、総裁になれば、小泉路線に早くも後戻りすることは簡単に想像できる。安倍には全く自分の脳で考える力というものが見受けられない。いつも人にアドバイスされて動いている感がある。総裁に立候補する者としてこんなにも優柔不断で恥ずかしくないのか?アメリカやカナダだったらこういった政治家が大統領や首相になるなんて絶対に考えられないぞ!
おまけ:
下ネタ好きな小泉首相 (朝鮮日報 2006/08/12 11:45 )
「首相になってからアレがたまってたまって…。しばらくは右手が恋人だ」
「最近、毎朝ムスコがビンビンになる」
「この前、うっかり夢精してしまった。とても濃いやつを」
毎日記者会見をする小泉首相は、テレビカメラが消えると記者たちにこのような露骨な言葉を投げかけ、一人悦に入ってニヤニヤするという話が、近ごろ日本の記者たちの間で話題になっている。
少し前に首相官邸でギリシャ首相夫妻に接見した際にも、小泉首相は「外信でギリシャの男性はフランスに次いで世界で2番目にセックスの回数が多いと報じていたが、ギリシャの女性は幸せですね」と冗談を言い、同席したギリシャ首相夫人はとても困惑していたという。
キ、キモイ!キモ過ぎるぅ!
そりゃ、人間だから性欲があるのは当然だろうが、一国の首相が記者や外国の首相夫妻にこんな話をするなんて、なんたることだろうか!?特にこのギリシャ夫人への発言は、セクハラじゃないか?記事にはなっていない小泉のセクハラ発言はこれ以外にもたくさんあるのだとしたら、なんと恥ずかしいことか!小池さんはどうしちゃったの?
まさしくNHK「日本の恥小泉」ここにあり!
つづく
これまでに書いた靖国問題に関する記事
2006.07.29 (Sat)
昭和天皇が嫌っていた松岡洋右と安倍晋三は親戚だった!そして岸信介がA級戦犯不起訴になった本当の理由。
「系図でみる近現代 第七回」にある系図を見ると、確かに松岡洋右と安倍晋三が縁戚関係にあることが一目でわかる。
松岡洋右の妹、藤枝の夫が佐藤松介(岸信介・佐藤栄作兄弟の叔父)で、その娘が佐藤栄作夫人・寛子だそうだ。
富田メモによると、昭和天皇が「松岡までもが」と忌み嫌っていた人物の親戚である安倍が総理になることは、お亡くなりになった昭和天皇の本望ではないだろう。
そんなことを調べていると、安倍晋三の祖父である岸信介は七三一部隊と親密な関係にあることがわかった。
ナナナナナント!ちょうど岸信介が満州国国務院実業部総務司長に就任した1936年(昭和11年)に軍馬や家畜に対する細菌兵器の開発を担当しており、人体実験も行っていた「軍獣防疫廠」が満州に設立されたのであった。1941年には、「満州第100部隊」と改称されたそうだ。
おとといの記事でも触れた「日本軍による人体実験」より
七三一部隊は4つの支部以外に、大連にあった南満州鉄道の研究所も傘下に収めて支部とし、さらに平房の約260km北の安達には細菌兵器の実験場を持っていました。また関東軍は防疫給水部とは別に、新京(現在の長春)に「軍獣防疫廠」(1936年設立。1941年に「満州第一〇〇部隊」と改称)を持っていました。ここは軍馬や家畜に対する細菌兵器の開発を担当しており、人体実験も行っていました。
つまり、満州での人体実験や細菌兵器の開発は当時の総務司長であった岸信介の許可なしには行われなかったのであり、七三一部隊を率いていた石井四郎の背後で岸信介が実権を握っていた感がある。
実は、岸信介がなぜA級戦犯として投獄されていながら、不起訴となったのか理由を書いたものは一つも見当たらなかった。ウィキペディアの「岸信介」でも「戦後の日本を「共産主義に対する防波堤」と位置づけ、旧体制側の人物を復権させたため岸は戦犯不起訴となり、東条ら7名の処刑の翌日に釈放された。」と書かれているが、処刑された東条英機は旧体制側の人物ではなかったのか?
TBSが、21日の「イブニングニュース」で放送した旧日本軍731部隊の特集の冒頭部分に安倍晋三の写真が映って激怒した理由はここにあるのではないか?つまり、岸信介こそがアメリカに日本軍の人体実験および生体解剖によるデータを売り渡した張本人だったということだ。だから、売国奴、岸信介は不起訴となったのでは?この件に関するウェブサイトなどは一切削除されていて、情報は全くといっていいほどないので、これはあくまでも私の推測であることを前もって言っておく。
これらのことから、富田メモもTBSの「イブニングニュース」も本人が言っているように、安倍にとっては政治生命を脅かされかねない報道だったということがわかる。だから、突然靖国参拝しない発言をしたり、ほんの数秒間旧日本軍731部隊の特集に安倍の写真が映っただけで異常反応したのだ。これまで、これらのニュースは小泉・安倍政権に同情を買い、有利になるものとされていたが、そうではない。
反安倍体制がついに動き出したのだ。そして、これに無駄な抵抗をする無教養まるだしのネットウヨたち。彼らのあまりにも根拠のない、美化された歴史しか知らない無知からくる反論には思わず笑ってしまうのは、私だけだろうか?