2010.01.07 (Thu)
米国経由のフライトに乗ると、新スキャナーで全身透視されちゃうらしい
しかし、欧米ではこのスキャナーをめぐって議論が巻き起こっている。
まずは、このスキャナーの威力を見ていただきたい。


写真:『The Huffington Post』 Child Porn Fears Block Under 18s From Full Body Scanners より
ご覧の通り、このスキャナーでは、服装や下着の中まではっきり、くっきりと丸見えだ。そのため、英国では、このスキャナーで撮影された画像が、子どものわいせつな画像を製造することを禁止した法律に抵触するとの批判が上がり、18歳未満の子供はこのスキャナーを使わなくてもいいことが決定した。
しかし、もし、子供だけがスキャナー検査の対象からはずされた場合、テロリストは武器を隠蔽するために、子供を使うようになるだろう。そうなったら、何のために大金をかけてこのスキャナーを導入するのかわからなくなる。
又、プライバシー保護を訴える複数の団体は、英紙ガーディアンに対し、このスキャナーがあまりにも高性能なため、スキャナーによって製造される画像は全裸画像とかわりなく、乗客のプライバシーはどうなるのかと訴えている。
カナダの航空会社では、昨年のクリスマスに米機爆破未遂事件が起こったためにすでに米国経由や米国行きのフライトには手荷物の持込ができなくなってしまった。その上、このスキャナーが使われるようになったら、絶対に米国経由や米国行きのフライトには乗りたくないと思う。
共同通信でもこのニュースを伝えているけれども、カナダで出入国手続きをする旅行者全員が空港でこのスキャナーを使用されるかのような誤解を生むような書き方になっている。このスキャナーを使わなくてはならないのは、今のところ、カナダから米国経由又は米国行きのフライトを利用する人だけだということを強調しておきたい。
カナダ主要空港も全身透視検査へ 英などに続きスキャナー配備
2010/01/06 09:56 【共同通信】
【ニューヨーク共同】カナダ運輸省は5日、昨年12月の米機爆破テロ未遂事件を受け、今月後半からカナダ国内主要空港で乗客の全身を透視できるスキャナーを順次、配備し、安全検査を実施すると発表した。オランダ、英国などに続く措置。
全身スキャナーは人間の体を白、それ以外の異物を黒い画像で示し、乗客の衣服の下などに隠されたものを探知できる性能を持つ。カナダ放送協会によると、運輸省は44台を購入、今月後半に12台を導入するのを皮切りに、春までにトロント、バンクーバーなど主要空港に配備を終える予定。1台の価格は約25万ドル(2300万円)。
スキャナーをめぐっては、身体的特徴が鮮明に映し出され、プライバシーの観点から乗客の反発も予想される。しかし同省は昨年、西部の空港で試験運用した結果、「プライバシーの問題は適切に対処できているとの専門家の見解を得た」としている。