2009.11.09 (Mon)
普天間基地の移設計画問題
この複雑な問題の本質を踏まえて、植草さんがとてもわかりやすく、民主党が考慮すべき重要な3点を挙げてくださっている。
植草一秀の『知られざる真実』 普天間基地移設日米外交問題解決への提案
問題を考察する上で不可欠な認識は以下の三点だ。
第一は、沖縄の基地負担が突出して大きく、その軽減を図ることが極めて重要なこと。
第二は、日本外交をこれまでの対米隷属から脱却する契機を見出さねばならないこと。
第三は、キャンプシュワブにV字形滑走路を建設することに伴う環境破壊が極めて深刻であること。
確かにこの3点を考えれば、普天間基地をグアムか、領土問題が解決した暁には、北方領土などに移設するのがもっとも効果的ではないかと思われる。2014年までに、第3海兵遠征軍司令部、第3海兵師団司令部、第3海兵役務支援群司令部、第1海兵航空団司令部、第12海兵連隊司令部等約8,000人及びその家族約9,000人をグアムへ移転することになっているようだが、なぜ海兵隊やその家族の住宅だけなのか。ついでに飛行場もそっちに作ったらいいではないか。
こんなことを書くと、ネトウヨから攻撃されるのは必至だろうが、あえて言わせてもらえば、日本は核を保有していないことになっているが、海外で日本が核を保有していないなんて信じている国はないだろうし、米軍基地が日本から全て消滅したとしても、日本を攻めてくる国などあるはずがないと思う。実質的に、日本に米軍基地を保有する必要性はゼロと言っていいだろう。まさに、小沢幹事長が主張してネトウヨの批判の対象となってから久しいが、日本の防衛は、第七艦隊だけで十分なのである。
いずれにせよ、あと何十年かしたら米軍基地は全て日本から撤退するであろう。そんな基地のために日本国民の税金を使うのは無駄だと思う。その分、国民のために医療費を無料にしたり、社会保障を充実させる方がどんなに国民にとってありがたいか。民主党が米国と対等な関係を築き、税金の無駄遣いを徹底的になくし、国民の生活をコンクリートのわびしい生活から友愛で満ち溢れた豊かな生活へ変えるという公約を守るつもりなら、オバマ大統領が来日した際に、鳩山首相や岡田外相は普天間基地の代替施設を日本国内に建設するのは厳しいという見解をはっきりと米国側に示すべきだ。
沖縄の県民の心情をよくわかっているきっこちゃんもこれまでの基地問題のいきさつも交えて、民主党に対する要望を伝えている。
『きっこのブログ』 ハトポッポよ、沖縄の声を聞け!
今まで64年間もガマンして来た沖縄の人たちにしてみれば、わずか数年を焦って中途半端なことをされるよりも、この先、何年掛かろうとも、アメリカの基地は完全に排除してもらいたいって思ってるに決まってんだろ。普天間飛行場の移設問題に限って見たって、この移設案が持ち上がってから、13年間、ずっと反対の座り込みを続けて来た辺野古のオジィやオバァたちの願いは、ただひとつ、「県外移設」であり「国外移設」に他ならない。「自分たちのとこに来ないのならどうでもいい」なんてミジンも思ってない。
もし、民主党が米国の言いなりになってしまったら、これまでの自民党政権を追従することになり、自民党政権とは全く違うものを求める国民を失望させることになるだろう。これから米国と対等にやっていくつもりなら、植草さんがおっしゃられるように、ある程度、米国との短期的摩擦を覚悟しても、日本が「言うべきを言う」姿勢を貫くべきだ。そうすれば、中期的な日本の国益を増大させることも可能であろうし、国民からの信頼も得ることができる。
とにかく、民主党政権には、日米関係を重視するあまり、国民の期待を裏切るようなことをしないで欲しい。米国と1,2度交渉しただけで、早々と基地の県外や国外移設はありえないなどと発表するべきではない。これからも粘り強く交渉を続けていくべきであり、その中でどうしても無理な場合は国民もわかってくれるだろう。日米関係は重要だが、これからよりよい日米関係を築くために、米国と対等に議論していくことはもっと大切なことだと思うので。
「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」の情報はとらちゃんが集めてくれているのでそちらをご参考に。
『晴天のとら日和』 鳩山総理の優柔不断が、とうとう沖縄の住民を怒らせてしまった、。。。
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