2011.03.17 (Thu)
次の24時間から48時間で日本の明暗が決まる
それにしても、戦時中ではないのに、日本では、どうして、こんなに食物や水が不足しているのだろうか。報道によれば、支援物資は全国から続々と届けられているということだけど、輸送車両の燃料不足のため、避難所まですぐに届かないということだ。本当だろうか。なぜ、燃料が不足しなくてはならないのか。ガソリンやトラック用の燃料軽油が不足していたら、輸入できないのだろうか。
食品だっていくら個人が買い占めたといっても、限度があるだろう。戦時中の闇市のように、誰かがどこかに食料品を確保し、あとで高値で売りさばこうとしているのだろうか。想像しすぎだといいけど。とにかく、日本政府は国民に説明責任があるのに、何も説明しないので、国民は混乱している。実際に食品がスーパーなどから消えているのに、何の説明もなしに、買占めするなとか、落ち着いてくれとか言われても、国民をますますパニックに陥れるだけだ。
震災で、精神的にも肉体的にも疲労困憊している日本の読者の方々に、より疲労感や心配を増殖させるようなことはなるべく書きたいないのはやまやまだけど、今日も原発について書かねばならない。
福島第一原発の状況がかなり悪化しているようだ。米ABCニュースでは、ホワイトハウスが、「何十年もの間、瀕死の状態となる」可能性のある日本に対して準備があると報道している。
U.S. Concerned Japan Facing Situation That Could Be 'Deadly For Decades': ABC News
The Huffington Post Cara Parks First Posted: 03/16/11 05:16 PM Updated: 03/16/11 05:16 PM
(和訳)
米当局によると、米国では、避難地区をより広げるよう強要するべきであり、次の24時間から48時間がとても重要になると信じられている。
今がどれほど危険な状態か、説明するのが難しいとその匿名の当局者は語った。
巨大な地震が最初に核施設に損害を与えた時から、日本の核危機は強まった。水曜日に、ホワイトハウスは福島核施設から50マイル(80キロ)内にいるアメリカ人に避難するように勧告した。そして、放射線濃度が「急上昇」したため、施設従業員は一時的に避難するように強制された。
避難によって生じた困難は、メルトダウンの可能性を「拡大した」ことだった。
「彼らは従業員を避難させるべきではありません。-そして、原子炉を冷却するために従業員を原子炉に戻す必要があります。なぜなら、この職務は、決死隊として自らの命をかける任務であるという認識を持たなくではならないからです。」と、ABCニュースは、匿名の米政府当局者の発言を伝えている。
米原子力規制委員会(NRC)の委員長が、福島原子力工場の中の原子炉の一基では、使用済み燃料プールに水が一滴もないことを指摘したが、日本当局はこれを否定した。APは、「NRCのグレゴリー・ジャッコウ会長の言うことが正しいならば、これは燃料棒がより熱くなって、最終的にメルトダウンするのを止める手段が何もなくなったことを意味するだろう。」と伝え、ホワイトハウスのジェイ・カーニー報道官は、日本の状況を「さらに悪化しており、動きは急速に進むであろう。」と水曜日に伝えた。
最近、ウィキリークスは、日本政府が数年前に原子炉のデザインについて警告されたにもかかわらず、何もしなかったことを発表した。
3号機が空焚き状態になってから、どのくらいたったのだろうか。昨日のエントリーでも書いたように、原子炉に水がない状態が三日も続けば燃料棒は完全にメルトダウンし、超高温の金属の固まりとなった燃料棒は炉心を突き抜け、炉心外に落下する。その後、この灼熱の炉心が水蒸気と反応すると、臨海反応が起こり、プルトニウムを含む核燃料は中性子爆弾に変わる。
この中性子爆弾は凄まじい量の中性子を放射し、周囲数十キロを被曝させることになる。これを恐れて、米政府は米国人を80キロ圏外に避難させたのだと思われる。
今日、明日の冷却作業がうまくいくかいかないかで、日本の運命が変わるだろう。大惨事から日本を救うことができるよう、機動隊や自衛隊の健闘を祈る。
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