2009.12.11 (Fri)
小沢幹事長が訪中で首相の貫禄
民主党の小沢幹事長が10日、国会議員と共に中国北京を訪れ、胡錦濤国家主席や中国共産党の要人と会談した。今回の訪問は、日中交流事業「長城計画」の一環で、新人議員79人を含む国会議員143人が参加している。国会議員以外の参加者を合わせると600人を超える訪問団で、過去最大の規模となるそうだ。
ネトウヨやメディアでは毎日新聞までもが、今回の小沢幹事長による訪中に関して否定的な意見を示しているが、以前より親中家として知られる小沢幹事長が、異例の大規模な国会議員らを引き連れての訪中で、中国を重視するのは当然のことであり、中国側に小沢幹事長の求心力を示す一方、普天間基地の移設問題をめぐって米国との交渉に四苦八苦している岡田外相らに圧力をかけ、日本国民にも影響力の大きさを見せつける絶好のチャンスである。
自民党の鳩山邦夫元総務相が今日、実母からの資金提供問題の責任を取り、総務、政治倫理審査会長など党の役職をすべて辞任する意向を示したのを受け、可能性は限りなく少ないとは思うが、万一、鳩山由紀夫首相が首相の座を譲ることになれば、その後任は小沢一郎しかいないだろう。
自民党が小泉政権時に首相を靖国神社参拝させるなどして、近隣諸国との関係を悪化させた結果、日本と中国との関係も当然ながら思わしくなかった。それが日本の経済を悪化させる一因ともなっているのは火を見るよりも明らかだ。今、経済的に潤っている中国との関係を修復することが、日本経済を立て直すのにも役立つことを考えれば、小沢氏が大人数の日本の国会議員らを引き連れて中国を訪問したことは、価値あることだと考えたい。
Tags : 小沢一郎 |
中国訪問 |
中国共産党 |
民主党 |
日中関係 |
参院選 |
鳩山邦夫 |
鳩山由紀夫 |
胡錦濤国家主席 |
2008.05.06 (Tue)
日中首脳会談:日中外交失敗の声に学べ

写真:日中首脳会談:共同文書で「戦略的互恵関係」の包括的推進(毎日新聞より)
今回の日中首脳会談で話し合われた日中共同声明の要旨は次の通り。
●日中関係が両国のいずれにとっても最も重要な2国間関係の一つであり、お互いに脅威にならないことを確認する。
●日中が相互理解を深め、国際社会でアジアと世界の安定に共同で責任を果たす「大局」的思考を重視する。
●「首脳会談を頻繁に行う」として毎年一方の首脳が相手国を訪問する。
●チベットなどの人権問題については「国際社会が共に認める基本的かつ普遍的価値の一層の理解のために協力する」と抽象的に触れるにとどまる。
●日本が中国に支持を求めている国連安保理常任理事国入りについて「中国側が日本の国連における地位と役割を重視する」と初めて明記された。これまでの文書は「国際社会で大きな役割を果たすことを望む」との表現だった。
●歴史問題では「おわび」や「反省」の表現はなく「歴史を直視し、未来へ向かう」とし、「中国側は日本の戦後の平和国家としての歩みを積極的に評価した」と記された。
●経済分野では、これまで数量限定で行われてきた日本産米の中国向け輸出について、全面解禁することで正式に合意。昨年12月に北京で開かれた閣僚級の日中ハイレベル経済対話の継続も確認した。
●胡主席来日までの決着を目指したガス田開発について、首相は「議論に大きな進展があり、解決のめどが立ったことを確認した」と発言。胡主席も「つっこんだ協議を行い重要な進展があり、本格解決の全景が見えてきた」と述べたが、共に具体的な手順は明言せず、共同開発の対象海域で折り合えないまま結論は先送りされた。
毎日JP「<日中首脳会談>首相がチベットの対話評価 共同文書に署名」より抜粋
こうして見ると、やはり、胡主席と福田首相の会談はお互いの利益を考慮した見せかけだけのものだったというしかないだろう。長野の聖火リレーでの混乱後、胡主席は北京オリンピックをなんとか成功させたいがために、歴史問題を棚上げしてまでも日本におべっかを使いに来日。支持率の落ち込みがひどい福田首相にしてみたら、なんとか日中外交がうまく行っているところを見せて、支持率が少しでもアップすれば儲け物なんて思ったのではないだろうか。ところが、実際は、日中問題はほとんど何も解決のめどがつかないまま終わってしまったのだ。
今回の会談での成果は、雌雄のパンダ一組を借りられることになったことだけとの話もあるが、果たしてレンタル料をパンダ1頭につき年1億円を税金から払ってまでパンダを中国から借りることが成果と言えるのだろうか。
後期高齢医療制度のせいで高齢者の家族を持つ家庭で、高齢の親を殺害して自分も自殺するという悲劇が相次ぐ中、ごく限られた東京の子供が喜ぶという理由だけで厳しい経済状態の続く日本国民の税金から年間2億も使うことが、本当に今の日本に必要なのだろうか。又、中国はそのレンタル料をパンダの研究のために使うと言っているが、本当だろうか。もし、軍需産業のために使われたとしたら....。私はもちろんパンダが大好きなので、その姿が東京の上野動物園で見られると思うと嬉しい。けれども、パンダが見られるのは、ごく限られた東京に住んでいる人か東京に来られる人々に限られるし、パンダの気持ちを考えると、中国のパンダが生息する地域とは異なった環境の東京に連れてこられて迷惑なのではないだろうか。もともと私は動物園の狭い檻の中で動物を見せ物にすることには反対なので、こんなことを考えてしまう。
又、ネットや保守系メディアでは相変わらず中国に対する誹謗中傷が続いている。そんな日本で、胡主席が福田首相と会談し、皇居での晩餐会に招待されて、そのときだけメディアでは丁重に扱われても、そらぞらしいだけなのだ。そんなわけで、日中問題の確執に触れなかった今回の日中会談はみせかけはうまくいったように見えるが、実際は失敗に終わったのではないかと思う。北京オリンピックの弱みに付け込んで、チベット問題でも油田開発の件でも、もっとうまくたちまわることもできたはずなのに、日本の外務省というのは、つくづく外交下手なんだなというのを実感した日中会談だった。
福田内閣が中国に対してこれだけ弱腰外交を行った原因はやはり、自民党のでたらめ政治のために人気がなくなり自信喪失の状態にあったからであろう。又、日本経済の悪化も大きな原因の一つと言えよう。
関連記事(日付順):
『きまぐれな日々』 辺見庸のチベット問題論(月刊「現代」 6月号より)
『亡国魑魅魍魎録』 日中首脳会談~パンダに隠されたバラマキ外交
『反戦な家づくり』 中国脅威論者の憂鬱
『晴天とら日和』 パンダ2頭の貸与を約束しただけに終わった日中首脳会談:日中共同記者会見(全文掲載+ノーカットで!)情報満載!
『フンニャロメ日記』 パンダを借りるより、いっそ中国から借金でもしたらどうだ
このところ、忙しくて毎日更新できないにもかかわらず、ランキングへの応援ありがとうございます♪

にほんブログ村 政治ブログ 現在 4 位

BlogPeopleランキング
「政治」部門 現在 1 位

FC2政治ランキング 現在 1 位
『自エンド - トラックバック・ピープル』
http://member.blogpeople.net/tback/09077
ブログ村トラコミュ『自エンド』
http://politics.blogmura.com/rpc/trackback/85445/9w2tguyw8nnr
にトラックバックしています。
Tags : 日中外交 |
冷凍ギョーザ |
戦略的互恵関係 |
胡錦濤国家主席 |
パンダ |
油田開発 |
福田康夫 |