2011.07.05 (Tue)
松本龍復興相辞任で首相の任命責任は?

産経7月5日号外 松本復興相辞任
松本龍復興担当相は5日午前、首相官邸に菅直人首相を訪ね、東日本大震災の被災地に対する「暴言」の責任を取り、復興相を辞任する考えを伝えて辞表を提出した。6月27日の就任からわずか9日目での目玉閣僚の辞任は、ただでさえ求心力を失っている菅内閣の“落日”を象徴しており、首相の任命責任も問われることになる。
次の復興相には、小沢一郎氏が適任だと思うが、いったい誰がなるのか。その前に、松本氏共々、被災地や被災者の人々に対して全く何もしてこなかった菅内閣は、総辞職して欲しい。
松本氏の発言に対する被災地の反応は?
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2011.04.18 (Mon)
枝野が安全と主張する原発から30km圏内の5分間視察で完全防備
普段はあれだけ「安全」という言葉を繰り返しているのに、原発から34キロ離れた南相馬市でのこのザマはなんだ。こんな格好で出かけたら、国民に恐怖感を与えるだけではないか。
さらに、詐欺ブタは、妻子をすでにシンガポールに避難させているという。少し前にそれはデマという噂が広まったが、実際は本当だったようだ。ここまで平気で国民に嘘がつける男が官房長官とは、日本政府が詐欺集団と言われてもしょうがないだろう。
【原発】枝野長官が20キロ圏内の捜索現場を視察(11/04/17)
これまで詐欺ブタが記者会見など公の場所で語ってきたノー天気発言の記録があったので、復習してみる。
『25kg減るまで続けるブログ』原発事故初期の枝野発言を見返してみよう。より
12日
「放射性物質が大量に漏れ出すものではない。爆発前と比べ数値は上がっていない」
13日
「首相を含め東京電力に対しては適宜適切にスピーディーにかつ正確な情報を提供し、公表するよう繰り返し求めている」「外部の放射線量は風向きなどによって、変動するものであり、持続的な上昇でなければ心配ない」
「原子炉本体、圧力容器と格納容器については、問題が生じないという状態、外側でしか爆発していないし、そのレベルの衝撃には耐えられる構造」
「(3号機に)爆発的なことが万一生じても、避難している周辺の皆さんに影響を及ぼす状況は生じない」
14日
「(3号機爆発について)1号機と同様の水素爆発と同種と考えられ、現時点で格納容器の健全性は維持。大量の放射線物質が飛び散る可能性は低い」
「(停止した2号機について)水を流し込む作業でしっかり冷却できれば安定的な状況に向かう」
15日
「(1~3号機どれでも燃料棒の溶融が起きている)可能性は高い」
16日
「(観測は)経済産業省や文部科学省が行う。評価は原子力安全・保安院や原子力安全委員会」
「万一に備え、20キロの範囲内の人には出ていただいている状況」
「20~30キロについても、仮に屋外で活動したとしても直ちに健康に、人体に影響を及ぼす数値は出ていない」
17日
「国民に被害を与えることのないような、退避をしてきているつもり。今後も情報に基づいて適切に対応」
「日本政府としては国民の生命健康を守るという観点から最善を尽くす」
18日
「(電源がつく見通しは)混乱を招いてはいけないので、早期の確定に向けて全力をあげてということで、皆さんにはお伝えすべき」
「いま想定される事態のなかでは、今の水準で退避をしていただきたい」
「(避難範囲について)国民の皆さんの安全をしっかりと守るという観点から政府として決定」
「(原発事故収束と退避解除について)先の見通しは、その時点ではじめて申し上げる。その時点でもまだ申し上げられないかもしれない」
「日本政府は国民に正しい情報を伝える責任がある。確実な見通しでなければ日本政府としては示すべきではない」
19日
「(3号機への放水について)一定の注水が成功した。安定状況にあるのではないか」
視察は主に車内から行われ、車から降りたのは5分だけだったとか。本来なら、官房長官として現地で暮らす現民と数時間ほど一緒にすごし、みんなを元気づけるべきなのに、避難所には立ち寄らなかったことから、政府のスポークスマンに生活の窮状を訴えたい一般県民には不信感だけが残った。
国民には、いまだに「安全」を繰り返しているにもかかわらず、自分がいざ原発から34キロに5分間滞在するだけでも原子炉で一日中働いている人と同じような完全防備をして恥をさらした詐欺ブタは、自分が普段言っていることが嘘であることを証明したようなものだ。おまけに「安全」なはずの日本から、妻子を国外に避難させながら、よくも毎日国民に「原発安全神話」を語り続けられるよね。
そんな中、もう一つの詐欺集団「東電」は、事態の収拾まで長期にかかると知って、豚(トン)ズラするとか。同時に事故をどのように収めるかの工程表が発表されたが、具体案からは程遠く、いつまでに解決されるのかといった具体的な日付さえも示されていない。6~9カ月間で安定期にはいるだろうというのはかなりの楽観論だ。今後3カ月以内に格納容器を水で満たすといっても、現在やている作業の延長線上にしか過ぎず、格納容器が破損して底が抜けている状態で、水で満たせるはずもない。まるで全く具体性に欠けたミッキー・マウスの工程表を残して、幹部に豚ズラされたんじゃ、国民はたまったものではない。
東電や政府が全く信用できないことがわかっている国民は、結局自分の安全は、自分で勝ち取るしかない。政府や東電の言うことは絶対信じずに、自分の直感や信念を頼りに、生きていったほうがよさそうだ。
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2011.02.19 (Sat)
崩壊寸前の民主党に残された道は一つ。小沢一郎を首相にすることだ。
それにしても、ポスト菅がいろいろと取りざたされているこのタイミングで、時事の捏造記事が言わんとしていることは、まさに、アメリカ様の思惑どおりだ。
前原氏、トップ維持=次期首相にふさわしい人―時事世論調査
(時事通信社 - 02月18日 17:03)
時事通信社が10~13日に実施した世論調査で「次の首相にふさわしい人」を聞いたところ、前原誠司外相が前回1月調査比0.3ポイント増の8.9%でトップを維持した。民主党の岡田克也幹事長は0.8ポイント、自民党の石破茂政調会長は0.3ポイントそれぞれ減少したものの、いずれも7.2%で同率2位と順位を上げた。
新党改革の舛添要一代表は1.1ポイント減の7.0%で2位から4位に後退。みんなの党の渡辺喜美党首は0.6ポイント減の6.5%で前回と同じく5位だった。次いで自民党の小泉進次郎衆院議員は0.3ポイント増の4.5%となり、前回の9位から6位に浮上した。
菅直人首相、民主党の小沢一郎元代表、自民党の谷垣禎一総裁、石原伸晃幹事長はいずれも4.2%で7位に並んだ。菅首相が0.7、小沢氏が1.0ポイント減ったのに対し、谷垣氏は1.4、石原氏は1.0ポイント増加した。
調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は64.9%だった。
せっかくコリャイ菅を追い出して喜んでいたのも、束の間。その後任が前原では、日本はとんでもないことになってしまう。だって、議会を欠席して、今裁判で、先にリオンにヘッドロックをかけたと話題の海老蔵と小林真央の結婚式に出席してへらへらしているような男が首相になってしまったら、日本はどうなっちゃうの?偽メール事件で、あれだけ大失態を演じて民主党に大きな打撃を与えた男だよ。なんでもアメリカ様のいいなりの男だよ。
この先、政局がとても読みにくくなってきた。まず、菅のことだから、予算関連法案が成立しなくても、内閣総辞職とはならないだろう。内閣総辞職となれば、党の代表も辞任するはずだ。そうしたら、党の代表選挙で菅の対抗馬となった小沢氏が党の代表となる可能性は高い。それは、菅ら執行部が最も恐れていること。
つまり、菅は、総辞職するくらいなら、自分だけ辞職して、その後を仲間内に譲るのではないか。しかし、それでは、野党が許さないだろう。すでに、石原伸晃ら自民党議員は、首相が退陣するだけなら、予算関連法案に反対すると明言している。
世論調査で、民主党よりも支持率が高くなった自民党が今望んでいるのは、解散・総選挙だ。彼らにとってはあまりにもお粗末だった菅政権のおかげで、支持率が回復し、与党への復帰も目の前に迫っている。自民・公明ら野党にとって、どうしても今、必要なのは、解散・総選挙なのだ。
民主党に残された道は一つしかない。小沢一郎を首相にすることだ。そうして、マニフェストで国民に約束したことを実現させ、信頼のある民主党を復活させることだ。もし、今、解散・総選挙をしたら、民主党は確実に負ける。与党として残り、民主党を長期政権にするには、党内政権交代だけが残された道なのだ。
最後に、空き菅の退陣に向けて、岩見隆夫が、餞の言葉を贈ってくださっているので、紹介したい(笑)。
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2011.01.25 (Tue)
菅首相の施政方針演説は「指輪なしのプロポーズ」
これまでに何度も、空き菅の演説を聞いてきたけれども、菅直人って本当に演説の下手な男だねぇ。官僚が書いた原稿をただ読むだけにしても、もう少し上手く読めばいいのに、棒読みの上、耳障りの悪い声に全く感情がこもっていないから、聞き手にも全く響かない陳腐な演説だった。
その内容も演説よりヤジを聞いている方が楽しいような、心の底からつまらないを通り越して眠くなるような原稿だったし、だいたい、あれだけヤジが飛んでも、一言も「静かにして下さい。」と注意することもなしに、原稿の漢字が正しく読めるか不安でたまらなかったのか、ただ黙々と読み続けていた空き菅は、首相失格。これが欧米だったら、こんな演説はもの笑いのタネになるところ。
その内容と言えば、小泉進次郎からも「指輪のないプロポーズ。」と揶揄されたように、よく詐欺師が女性と関係を持つために指輪なしでプロポーズするのと一緒で、口先だけで実感がともなわない乏しい政策ばかり羅列していた。これまでさんざん国民を騙し続けてきた菅の言うことなんて誰が信じるというのか。
又、昨日のエントリーでも紹介した森ゆうこ議員らが提出した質問書にもあったとおり、無駄の削減をする前に参院選大敗の最も大きな要因とされた消費税増税を「不可避」とするところなどは、もう救いようのないバカとしかいいようがない。
増税の理由も、社会保障改革と言っているけど、具体的にどのように改革するとも言わずに国民が納得するわけないだろう。改革といっても、例えば社会保障の削減など、政府に都合のいい改革である場合もあるのだ。社会保障予算を五パーセント増加させるといってもそれが国民に利益をもたらす前に、官僚に使われてしまう場合もある。この経済不安的な時に増税された上に社会保障までカットされたら、国民生活は不幸のどん底に落とされ、「最大不幸社会の実現」となる。
万一、消費税の増税を実行すれば、カナダのブライアン・マルルーニ首相や日本の橋本龍太郎元首相のように、菅直人も財務官僚のいいなりになって国民生活を貶めた悪徳首相として後世にその名を残すだろう。
この空き菅の施政方針演説に対する国民の反応はどうだったのだろうか。
Yahoo!Japan 『みんなの政治』が首相の演説に点数をつけて評価する投票をおこなっていたので紹介したい。
菅直人首相が就任後初となる施政方針演説を行いました。あなたにとって首相の演説は何点?(施政方針演説の全編動画はこちら)(2011年1月24日~)
という質問に対しては、予想通り、0点が1556票で全体の78%を占めた。中にはマイナス点をつけたかった人もいるほど、その評価は低い。中には100点をつけたおかしな人が15人ほどいるようだけど、コメント欄を読むと、間違えずによく原稿を読めたかららしい。これって原稿を書いた官僚からの皮肉?(笑)

現在、最新のコメント欄には辛らつな批判が並ぶ。
[ 回答:20点 ]
壮大なオレオレ詐欺のような演説だった。嘘をつき嘘つきと感じない、思わない となると、どう評価すべきなのか。かって小泉元総理にやるやる詐欺だと面罵していた人だ、図々し過ぎる。この呪縛は、不滅だろう。
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投稿者:sfgrn155さん
投稿日時:2011年1月25日 15時41分
支持する:5件 支持しない:0件
[ 回答:0点 ]
「不幸」という言葉を連発していて気がめいった。
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投稿者:ceram8さん
投稿日時:2011年1月25日 15時26分
支持する:4件 支持しない:0件
[ 回答:0点 ]
後先考えず、官僚に頼り!米国に頼り!国民を全く見ていないことが、十分理解できる演説に失望しました。よく政治家で居られると関心する!
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投稿者:syuucleamさん
投稿日時:2011年1月25日 15時03分
支持する:5件 支持しない:2件
[ 回答:100点 ]
よく読めました。
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投稿者:tatekoumlさん
投稿日時:2011年1月25日 14時30分
支持する:0件 支持しない:3件
[ 回答:0点 ]
誰かが書いたか、嘘と思われるかなんだから、もう全部、官僚にやってもらったら? また、朝日が菅さん応援してるよ。 「本紙官邸担当ツイッターの発信を始めました」だって。 自民党内閣でもやるのかなあ。 やらないよね。
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投稿者:petaturu573さん
投稿日時:2011年1月25日 14時28分
支持する:2件 支持しない:0件
[ 回答:0点 ]
悉く国民との約束を反故にし続ける菅は、国民から完全に見放された!! 残された道は 解散総選挙しかない・ 早急に解散すべし!!
[ すべてを読む ]
投稿者:ran68ipさん
投稿日時:2011年1月25日 14時22分
支持する:6件 支持しない:0件
[ 回答:0点 ]
嘘付き民主党のリーダーが演説しても、どうせ出鱈目演説だから聞く意味がない。
[ すべてを読む ]
投稿者:mmm02_29さん
投稿日時:2011年1月25日 14時14分
支持する:6件 支持しない:0件
[ 回答:0点 ]
誰かの作文を代読するだけで施政方針演説とは笑わせる。 自分が読んだ作文の意味わかっているか? ちんぷんかんぷんだろ? そのスカスカの脳みそでは。 しかも目処をもくしょだってさ。 今頃、フリガナをふっておけと逆切れしてるんじゃねーの...
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2011.01.10 (Mon)
小沢一郎に離党勧告を迫る前に菅内閣は総辞職せよ
日本史上初の民意による政権交代を実現させた国民の気持ちを裏切り、国民が望むのとは全く逆方向に走り出した菅政権だが、空き菅はこのまま国民の意向を無視して、自民党と同じように悪徳ペンタゴンに支配され続けるなら、民主党は次期総選挙までの短命政権で終わるだろう。いまでは民主党は国民に嫌われ、内部抗争も激しく、野党にもあきれられるような政党になってしまった。小沢一郎が代表であったときの民主党とは全く別の党になってしまった。民主党が国民の信頼を取り戻すためには、菅内閣が総辞職し、小沢氏が中心となって党内をまとめていくしかない。
本日、菅政権に国民が何を望んでいるかを再確認させるためのデモが行われる。(『晴天とら日和』より)

「1.10 国民の生活が第一のデモ!」
日時: 2011年1月10日(成人の日) 13:00デモ出発(所要時間は1時間弱の予定)
集合場所: 都立青山公園 南地区 (約700㎡ トイレ有)
東京都港区六本木七丁目23
※注意:金網のフェンスで囲まれた「多目的広場」には入らないでください。
交通: 地下鉄千代田線「乃木坂」(C05)
デモの様子は、下のustreamで12時50分頃からデモ終了まで配信される。
服部順治チャネル
国民の生活が第一デモ
最後に、日本一新の会が発行しているメルマガで、TPP(環太平洋パートナーシップ)に関する見解には違いがあるけれども、平野貞夫代表がとても的確な菅総理批判や小沢一郎氏の「政治とカネの問題」に関して同感できる意見を述べられていたので、紹介させていただきたい。
「日本一新運動」の原点―36
日本一新の会・代表 平野 貞夫
◎菅首相の憲法政治否定言動は病的である
こんな内閣総理大臣を、日本国民はいつまで存在させるのだろうか。昨年9月の民主党代表選挙では「総理をくるくる変えるのは良くない」という俗論が通用したが、ここまで来ると、もはや国家の存亡に関わる問題であり看過できない。驚いたのは、菅首相の年頭記者会見だ。元旦に、首相公邸で開いた新年会に顔を見せた国会議員が45名と、小沢邸の120名に比べて著しく少なかったため、用意した弁当が150個も余ったという情報が流れたことが頭にきたのか、終始、支離滅裂の会見であった。それを例によって、朝日新聞がその社説で『本気ならば応援しよう』と論ずるに至っては、この国は完全に昭和初期のファシズムの道に突き進みだしたといえる。悪夢の再来である。「日本一新運動」の最大の目的は、日本のファシズム化を阻止することだ。
さて、菅首相の年頭会見は「国のあり方について三つの理念を申し上げる」という大見得から始まり、1、平成の開国元年、2、最小不幸社会、3、不条理を正す政治、というものであった。翻って、いま何としても必要なことは、政権交代した歴史的意義を確認し、公約の「国民の生活が第一」を実現するために、民主党が挙党一致で邁進することだが、その気はまったくないようだ。
ところで、菅首相が表明した三つの理念を、坂本龍馬流の妙見法力による四観三元論で分析すると大問題がある。まず、1、「平成の開国元年」だが、TPP(環太平洋パートナーシップ)について、「貿易自由化の促進や、若者が参加できる農業再生をやり遂げなければならない」と、言葉では誰もが反対できないデマゴーグを行っている。この政策は、米国の経済支配の中で生きていけという仕掛けがあることを知っておかねばならない。これこそが、さまざまな角度から検討すべきことで、6月を最終的な判断などとは米国の大統領選挙に利用されるだけだ。
次に、2、「最小不幸社会」だが、昨年6月17日の創刊号メルマガでも述べたように、最少でも「不幸」を撲滅するのが政治の目的でなければならない。一定の「不幸」の存在を容認して社会政策を構想するのは、学者の理論であっても、断じて政治の理念になり得るものではない。狙いは税制改正という名の消費税率の値上げである。「社会保障の整備」という美名をもてあそび、財政悪化の責任から逃れようとする官僚の手のひらで踊らされ、自らの権力保持の欲望を満たすために、庶民を犠牲にする菅首相の根性の汚れに問題がある。
私の体験を言っておこう。昭和63年の消費税導入は、占領体制下で歪められた税制度を改革するという歴史的意義があった。竹下政権も政権保持のためという私欲はなかった。どうにか成功したものの、あろうことか、協力した野党要求の福祉増額予算を政治資金へ摘み食いした政治家がいた。当時の厚生官僚の知惠で特養施設などを食い物にして、その後二人の総理大臣が誕生することになる。そして腐敗した官僚は天下りで、国民年金を食い物にしたのが、近時の社会保障の歴史であった。菅首相がいかにキレイごとを言おうと、官僚に尻尾をつかまれた政権を信用することはできない。
消費税制度の改革が必要なことは、その成立に深く関わった私は、誰よりもよく承知している。そのためには、行財政改革に対する官僚の意識改革が絶対の条件である。このことについて、年内には制度の立法過程を出版する予定だから、詳述は譲りたい。財政再建を、取りやすい消費税に逃げ込もうとする官僚と、それを悪用する政治家たちを追放するのが、消費税制度改革の最低の前提である。
何よりも大切なことは、現代の人間社会がどんな問題を抱えているか、という歴史認識である。資本主義の21世紀的変質はどんなものであり、社会保障の現代的意義をどう位置づけるか、という思想なくして、消費税を中心とする税制の抜本改革を論ずる資格はない。
「やゝ唐突に消費税にふれたために、十分に理解を得ることができなかった」と、菅首相は参議院選挙の時のことを反省しているが、唐突に話すような問題でないことがわからないなら政治家はやめた方がよい。
次の、3、「不条理を正す政治」だが、小沢さんの「政治とカネ」のことらしい。菅首相の頭脳はどうなっているのか。「不条理」の意味を知らないようだ。簡単に言えば「道理に反すること。不合理なこと」をいうわけだが、それは「政治=権力」で正せることではない。敢えていえば、政治=権力そのものが不条理な存在なのだ。そう認識することによって、政治の浄化は、はじめて可能になる。
そもそも「小沢問題―政治と金」は、小沢氏に原因があるのではない。これまでも繰り返し説明したが、西松事件は、検察が麻生政権の圧力で、これまでの政治資金規正法の解釈と運用を極端に変更して、大久保秘書を逮捕したことだ。裁判で検察側証人が証言を覆して、訴因は事実上消えてしまった。
陸山会事件は、会計事務を担当していた当時の秘書たちの収支報告の時期が遅れた「期づれ」が起訴の対象となった。これは基本的に犯罪となる筋のものではない。それを敢えて当時の秘書であった石川衆議院議員を逮捕までした。狙いは水谷建設から裏金を受け取ったというガセネタを利用しての「小沢潰し」であった。陸山会事件の裁判が始まれば、政治的謀略事件であったことが明確になることを私は確信している。そのために菅首相は「小沢排除」をあせっているのだ。
小沢氏本人が「期づれ」報告の共犯容疑で何度も東京地検特捜の取り調べを受け、その結果不起訴となったのである。西松事件から始まって約1年3ヶ月と、約30億円ともいわれる税金を乱費して、東京や地元事務所、そして企業を数回に渡って強制捜査の上である。それだけでなく、憲法違反といわれる検察審査会に、いかがわしい人物が市民目線という美名のもと、不起訴不当を申し立てたのである。
麻生自民党政権は、民主党の政権交代を阻止するという「不条理」によって、小沢氏を政界から追い落とそうとした。それを菅民主党政権は継承することになるが、これこそが不条理とはいえないか。司法界に詳しい専門家の話によれば、暗躍したのは弁護士の仙谷官房長官で、検察審査会関係まで手を入れたとのことだ。
信じられないことだが、2度目の議決が適法に行われたかどうか疑問があり、検事役の指定弁護士が起訴すれば弁護士法の懲戒問題が起きる、との見方をする専門家もいる。仙谷官房長官が法務大臣を兼務して異常な月日となる。しかも「小沢問題」にとって微妙な時期だ。裏からの何かがあったはずと想像するのは、私一人ではない。仮に裁判となれば、これらの事実が白日のもとに晒され、不条理な政治が正されることにもなろう。
要するに、「不条理」なことをやってきたのは小沢さんではなく、自民党麻生政権と、それを継承した菅政権であることはネット社会の常識となっているが、国民の皆さんに是非とも理解して貰いたい。
菅首相には、もう一つ「大不条理」がある。この年頭会見で、小沢一郎という政治家に議員辞職を迫ったことである。国民有権者から選ばれた国会議員に辞職を迫ることは、国民主権という憲法の基本原理に反することがわかっていない恐ろしい人間だ。国会決議ですら、憲法に違反するといわれているのにである。しかも、起訴されていない段階での言動であり、これでは内閣総理大臣としての資質どころか、普通の人間として信用できない病的な言動である。
さらなる「巨大不条理」は、この菅首相の一連の言動を批判するメディアがいないことである。それどころか、最初に紹介したように『本気ならば応援しよう』と論じたメディアがいる。菅首相と朝日新聞は、もはや精神的危篤状態といえる。そして、この事態に何の危機感も持たない与野党の国会議員たち、わが国の議会民主政治もいよいよ危篤状態かと、国家の滅亡がそこまできた感じだ。
ところが一点の光が差し込んできた。それは、西岡武夫参議院議長の月刊「文芸春秋」に寄せた手記である。菅首相について、「国家観、政治哲学を欠いたままでは、国を担う資格なし」と断じ、「そもそも国家に対する『哲学』すらないのではないか」と切り捨てている。仙谷官房長官の放言癖にも怒り、「彼の発言は国会答弁の名に値するものではない。弁護士の経験からつかんだものであろう『法廷闘争』のやり方だ」として、国会議員の資質に疑問を投げかけている。議長職のため党籍を離れているとはいえ、与党民主党の重鎮でもある西岡さんの、辛辣な意見に彼らは何と答えるだろうか。
そういえば、菅首相を弁護する仙谷官房長官の国会答弁は、まるで総会屋や裏社会を擁護するような態度であった。本来なら、マスメディアがこういった指摘をすべきことだが、それどころか巨大メディアの増長は、権力と結びついて情報社会を支配すべく暗躍を繰り返している。
(NHK会長人事に干渉する輩たち)
このメルマガを執筆中に寄せられた情報は、近く決定するNHK会長人事に、日本テレビの氏家会長らが、総務官僚OBなどを使って暗躍し、慶応大学の安西祐一郎前塾長を起用しようとしているとのことだ。安西氏は慶応大学の経営に失敗した人物であることは衆知のこと。要するに読売グループが先頭に立って、公共放送であるNHKに影響を与えようという狙いであろう。
民間メディアが、例えば「納税者番号制度」の政府広報費をめぐって、菅政権にすり寄った報道を始めたことは、年末のメルマガで述べたとおりだが、渡辺―氏家という読売メディアのNHK支配が実現すれば、日本社会はどうなるのか、社会心理的「暴力装置」としての「メディア・ファシズム」が完成する。
「メルマガ・日本一新」の読者の皆さん、そしてネットに集まる善良な人々よ、この謀略を阻止しようではないか。方法は一つ、あらゆる手段を駆使して、任命権を持つNHK経営委員に抗議の意志を伝えることである。
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