2020.04.28 (Tue)
日本のPCR検査の謎
CDC Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)
このサイトによると、米国で3月1日から今日まで検査された累積数は、316万4,787名となっている。陽性の数は、58万1,622名で、感染率は、約18.4%となっている。
カナダでこれまでにPCR検査した人の数は、約70万7500名で、そのうち陽性となった人の数は、4万6884名となっている。約6.6%の感染率だ。
新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(4月27日公表分)(厚労省HPより)
確か、安倍チンは、PCR検査を1日2万件にするって4月7日に国民に約束したよね。これまたウソだったとなると、もう本当に国民は誰も信じなくなるよ。恐らく、厚労省は安倍チンの発言に忖度して、彼の嘘がばれないように、PCR検査数を公表していないのかもね。こんな国ってある?
一月万冊氏の動画によると、これまでのデータを分析したところ、日本で行われている一日当たりのPCR検査数は、1日約4,300件ぐらいだろうと推測されている。初日からこれだけの検査数があるとは思えないが、3月1日から今日まで、累計で約25万8,000件だ。カナダの約3倍の人口をほこる日本としては、あまりにも検査数が少なすぎるのがわかる。
北朝鮮じゃないんだから、国民には、最低限の情報は公開しよう。
「布マスクで国民の不安はパッと消えますよ」アベノマスクを主導した“官邸の金正恩”ってどんな人? | 特集・ワイド #アベノマスク #週刊文春 https://t.co/LSK02Zw8mW
— 週刊文春 (@shukan_bunshun) April 22, 2020
あらあら、亡くなったはずの金正恩が首相秘書官に転職?国民を心酔させるスピーチを安倍チンのために書いたり、アベノマスクや星野源とのコラボ案などもすばらしいインスピレーションを官邸の金正恩が安倍チンに次々と提案したそうだ。さすがは、北の将軍様。安倍政権の評判を落とすためになかなかいい働きをしているではないか。彼のおかげで、嘘八百のスピーチをした安倍チンに「うそつき首相」のイメージをやきつけることができ、首相の信頼は100%地に落ちた。上出来だ。しかし、官邸の金正恩。毎晩豪華な食事をしているせいか、こちらも、そろそろ脂肪吸引オペが必要なようだ。
2012.07.05 (Thu)
米国の独立記念日
家はかなり古い。でも、中に入ると家の真ん中に大きなグランド・ピアノがあって、壁にかかっている絵や家具など芸術的なインテリアがくつろぎの空間を与えてくれている。

外から見た家。窓が大きいので、中から公園のような庭が良く見える。

ガラージとは思えないほどおしゃれな外見。

特に庭が広くて、アンティークな飾りつけがしてあり、とてもきれいだ。

自然の中では、ワインも格別においしい。

夕食後は、ジャクージに入ってくつろいだ。
日本を属国のように扱う米国は国として憎むべきだが、そこに住む人は、心優しい人もおり、なんの責任もない。もちろん、中にはひどい人種差別をする人もいるので気をつけたほうがいいと思うが・・・・。
2012.05.04 (Fri)
ステルス戦闘機F35と増税
実はこのF35という戦闘機の購入にあたって、つい最近、カナダでも国会で大きな議論を呼んだばかりで、カナダは、日本が購入予定の42機を上回る65機を250億ドル(約2兆円)で購入する予定だったのだが、このF35戦闘機に多くの問題が見つかり、国会でハーパー首相が野党にこの戦闘機の購入を見送るように要求されたものだ。
このステルス戦闘機F35の特徴として、その名のとおり、ステルス性に優れた点があげられた。英語のStealth(ステルス)は名詞で、「隠蜜」、「こっそり行うこと」などの意味がある。ステルス性(英: stealth)とは、軍用機、軍艦、戦闘車両等の兵器をレーダー等のセンサー類から探知され難くする軍事技術の総称で、ステルス性が高ければそれだけ敵のレーダーで探知されにくくなる。
この戦闘機の元の名前であるX-35は2000年に初飛行を行い、その当時は確かにステルス性に優れていたのだが、現在の軍事技術の発展により、いまでは、レーダーで探知されてしまうという。米国防総省内部資料でも、そのステルス性が疑問視された。
F35 空対空ミサイルとステルス性能に疑問 米国防総省内部資料
産経 2011.12.15 20:06 [核・ミサイル事情]
内部資料は「F35の(開発と生産の)同時遂行に関する簡易調査書」で計20ページ。11月29日付で、報告者は、国防総省のアハーン次官補代理(戦略・戦術システム担当)ら計5人。
それによると、F35試作機の米英両軍のテストパイロットは、(1)攻撃能力(2)(被弾や事故時の)生存可能性(3)旋回や上昇など飛行性能-について、「運用上深刻な影響を及ぼす可能性」を挙げ、敵戦闘機を攻撃する空対空ミサイルの発射についても問題を指摘した。また、敵防空能力を制圧するF35の電子戦能力についても、「特別な懸念」を示している。
空対空の攻撃能力に不可欠なステルス性のほか、とりわけ重要なのが、いち早く敵を察知し、ミサイル攻撃できる能力だが、テストパイロットらは、航空自衛隊が最重視するこれらの性能にも疑問を呈していた。
調査書は「今後の生産を中止するような根本的なリスクは認められなかった」としながらも、これらの問題点により「設計の安定性で信頼に欠ける」と結論。「調達・生産計画の真剣な再考」を促している。
これらの問題を解決するために生産が遅れているのかどうかわからないが、さらに、この戦闘機はどんどん複雑になり、コンピュータの回線だけでも2400万回線にも及ぶという。そのため、予定よりも大幅な単価上昇が見込まれている。その上、将来的には日本国内でライセンス生産をする予定で、莫大なライセンス料やメンテナンス費用がかかるので、恐らく、実際は、今、日本で報道されている単価(約190億7千万円)の数倍の値段になるであろう。
F-35 jets taking off and landing
戦闘する予定も何もないのに、こんなに高価で不良品とされている戦闘機を買うのは、まさに究極の税金の無駄遣いとしかいいようがない。この戦闘機を購入するために、消費税が増税されるとしたら、国民は納得がいかないだろう。メタボドジョウが先日ワシントンまで出向いて契約書を交わしているかどうかはわからないが、もしまだ契約していないとしたら、田中直紀防衛相は、F35の契約を即刻中止するべきだ。
Tags : 日本 |
カナダ |
米国 |
ステルス戦闘機F35 |
Stealth |
F-35 |
fighter |
jets |
航空自衛隊 |
2012.04.21 (Sat)
ワシントン・ポスト「野田がここ数年で最も賢明」とはアメリカン・ジョークか?
しかし、よく読んでみると、この記事を書いたフレッド・ハイアット記者は、短い間に首相が次々と変わったにもかかわらず、長い年月と書いたり、野田が民主主義が厳しい判断を下せるかどうか答えを出すことができるなどと、かなりの皮肉屋である可能性もあるので、その場合は、「賢明(注:ただしアメリカン・ジョーク)」と訳すべきだろう。
原文:
『The Washington Post』Can Japan make the tough decisions?
和訳:
日本は厳しい決断を下すことができるのか
フレッド・ハイアット
訂正: このコラムの以前のバージョンで、野田佳彦首相の趣味として柔道や詩吟(独特の節回しで琴や尺八等に乗せて漢詩 和歌 ・俳句・新体詩等の詩歌を吟ずる日本の伝統芸能の一つ)と書いたが、野田首相の広報担当者は、これは翻訳のエラーであり、詩吟は首相の趣味ではないことがわかった。これを訂正して、最新のバージョンを下記に更新する。
この問題は、ヨーロッパや米国と変わらない:民主主義が奮起してまだ困難なことに向かうことができるかどうかだ。長い年月の中で(皮肉か?)6人目の日本のリーダで、その中でも最も気の利いた野田佳彦内閣総理大臣が斬新な答えを模索している。
ヨーロッパでも多くの国がほぼ破綻した。ワシントンでは、米財政赤字削減策を協議する超党派委員長のシンプソン、ボウルズ両氏が行ったり来たりした。
ここ日本では、債務が上昇したり、他の問題が起こると、行ったり来たりするのは、総理大臣たちだった。国際通貨基金(IMF)からの新しい報告書によると、日本政府の債務は、国内総生産(GDP)の230パーセントであるのに対して、米国では103パーセントである。
野田氏は、これらの4つの問題を一度に取り上げた。
「過去20年間にわたる日本の政治でもっとも大きな問題は、やるべきことが延期されてきたことです。」
と野田氏は木曜日に官邸で行われたインタビューで私とポストのチコ・ハーランに語った。
「それを克服しなければなりません。」
野田氏は、消費税を現行5%から倍の10%に引き上げることを誓った。日本の約三分の一の電力を供給していた54基ある原子力発電所の少なくとも何基かを再稼動させたい。現在、去年の3月11日の津波と原発事故によって54基中53基が停止している。長期化している沖縄の米軍基地問題紛争を解決しようとしている。そして、甘やかされた日本の米農家に警告を与える太平洋地域のTPP交渉に参加したい。
Tags : 民主党 |
野田佳彦 |
ワシントン・ポスト |
フレッド・ハイアット |
ここ数年で最も賢明なリーダー |
官僚 |
米国 |
パペット |
日米同盟 |
2012.04.11 (Wed)
このままいけば、次期総理は橋下徹になるかも
私はてっきりロムニー氏は50代だと思っていたら、65歳だったんだね。外見も話し方も実に若々しいので、てっきり50代だと思っていた。下の動画は、ロムニー氏のキャンペーンのヴィデオだが、この短いキャンペーン広告の中で、これまでの共和党の保守派的思想とは正反対の「国民がやりたいことをやれる自由な国を目指すことをアピールしている。
その一つの具体的な例として、中絶に関しても、女性の選択を尊重し、中絶を合法化することを約束している。本気でロムニー氏がこれを実行するつもりなのかどうかはわからないが、前大統領選で、民主党に大敗した共和党にとって、これまでとは全く異質な政治理念を訴えた結果、支持を得たという点では成功したのだろう。
Mitt Romney's 2012 Pro-CHOICE Commercial
一方のサントラム氏は、どちらかというとリベラルなロムニー氏に反感を持った共和党支持者から支援を受け、州によっては、ロムニー氏に勝った州もあったが、結局は、思ったほど支持者数が伸びず、先週末に撤退することを決断したという。
日本でも、もうすぐ衆院選が行われようとしている。増税法案の行方によっては、増税法案が成立すると同時に野田内閣が解散するかもしれないし、任期満了まで持つかもしれない。しかし、今、衆院選が行われたら橋下氏率いる「維新の会」が圧勝するというデータがある。下の『現代ビジネス』のデータだが、このデータによると、民主と自民は歴史的大惨敗となるそうだ。まあ、これだけの失態を重ねれば、無理もないだろう。
『現代ビジネス』東京では分からないハシズム台風、猛烈な勢い 生データ公開衆議院48選挙区4800人に本誌がアンケート 橋下「維新の会」近畿地区で全勝!前原、谷垣も落選民主、自民は歴史的大惨敗
「週刊現代」2012年4月14日号より
全体で見れば4800人中1615人、33・6%の有権者が、いま衆院選があれば維新の会の候補に投票すると回答。次いで自民党が9・9%、民主党にいたってはわずか5・0%。以下、みんなの党4・3%、共産党3・1%、公明党2・6%、まだ決めていないという人が40・1%という結果になった。
ちなみに本誌と同様の調査を読売新聞が3月16日~18日に行っているが、その結果は維新支持24%、自民18%、民主10%となっている。こちらの回答者は2079人(うち大阪在住890人)であり、本誌の半分以下だ。
本誌調査を府県別に見ると、近畿圏のなかでももっとも維新支持者が多いのは、やはりお膝元の大阪で42・1%。奈良(32・2%)、和歌山(29・0%)、京都(28・6%)、兵庫(26・9%)、滋賀(26・0%)と続く。
まず、国民の80%以上が原発の再稼動に反対しているという調査結果がでているにもかかわらず、官僚に言われるままに再稼動を進めようとしている野田政権は、もはや、国民から見放されてしまったも同様だ。橋下は、そこをうまくついて、反原発側に回り、多くの支持を集めている。橋下が本当に原発の再稼動に反対なのかどうかはわからないが、国民の気持ちをつかむために、アンケート調査やデータを調査した結果、原発再稼動に反対する国民が多いことから、そういう意見を述べることにしたのだろう。橋下が国民の気持ちを掴むのが上手いのは、そういった下調べを念入りにして、より多くの国民にアピールするようなコメントを報道を通じて述べているからだ。
橋下に比べ、野田なんかは、国民の気持ちを掴もうなんて気力もなく、ただただ、官僚に言われるままに行動するのが精一杯の状態だ。財務省のパペットであることを国民にも見抜かれている野田には、橋下のように国民の気持ちを掴むなんてとてもできない芸当だろう。
橋下は、又、運もいいのかもしれない。今では、東日本大震災や福島第一原発事故の影響や、将来いつ起こるかわからない関東大震災を避けるために、東京から大阪へと移る個人や家庭や大企業が増えている。つまり、橋下氏が大阪市長になったとたん、大阪には人もカネもどんどん増えて、潤ってきているのだ。まるで、橋下が大阪の景気をよくしたかのように。
一般の国民よりも原発のことも、国民の生活のことも何も知らない人たちが政治家となり、官僚と大企業とマスコミとグルになって自分の利権のためだけに働いているような状況では、国民が今の政治に愛想を尽かすのは当然だ。そんな思考停止の政治家よりも少しだけ頭のいい橋下氏には、これまでの政治家ができなかったことをやってくれそうな雰囲気があり、国民が期待するのも無理はないだろう。
ミット・ロムニー氏のように、彼がどんな思想を持ち、言っったことを実行するかどうかより、国民に受けのいいことを言って、期待を抱かせる技を持っている方が最後には笑うのだ。でも結局橋下も、与党になったとたん、政権交代をしたときの民主党のように官僚に手玉に取られて、選挙前に言ったこととは全く別のことをし始めるかもしれない。小沢一郎氏がいつもおっしゃられているように、いまの官僚政治を打破しない限り、日本の政治に未来はないのだ。
Tags : 米国 |
大統領選 |
オバマ |
ミット・ロムニー |
サンとラム撤退 |
衆院選 |
橋下徹 |
維新の会 |
2012.02.11 (Sat)
植草一秀氏の岩上安身氏によるインタビューに共感
Video streaming by Ustream
植草一秀の『知られざる真実』岩上安身氏によるインタビューをご覧ください
2月8日に収録された岩上安身氏によるインタビュー動画が公開されている。
1週間経過すると、有料会員向けアーカイブに格納されてしまうとのことなので、岩上氏の会員でない読者の方は、一般公開中に動画をご覧賜りますようお願い申し上げたい。
小沢一郎氏にしても、植草一秀氏にしても、日本のトップに立てば、今の日本はかなりよくなるだろうと思うが、官僚の罠にはまり、社会的生命を抹殺されてしまった。米国と官僚と大資本がしきる構造の今の日本を改革できるのは、この2人しかいないと思う。この2人が復活できるか否かは、国民がメディアの嘘を見抜き、真実を見極める目を持てるかどうかにかかっている。
一方で、民主党の原点と正反対のことをやり、官僚に指示されるまま、マニフェスト違反しているのが、コイツ。やはり、植草さんが言われているように、一旦、霞ヶ関の中に入ってしまうと、昇進や国からの褒美のために民意とは逆のことをやってもなんとも思わなくなるのだろう。メタボドジョウと一緒で、コイツが副総理になれたのも、官僚の高給と地位を守るために財務官僚さまからご指名をいただいたのだろう。
2012.01.24 (Tue)
雪の日は車のスリップと歩行中の転倒にご注意
下のヴィデオは、週末、激しい雪嵐のあった米国はユタ州のソルトレイク・シティに住むリー・ブレイビーという34歳の男性の家から撮影されたものだが、ほんの数時間の間に12台以上の車が滑ったり、ぶつかったり、路上を横滑りしたという。
近所の人たちは、土曜日に坂の上の方で、ドライヴァーたちに注意を呼びかけていたが、多くがその坂を運転し続け、制御不可能となった。一台の車は、除雪車に追突してしまった。
ブレイビーさんが車を坂の上に押し上げるのを手伝うたびに、もう一台の車が滑り落ちてくるという状況だったそうだ。
ユタ州のハイウェイ・パトロールによると、ユタ州北部の5地区では、土曜日から日曜日の午後にかけて、376件の衝突事故が報告されたそうだ。これらの事故で34名がけがを負ったが、死亡者はいなかったということだ。
Video shows cars sliding and crashing in Utah storm
日本では、関東地方で、23日夜から24日午前8時までに車のスリップ事故が1100件も発生し、けが人もわかっているだけで50人余りに上っているという。
車のスリップはもちろんのこと、歩行中に足を滑らせて転倒しないよう、くれぐれもご注意下さいね。
2011.12.04 (Sun)
ハーマン・ケインが不倫疑惑で米大統領出馬を断念

『Huff Post』Herman Cain Makes Major Campaign Announcement
米大統領選の共和党候補者の中でもっとも有力だったハーマン・ケイン氏が、不倫疑惑で大統領出馬を断念することがわかった。きっかけは、ケイン氏と13年間不倫を続けていた女性、ジンジャー・ホワイトさんがFoxニュースのインタビューで不倫をすっぱ抜いたことにある。
Tags : 米国 |
ハーマン・ケイン |
不倫疑惑 |
大統領出馬 |
断念 |
ジンジャー・ホワイト |
グロリア・ケイン |
ニュート・ギングリッチ |
2011.08.24 (Wed)
カナダにも米国バージニア州M5.8地震の余波
そろそろ日本語のクラスが9月上旬に始まるので、このところその準備に忙しい。日本語のクラスはできるだけ毎年違った趣向でやろうと思っている。今年は、ただ日本語の文法や日本の文化を説明するのではなく、物語風な語りを多く取り入れながら教えたら、面白いのではないか。授業の中に語りを入れることによって、生徒との距離を縮めることができ、生徒を授業により深く引き込むことができ、学習項目をより長く記憶できるなど、数え切れないほどの多くの利点が研究によって明らかになっている。
今日は、その物語風な語りについてのセミナーが朝の8時半から夕方の4時まで大学であったので、参加してきた。2日間の無料セミナーで軽い朝食と昼食付きだ。お昼が済んで、午後のセミナーの第一部が終わり、ちょうど短い休憩をとろうとしていたときのこと。2時ごろだったと思うが、いきなり、すぐにビルの外に出るようにと指示するアナウンスがはいった。
少し前にも地下のカフェテリア(学食)で小火(ぼや)があり、真冬の寒い中、外に長い間出された経験があるので、また火事でも起こったのかと思ったら、バージニアで発生したマグニチュード(M)5.8の地震の余波がカナダまで来たようで、少し揺れたのだとか。
地震に敏感な私は全く気付かなかったくらだから、ごくわずかに揺れただけだと思う。おそらくマグニチュード2以下だろう。それなのに、セミナーは中断され、2時間もビルの中に入れなかったのだ。日本人がこの様子を見たら、思わず笑ってしまうだろう。

ビルの前に黄色いテープが張られ、中に入れないようにしたタワー
大学には3階建てのビルがほとんどだが、一つだけ13階の「シュモン・タワー」と呼ばれるビルがあり、そのビルが崩壊するのを恐れたそうだが、体で感知できないような揺れでどうやったらビルが崩壊するのか。あまりにも大袈裟な避難指示がでたので、あきれてしまった。おかげで、セミナーは途中で中止となり、みんな家に帰った。

タワーに近づけないように進入禁止にして道を塞ぐ白いトラック
日常、ほとんど地震を体験することのない米国では、今回初めて地震を体験した人も多く、M5.8の地震で、人々がパニックになるのもわからなくはない。ワシントンやニューヨークの空港、駅は一時閉鎖され、携帯電話が一時不通になったり一部地域で停電が発生したそうだ。米メディアは地震関連の報道一色に切り替わり、ワシントン市内ではホワイトハウス、連邦議会などの職員が私と同じように屋外に避難したとか。
気になるのが、米国の原子炉だが、米原子力規制委員会によると、震源近くのノースアナ原子力発電所の原子炉2基が運転を停止したそうだ。6つの州の12の原子炉で異常事態が生じたが、放射能漏れなどの事故はまだ報道されていない。やはり、米国も地震がないので、安心して莫大な数の原子炉を作ってきたが、今回の地震で、オバマ大統領も少しはあせったのではないか。やはり、私たちの想像を超える自然の力の下で、原子炉を稼動させるのはどんな国でも危険だと思った。
Tags : 米国 |
バージニア |
ワシントン |
ニューヨーク |
地震 |
ノースアナ原発 |
停電 |
原子炉2基 |
運転 |
自動停止 |
2011.04.07 (Thu)
ニューヨーク・タイムズ「米国が日本の原発に見る数々の脅威」
福島第一原発事故の方は、一難さって、また一難という危険な状態が続いている。今日は、国内外のメディアが、一斉に2号機のピットと呼ばれる施設から流出していた高い濃度の放射性物質に汚染された水が止まったことを報道していたが、発電所周辺で採取した海水からは、14万倍にあたる1cc当たり5600ベクレルのヨウ素131が検出されたという。前日は、基準の28万倍にあたる1cc当たり1万1000ベクレルのヨウ素131が検出されていて、この半分程度の濃度になったとはいえ、いまだに驚愕の高い濃度だ。
さらにニューヨークタイムズでは、福島第一で使用されているジェネラル・エレクトリック社(日本では、ゼネラル・エレクトリック社と表記される)製の原子炉に精通する原子炉エンジニアで、現在 Union of Concerned Scientists の原子力安全プロジェクトを指揮する デイヴィッド・A・ロックバウム(David A. Lochbaum) 氏が、ニューヨーク・タイムズによって独自に入手された米国原子力規制委員会による極秘の状況評価書類を基に福島第一原発の状況について厳しい見解を示している。
以下、『The Long Wait 果報は寝て待て。』 福島第一に数々の新たな脅威、とニューヨークタイムズ報じるより。
Posted by knagayama on 2011/04/06 Leave a comment (0)Go to comments
以下は、4月6日付のニューヨークタイムズ電子版記事、U.S. Sees Array of New Threats at Japan’s Nuclear Plant – NYTimes.com の全訳である。個人的な覚書として訳されたもので、その正確性を保証するものではない。もし何らかの誤訳や、改善すべき表現があれば、是非コメントを頂ければ幸いである。
06 April 2011, 13:36 (BST): 誤字を修正した。
日本の原発に数々の新たな脅威
日本における危機的状況に対応するために送られた米国政府所属のエンジニアたちは、福島原発は現在、恒久化しうる様々な新しい脅威に直面しており、そのうちのいくつかは発電所を安定させるための処置そのものの結果として増大する危険性がある、と警告している。米国原子力規制委員会によって準備された極秘の状況評価書類による。
3月26日付のこの書類に基づけば、これらの新しい脅威の中には、注入された放射性冷却水によって格納容器に高い圧力が加わり、今も続く東北地方太平洋沖地震の余震に対してより脆弱になってしまっていること、炉に注入された海水から発生する水素と酸素の放出によって格納容器内部での爆発の危険性があること、等が挙げられており、半ば融解した燃料棒と堆積した塩が炉心に注入されている冷却水を妨害している事態の詳細も記述されている。
ここ数日の間、作業員たちは核燃料の過熱を防ぐために取られた緊急対策の副作用とたたかうことを迫られている。放射性冷却水の漏れや、水につかって作業していた人員の被曝などがこれにあたる。この書類の存在を知る当局者とのインタビューからも、作業員の安全と炉の長期的安定性の復帰に対して冷却水が与える数々の障害を推し量ることができる。
この書類では将来における新たな爆発や余震による損害などについては触れられていないが、このいずれかが発生した場合、既に破損している炉のうち一つまたは複数の格納容器が破壊され、炉心からの重大な放射線の漏出が起こる可能性がある。冷却がうまくいかず、燃料の熱が冷やされないまま融け続ければ、長期にわたって融解状態が続く放射性物質が残されるかもしれない、と原子力の専門家の幾人かは指摘している。
ニューヨーク・タイムズによって入手された当該の書類は、日本政府高官によって既に提供された情報よりもヨリ詳細な技術的な現状把握が成されているが、それでも、日本政府によって米国人専門家に提供されたデータに多く依存しているようである。
ここでは、機能的な冷却システムが動作していない中で、冷却水を注入し続けることが果たして可能なのか、という疑問も投げかけられている。福島第一原発の安定状態を実現するためには、今後数ヶ月にわたって冷却を続けなければならないことが既に指摘されているが、燃料に対して水をかけ続けることが、原子力業界がようやく理解し始めた様々なリスクを発生させてしまうことに多くが気付き始めている。
また同書類によれば、炉の上に設定されている使用済み核燃料プールの一部が、爆発によって「最大で1マイル」上空まで飛散し、高濃度の放射性物質の一部が炉の間に横たわっており、おそらく作業員を保護するために撤去される必要があることも指摘している。初期の水素爆発のうちのいずれかで起こったであろうと見られる核物質の放出は、高濃度の放射性物質プールが、既に発表されている情報よりもはるかにダメージを受けている可能性があることを示唆している。
福島第一で使用されているゼネラル・エレクトリック社製の原子炉に精通する原子炉エンジニアで、現在 Union of Concerned Scientists の原子力安全プロジェクトを指揮する David A. Lochbaum は、書類で示唆された諸問題によって混沌としている状況の中では、対策の成功がさらに難しくなった、としている。
「既に樹海を出たとは行かなくとも、少なくともその外れには辿り着いていると思っていたが」と Lochbaum 氏は言う。「この情報があると話は違う。状況はもっと悪いようだ。何かがうまくいかなければ、ヨリ大きな損害が与えられるかもしれない。」彼は当該書類の作成には関わっていない。
原子力規制委員会によって提示された解決策の中には、格納容器に対する不活性ガスである窒素の注入によって酸素と水素の反応を防ぐことや、冷却水に硼素を注入し続けることによって再臨界を防ぐことが含まれている。
それでも、再臨界が即座に起こる危険性があるとは考えられていないようである。電力研究所(Electric Power Research Institute)の原子力セクター副長官である Neil Wilmsthurst は、この書類の現状評価に関わっており、「再臨界が起こっていることを示唆するデータは一切見ていない」としている。
この書類は、日本政府及び東京電力を補助している当委員会の原子炉安全チームのために準備されたものである。それは日本及びアメリカの数々の組織から「手に入る最も新しいデータ」に依拠している、とされている。これらの組織の中には、日本原子力産業協会、米国エネルギー省、ゼネラル・エレクトリック社、電力研究所などが含まれている。
そこには福島第一原発の6つの原子炉それぞれの詳細な現状評価と、それに対して推奨される対策が含まれている。この現状評価をよく知る原子力専門家たちは、この書類が定期的にアップデートされているものの、総合的には、3月26日付の版が現在の思考を最もよく著している、としている。
それは1号機、2号機、そして3号機の損傷した炉心の状態に関する新しい詳細説明を含んでいる。冷却に利用された海水から発生する塩とこぼれ落ちた燃料が冷却水の配管をつまらせているため、1号機における水の流れは「ひどく制限されており、遮断されている可能性もある」。炉心の中では、「水位はゼロに近いと見られ」、その結果として、「燃料がどの程度冷却されているかを判断するのは非常に難しい」とされる。同様の問題は2号機と3号機にも見られるが、1号機と比べれば水の流れはよい、と書類は述べている。
塩の幾分かは冷却に利用されている水が海水から浄水へ変化したことで流されたかも知れない、と原子力の専門家は言う。
格納容器の内部における水位の上昇は燃料を浸して冷やすための一手段として説明されてきた。しかしこの書類では、「容器を水に浸す際、水圧が耐震性に及ぼす悪影響を考慮すべきだ」とされている。
水位が上昇すると、格納容器には膨大な水圧が加えられる。それが高ければ高いほど、大きな余震が襲った際に容器が崩れてしまう可能性もまた高まる。
ゼネラル・エレクトリック社の元原子炉設計者である Margaret Harding は、余震への警告として、「もしわたしが日本人なら、地震以降その構造的な統合性が調査されていない格納容器に対して何トンもの水を注入することには非常に警戒的になる」としている。
ほかにもこの書類では、高濃度の放射線が存在する環境における海水からの水素と酸素の放出によって発生する、鉄筋コンクリート製の格納容器内部の「有害な空気」についても注意を呼びかけている。
この災害の初期の段階で発生した水素爆発は、原子炉の建物をひどく損ない、格納容器に損害を与えた可能性があるものもある。この水素が発生したメカニズムには、核燃料の被覆が関与している。この書類では、これらの気体を容器から放出し、安定した窒素ガスで満たすことが肝要であるとされている。この機能は震災以降失われている。
炉心から出る放射線は水分子を2つに分割し、水素を発生させることができる、と原子力の専門家は言う。Wilmshurst 氏によれば、3・26書類後の計算によれば、生成された水素の量は少ないとされている。しかしノートルダム大学の物理学者である Jay A. LaVerne によれば、燃料棒の近くでは水素が発生している可能性があり、酸素と反応するかも知れない、という。「もしそうならば、燃料棒付近で爆発生の混合物が発生しているということになります」と LaVerne 氏はインタビューで発言した。
原子力エンジニアたちは、格納容器の外にある使用済み燃料棒プールが、溶融した炉心よりもさらに危険であるかも知れない、としてきた。これらのプールは原子炉の建物の上部に位置し、使用済みの核燃料を水に浸す役割を担っているが、その冷却システムは作動していない。
この事故の初期に起こった4号機の原子炉の燃料プールで発生した水素爆発が、多くの放射性物質を環境に放ったことを米国原子力規制委員会のレポートは示唆している。
専門家の危惧は、水素爆発によって屋根が破壊され、燃料プールの放射性物質が直接露出していることから来ている。一方、原子炉には頑丈な格納容器があり、炉心で燃料が溶融したとしても、放射線を外に漏出させない可能性がより高い。
多方面にわたる問題の複雑性を捉えて、「ジャグリングのプロでも、ボールが多すぎるとうまくいかないものです」と Lochbaum 氏は言った。「考慮すべきことが多すぎ、かつ、1つを間違えただけで、状況はぐんと悪くなるかも知れません」。
Henry Fountain contributed reporting from New York, and Matthew L. Wald from Washington.
Tags : ニューヨーク・タイムズ |
米国 |
日本 |
原発 |
脅威 |