2008.02.26 (Tue)
海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で犠牲になった親子は、なぜいまだに行方不明なのか。

「あたご」型 DDG"ATAGO"Class 177「あたご」 (JMSDFより)
しょこたん(中川翔子)が行方不明の親子を勝手に死亡扱いして、非難をあび、謝罪したようだが、誰だってこの親子に無事生きていて欲しいのは、わかる。でも、非難されるべきは、しょこたんじゃなくて、救命活動が遅れた海上自衛隊の方だろう。
東京新聞によると、イージス艦の乗組員が救助を始めたのが衝突した14分後と言われている。
もし、12分前に本当に漁船を確認できていたら、救助するのが衝突の14分後というのは、遅すぎるように思う。それどころか、冬の海では海に落ちて15分を経過したら助からないと言われていることを知っていて、わざとこの親子を見殺しにしようとしたような印象を受ける。この親子が生きていたら、現場の海上自衛隊の失態が広く世間に知れ渡ってしまう。そうでなくとも、イージス艦情報漏洩や防衛汚職、役立たずのミサイル防衛に巨額の税金の無駄遣い、国民よりも米軍重視など、イメージの悪い防衛省が、今回の事故でますます国民に顔向けできなくなってしまう。だから、溺れている二人をわざと見殺しにして証拠隠滅を図ったのかもしれない。
<衝突前後の「あたご」の動き>
(※防衛省や三管本部の調べなどによる)
【2月19日】
午前3時45分 あたごの当直全員が交代を開始
55分 交代後の右舷の見張り員が漁船の赤灯を視認(当直士官に連絡せず?)
同4時5分 同じ見張り員が漁船の緑灯を確認し連絡
6分 自動操舵(そうだ)を手動に切り替え「後進」
7分 あたごが清徳丸に衝突
8分 救助作業開始を命令
21分 内火艇など3隻で救助作業開始
23分 国際VHF無線で第三管区海上保安本部に通報
33分 所属する護衛艦隊司令部に連絡
42分 同司令部から自衛艦隊司令部に連絡
同5時36分 護衛艦「しらゆき」、試験艦「くりはま」現場到着
40分 防衛大臣秘書官を通じて防衛相に連絡
45分 あたご、くりはま、しらゆきの内火艇6隻、その他、護衛艦を派遣して現場捜索
同6時18分 防衛省連絡室立ち上げ
(東京新聞)
衝突16分後の海保への通報について、防衛省は「何にぶつかったか分からない段階では通報できない。状況を判断しなくてはいけない」と言っているが、衝突12分前(「2分前」から後ほど変更)に漁船を確認しているにもかかわらず、何にぶつかったか分からないというのは、おかしいのではないか。12分前に漁船を確認したというのは、嘘で、本当は2分前に漁船を確認したというのなら、まだ、何にぶつかったか分からないといえるだろう。しかし、本当のところは、ぶつかるまで全く気づかなかったのではないだろうか。
もし、この親子が救命ジャケットを身に着けていなかったとしても、海に落ちたらすぐに海面に浮かんでくるはずで、衝突後、すぐに探せば、救助訓練を受けている海上自衛隊が二人を見失うわけがない。又、たとえ、浮き輪など救命具を身に着けていなかったとしても、負傷していなかった場合は、真っ二つになった「清徳丸」につかまることも可能だっただろうし、声を出して助けを求めることだってできたはずだ。
これは、あくまでも私の想像だが、海上自衛隊は、14分待って、二人が動かなくなったのを確認してから二人を引き上げて、死体が見つからないように証拠隠滅を図ったのではないだろうか。例えば、ヘリコプターで全く別の海に運んで投げ捨てるとか・・・・。

イージス艦と漁船の航跡(Asahi.comより)
これが、防衛省の最高責任者である石破防衛相の指示か、艦長の舩渡健・1等海佐の指示かはわからないが、あまりにも、防衛省の話が二転三転するので、ついつい安っぽい三文小説のような妄想を抱いてしまうのである。最初から正直にありのままを報告してくれたら、こんなばかげたことを考えることもなかったであろう。

<イージス艦事故>公表遅れに隠ぺい工作否定 石破防衛相(毎日.JP)
野党に辞任を迫られたとき、石破防衛相は、「この問題を解決するためにも辞任しない」と言った。又、ごく最近も、吉清治夫さんや哲大さんのご家族から辞任しないで、事件を解決して欲しいと頼まれたはずだが、衆院予算員会で民主党の笠浩史議員が「(イージス艦の)当直士官や見張り員は漁船団を認識していたのか」と質問すると、石破は「そこが今回の核心の1つだ」としながらも、「(海保の)捜査の厳正、公正を期すために、一方の当事者であるわたしどもがその時の状況がどうであったか話すことは控えたい」(時事通信社 - 02月25日)として、具体的な答弁を避けている。問題を解決するためには、そのときの情報や記録を全て公開するのが石破の義務であろうに。吉清さんのご家族が石破に辞めないで欲しいと言ったのは、石破に早く真相を追求してもらいたいからだ。防衛省や自分自身の護身だけに固執するために、情報公開ができないのであれば、この問題を解決できるはずもなく、吉清さんのご家族だって、石破の辞任を求めるであろう。石破防衛相は、この事故が起こったときに仮眠を取っていた艦長の舩渡健・1等海佐に全ての責任をなすりつけて、彼を辞職させることで、肝心な問題を煙に巻こうとしているが、こういった事故を防衛省が2度と繰り返さないように、防衛省の最高責任者である石破が辞職するべきだと思う。石破がいなくなった方が問題解決が早まるのは間違いないだろう。
福田内閣の支持率は日々落ち込んでおり、このままでは自民党が自滅する可能性があるため、福田首相は、助けを求めに再び民主党の小沢氏との会談を求めたそうだが、前回のこともあり、今回は、小沢氏にきっぱりと断られている。
これからの自滅党はラストスパートで、「自滅」というゴールへとまっしぐらに向かう。自民党の支持率がどんどん下がる中、今度は、安倍内閣のときのように芋ずる式に次々と福田内閣閣僚の辞任劇が始まりそうな予感。
吉清治夫さんと哲大さん親子の無事を祈りながら、一日も早く真相が解明されることを願ってやまない。
関連記事 (日付順):
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『フニャロメ日記』海自による「殺人事件」と、石原慎太郎の卑しさ2月27日
『晴天とら日和』いよいよ、今度は「あたご艦長」船渡健は仮眠していた。果たして本当に船渡健は事情聴取されたのかねぇ!マユツバかもな。2月26日
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