2008.08.02 (Sat)
『Change』からはほど遠い福田内閣改造

予告どおり8月1日に福田内閣改造があり、その内容はあきれるほど福田総理らしい改造で、国民生活よりも単に自分の保身延命のために派閥の長をバランスよく閣僚に組み込んだだけという内容だ。植草一秀の『知られざる真実』の植草氏は今回の内閣改造を下記のように見ている。
新体制の基本特性は「反小泉」、「財務省基軸」、「派閥均衡」だ。
福田政権樹立に貢献した8つの派閥、町村派、津島派、古賀派、(谷垣派)、山崎派、伊吹派、高村派、二階派の領袖に対する目配りが維持された。古賀氏は4役に残留し、谷垣氏、伊吹氏、高村氏、二階氏は閣内で処遇された。
麻生派は総裁選の敵対派閥で政権の枠組みから外れていたが、麻生派の鈴木恒夫氏初入閣と合わせて、麻生太郎氏が幹事長に就任した。
福田降ろしが本格化する場合、麻生氏が在野の場合、麻生氏が後継首相候補の筆頭になる。麻生氏を政権に取り込むことによって、麻生後継での福田降ろしを予防したいとの意思を読み取ることができる。
社民党のみずほタンも同じような見解を示している。
福田改造内閣の発足に当たって(談話)
本日、福田改造内閣のメンバーが発表された。
しかしながら、多くの閣僚メンバーが留任しており、自民党の役員が異動して入閣するなど、派閥順送りの人事であり、まったく新鮮さに欠けるものである。国民のために何をするかではなく、「自民党の、自民党による、自民党のための」延命内閣である。福田保身内閣としか言いようがない。
この内閣では、小泉内閣から延々と続いてきた国民生活に犠牲を強いる路線を転換することは不可能である。この内閣で、国民の暮らしは良くならない。昨年の発足から10ヵ月間、福田内閣のもとでも社会保障費は削減され、地方自治体への支援を切り縮められたことにより、格差が拡大し続けてきた。非正規労働者が増え続け、派遣労働などの不安定な雇用が増大していることに加え、原油の高騰や食料品など基本的な生活物資の値上げが続き、国民生活はますます厳しさを増している。引き続く地震災害や、原発の事故などに対しても、国民生活の安全を保つために政府は真剣に考えるべきである。
続く・・・・
社民党の保坂議員も今回の内閣改造は、福田組、新学期の「席替え」改造かという程度と述べている。
同じく辻元清美タンもオールスター下げ潮内閣→10%内閣へと福田内閣改造を鋭く批判している。
福田改造内閣の顔ぶれが決まった。唯一のサプライズは町村官房長官の留任という声も多い。
はっきりしているのは、上げ潮派を排除したこと。そして全派閥からまんべんなく入閣させる内向き人事だったこと。福田総理は「政策実現内閣」とよんだ。実現すべき政策とは「増税」に違いないが、さすがに「増税実現内閣」とはいえなかったのだろう。
派閥オールスターを集めたものの、人気も景気も低迷必死。「オールスター下げ潮内閣」では、ただただ国民の暮らしは追いつめられるばかり。
終わってみれば消費税も支持率も「10%」ではしゃれにならない。あらためて一刻も早い解散総選挙をすべき!
国民にとって、何がサプライズかって言ったら、そりゃ、確かにあのアホ町村が官房長官に留任したことだろう。又、Asshole太郎が幹事長になったこともいろいろな意味でサプライズだった。でも、このメンバーの年齢をみただけでも、福田総理を含む22名の全閣僚を足したら1394歳で、平均年齢は63歳。この内閣の中で一番若いのが47歳っていうんだから、いくら老人大国の日本でも、内閣人事の年齢までここまで高くしなくてもいいなじゃない?世界広しといえども、内閣閣僚の年齢がここまで高いのは日本くらいじゃないだろうか。当選回数だって上がるワナぁ~。それだけ長く生きているんだからさ。
ちなみにカナダのハーパー政権では、ハーパー首相が48歳と若いこともあるけど、閣僚の平均年齢は、53歳と日本よりも10歳も若い。ハーパー内閣の閣僚数は27名で、福田内閣の閣僚数よりも5名多い。又、ハーパー内閣の前のマーチン内閣では閣僚は39名だった。それに比べたら17名も減らした末の27名なのだ。
内閣閣僚の年齢層が高いと、やはり、どうしても思い切った政策の『Change』はできないよね。『Change』をスローガンに時期米国大統領をめざすオバマだって、1961年生まれの46歳だし(8月4日で47歳になる)、きっと彼が大統領になったら、組成する内閣は、40代から50代中心になるだろう。北米と比べると、どう見ても、日本の内閣って年齢が高すぎているし、活力や若々しさという魅力に欠けてるような気がする。普通、63歳って言えば、体力、知力とも衰えてきて、そろそろ退職する年齢だよね。町村がちょうど63歳だけど、彼の言動を見ても、言わなけりゃいいようなよけいなことばかり言っているのは、もちろん非常識なせいもあるけど、年齢のせいで、思考力が低下しているってこともあるんじゃないかな。でも、私の知っている人の中には80歳になっても体力、知力とも衰えを見せないような人がいることも事実。だけど、それは、かなり珍しい例かも。
それでは、さっそく新内閣のメンバーを見てみよう。
自民党4役
幹事長 麻生太郎 67(麻生派)
政調会長 保利耕輔 73(無派閥)
総務会長 笹川尭 72(津島派)
選挙対策委員長 古賀誠 67(古賀派)
閣僚
総務 増田寛也 56(留任・民間)
法務 保岡興治 69(山崎派)
外務 高村正彦 66(留任・高村派)
財務 伊吹文明 70(伊吹派)
文部科学 鈴木恒夫 67(初入閣・麻生派)
厚生労働 舛添要一 59(留任・無派閥)
農水 太田誠一 62(古賀派)
経済産業 二階俊博 69(二階派)
国土交通 谷垣禎一 63(古賀派)
環境 斉藤鉄夫 56(初入閣・公明)
防衛 林芳正 47(初入閣・古賀派)
官房 町村信孝 63(留任・町村派)
国家公安委員長・沖縄北方・防災 林幹雄 61(初入閣・山崎派)
消費者 野田聖子 47(無派閥)
金融・行政改革 茂木敏充 52(津島派)
経済財政 与謝野馨 69(無派閥)
少子化・拉致問題 中山恭子 68(初入閣・無派閥)
右派に人気が高かった死に神法務大臣やバカボン石破が突如消えていなくなったけど、無能な舛添が厚生労働大臣としてしぶとく居座ってるね。又、植草氏が言うように、中川秀直、小池百合子、武部勤、渡辺喜美、石原伸晃、猪口邦子など小泉勢力の人脈は、新体制から完全に排除されている一方、郵政民営化に反対した野田聖子や保利耕輔氏が入閣している。
悪評高い小泉カラーを払拭するのが目的なのだろうが、しかし、植草氏が言うように、「小泉一派」があまりにもきれいに取り除かれているところを見ると、大がかりな「偽装」が施されている可能性もあり、今後の「小泉一派」の動向に注視が必要だ。
ところで、いつもは鋭い選挙予測で評判なマツナガさんの今回の内閣改造予測は大ハズレだった。予測が当たった人だけ赤で表示。
現内閣残留組
総務大臣 増田寛也
法務大臣 鳩山邦夫(実は結構、総理の信頼が厚い)
外務大臣 高村正彦(朝鮮問題の継続外交)
防衛大臣 石破 茂
以上は福田康夫総理の信頼が厚い。
厚労大臣 舛添要一・・・横滑りか他に入閣、後任は伊吹文明?
再入閣組には、
副総裁兼任厚労大臣 伊吹文明=>財務大臣
財務大臣 与謝野馨=>経済財政
行革担当・経済政策担当 中川秀直
経産大臣 石原伸晃 甘利明大臣への対抗馬。
官房長官 細田博之
福田総理は「財政再建組」の与謝野と「上げ潮派組」の中川を競わせ、高みの見物か。
細田は手堅いことから町村に代わって官房長官に再任。
初入閣組
少子化担当大臣 小渕優子(最近子供を生んだ。内閣の目玉商品)
町村派 農水大臣 坂本剛二
古賀派 文部科学大臣 逢沢一郎
麻生派 環境大臣 森 英介
参議院枠は前回の積み残し
国家公安委員長 山崎正昭
沖縄・北海道担当 吉村剛太郎
公明党枠
国交大臣 井上義久
国家公安委員長と沖縄・北海道担当は一つにまとめられてしまったんだったね。まあ、今回は残念だったけど、これから衆院解散、総選挙の情報などもいろいろと飛び交うと思うので、引き続き、マツナガ情報にもアンテナを張り続けてみたいと思う。
参考資料:
『晴天とら日和』 カテゴリー:政治フクダ
この記事を書くに当たって、福田内閣改造に関して誰よりも素早くたくさんの情報やニュースを集めてくれたとらちゃんのブログを参考にさせていただきました。ありがとう。とらちゃん♪
『きっこのブログ』焼け石に水の内閣改造
きっこちゃんも、当然この内閣改造に不満を表明していらっしゃいます。
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2008.07.30 (Wed)
福田内閣改造人事予測:当たるも八卦当たらぬも八卦

ちょうど去年の今頃、7月29日は、参院選で、 野党・民主党が大勝利を収め、安倍自民党が歴史的大敗した日だった。『きまぐれな日々』に貼ってある自エンドのTB数を見てみたら、もうすぐ13000件を達成するではないか。
ちょっと早いけど、祝・自エンドTB13000件!
いつも自エンドリンクリストにTBしてくださるブロガーの皆様、そして、それをお読みくださる読者のみなさま、ほんとうにありがとうございます♪
みなさまのおかげで自エンドTBリストもここまで大きく成長し、なんとか政権交代の夢が実現味をおびてきた。昨日の自エンドリンクリストの配信数は13,170件で、相変わらず、日々、高い配信数を維持している。そして、油断は禁物だが、このところ、自エンドへの道のりはもうすぐそこだ!と誰もが確信するようになってきた。この政権交代が現実のものとなる感触は一年前にはとても味わえなかった感覚で、最近では、国民の自民党に対する長年にわたる不満のマグマがそろそろ噴火しそうな実感を誰もが共有しているのだ。
福田総理はそれにもかかわらず、延命工作に必死で、ここはなんとか内閣改造で支持率を上げたいと内閣改造に最後の望みをかけているらしい。

なにかというと内閣改造、決まるまでは白紙(ロイター)とのたまう福田総理だが・・・・。
内閣改造や衆議院解散、総選挙についてさまざまな憶測が飛び交っているが、内閣改造があるかどうかわからなかった7月12日の時点で、マツナガさんのとこでは内閣改造の予測をたてていた。私にしてみたら、内閣改造は、どうせやってもやらなくても同じという考えなので、誰が入れ替わるかなどという予測さえたてるのさえ面倒くさいだけだったが、マツナガさんは手間隙かけて予測されていた。マツナガさんのブログでは、議員の名前をクリックするとその議員の情報がわかるようになっているので、内閣改造に興味のある方でまだご覧になっていらっしゃらない方は、ぜひ、マツナガさんのところへ遊びに行ってみたら面白いのではないかと思う。
内閣改造 福田政権の正念場 うん?在庫一掃内閣か?
8月上旬の内閣改造は必至となった今の段階で参考になるかもしれないので、改造人事案のみ、こちらに転載させていただきたい。
(前略)
現内閣残留組
総務大臣 増田寛也
法務大臣 鳩山邦夫(実は結構、総理の信頼が厚い)
外務大臣 高村正彦(朝鮮問題の継続外交)
防衛大臣 石破 茂
以上は福田康夫総理の信頼が厚い。
厚労大臣 舛添要一・・・横滑りか他に入閣、後任は伊吹文明?
再入閣組には、
副総裁兼任厚労大臣 伊吹文明
財務大臣 与謝野馨
行革担当・経済政策担当 中川秀直
経産大臣 石原伸晃 甘利明大臣への対抗馬。
官房長官 細田博之
福田総理は「財政再建組」の与謝野と「上げ潮派組」の中川を競わせ、高みの見物か。
細田は手堅いことから町村に代わって官房長官に再任。
初入閣組
少子化担当大臣 小渕優子(最近子供を生んだ。内閣の目玉商品)
町村派 農水大臣 坂本剛二
古賀派 文部科学大臣 逢沢一郎
麻生派 環境大臣 森 英介
参議院枠は前回の積み残し
国家公安委員長 山崎正昭
沖縄・北海道担当 吉村剛太郎
公明党枠
国交大臣 井上義久
(中略)
注意:なお当エントリーでは、人事を決める福田総理が参照して使いやすくするために、特別に今週のキーワードbyオフイス・マツナガというニュース・ブログ検索サイトで「内閣改造」というカテゴリーを作成して、それぞれエントリーしたものであります。よって、上記の国会議員をクリックすると、それぞれのエントリーにリンクされます。実は、これだけの量のリンクを張るというのは、大変に手間のかかる作業でありましたが、ボスの命令により、「福田総理のために」作成したものです。
なお、当事務所で独自に、「身体検査情報」を掲載してもいいのですが、やはりこれは、一般に公開すべきものでないと判断して、今回は作成しませんでした。
つまり、このエントリーと、内閣調査室の「身体検査情報」を参照すれば、わりと、スムーズに人事に着手できると思います。
なお、内閣調査室の「身体検査レポート」には、当方の事務所からの相当数の情報提供があることを、ご理解ください。
なお、これは、無償での提供ですから、ご遠慮なくご利用ください。
一般の読者の方へ:さあ、みなさんも福田総理の気持ちになって、人事案にあれこれ、おもいをはせてみましょう。本当は、これは、有料サイトに掲載予定でしたが、実は、作成した有料サイトが、テスト段階で、重大なバグが発見されてしまいました。いつ、みな様にお披露目できるか、現段階では不明です。
当方の、IT担当が頭を抱えています。
以上
尚、マツナガさんによると、『週間新潮』2008年7月31日号(2008/07/24発売)の記事も合わせて読むと、「あなたも内閣改造通」になれるとのこと(笑)。

『週間新潮』より
内閣改造「灼熱の暗闘」
▼「中川秀直」入閣を待つ「愛人テープ」と「ソープビデオ」
▼入閣目前「スキャンダル」に襲われた「小渕優子と細田博之」
▼「初の女性三役」を巡る戦い「小池百合子と野田聖子」
▼「安売りやめさせろ」で失笑されたサプライズ「後藤田正純」
▼「舛添厚労相」留任確実の証拠は「戦没者招待状」
▼大作サンの「お気に入り」で入閣「公明党」山口議員
▼勝手にはしゃいでいる「指南役・小泉」「後見役・森」
▼打診も拒否だけど「麻生太郎」は幹事長なら「受ける」
さてさて、マツナガさんの予想がどこまで当たるか楽しみである。
その他の内閣改造に関する記事:
『ゲンダイネット』 福田首相は8月8日で辞任するのか
福田首相の8月辞任説が飛び交っている。サミットで支持率浮上に失敗し、公明党が急に距離を置き始めたからだ。臨時国会を早く開くな、3分の2条項を使うな、とプレッシャーをかける公明党は、事実上の倒閣に走り出したとも受け取れる。内閣改造で、何とか支持率を回復したい福田首相だが、公明党の豹変でシナリオは大きく狂っている。このままでは改造もできないまま、死に体内閣になる可能性がある。8月8日は北京五輪の開会式。福田首相が出席する。「サミット花道論」というのがあったが、いまや「北京五輪花道論」が公然とささやかれている。
『河北新報コルネット』 社説 「改造と臨時国会へ/政治は居眠りから覚めよ」
2009年度予算の概算要求基準(シーリング)がきのう閣議了解され、政局の焦点は内閣改造と次の臨時国会に移った。
今の政治を覆うのは「次期衆院選は来年秋の任期満了近く」との見方がまん延する緩みきった空気だが、改造・臨時国会政局は来るべき“政変”の扉を開けることになるかもしれない。
(後略)
『kimera25』 解散に追い込め!やっぱり改造するようだ。
『晴天とら日和』 【内閣改造】:フクダ曰く「あのー、今日も言わないことにしましょう」。何も言わなくて結構ですからトットとソ~リも議員も辞めちまえ!ふふふン~♪
福田が内閣改造するだけ税金の無駄だと思ったら、今日もランキングの応援よろしくお願いします♪

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