2011.06.29 (Wed)
福島第一原子力発電所の事故処理について

阿修羅に記事を紹介していただいた民兵さん、ありがとうございました。
加來道雄教授によれば、福島第一原発の状況は政府発表よりもずっと悪化しているーカナダde日本語
http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/403.html
投稿者 民兵 日時 2011 年 6 月 26 日 16:59:14: YUQ0jBMdwFDlc
そのコメント欄で、チェルノブイリの事故処理にかかった金額が一桁違っていたと指摘していただき、次のように訂正させていただいた。
加來教授は、チェルノブイリでは原発1基の事故処理に2千億ドル(約16兆円)かかったが、日本の場合は、3基が完全にメルトダウンしている上に、いまだに事故が長引いており、20基分(約320兆円)の事故処理費用がかかるのではないかと推測している。
阿修羅のコメント欄には多くの書き込みがあり、事故の処理問題に多くの関心が集まっているのがわかる。
28日に行われた東京電力の株主総会には、前代未聞の過去最多だった昨年の3倍近い約9204人が詰めかけ、周辺では福島県民や環境保護団体が抗議活動を繰り広げる異例の総会となったそうだ。しかし、清水正孝社長が報告したのは、最終(当期)赤字が1兆2473億円に上るということだけで、事故処理にかかるであろう天文学的な数字の損失については一切触れなかったようだ。
東電株主総会の内容については、下記のTogetterが参考になる。
岩上安身氏、木野龍逸氏、郷原信郎氏による、6月28日「東京電力株主総会」実況まとめ
総会では、株主402人が「原発撤退」を求める株主提案を行ったが、「賛成」は株主(議決権ベース)の約8%、「反対」が約89%(棄権や無効などが約3%)で、「反対」の圧倒的多数で否決されてしまった。
プチ内閣改造で、菅内閣に入閣、原発事故担当相に任命された細野豪志議員が、事故処理をどう実現していくのかに注目が集まるだろう。細野氏は、原子力安全・保安院の経済産業省からの独立など組織改編について、できるだけスピードアップしてやっていくと発表したが、同じ日、浮気発覚のヅラ西山が更迭された。海江田万里経済産業相は、ただ厳重注意しただけだったが、細野氏が原発事故担当になり、ヅラ西山を更迭させたのか。同じ浮気発覚の経験のある細野氏が、単に浮気を理由にヅラ西山を更迭するとは思えない。実際は、もっと他に原因があったのかもしれない。
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2011.04.20 (Wed)
Google Earthで福島第一原発の原子炉を3Dイメージで見てみた
残念なことに地図は埋め込むことができなかったので、福島原発の3Dイメージを見るには、下の大きな地図で見るをクリックしていただきたい。
3Dイメージを見るには、Google Earthをダウンロードする必要がある。
福島原発の最新映像はこちら:福島原発の最新映像(YouTube)
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2011.04.19 (Tue)
日本政府はCIAよりもっと秘密主義
Japan's Government Is Being More Secretive Than The C.I.A.
このロボットを作った会社は、米国のマサチューセッツに本社があるアイロボット(iRobot)で、自動掃除機のルンバ(Roomba)で有名な会社。日本はアシモ君など、優秀なロボットをたくさん作り出していたので、てっきりロボット大国だと思っていたが、こういった肝心の原発危機には全く役に立たず、実用性がないことがわかった。
本来なら、全国に54基も原発があるんだから、危機に備えて、ロボットを作り準備を整えて置くべきであったにもかかわらず、実用的に使えるものは何もなく、危機管理が全くできてないことが世界中に知れ渡ってしまった。こういった危機に備えてロボットを作ってあれば、無駄に作業員を被曝させることもなく、仕事ももっとスムーズにできたに違いない。
東電職員もカネの亡者と化してしまって、コストをカットすることしか考えず、原発で働く作業員の安全など二の次になってしまっていた結果であろう。危機管理をやってこなかったツケがとうとうやってきたということか。
京都大学の小出教授が4日ぶりにラジオに出演し、昨日、東電が発表した事態収束への「工程表」について、あまりにも楽観的すぎるとあきれられていた。
【福島原発】2011/4/18/月★東電の工程表について 1/2
【福島原発】2011/4/18/月★東電の工程表について 2/2
まず、作業員の被曝量が強すぎてこの「工程表」どおりに作業を進めるのは無理であること。原子炉の格納容器が壊れているため、「水棺方式」は、全くの無駄であることなど挙げられていた。
この「工程表」が発表されると、東京電力 <9501> の株価は、一時17円安の450円まで下がった。小出教授が悲観されているように、福島第一原子力発電所の1、3号機内で高い放射線量が計測され、作業が思い通りに進まず、東電が計画する工程表に遅れが出る可能性を警戒する動きではないかと見られている。
ロボットが役に立ってくれればいいが、自動掃除機ルンバを作ったアイロボット社製のロボットでは、あまり期待できない気がする。
津波や震災は自然災害だが、今回の原発事故はあきらかに東電や政府の対応の遅れや危機管理のなさが招いた人災である。この事故を教訓として生かし、新しい日本を創れるか否かは、日本国民の一人ひとりの行動にかかっている。
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2011.03.17 (Thu)
次の24時間から48時間で日本の明暗が決まる
それにしても、戦時中ではないのに、日本では、どうして、こんなに食物や水が不足しているのだろうか。報道によれば、支援物資は全国から続々と届けられているということだけど、輸送車両の燃料不足のため、避難所まですぐに届かないということだ。本当だろうか。なぜ、燃料が不足しなくてはならないのか。ガソリンやトラック用の燃料軽油が不足していたら、輸入できないのだろうか。
食品だっていくら個人が買い占めたといっても、限度があるだろう。戦時中の闇市のように、誰かがどこかに食料品を確保し、あとで高値で売りさばこうとしているのだろうか。想像しすぎだといいけど。とにかく、日本政府は国民に説明責任があるのに、何も説明しないので、国民は混乱している。実際に食品がスーパーなどから消えているのに、何の説明もなしに、買占めするなとか、落ち着いてくれとか言われても、国民をますますパニックに陥れるだけだ。
震災で、精神的にも肉体的にも疲労困憊している日本の読者の方々に、より疲労感や心配を増殖させるようなことはなるべく書きたいないのはやまやまだけど、今日も原発について書かねばならない。
福島第一原発の状況がかなり悪化しているようだ。米ABCニュースでは、ホワイトハウスが、「何十年もの間、瀕死の状態となる」可能性のある日本に対して準備があると報道している。
U.S. Concerned Japan Facing Situation That Could Be 'Deadly For Decades': ABC News
The Huffington Post Cara Parks First Posted: 03/16/11 05:16 PM Updated: 03/16/11 05:16 PM
(和訳)
米当局によると、米国では、避難地区をより広げるよう強要するべきであり、次の24時間から48時間がとても重要になると信じられている。
今がどれほど危険な状態か、説明するのが難しいとその匿名の当局者は語った。
巨大な地震が最初に核施設に損害を与えた時から、日本の核危機は強まった。水曜日に、ホワイトハウスは福島核施設から50マイル(80キロ)内にいるアメリカ人に避難するように勧告した。そして、放射線濃度が「急上昇」したため、施設従業員は一時的に避難するように強制された。
避難によって生じた困難は、メルトダウンの可能性を「拡大した」ことだった。
「彼らは従業員を避難させるべきではありません。-そして、原子炉を冷却するために従業員を原子炉に戻す必要があります。なぜなら、この職務は、決死隊として自らの命をかける任務であるという認識を持たなくではならないからです。」と、ABCニュースは、匿名の米政府当局者の発言を伝えている。
米原子力規制委員会(NRC)の委員長が、福島原子力工場の中の原子炉の一基では、使用済み燃料プールに水が一滴もないことを指摘したが、日本当局はこれを否定した。APは、「NRCのグレゴリー・ジャッコウ会長の言うことが正しいならば、これは燃料棒がより熱くなって、最終的にメルトダウンするのを止める手段が何もなくなったことを意味するだろう。」と伝え、ホワイトハウスのジェイ・カーニー報道官は、日本の状況を「さらに悪化しており、動きは急速に進むであろう。」と水曜日に伝えた。
最近、ウィキリークスは、日本政府が数年前に原子炉のデザインについて警告されたにもかかわらず、何もしなかったことを発表した。
3号機が空焚き状態になってから、どのくらいたったのだろうか。昨日のエントリーでも書いたように、原子炉に水がない状態が三日も続けば燃料棒は完全にメルトダウンし、超高温の金属の固まりとなった燃料棒は炉心を突き抜け、炉心外に落下する。その後、この灼熱の炉心が水蒸気と反応すると、臨海反応が起こり、プルトニウムを含む核燃料は中性子爆弾に変わる。
この中性子爆弾は凄まじい量の中性子を放射し、周囲数十キロを被曝させることになる。これを恐れて、米政府は米国人を80キロ圏外に避難させたのだと思われる。
今日、明日の冷却作業がうまくいくかいかないかで、日本の運命が変わるだろう。大惨事から日本を救うことができるよう、機動隊や自衛隊の健闘を祈る。
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2011.03.12 (Sat)
福島第一原子力発電所のメルトダウンが起こらないことをただひたすら祈る
首相官邸
十分時間はありますので、落ち着いて行動してください。
福島第一原発半径10km圏の住民の方は避難してください。
福島第二原発半径3km圏の住民の方は避難してください。
福島第二原発半径3km~10km圏の住民の方は屋内に待機してください。
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沿岸部は津波の危険があるので近づかないでください。
車で移動している方はカーラジオを聞いてください。
官邸や東電では今何が起こっているのか、詳しく真実を説明するべきだ。すでに、3000人の人々が、理由もわからずに避難していると聞いている。CNNでも、日本政府から、放射性物質が漏れているのかいないのか全く説明がないことに首をかしげている。説明不足は、住民を必要以上に恐怖にさらす心配がある。人々は、海外のニュースからより詳しい説明を知ることになる。なんのために日本の報道機関があるのだろうか。こんなことをしていたら、政府に都合の悪いことを隠すためだけに存在すると言われても何もいえないだろう。
今回の大地震で、官邸の危機管理が全くできていないことが判明した。そして、世界からも批判されている。たいだい、東京は福島からほんの240キロメートルしか離れていないのであり、福島原発の原子炉がメルトダウンしたら、東京に住む人々にとっても決して他人事ではないのだ。
NHKニュースによると、地震で停止した福島第一原子力発電所1号機では、すでに核燃料棒を束ねた「燃料集合体」が水面の上、最大で90センチほど露出しており、そのままの状態が続くと燃料棒が壊れて放射性物質が漏れ出すおそれがある危険な状態になったそうだ。通常では、水位は、核燃料の上約5.3メートルもあるという。そして、一号機だけではなく、2号機もおなじような状態になるのは目に見えている。
現在、燃料棒を冷やす冷却剤の温度は100度となっており、(その後、温度が上がり続けているのか、下がっているのか全く不明)格納容器内の圧力がかなりあがってしまったため、その冷却剤の温度を下げるために、1号機と2号機の格納容器内の圧力を外部に逃がしている。柏崎刈羽原子力発電所を検査したことのある物理学者、ジェイムス・アクトン氏によると、このとき、少量の放射性物質が外に出るが、それはあまり心配する必要がないと言う。それよりも心配しなくてはならないのは、そのまま温度が上がり続け、格納容器内の温度が540度に達したとき、格納容器内の燃料棒がメルトダウンすることだと述べている。
「問題は、格納容器内の温度を下げられない場合、燃料棒が溶け出し、大量の放射能で環境が汚染される可能性があるということだ。そうすれば、長期間に及ぶ癌で人々は苦しむだろう。」とアクトン氏は語った。
ヒラリー・クリントン氏は、米時間金曜日(日本時間土曜日)に米空軍機で冷却剤を日本へ向けて送ったと発表したと米国のニュースは伝えている。一方で、空軍機で冷却剤が送られたという記録はない(記録を残さないように秘密裏に送られた可能性もある)というニュースもあり、この辺は定かではない。もし、冷却剤が米国から送られたなら、格納容器内の温度が540度になる前に、届くといいが、それでも、現在は、格納容器のすぐ近くにある弁を開く現場の放射線が強いことから作業を中止しているという。
日本の原発は、一応、耐震装備はされているけれども、大震災の危機に見舞われたとき、全く予想しないことが起きたときの危機管理はされていなかった。今回の地震で、人々は改めて、原発の恐ろしさを味わったことだろう。地震王国の日本が全国に55機の原発を抱える危険さを。
福島第一原発 燃料溶け出たか
3月12日 14時21分
経済産業省の原子力安全・保安院によりますと、福島第一原子力発電所の敷地内の1号機の周辺で、核分裂によって発生する「セシウム」という放射性物質が検出されたことから、1号機で炉心にある核燃料の一部が溶け出たとみていると発表しました。
福島第一 燃料一部露出のおそれ
3月12日 12時3分
原子力安全・保安院などによりますと、福島第一原子力発電所1号機では、原子炉を冷やす水の高さが下がり、午前11時20分現在で、核燃料棒を束ねた「燃料集合体」が水面の上、最大で90センチほど露出し、そのままの状態が続くと燃料棒が壊れて放射性物質が漏れ出すおそれがある危険な状態になったということです。このため、消火用にためていた水など、およそ27000リットルを仮設のポンプを使うなどして原子炉の中に流し込み、水の高さを上げるための作業を行っているということです。
福島第一原発 冷却水位が低い状態
3月12日 0時12分
東京電力の福島第一原子力発電所の2号機では、地震で自動停止したあと、非常用のディーゼル発電機が動かなくなるなどして原子炉を冷やせない状態で、核燃料を冷やす水の水位が低い状況が続いています。しかし、直ちに放射性物質が外に漏れたりする状況ではないということで、東京電力が復旧を急いでいます。
経済産業省の原子力安全・保安院が、11日午後11時すぎに記者会見したところによりますと、東京電力の福島第一発電所2号機は、地震で自動停止したあと、周辺の停電により、外部から電気を送ることができない状態になったうえ、2つある非常用のディーゼル発電機も動きませんでした。このため、原子炉を冷やせない状態になり、さらに、電気を使わない別の装置での冷却もできなくなり、原子炉を冷やす水が蒸発しました。その結果、核燃料を冷やす水の水位は、通常は核燃料の上およそ5.3メートルまでありますが、11日午後10時現在、およそ3.4メートルで、通常より2メートル近く低い状況が続いています。しかし、直ちに原子炉内の燃料が水の外に露出したり、放射性物質が外に漏れたりする状況ではないということです。東京電力は、福島第一原発に到着した電源車を原発に接続するなどの復旧作業を急いでいます。
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