2011.04.12 (Tue)
福島第一原発の事故評価がチェルノブイリと同じ「レベル7」へ
Added On April 9, 2011
A Japanese journalist traveled into the radiation zone near Fukushima, Japan.
CNN's Don Lemon reports.
原発事故の真実を追究するという点において、ジャーナリストの岩上安身氏もすばらしい仕事をしてくださっている。先日は、わざわざ、小出教授のインタビューのために京都大学まで足を伸ばされ、とても参考になる情報を聞き出してくださった。約1時間半という長い動画だが、福島原発事故に興味のある方は、ぜひご覧いただきたい。時間のない方は、小出教授の主張の一部が、『愚かな核=原子力利用』というサイトにまとめられているので、ご参考まで。
京都大学原子炉実験所 小出裕章氏に聞く
ロイターの原発についての世論調査によると、下のような結果となった。

「福島原発事故はチェルノブイリ事故の被害を越える可能性も」というエントリーで、科学国際安全保障研究所(ISIS)が福島原発事故が、最も深刻なチェルノブイリと同レベルである「レベル7」に達する可能性を予測したことを書いたが、やっと今日、福島第一原発の事故評価が、「レベル7」へ引き上げられたようだ。
こんな状況でも、原発増設を計画通り進めるべきと思っている人が全体の22%もいることに驚いた。恐らくこの中のほとんどが、原発産業関係者ではないかと思われる。それにしても、このアンケート調査によると、原発を減らすだけでいいと考えている人も29%もおり、原発を全廃したいと考えている人は、全日本人の半分に過ぎないということだが、今の日本がどれだけの危機にさらされているのか理解していない人が多すぎるのではないか。
岩上氏のインタヴューでも小出教授もおっしゃられていたが、原発がなくなると電気がなくなると考えて、原発の増設に賛成しているとしたら、愚の骨頂だ。原発を全廃しても、火力発電を稼動させれば、電気は十分供給できるのだ。これから自然エネルギーを開発すれば、さらに経済的に電気を供給していくことができるだろう。
地震大国の日本では、いつ大きな地震が起こるともわからず、原発の稼動には常に大きな危険が伴う。原発はそもそも地震のない国で開発されたものであり、耐震効果はほとんど期待できないのだ。そんなことは何も知らされずに原発で働く人々が気の毒でならない。最近、原発で働く作業員のインタヴューをYouTube(次ページを参照)で見たが、地元のために覚悟を決めて働く彼らの姿には、頭が下がるばかりだ。
作業員や地域の住民、家畜などを、大量に被爆させ、地元の農家を全滅の危機に追いやり、国家の経済に打撃を与え、海洋汚染で世界中に放射能をばら撒いて地球を汚す原発は、まず、日本で全廃にして、世界に手本を示めそうではないか。日本が新しく生まれ変わる道はそれしかない。
これだけ作業員たちが、命も惜しまずに働いている中、東電の清水社長は、4月11日に初めて被災地を訪れた。原発事故が起こった直後に短い謝罪会見をしたまま、公の場から完全に姿を消し、その後は、ほとんど病院に隠れていた。
青い作業着に身を包んだ清水社長は、一ヶ月前の3月11日にちょうど大震災が日本を襲ったのと同じ時刻の午後2時46分に東電幹部らと頭を下げたらしいが、全く気持ちのこもらない謝罪だった。国際犯罪級の事故を起こした企業の最高責任者がこの調子では、被曝した作業員も被災地の人々も日本国民も浮かばれない。
2011.04.10 (Sun)
小出裕章教授と神保哲生氏
このところ、私がかなりがんばっているなと思うのが、ビデオニュース・ドットコムの神保哲生氏と京都大学の小出裕章教授だ。
神保氏は、危険を顧みずに、ガイガーカウンターを持って、原発20キロ圏内の様子を私たちに見せてくれた。彼こそが真のジャーナリストだ。
原発避難区域は犬や牛の群れが闊歩する無法地帯に
スペシャルリポート
原発避難区域は犬や牛の群れが闊歩する無法地帯に
福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて政府は、地震発生の翌日(12日)、原発から20キロ圏内の住民に避難を指示、15日には20~30キロ圏内の住民に屋内退避を指示している。
住民が避難した後、警察、消防などの行政機関も退避してゴーストタウンと化した避難対象区域は、今、どのような状態にあるのか。
地震で損壊した道路は危険な状態のまま放置され、置き去りにされたペットの犬や牛が、路上を我が物顔で闊歩する避難区域内部の最新の様子を、神保哲生が報告する。
京都大の小出教授もこのところ連日のように、ラジオやネット番組の電話インタビューに答えている。テレビと違ってほとんどヴォランティアでやっていらっしゃるのだと思う。
あえて最悪のシナリオとその対処法を考える【Part1】
http://www.videonews.com/
マル激トーク・オン・ディマンド 第519回(2011年03月25日)
あえて最悪のシナリオとその対処法を考える【Part2】
http://www.videonews.com/
マル激トーク・オン・ディマンド 第519回(2011年03月25日)
追記(4月19日);
市民社会フォーラムを通して、細川さんが、これまでの小出教授が出演されたラジオ番組やネット報道でのインタビューの音源一覧を作ってくださいました。
(4/9の VideoNews.com での電話インタビュー)
http://www.youtube.com/watch?v=L2fzJHtGLwo
(4/10の岩上安身チャンネル7でのインタビュー)
http://www.ustream.tv/recorded/13897618
----------------------------------------------
以下、Radio News「たねまきジャーナル」MBSラジオ [MBS1179.com]
(4/19の電話インタビュー)工程表2、メルトダウンとは
その1(9分) http://www.youtube.com/watch?v=asrdKaAP1Rg
その2(9分) http://www.youtube.com/watch?v=47dJI69Yuhc
(4/18の電話インタビュー)東電の工程表について
その1(9分) http://www.youtube.com/watch?v=DN-jfR0iI3o
その2(8分) http://www.youtube.com/watch?v=ZozryTqb9Y0
(4/14の電話インタビュー)冷却系ループ案と被曝限度量の基準について
その1(8分) http://www.youtube.com/watch?v=yEkI-jUGHmE
その2(7分) http://www.youtube.com/watch?v=e0W1bUENhfo
(4/13の電話インタビュー)4号機プールの状況、ストロンチウム
その1(10分) http://www.youtube.com/watch?v=Ln4pi44NYgs
その2(7分) http://www.youtube.com/watch?v=FvuNK6paInY
(4/11の電話インタビュー)冷却方法の提案、線量限度の考え方について
その1(9分) http://www.youtube.com/watch?v=UnEguuI8nns
その2(9分)★http://www.youtube.com/watch?v=4CR6KSzVqwI
(4/8の電話インタビュー)余震の影響について
その1(10分) http://www.youtube.com/watch?v=SHRbpRH22ek
その2(6分) http://www.youtube.com/watch?v=XJjoOPAkTbw
(4/7の電話インタビュー)窒素注入について
その1(9分) http://www.youtube.com/watch?v=HlWPaWdnypo
その2(8分) http://www.youtube.com/watch?v=ZszWo318fNw
(4/6の電話インタビュー)再臨界について
その1(10分) http://www.youtube.com/watch?v=eOc_QKikzJE
その2(7分) http://www.youtube.com/watch?v=fqPsqbED0f8
(4/5の電話インタビュー)再臨界について
【★画像は国内ニュース、音声は小出さんのインタビュー】
その1(15分) http://www.youtube.com/watch?v=OrJrKU3UBMc
(4/4の電話インタビュー)汚染水の海への放出について
【★画像は国内ニュース、音声は小出さんのインタビュー】
(15分) http://www.youtube.com/watch?v=lKO-Y8C0RqA
(4/1の電話インタビュー)再臨界について
【★画像はチェルノブイリ、音声は小出さんのインタビュー】
その1(12分) http://www.youtube.com/watch?v=73nkf2zILII
その2(12分) http://www.youtube.com/watch?v=R5iPLflbQ58
最悪のシナリオをたてて、その対処法を考えるということを、なぜ政府がここまでかたくなに拒絶するのか。その理由がわからない。
読者のtetoさんからも、最悪のシナリオとして考えるべきチェルノブイリ事故の体験を語ってくださった方のメッセージと貴重なコメントをいただいたので、紹介したい。
Tags : 小出裕章 |
神保哲生 |
|
原発 |
20キロ圏内 |
福島第一原発 |
放射能 |
被災地 |
地震 |
東日本大震災 |