2012.01.05 (Thu)
原発事故「収束宣言」が波紋
原子力村と共謀する大手報道各社による世論調査の結果は発表されていないが、ネット上の調査では、政府の「収束宣言」に対して、9割以上が「妥当ではない」と答えており、きわめて厳しい見方をしている。Yahoo!が行った「意識調査」では、「現時点での『収束宣言』は妥当?」という問いに対して、調査最終日の12月26日までに36143票が寄せられ、そのうち91%(32880票)が「妥当ではない」と回答。「妥当」(7%、2424票)「わからない」(3%、839票)を圧倒的に上回った。
以下、政府の「収束宣言」について、専門家が意見を述べた動画や社説などを集めてみた。原発推進派で有名な池田信夫大先生が、いかにクレイジーな原発推進派のご意見をお持ちであるかをことごとく証明する動画もあるでよ。
『週刊朝日UST劇場スペシャル』
「福島原発事故『収束宣言』大嘘の皮を剥ぐ」
ゲスト:広瀬隆(動画)
12/25 たかじんのそこまでやって委員会 武田邦彦
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2011.09.11 (Sun)
鉢呂吉雄経済産業大臣辞任:原子力村に嵌められて
まず、福島第一原発の周辺を「死の町」と言ったのは、本当のことを言ったまであり、実際に、5ヶ月ぶりに福島へ帰郷した避難者の話を読むと、人も動物もいない草だけがぼうぼうに生えた自宅やそのまわりの町の様子にショックを隠せない様子がありありと滲み出ていた。
「家の中には草が生え、もう住める感じではない」「クモの巣だらけ」「コミュニティが完全に破壊されてしまった」
つまり、避難者もいままで住んでいた場所が、人の住めない危険な場所「死の町」と化してしまったことを認めているのだ。一番の問題は、実際は、誰も住めない「死の町」なのに、それを政府が認めないことにある。
もし、「死の町」と呼ばれることによって住民が傷ついたとしても、それは、原発の誘致を福島に許可した県や住民にも責任がある。誘致した当時は、政府や東電から安全だと言われていたので、まさか人間がコントロールできない大惨事になるとは想像もしていなかったのだろうが・・・・。それを鉢呂氏の言葉が福島の人々を傷つけたと、鉢呂氏一人を責めるのは、おかしい。
「放射能がうつった」というのも本人は否定している。もし、その発言があったとしても、毎日新聞記者とのオフレコでの記者に親しみを込めた冗談であろうし、通常は、オフレコ発言が辞任につながることはない。それなのに、今回、このような発言が辞任につながったとしたら、それは、記者クラブに代表される大手メディアを含む原子力村が、鉢呂氏が経産相となって、菅首相の脱原発をさらに進めた「ゼロ原発」発言をしたことに反感を持ったからであろう。
鉢呂氏は、東京電力福島第1原発事故を受けた今後の原子力政策について、「基本的に原発はゼロになる」「耐用年数の過ぎた原子炉を廃炉にし、新規の原発は難しい」と述べていた。また、中長期のエネルギー政策を議論する「総合資源エネルギー調査会」に原発に批判的なメンバーも加える意向を表明していた。
また、Twitter上には、「福島の子供達の年間許容放射能20ミリシーベルトを1ミリに変えさせたのは鉢呂氏だった。さらに学校にいる8時間だけでなく、全生活圏で年間1ミリでなければだめだと、会見で明確に述べてます。やる気があったために辞任させらようにみえます。子供達を守ろうとしていた。」という意見もリツイートされていた。
そんな鉢呂氏の辞任を即座に認めてしまった野田総理の決断は残念な限りだ。
9.10鉢呂吉雄経済産業大臣辞任記者会見-1
それにしても、上の動画の6:40くらいから始まる命令口調のチンピラ記者の態度にはあきれさせられた。辞任会見の席で、社名も名前も名乗らずに鉢呂氏を罵倒しヤクザのように質問した記者は、どこの社の者なのだろうか。その記者の態度をたしなめる発言がそのすぐ後に続くが、どうやらそれは田中龍作氏だったようだ。
ジャーナリストの田中龍作さんも、鉢呂氏は、記者クラブによって「藪の中のオフレコ懇」と「言葉狩り」の犠牲になっただけではないかと述べている。
大臣を辞任に追い込んだ記者クラブの面々は鼻高々だ。記者会見室には哄笑が響く。得意絶頂のあまりヤクザ言葉で鉢呂氏に答を迫る記者もいた。社名も名乗らずに無礼千万な態度で質問するのである。同業者として恥ずかしい。
筆者はその記者をドヤシ付けてやった。後で名刺交換し社名を聞こうと思っていたが、輩は記者会見が終わるとソソクサと記者室に逃げ帰った。大手メディアの記者であることだけは確かなようだ。
社会人としてもお粗末な連中だが、「藪の中のオフレコ懇」と「言葉狩り」で国務大臣の進退をも左右することが可能なのである。記者クラブが国を滅ぼすことを確信した会見だった。
鉢呂氏は、民主党の中では反小沢派に属していた。その鉢呂氏が、小沢一郎氏のように国民のために働いた途端、記者クラブと官僚に目障りになる政治家として葬られたのは皮肉なことだ。私が鉢呂氏の立場だったら、国民が納得するまで自分の発言を説明し、辞任は絶対に避けただろう。
鉢呂氏の後任は、原発ゼロを訴え、自然エネルギーの推進を積極的に進める福島瑞穂タンのような議員であるのが理想的だと思う。
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