2009.05.30 (Sat)
新型インフルエンザ狂騒曲は続くよどこまでも
ちょっと遅くなっちゃったけど、とらちゃんが、木村盛世氏が新型インフルエンザを利用して、麻生内閣が空港検疫と称して、政治的パフォーマンスをしたことを国会の参考人として、全てぶちまけてくれたという情報を伝えてくれた。
『晴天とら日和』 「空港検疫は政治的パフォーマンス」:参議院予算委員会参考人の木村盛世検疫官が勇気有る批判。
驚くことに、『ロハスメディカル』によると、5月25日の参議院予算委員会で、現政権に都合の悪い参考人を隠すという愚行が平然と行われた。新型インフルエンザ対策を検証するために委員が政府参考人として出席を求めた厚生労働省職員で国立感染症研究所主任研究官の森兼啓太氏と羽田空港の現役検疫官で厚生労働省医系技官の木村盛世氏について、招致を認めるか否かで理事会が紛糾したため開始時間が1時間も遅れた末に、結局、その日は、2人の参考人招致は認められなかった。このことは、木村盛世オフィシャルWEBサイトにも書かれている。
臭いものには蓋をする隠ぺい気質
[ 新型インフルエンザ ]
本日参議院の予算委員会に政府参考人としてよばれました。鈴木寛民主党参議院議員の「新型インフルエンザ対策」についての質問に答えるためです。
国会議員から出席を求められた場合それに対して応じるのが国家公務員の職務です。ところが、こともあろうに厚労省健康局長はこの案件を握りつぶしたのです。
鈴木寛氏の質問は「厚労省は検疫オンリーでやっているが現場の検疫官からは異論が出ている。これに対して省内での議論はいかにされているか?」といった、新型インフルエンザ対策の根幹に関わるものでした。
もし厚労省が私の言っていることに対して反論するならば、科学的根拠に基づき正々堂々とすべきだと思います。
今日の厚労省幹部の対応は「自分たちが間違っていると言われたくない」ための逃げと言われても仕方ないものです。
彼らたちの大切なのは自分の進退であり国民の安全ではないのです。
ロハス・メディカル
http://lohasmedical.jp/news/2009/05/25145547.php
朝日新聞社 asahi.com
http://www.asahi.com/politics/update/0525/TKY200905250417.html
2009年5月25日
文末の「彼らたちの大切なのは自分の進退であり国民の安全ではないのです。」という言葉がとても印象的だが、これは日本国民だったら、ほとんどが気づいていることだろうと思う。
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2009.05.22 (Fri)
日本のゆかいな新型インフルエンザ対策

<新型インフル>機内検疫中止など対処方針緩和 政府
(毎日新聞 - 05月22日 09:12)
検疫について「運用指針」は、メキシコ、米国、カナダからの航空機を対象に実施している機内検疫を、明らかに発症者がいる場合を除いて原則中止するとした。空港で患者を確認した場合でも、濃厚接触者の停留は行わず外出自粛などを要請するにとどめる。
らすかる母さんが紹介してくださった感染症疫学が専門の厚労省検疫官でいらっしゃる木村盛世氏も政府の無能対策を鋭く批判をされている。
今の政府がやるべきこと
国内の新型インフルエンザ対策の一番の功労者は、神戸の開業医の先生でしょう。
「何かおかしい、新型インフルエンザかも?」としてPCR検査を決めなければ、今頃まだ「検疫オンリー」「検疫は最強」の大本営発表が繰り返されていたことでしょう。
それにしても患者を見つけてから何の対策もとっていない日本政府の対応は無様です。なぜ学校閉鎖・隔離などの意味のない政策を続けるのか?
患者の接触追跡など無意味です。そもそも風邪の広がりと変わらない病気の感染元追跡をしたところで何の易があるのでしょうか?
サーベイランスなど日本の感染症対策の土台を考えれば手を出す話ではありません。日本は感染症対策途上国なのですから、イギリスやアメリカのプロセスをまねること自体間違っています。
サーベイランスなどの疫学調査はCDCやWHOを要請すべきです。到底日本でまかなえる問題ではありません。
「今回は弱毒」で「うがい手洗いと規則正しい生活を励行」し、「熱が出てもむやみに病院に行かない」「咳をするときは口を押さえる」ことを徹底的に政府広告として流すのが先決でしょう。
日本でできる範囲は現状ではこの程度であり、現時点での最大限の努力をすべきでしょう。国民を欺くべきではありません。政府が生んだパニックを広げるだけです。
2009年5月19日
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不思議なのは、厚生労働省にこんなに有能な感染症疫学が専門の厚労省検疫官がいらっしゃるのに、政府はどうして、彼女の意見に耳を傾けなかったのかということだ。彼女の意見を聞いておけば、機内検疫のような馬鹿げたパフォーマンスをして税金の無駄遣いをすることもなかっただろうに。まさか、女性だから彼女の意見を軽視したなんてことはないと思うけど、こんなところにも、感染病を利用して政治的パフォーマンスを繰り広げた政府と官僚の癒着がよく現れている。
植草さんも下記のエントリーで、厚労省の過剰反応や麻生がテレビCMにまで出演していることが、社会の過剰反応を生み出す原因となっていることを指摘されている。
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