2009.12.09 (Wed)
普天間移転問題で日米関係はどうなる?

そのワシントン・ポストの記事によると、鳩山首相が以前から言っていたように、日米外務・防衛当局の閣僚級作業部会では、日米間のすれ違いが見られたため、日本側が作業部会の中止を申し出たようだ。すれ違いというのは、米国は、沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に代替施設を建設する現行案を検証する目的でこの作業部会を進めたかったようだが、日本側からは、新しい移設先を探す話も出てきており、それは米国側の作業部会の目的を超える話になるため、米国側が本来の作業部会の目的に固執していては、話が進まないわけだ。
民主党を卑しめる目的で、普天間問題によって日米関係が悪くなるような既成事実をなんとしてでも作りたい読売などの保守メディアは、必至で捏造世論調査で民主党の支持率が落ちただの、アメリカを怒らせて日米関係に亀裂が入っただのとほざいているが、民主党が多くの日本人が望む「米軍基地の日本からの撤回」を目指して何が悪いのか。これで万一本当に日米関係が悪化しても、これまで米国に舐められていた日本の印象を良くすることはあっても、経済的に都合の悪いことは何も生じないと思う。かつて米国は世界一の経済を誇っていたが、いまでは、世界中の国からそっぽを向かれ、経済的にもかなり悪化した状態だ。そんな国にこれまで自民党がやってきたように尻尾を振りながら、国民の血税をつぎ込んでも無駄だろう。
そんな中、共同通信が脚色することなく、事実をそのまま伝えている。
普天間、新たな代替地検討も 岡田外相、米に伝達へ
2009年12月8日 18時00分 ( 2009年12月9日 00時19分更新 )
岡田外相は8日の記者会見で、米軍普天間飛行場移設問題をめぐる政府方針に関し、新たな代替地検討も米側に伝えることがあり得るとの認識を表明した。「(社民党の)連立(離脱)の話も出てくる中で、先送り論も、ほかに探すという話も出てきた」と述べた。普天間移設に関する日米作業グループについては、日本政府の方針決定を待って仕切り直し、あらためて米国と協議する考えを示した。
これを受けて、米国側もこれからも日本と親密な話し合いを続けるつもりであることを明言している。
『Stars and Stripes』Japanese minister says talks on US base suspended
Dec 8, 2:04 PM EST より
『これからも普天間基地移設問題について、日本と緊密な話し合いを続けていく。米国は沖縄の重荷を減らすためにも、良好な日米関係を保つためにも、現行のキャンプ・シュワブへの移設計画が最適な方法であると考える。』
"We will continue our close consultation with Japan as it works through these issues," Crowley said. The United States, he said, believes that the current realignment plan is the best way to reduce Okinawa's burden while maintaining the U.S.-Japan alliance.
米国側は、普天間飛行場の沖縄内での移転を望んでいるようだが、民主党側は、今日9日、北沢俊美防衛相を米グアム島のアンダーセン空軍基地へ送り、視察させている。普天間飛行場の全面的なグアム移転検討の可能性をみきわめていると伝えられている。
防衛相、沖縄海兵隊移転先を視察 米グアム訪問で
2009/12/09 10:15 【共同通信】

岡田克也外相(中央)が12月5日(土)の視察で沖縄のキャンプ・フォスターを訪問後、
ワシントンとの論争の的である普天間基地移設問題の解決策を見つけるために
地元の民主党議員らとの対話集会に参加した。(AP Photo/Kyodo News)
写真:『Stars and Stripes』より
一方の米軍側は、この普天間移設問題についてどのように考えているのか。興味深いQ&Aが、『Stars and Stripes』にあったので紹介したい。
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