2010.05.05 (Wed)
普天間基地を県内移設したら、参院選での民主党敗北は決定的

月曜日の締め切りにギリギリセーフで、日本語クラスの学期末試験の採点と最終的な成績をつけ終わった。今日、学部長の承認も出て、これでやっと肩の荷が軽くなった。やはり、大袈裟かもしれないけど、生徒たちの一生を左右しかねない成績を決定するのは本当に責任重大なので、慎重にやらなくてはならない。
このところ、ワイナリーもだんだん忙しくなってきて、ほとんど週に5日は働いている。今日は海外旅行に出かける友人をトロント空港に連れていく約束をしていたので、ワイナリーを休んで朝早くトロント空港までドライブした。
その車の中でラジオから耳を疑うようなニュースを聞いた。民主党の鳩山首相が、普天間を完全に県外移設するのを断念したと言うニュースだった。つまり、交渉がうまくいけば一部を県外に移して、残りは沖縄に残すということだろう。
鳩山首相本人は米軍基地の沖縄県外移設は、民主党の公約ではなかったと言っているようだが、あれだけこの問題を強調して選挙を闘ってきたくせに、いまさら、公約ではなかったというのは、信用を失うだけだ。沖縄で民主党が大勝できたのも、国民が民主党なら米軍基地を県外に移してくれると勘違い期待したからだ。それをいまさら、普天間を沖縄県内に残すなどというのは、国民に対する裏切り行為だと思う。
これが、鳩山首相個人の意見ならまだわかるが、民主党の決断だとしたら、今年の参院選はまず、勝ち目はないだろう。公約でないにしろ、選挙前に言っていたことと、選挙後にやることが正反対であるなら、国民は民主党に愛想を尽かすだけだ。
かつては米国領だった沖縄も、今では日本に返還されている。民主党は米国の要求よりも、国民の意見を尊重するべきだ。
植草さんが、民主党は、基地の海外移設を主張し国内基地を拒絶するか、普天間の機能を分散し、短期ではその一部を県内に移設し、中期で海外移転を目指すという二段階対応の提案をされている。民主党に県内に基地を残すという選択はないのである。もし、今、米国の主張を丸飲みしたら、それだけで、参院選の結果は無残なものになるということを覚悟していたほうがいい。
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2009.12.07 (Mon)
普天間移設問題:辺野古の自然をコンクリートにするな
コメント欄にBARAさんから非公開で行われた沖縄での岡田外相と「市民との対話集会」についての情報を詳細に報告するブログ『海鳴りの島から』沖縄・ヤンバルより…目取真俊を紹介していただいた。
岡田外相と「市民との対話集会」の様子を書き起こしたもので、聞き取れない部分もあったようだが、集会の全容がつかめるようになっている。これを読むと、岡田外相の官僚的な何がいいたいのかはっきりとよくわからない答弁によって、この集会に参加した住民はかなりの反感を感じたようで、最後の方は、会場がヤジで騒然として会話が聞き取れなくなっている。確かに岡田外相の言葉遣いは丁寧だけれども、沖縄の住民の声よりも米国との約束の方が大切であるということを上から目線で語ったところなどに住民は反感を抱いたと思われる。

岡田外相と「市民との対話集会」写真より
民主党は、公約に「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」と掲げている。一方の岡田外相は、普天間の基地の辺野古への移設の問題に長い間反対してきた地元の住民を慰労しながらも、「日米安保、日米同盟を前提にすると、日本のどこかに基地は必要」であることを強調した。公約ではないが、去年の夏の選挙では、基地を沖縄県外に移転させることを訴えてきた。沖縄住民は、だから民主党に投票したのではないか。政権が変わっても自民党と同じことをするような政党だと知っていたら、投票しなかっただろう。つまり、このまま、基地を沖縄県内のキャンプ・シュワブなどに移転させるとしたら、一種の公約違反となるのではないだろうか。
だいたい、集会の行われる建物の前で待っている人を無視して、裏口から入ったり、集会を非公開にし、YouTubeに載ったら大変なことになるなんて言っているようじゃ、岡田外相も民主党議員失格である。鳩山代表は、コンクリートではなく、人間を大事にする政治や官僚任せではなく、国民の皆さんの目線で考えていきたいと言っているのに、正反対のことをやっているんだから情けなくなっちゃう。岡田外相もそれなりに一生懸命やっているのはわかるけど、もう少し国民目線に立ってものごとを考えることが重要だと思う。
岡田外相と「市民との対話集会」の様子を書き起こしたもので、聞き取れない部分もあったようだが、集会の全容がつかめるようになっている。これを読むと、岡田外相の官僚的な何がいいたいのかはっきりとよくわからない答弁によって、この集会に参加した住民はかなりの反感を感じたようで、最後の方は、会場がヤジで騒然として会話が聞き取れなくなっている。確かに岡田外相の言葉遣いは丁寧だけれども、沖縄の住民の声よりも米国との約束の方が大切であるということを上から目線で語ったところなどに住民は反感を抱いたと思われる。

岡田外相と「市民との対話集会」写真より
民主党は、公約に「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」と掲げている。一方の岡田外相は、普天間の基地の辺野古への移設の問題に長い間反対してきた地元の住民を慰労しながらも、「日米安保、日米同盟を前提にすると、日本のどこかに基地は必要」であることを強調した。公約ではないが、去年の夏の選挙では、基地を沖縄県外に移転させることを訴えてきた。沖縄住民は、だから民主党に投票したのではないか。政権が変わっても自民党と同じことをするような政党だと知っていたら、投票しなかっただろう。つまり、このまま、基地を沖縄県内のキャンプ・シュワブなどに移転させるとしたら、一種の公約違反となるのではないだろうか。
だいたい、集会の行われる建物の前で待っている人を無視して、裏口から入ったり、集会を非公開にし、YouTubeに載ったら大変なことになるなんて言っているようじゃ、岡田外相も民主党議員失格である。鳩山代表は、コンクリートではなく、人間を大事にする政治や官僚任せではなく、国民の皆さんの目線で考えていきたいと言っているのに、正反対のことをやっているんだから情けなくなっちゃう。岡田外相もそれなりに一生懸命やっているのはわかるけど、もう少し国民目線に立ってものごとを考えることが重要だと思う。
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2009.11.14 (Sat)
日米関係:沖縄の海軍基地問題でオバマが譲歩

写真:from the Article "In Tokyo, Obama Makes Concession on Marine Base"
by HELENE COOPER and MARTIN FACKLER
(The New York Times November 13, 2009)
ニューヨーク・タイムズによると、オバマ大統領が東京に到着した数時間後には、沖縄の米海兵隊基地の存続が議論されている問題について、日本側に譲歩を見せたそうだ。
1ヶ月前にロバート・ゲイツ防衛相との話し合いでは、米国側は、2006年に締結された日米協定を変更することに関しては話し合いの余地もないとかたくなな態度をとったが、オバマ大統領は、少なくとも形の上では、沖縄の海軍基地である普天間基地をキャンプ・シュワブに移設する件について、話し合いの場を設けたということなので、譲歩を見せたといってよかろう。
しかし、このNYタイムズの記事では、オバマが高官レベルの協議委員会を発足させて解決を図ることになったと書かれているだけで、具体的に何をどのように譲歩したのかという具体的な説明は一切なく、鳩山首相の来年の沖縄市議選挙の結果を待つ、つまり、結論を先送りするということしか明言されていない。
又、ホワイトハウスによれば、すでに締結されている「日米地位協定」をどのように実行に移すかということについて話し合いの機会を設けるのであり、この協定の内容を大きく変更することは許されないとしている。
とりあえずは、鳩山政権はただ米国側の言うことを聞くだけではなく、「普天間基地の移設計画問題」というエントリーで要求したとおり、きちんとオバマ大統領に日本の立場を説明し、米国と交渉をしたということになろう。なんたって、ソマリア沖での給油を中止するかわりにアフガン復興へ5年間で5000億円米国に寄付するっていうんだから、米国がそのうえ沖縄の基地についてあれこれ注文つけてくることからしておかしいと思うよ。ちなみにカナダはお金のかわりにアフガンに兵士を送っており、人の命を大切にする日本としては、お金で解決するしかないのだろう。それにしても、莫大な金額にめまいがする。
これまで、いろいろとブレたりしたが、自民党の交渉もせずに何でも米国の言うことを聞いていた対米追従主義に比べたら、比べようもないほどマシである。これからも粘り強くこの問題を交渉し続けていくことを望みたい。鳩山政権の支持率が下がってきているというニュースも聞こえているけれども、一時的なものだと思う。これからは、又上昇し続けるだろう。
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