2006.07.27 (Thu)
731部隊:日本軍による人体実験
メディア横断キャンペーンの仕掛け人は、やはりあの人?(副題:「ナベツネと靖国と安倍晋三と(その4)」)
そう言われてみれば、今までにないメディアの安倍攻撃のような展開。日本のメディアも自民党タカ派の圧力に負けずにこの調子で日本の歴史認識を塗り替えるくらいがんばって欲しい。
昨日の七三一部隊の話の続きになるが、『靖国問題」の著者である高橋哲哉氏によると、東京裁判には、重大な問題性があり、それは、「そこで裁かれたものよりも、むしろそこで裁かれなかったものの方にある。」とのこと。なるほど!東京大空襲や長崎、広島原爆を投下した米国の戦争犯罪は裁かれなかったし、東条英機らなどある特定のA級戦犯は裁かれたのに、彼らを指揮した昭和天皇や、岸信介らなどその他のA級戦犯は不起訴となった。又、七三一部隊のような日本軍の戦争犯罪なども米国の意図により裁かれなかった。つまり、「戦勝者であった米国による裁き」であるゆえに、このように米国にとって都合のいいだけの理不尽な結果となってしまったのである。
![]() | 731 青木 冨貴子 (2005/08/04) 新潮社 この商品の詳細を見る |
青木冨貴子著 『731』(新潮社)について書いた野村進(ジャーナリスト・拓殖大学教授)の『「細菌部隊」が戦犯訴追を免れた事情に肉薄』やウィキペディアによると、七三一部隊については、1980年に森村誠一の『悪魔の飽食』が赤旗の日曜版に連載され、後に光文社より単行本として出版されるまで、一般に知られていなかったそうだ。
本書[青木冨貴子著 『731』]を読む前に、森村誠一著『悪魔の飽食』を久々に取り出して見た。奥付に「昭和56年」とある。そうか、あのフィーバーからもう二十五年近くが過ぎたのか。
若い読者のために申し添えると、『悪魔の飽食』は、戦中の満州(中国東北地方)で「石井部隊」こと関東軍第七三一部隊が、中国人捕虜らを人体実験や生体解剖に供しながら、大規模な細菌戦に備えていた事実を、初めて満天下に知らしめたドキュメントである。三部作で累計三百万部以上の超ベストセラーとなったが、著者の森村氏には匿名の脅迫や右翼団体からの抗議が殺到したことでも知られた。
その七三一部隊を率いていた石井四郎の日記が、最近、本書の著者により発見されたとの記事を読み、思わず唸(うな)った。戦後六十年も経(た)って、まだこんなものが出てくるのか、と。いや、関係者の大半が鬼籍に入ったいまだからこそ出てきたのかもしれないのだが……。
この石井四郎の日記をまとめたものが青木冨貴子の『731』であるが、『日本軍による人体実験』によると、全ての実験は極秘で行われており、証拠隠滅も完全にされたそうだ。
『ここで行なって来た行為の数々は絶対に他言するな!!墓場まで持って行け!!もし他言した事が判れば必ず見つけ出して抹殺してやる!!覚えておけ!!!』との最終警告を部下に告げた石井四郎の日記が出てきたというのは、もしそれが事実なら、驚くべきことだ。
1945年8月9日、ソ連が太平洋戦争に参戦して満州へ攻め込んできました。この日から石井機関は、細菌兵器の開発や使用、および被験者虐殺の証拠を隠滅することに全力を傾けます。七三一部隊ではまず、生き残っていた「マルタ」を全員殺害し、遺体を焼却して捨てました。実験を記録した書類やフィルムなども焼却されました。主要な施設は工兵隊によって爆破され、とくに「ロ」号棟や特設監獄は念入りに破壊されました。また、部隊員やその家族は、ソ連に捕らえられないよう、特別列車でいち早く帰国しました。そのおかげで、ソ連や中国の捕虜になった七三一部隊の幹部や部隊員はわずかしかいませんでした。
『悪魔の飽食』は日本共産党機関紙の赤旗日曜版で1980年代に連載され、後に光文社より単行本として刊行され、ベストセラーになったそうだが、今の若者にはあまり知られていないのではないだろうか。こういった話題が再び脚光をあびることによって、正しい日本の歴史認識が考えなおされる一助になればと願う。
しかしながら、政府の陰謀によってかどうかはわからないが、このノンフィクションの中で使われた写真は偽物だと言いがかりをつけられることになる。
『悪魔の飽食』(ウィキペディア)より
論議
元隊員であったという人物から提供されたとする写真を、新発見として続刊に掲載したところ、その大半が偽物であることが判明した。この問題により光文社版は続刊を含むすべての版が回収され、絶版となった。その後、問題写真を削除した上で、角川書店より新たに出版された。
また、初版とそれ以降の版を比べると、矛盾していた証言が整合性を持つように変更されているなどのの差異があるが、ノンフィクションとされているにも拘らずそれらの変更点、およびその理由は一切明示されていない。
批判
批判派からは、以下の点が問題であり信憑性に疑いがあるとされている。
関係者はすべて匿名であり、その証言の裏付けがとれない。
731部隊に関する資料をアメリカが回収し、公開していないため検証不能。
二転三転する証言により、証言者の信頼性に疑問符が付く。
戦後に関係者から証言を引き出したハバロフスク裁判自体が法学者によって否定されている。
日本共産党の協力の下で作成されたため、信頼性に問題がある。
共産党を批判していることから、このウィキペディアの文章は右系の方によって書かれているようで、公平さに欠けるものとなっているのが残念だが、この件から核心さんが南京大虐殺についてのお父様の証言をもとにして作ろうとしたCD用の写真や地図の紛失や文章を勝手に変えられたことなどをめぐるトラブルを思い出した。ここに核心さんのコメントを引用する。
この件(『栗原利一の戦闘記録』のCD化)に関しては不愉快なことが一つ起きてます。
私は父の満州事変従軍記念アルバム、支那事変従軍記念アルバムとスケッチ帳の3部をグーグルのスポンサー・サイトにもなっている会社にCD化を依頼しました。
資料を持ち込んで依頼したのが2月上旬です。
仕上がって資料が返却されたのが5月下旬です。
そうしたら支那事変従軍記念アルバムから部隊編成写真(両角連隊長、平林少尉、栗原伍長が1枚に納まった写真など)数枚とスケッチ帳に添付してあった当時の南京の彩色地図が無くなっているのです。
警察には被害届を出してありますが業者側で故意に抜き取られているのです。
(技術部長と営業と私で指差して確認した写真が無くなっていても責任追及できないんです。)
業界関係の友人に聞いたところ公安の仕業だということです。
もともと日本人は国民主権も自由も人権も自分たちで血を流して得たものではありませんからね。
まったく下らない国に成り果てたものです。
| 2006-07-06 |
核心 #-
これはひどいではないか!こういった手段で日本軍の残忍な行為の証拠などが次から次へと証拠隠滅されている。日本人が真の日本歴史を認識する日は永遠にやって来ないかもしれない。
参考文献:
日本軍による人体実験
「細菌部隊」が戦犯訴追を免れた事情に肉薄 青木冨貴子著 『731』新潮社の紹介
山田支隊・栗原利一証言
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